ありふれるはずのないホムンクルスが世界最強 作:オーシャンビューバー太郎
ここは王城。そこでは今、訓練を行う者による剣戟が響く。
「ハアァッ!」
かたや勇者である光輝、鋭い一閃が入る、が、
「シッ…!」
もう片方は雫、最早絶技に至る剣閃は、勇者の剣技を軽々とカウンターして見せた。
「敗けだ。流石だな、雫。そういえば…」
と、そこにパチパチ、と手を叩きながら近づいてきた男が…
「ご苦労様です。お見事ですね。…私の訓練
と微笑を浮かべながらシロウ・コトミネが現れる。いつもより饒舌なのは、光輝に雫の技術がバレることのめんどくささ故か、この先にあることへのめんどくささの表れか。
「既に連絡があったと思われますが、帝国からのお客様です。……あと、ちょっとした辺境公国からも、来てます。」
「「へ?」」
「あれ?ご存じ無い?実はこの王国、ほんの一部だけ
(まぁ、正確に言えば私が独立させたんですけどね…)
い☆き☆さ☆つ
「取り敢えず神に対して注意は引けるだろうが、さすがに私にばかり気を向けるほどあちらも物好きじゃないでしょう。となれば…」
ふと右を見ると、便利な便利な魔方陣があったそうな。
「……よし。しかし次は誰を召喚するかという問題だが…」
セミラミス →召喚したいのは山々だが、既にタイミングは考えているから今じゃない。
カルナ →こちらも既に予定は入れている、というか切り札はここで見せれない。
モードレッド →………うーん
スパルタクス →さすがにこの戦いにおいては悪手だろうか。無論注意は引けるだろうが。となれば…
「………彼、か」
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「では、手筈通りお願いします。」
「ほう、
「いえいえ、これはお願いですよ。それに条件は良いものでしょう?この部分だけ旧ワラキア領の顕現、貴方に付与した
「………ふん。乗ってやる。ただし…」
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「で、今ここに…か」
と頭を抱える。
「なんかシロウさん、相当お疲れみたいね?」
「ええ、全然元気ですよ、ええ。」
(空元気…)
「と、とにかく移動しましょう!」
そこからは予想(物語)通り進んだが…
災厄は少し遅れて来た。カツン、カツン、と靴の音を鳴らし、
「ほう。余を前にしてこの体たらく、貶しているのかね?にしても此れが勇者とは、やはりこの国も余の物にしておくべきだったかね?」
それは王を感じさせる“威圧”である。誰もが、そして皇帝すらもそれに恐れ戦く中、
「お久しぶりですね?竜公、いえ(今は)キュリア・カズィグル公王でしたか?」
やはり神父だった。
(((ちょ!?)))
「ふむ、貴様かエセ神父。あの領土に入る虫もおらんでな、此方から来てやったのだ。」
「それはそれは、ご苦労様です。…勇者に関してはまだ戦い慣れていないだけです。もう少しお待ち下さい。」
「はっ。つまらん、期待し損だったな。」
「何を!?」
「落ち着いて光輝!」
その反応に公は、
「ほう?余に楯突くか?先程まで足を震わせていたのにか?」
「それが何だ!俺は勇者だ!」
「では…」
持っていた槍をコツンと地面で鳴らし、
ザザッ!!!
光輝と公王、そしてシロウを囲う様に杭が立てられた。
「では自称勇者よ、余を倒して見せろ。」
それは、一種の死刑宣告でもあった。
アンケート…お願いします…本編はもう少しお待ち下さい…