龍の血を継ぐもの   作:ZG

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やっと戦国時代に辿り着いた!
駄文ですが楽しんでいただけると嬉しいです!



夜叉姫達の帰郷②

「よく来たな、夜叉姫共そして龍の末裔よ」

そう言ってきたのは巫女の姿をした女性だった。

 

「夜叉姫?我らの事を言っているのか?」

せつな達は武器を構えながらそう返す。

「こいつが根の首なのか?」

「いや違う、こいつからは妖気が感じない。」

「根の首ではないとしたら絡まれている方かもな。」

「お前は誰だ?」

せつながそう聞くとその巫女の姿をした女性は答えた。

 

「我が名は時代樹」

根の首ではなく時代樹と言っている、ということは時代樹の精霊か……にしてもなんだってこんな所に俺たちを呼び出したんだ?

 

「時代樹っていうのは巫女の姿をしてんのか?」

危険は無いと感じたのか、3人は既に武器をおろしていた。

「これは仮の姿だ、どうやらこの巫女は我が幹に刺さった封印の矢に残存した鏃の思念が作り出しているようだ、巫女の名は…桔梗と言ったか。」

「桔梗?」

「ここに我らを誘ったのはお前か?」

「そうだ、殺生丸の娘であるお前達に頼みがある。」

「頼み?」

わざわざこんな所に呼び出したんだ相当な事を依頼されるんだろうな、嫌な予感が当たらなければいいのだが。

 

「お前達にはある妖怪を退治して欲しい。」

「妖怪退治?根の首の事か?」

「違う根の首なぞ気にはしていない、お前達が退治するのは『獣王・麒麟丸』だ」

「麒麟丸?」

「そやつは時空を歪め、この世を末法末世で飲み込み全てを飲み干そうとしている。」

 

なんでもとわにもろはそしてせつなの祖父である犬の大将が死んで、とわ達の父親の殺生丸が後継を断ち切った事を好機に考えこの世を荒廃させようとしている麒麟丸を止めるには時空を超える力が必要だと、そしてそれに相応しいのがたった今戦国時代に向かっている俺たち、ということらしいが……

 

「犬の大将と因縁浅はからぬお前達に退治して欲しいのだ、承服してくれるな?」

「あたしは引き受けてもいいよ!その代わり報酬はたんまり頂くぜ!」

もろはは元々賞金首を狩るのが生業だったからだろう、すぐさまそう答えた。反対にせつなはこの依頼に反対そうでとわはどう答えるか迷っている。

「殺生丸の娘たちはどうだ?」

「断る。そもそも我らの父、殺生丸という者を知らぬ、何故そんな者の後始末を我らがしなければならない。」

麒麟丸の始末はその殺生丸にさせればいい、それがせつなの返答だった、すると時代樹は不敵な笑みをこぼす。

 

「ふふふ……この時代樹が見込んだだけのことはある。殺生丸には麒麟丸は倒せぬ、何故ならこの2人は同じ道を歩んでいるからだ。」

「それってつまり殺生丸と麒麟丸2人同時に退治しなければいけないということか?」

「そうだ、殺生丸の後始末ではなく誤った道を進む2匹の妖怪を退治しろということだ」

「だったら、尚更そんな事を引き受けるわけないじゃないか!」

「会った事は無くても殺生丸は私達の父親なんだろ!そういう事を娘の私達に頼むなよ!」

今度はとわがそう答えた、会った事は無くても父親を殺せと言われているのだ、令和で生きてきたとわがそんなことを引き受けるなんて事は無いし怒るのも当然だ。

 

「龍の末裔、お前はどうする?」

「俺もそんな頼みはやらないよ。大体妖怪だろうがなんだろうが知り合いの父親を殺すなんて絶対にしたくないしな。」

「……今一度問うこの頼みを引き受けないのだな」

「当然だ!」

「私達の進む道は誰にも邪魔はさせない!」

「通さぬのならば切り捨てる!」

俺たちは武器を構えながら時代樹にそう言い放った。

 

「それもよかろう、因果は巡る糸車……また会おう。」

そういうと時代樹の精霊が光始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

光が収まるのを感じた俺は目を開く。

するとそこはさっきまでいた巨大な根でできた空間ではなく、ただ広く上はまるで夜のように暗い空間だった。

少し周りを見渡すと遠くに1本の木が見えた。

 

「ここは……」

「あの3人とは別の場所だ、お前には聞きたいことがある。」

「聞きたいこと?そんな事よりもとわ達は何処にやった?」

「夜叉姫達は根の首の所だ、安心しろ根の首如きにやられるような者達ではないだろう?それに夜叉姫達が根の首に勝てばお前も同じ場所に送ってやる。」

時代樹に殺気を放ち睨みつけていると時代樹はそう答えた。そう言うのならば大した妖怪では無いのだろうが心配だ…しかしここにいる俺にはどうしようもないので話を続ける。

 

「それで?聞きたいことってのはなんだ?」

「何故この時代に来た?」

「何故?」

「お前はとわのように元々この時代に生きていたわけではない、来る理由もないであろう。」

時代樹の言葉には純粋に疑問を感じているというのが伝わってきた。確かに妖怪やらなんやらと危険な戦国時代に行くよりも、襲ってくるのはせいぜい一部の不良程度の令和の方が安全だし来る理由もない。

 

「とわを守るため。」

「嘘ではないが、それが全てではないな。」

俺の答えにそう即答してきた。確かに本心ではあるが、それだけじゃない、バレているのなら変に隠す事もないか…

 

「俺の力を知るため、そして武を完成させる。その為に戦国時代に行く。」

「夜叉姫達が進む道はお前が思うよりも険しいぞ。」

「関係ないな、どんな道であろうとも俺はとわと共に進む!その先に俺の求めていることがある、そんな予感がする。俺にはそれで十分だ。」

龍の血を知るのも、武完成させることも、とわを守るというのも全て本心だ。だからこの時代に来た。

 

「そうか……ならば進む事だ、例えどんな結末が来ようともな。」

時代樹は俺の答えに満足したのかそれ以上聞いてくることはなかった、少しすると再び俺の視界が光で満たされる。

 

「夜叉姫達が根の首を退治したようだ、お前も戦国時代に送ろう。」

次の瞬間には俺は森の中にいた。

近くにはもろはとせつなの荷物がある、まだ来ていないのか?そんなことを考えていると上からとわ達が降って来る、俺はとわを受け止め声をかけようとするとそれよりも先にとわが矢継ぎ早に「何処にいたのか」「何もされてないか」と聞いてくる。

 

 

 

どうやらやっと戦国時代に着いたようだ。このまま面倒事が起こらずに済めばいいのだが……。

不意に風が頬を撫でた、普段なら気にすることもないただの風、だが何故か懐かしい感覚をその風から感じていた。




龍牙達がようやく戦国時代に辿り着いたので、次回からいよいよ戦国時代の話になります!
投稿も遅いし駄文ですが最後までお付き合いお願いします!
感想・アドバイスもしてくれると嬉しいです!
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