ヤマアラシんです。
はい、失踪してました。すんませんでした。
他の人の小説はずっと読んでました。
面白いのばっかりですげぇなぁって思いながらモンストやってました。すんませんでした(2回目)
それではどうぞー。
緊急脱出した風間は、少し微笑む。
「…まだ足りないか…。」
負けた事に納得していないわけではない。だが、自分は少なくともA級3位の部隊を率い、個人の戦績もアタッカーの中では5本の指に入る評を受けている。
…その話をすると相手は自分の評価よりも更に上。
言うなれば「格上」なので、大きな声では言えない。
それを踏まえても、あの咄嗟の判断であそこまで敵に刺さる戦術を導き出せたのは何故か?それが分からない。
風間は、天夜と個人戦をした時の事を思い出す。
「ダッハッハッハッ!!弱ぇっ!弱すぎるぞ!バカ真面目ぇぇえっ!!喰らえっ!なんちゃって魔貫●殺砲っ!!」
「な、何っ!!」
リアルタイムパイパー*1による猛攻に耐えてみろという謎の訓練を受けた。…過去を思い出し、天夜に近づく材料はないかと考えたのにこんな思い出しか出ない。そんなクソみたいな思い出を風間はすぐさま消去し、意識を試合映像へと戻した。
「お…、これは、天夜さんじゃねェか…。」
いち早く適当メテオラに反応したのは弓場。すぐさま天夜の位置を予測し、その
「ン…。」
「お…。」
相対するは弓場と迅。二人の距離は30m程。この距離で圧倒的に不利なのは迅悠一。すぐさま距離を広げる。
「やっべ…。この距離の弓場ちゃんはキツイなー。」
「逃がさねェぞ…。迅っ!」
それを追うのは弓場琢磨。お互いの距離は少しずつ広がっていく。
「おーっと!!今度は迅隊員と弓場隊員の一騎打ちかぁ!?距離はジワジワ広がっていく!!」
「でも、弓場くんも上手にバイパーで牽制しつつ追いかけてるから、確実には逃げ切れてないわね。」
「弓場自身もこの状況は強く出れる場面ですからね。ここでしっかり獲りたい所ですが…。迅隊員の逃げる先には、二宮がいますね。」
前門の虎、後門の狼とはこの事。そう言わんばかりの状況に気づいた迅は、すぐさま逃げる方向を逸らす。
「
それを狙う魔王。放たれた大量のホーネットは、弓場、迅へと向かい、場を乱れさすには充分な一撃へと成り立った。
雨の様に降りゆくホーネットに、弓場はシールドを傘のように、迅はエスクードを倉庫の様にして各々対応する。
だが、その迅を狙い撃つ弓場はこの状況を好機と捉え一気に迅へと距離を詰める。
「(それは甘すぎるンじゃあねェか…迅!)」
その距離10m程度。ここから迅が俺を獲れる手段は無い
「あ、危ないですね。弓場が。」
「えっ?」
ビュカッ!!
「なっ…!アブねぇな…!」
「あちゃ~、外したかー。」
「じ、迅隊員がマンティス!?隠し玉は惜しくも掠る程度で終わってしまいました!」
「珍しいですね。そして、その一発で決めたかったです。ここからは、弓場の距離です。」
「あ、東さん…!な、何故、今弓場隊員が危ないと…?」
嵐山は驚きを隠せないでいる。
確実に迅がやられると思った矢先、普段はほぼ見ることのない、マンティスを繰り出した。
その事実に驚いた。
「…、まぁ、試合が終わった後に教えようか。」
マイクにも通らない、嵐山にしか聞こえない声。
自分と東、天夜との距離は、遠いものだと、嵐山は思う。
「良いチャレンジだなァ…!迅!」
弓場は拳銃に手を掛ける。その撃ち出しはボーダー最速を誇る。通常の機関銃型アステロイドなどより、射程、弾数は劣るが、一発の威力、速度を上げている特製。
だが、この瞬間に、二宮は、次の手を放つ準備を終えた。
地面、建物、もしくは相手のトリオン体に向かっていくその弾は、触れた瞬間炸裂する。非常に強力な合成弾であるが、それを確認した上で、弓場は撃つ行為を中断しない。
二宮の合成弾が当たってしまえば間違いなく、弓場は落ちる。下手をすれば迅にも多大なるダメージが与えられてしまう。今ここで迅を仕留めなければ、自分は得点を獲れずにこんな楽しい戦いを終えてしまう。
なんて勿体無い。
弓場の頭は、その思考で満たされる。その思考に順ずる様に、弓場は迅へと照準を合わせる。
「なっ!」
狙いは迅ではなく二宮。合理的に考えれば迅との距離では自分が有利を取れる。つまり、ここで二宮を落とすことが出来れば、迅との追いかけっこを再開できる。二宮が参戦したことを逆に好機と捉える考え方である。
二宮は、もう打つ判断を終えた状態。単純なスピード勝負。その勝負では、間違いなく弓場に軍配が上がる。
筈だった。
なにか忘れている…。そう思った弓場の眼前には、
巨大なエスクードが立ちはだかった。
「はっ…?」
なんっだっ!このデカさ!!
ズドオォンッ!!
