妖精たちの戦藻録   作:yubari1923

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プロローグ

「香取飛曹長、佐賀飛曹長、羽田飛曹長

貴官らは三日後の4月1日より、松山航空隊から第三艦隊三航戦 瑞鶴に転属となった。

各自準備をするように。」

「はいっ!飛曹長として恥じない戦いをアメ公に見せてやります!」

 

 

 

これで7つボタンも卒業か...空母乗組とはいきなりだな。俺に務まるだろうか...

 

 

5月16日

 

タウイタウイ泊地に到着したか。これだけの大艦隊だ。勝てるに違いない!

無風だと訓練もできないな...少し心配だが日本男児なるもの怖気づいてたまるか!

 

 

6月19日

 

出撃だ。護国のため、地元に残してきた家族を守るためにも絶対に負けられない。

皇国の興廃此の一戦に在り。全力を尽くすだけだ。

 

「零戦隊から発艦!ペラ回せ!」

「初出撃から甲部隊だけで100機越えとは壮観だなあ!おい!」

 

 

もうここまで飛んできたか。ん?あれは乙部隊じゃないか?

え?なんで僚機から火が?

「対空砲火!友軍が撃ってくる!バンクだ、バンク!」

「艦攻隊は大丈夫か!香取!佐賀!」

あいつら大丈夫だよな...

 

「っつ!あいつらの乗った天山も味方に墜とされるなんて...これじゃあ死ぬにも死ねないじゃないか!」

お前らの分まで戦果を挙げてやるからな...冥土で待ってろよ!

 

 

 

3時間ぐらい飛んだか...そろそろ敵艦隊が見えてもいいと思うんだが...

「……てk…っけん…」

ん?無線機か。

「繰り返す!敵艦隊発見!迎撃機上がってきます!」

 

よし!俺たちの任務は艦攻、艦爆隊の護衛だ!

見てろよアメ公!零戦を、俺をなめるなよ!

 

「グラマンの後ろについた!墜と..

 ああああああああぁ!」

 

 

 

 

視界が白い...俺も死んだのか。呆気なかったな。母さん、すまない...

 

 

 

 

「翔鶴型航空母艦2番艦、妹の瑞鶴です。

幸運の空母ですって?そうじゃないの、一生懸命やってるだけ…よ。

艦載機がある限り、負けないわ!」

 

え?

 

生きてる?

 

ここ瑞鶴の吊り床じゃないか!外から女の子の声も聞こえたし、2頭身になってるし、何なんだ!

 

「妖精さん出てきて!整列!」

 

は?

 

妖精って誰だ?俺はおかしくなったのか?とりあえず行くか...

 

あの列だろうか。

ん?香取に佐賀?そんな訳ないよな。

 

「羽田?羽田じゃないのか?」

 

前言撤回。香取と佐賀だった。

 

「どうなってるんだこれ。なんで生きてんの」

 

「俺たちもわからん。なんせ起きたらここにいて。」

 

「まあ、取り敢えず全員生きてただけでも良かったじゃないか。」

 

「ところで、ここ空中じゃないか?」

「船の下に床らしき木が有るんだが。というか、俺たち小さくなってるんじゃないか?」

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