凄まじい轟音が響いた次の瞬間、弓場の真後ろからハウンドが襲う。当然、弓場は為す術無く、その凶弾を受け入れた。
その次の瞬間に、迅は天夜がいる方向へと、駆け出す。
姿は見えている、そして、天夜に
これなら獲れる!流石の天夜さんも、
ビュカッッ!!
天夜の首へと命中する。首は掻っ切られ、宙へ舞う。
その首の表情は、達成感を持っていた。
…なぜ?
まだ目の前には俺がいる。俺が見えてなかった?いや、
弓場ちゃんを捉えているなら、必然的に俺も視界に入るはず。
迅は天夜の表情に困惑していた。対処が間に合わなかったから諦めた。…本当に諦めたのか?
…もし、対処が
…っ!
「もう遅ぇよ…。迅。」
俺の勝ちだ
ドンッッ!!
緊急脱出した天夜は、ハウンドを
「くっそ…。(そこまで全部、視えてたか…。)」
ドンッッ!!
続いた緊急脱出の音。
それのみしか聞こえない二宮は全体を把握する。
「…チッ!」
MAPに残るは二宮のみ。生存点の2点のみが記録される。
それと同時に、試合終了のブザーがなる。
「ここで試合終了!!最終生存点は、二宮隊員に入りました!最終スコア、4点、2点、1点、残り3名は0点で、神島隊員の勝利となります!!」
桜子の解説が終了したと同時に湧き上がる歓声…。
などはなく、閲覧席は静まり返っていた。
圧巻。それに尽きる。
「圧倒的ですが…、非常に面白い試合でしたね。」
口を開いたのは東。彼自身も驚きを隠せていない。しかし、この試合の意味を理解しているので、彼は感想を述べる。
「最初から、振り返りましょうか。」
嵐山、加古は、東の言葉を傾聴する。この二人は試合の意味を理解できていない状態である。だからこそ、あの試合を繰り広げた6人に近づき、追い抜く為に。
「まず、最初の戦闘。二宮、太刀川ですが、この戦闘は、個人のストロングポイントを、
東は、参考に出来る点。つまり、
「次に、風間と神島の戦闘ですね。これは地力の差、アドリブが全てです。基本的に神島相手に勝てる人間は多くありません。しかし、今回の風間はかなり有利な状況に持ち込めていた。神島と風間が戦った場合、8:2で神島が勝利出来るでしょう。けれども今回は
「…。MAP、ですかね。」
「正解に近い。形容しにくいですが、今回はMAPの関係上、非常に索敵しにくい。しかし、先程も言ったように、神島は足跡で場所を特定していた。風間の物と思われる足跡は見つけていたでしょう。実際、先に視認出来ていたなら、メテオラ、ハウンドなど、射手として風間に、奇襲をかけれたはずです。しかし今回は、先に視認されていてしまったので、後手に回らなければいけなかった。その結果が、あの
「あそこでの近距離戦は正解と言うことね。」
加古は少しずつ理解を深めていた。彼女も射手として戦線に出ている。オールラウンダーの彼の戦い方を知るのも成長の糧になる。
「そうですね。風間のスピードは、神島の武器をいくつも潰すことが可能ですので。しかし、神島隊員の戦い方の中で、最も厄介な部分が垣間見えた戦闘でした。嵐山、それは何だと思う?」
「厄介な部分…ですか?」
嵐山は考える。が、答えは出ない。なぜなら、相手取る上でこの上なく、面倒くさい人種に該当する天夜という存在。どこをとっても厄介なのでは…?その答えしか出ないからだ。
「彼の厄介な部分…。あくまで私の考えですが、彼の戦闘時、どこから何処までが
簡単に言うと、あの攻撃は、
理屈で考えて攻撃したかが読み取れない、という事だ。
理屈で動く人間を相手取るのが得意な人間にとっては、これ程厄介な相手はいない。テキトーに放った様な攻撃が、実は2,3手先を読んだ攻撃だったり、至極真っ当に、恐ろしく正確なタイミングで放った攻撃が、実はかなりテキトーに攻撃した結果だったりと、末恐ろしい当て感。これが、
「彼の天性と呼べるものかもしれません。しかし、常人には理解できない一撃や、我々が共通的に思考している山場のタイミングが、彼にとっては結果を確認するタイミングだったりと、いい意味でズレている。これが神島の強み、と私は考えます。」
「で、では!!最後の迅隊員放ったハウンドも…テキトーの可能性があると!?」
「…確証は勿論、本人にしか分かりません。傍から見れば、恐ろしく冷静…。しかし、本人からすれば、直感で放ったものの結果に過ぎないかもしれませんね。」
それほど、天夜と俺達は、差がある。
「…なるほど!!それでは、これにてバトルロイヤルを終了とさせて頂きます!!実況は私、武富桜子!解説は、嵐山隊長、加古隊長、東隊長でお送りしました!」
ある程度の疑問は解消された。しかし、あの攻撃…。
あれを理解できた人間は、
果たして何人いるだろうか?
東は考えながら席をあとにした。
To be continued…
はい、終わりです。
…約一年程失踪してました。本当にすいません()
理由は仕事のいそがしさの荒波に揉まれていたのと、モチベーションの低下です。
自分のペースで、投稿を続けようと思いますが、「続きはよ」みたいなコメントは結構モチベあがるんで、ヨロシクです。
それではまた次回。