真剣で私に恋しなさい!-きみとぼくとの約束- 作:chemi
昼休み。それぞれが食事をとり終え、残りの時間を思い思いに過ごす中、凛は教室で忠勝とファミリーの女の子たちと一緒にいた。大和は早々に昼寝をしにお気に入りスポットへ、翔一は風の如くいなくなり、卓也は大串スグルと教室を出て行った。岳人もなにやら集まりがあると言葉を濁し、気がつくといなくなっていた。
「ほら、源さん出してあげよう」
「わかってる。そう急かすな」
「どうしたの? 2人とも」
凛と忠勝がごそごそしていると、それを不思議に思った一子が尋ねてきた。そんな彼女の前に、一つの袋が置かれる。白い紙袋の中にビニール袋と二重になっているそれは、淡いピンクのリボンで口元を結んであった。このリボンについては、いかがなものかと2人を悩ませたが、結局採用されたものだった。
「この匂いは……ドーナツか!?」
「正解。男連中の分もあったんだけど、いないのは仕方がない」
クリスは袋をあける前に、かすかな匂いで気づいたようだ。一子も僅差でわかったようで、隣で悔しそうにしていた。
凛が彼女たちに見えるように袋を広げる。顔を出したのは、4種類のドーナツだった。どれも一口大のサイズである。
「シナモンシュガーにチョコ、きなこ、ノーマルを用意してある。源さんと作ってみたんだ」
「これは……おいしそう」
京も本から目をはなして、ドーナツにその視線をむける。
「ほら、ワンコは俺と源さんの料理楽しみにしてたろ? その機会がなかったの源さんに言われてな。なら、何か作れるものはないかってことになって、このドーナツになった」
「たまたま材料が余ったから、おまえに相談しただけだ」
凛が作った理由を話してしまったが、忠勝は理由が違うと反論した。どちらも正しそうな理由だが、彼の普段の行いを知る一子は、笑顔でお礼を述べる。
「たっちゃん……ありがとう」
「別に礼を言われるほどでもねぇよ。礼なら凛に言っとけ。夜も遅かったが、手伝ってくれたからな」
忠勝が素直に言葉を受け取らなかったのは、いつも通りだった。それでも一子には、それが彼なりの精一杯だとわかる。
一子は凛にも向き直って、再度礼を言う。
「凛もありがとう」
「どういたしまして。食べてみて。かなりの自信作だから」
「うん。いただきます……まぐまぐ。……お、おいしいー」
そう言うと一子の笑顔はさらに輝く。もし、犬耳があればピンとたっていたであろう。もし、尻尾があればそれは左右に大きく振れていただろう。誰から見ても彼女は、嬉しそうだった。そんな彼女を見る忠勝も嬉しそうにしていたが、凛の視線に気づいた彼は、咳払いでごまかすのだった。
凛は、今か今かと待ち受けているクリスとあくまで冷静な京にも薦める。
「クリスも京も食べてみてくれないか? 日頃お世話になってるお返しだ」
「その言葉を待っていたぞ凛。いただきます! …………口の中が幸せだー」
「それじゃあ私も。…………さすが、としか言いようがないね。おいしい」
2人とも笑顔で感想を口にしながら、ドーナツを食べる。その姿に凛はほっとする。そこに、匂いにつられた他の生徒が寄ってきた。
「ちょっといい匂いさせすぎじゃねぇ。アタイを言葉じゃなく、物で釣ろうとしてるのかよ」
「本当にいい匂い。これで引き寄せられないのは嘘ね」
「夏目くんたちが作ったの? いい匂いだね。食べなくてもわかるけど、やっぱり味わってみたいよね」
「はぅあー女の子の弱点を見事に突いてくる匂いですねー」
羽黒、千花、満、真与だった。その後ろにも何人か女生徒が続く。
そして、この展開を予想していた凛と忠勝は、まだ空けていない袋を開ける。
「よかったらどうぞ。一応、みんなも食べられるように、多めに作ってきたから」
その言葉に、2-Fは歓声に包まれる。それぞれ一個ずつになったが、それを友と分け合ったりしながら、ワイワイ食べるクラスメイト。
凛と忠勝は邪魔にならないように、後ろの席に移動して、その様子を眺めていた。
「喜んでもらえてよかったな、源さん」
「巻き込んじまって悪かったな。俺一人で菓子を作るのも変だったからよ」
「いや、俺の提案でたくさん作ることになったからお相子だ。源さんはワンコの笑顔が見れてよかったろ? その手伝いができてよかったよ」
「!? 凛おまえ……いや、ありがとな」
ニコニコしている凛に、忠勝ははっきりと言わないまでも否定もしなかった。
これまでの態度や今日のことで、凛は確信をもった。そして、彼はドヤ顔にサムズアップを付け加え、エールを送る。
「頑張れ源さん! 俺は結構お似合いだと思ってるから」
「そういうことは、自分の彼女ができてから心配したらどうだ?」
忠勝の鋭い返しに、凛は胸を押さえながら苦笑を浮かべる。その様子に、彼はしてやったりの悪い笑顔だった。
「うぐっ……これは痛いところを突いてくる。でも、やっぱ嬉しそうな顔を見るのはいいもんだし」
そこに、一子がドーナツを一つ掴んで駆け寄ってくる。
そのとき、凛は重大な事に気がついてしまった。英雄も彼女に好意をもっていたことだ。忠勝の応援をしたことに後悔はないが、彼のことも知っている以上無碍にはできない。
その事実に、凛は一人頭抱える。そんな彼をよそに、微笑ましい雰囲気を作る2人。
「たっちゃん、これもおいしいわ! 半分あげる」
「これはおまえらに作ってきたんだよ。遠慮せずに食え」
「一緒に食べたほうがおいしいじゃない。はい」
「あぁもうわかったから、口に突っ込もうとするな」
昔からの幼馴染――そこには長い年月をかけた確かな絆があった。遠慮なくじゃれる一子は、楽しそうに笑い、忠勝はそんな彼女の頭を撫でる。そんな一種の甘い空間を衆人環視のもとで作っていたことに、あとで気づいた彼も一人頭を抱えることになる。
そして、あっという間に放課後。凛はファミリーと別れて、紋白とともに学園を出たところだった。彼女の手には、4種類のドーナツが入った袋がある。
「外はサックリ、中はモッチリ。んー美味である!」
紋白は、キラキラした目で凛を見て感想を言った。もちろん満面の笑みである。
「喜んでくれて嬉しいよ」
そんな紋白を見ていると、凛は自然といつもの行為を行ってしまう。撫でられた彼女の銀髪は、何を使えばこれほどのツヤが保てるのかというくらいに綺麗だった。それを受け入れる彼女であったが、我に返ると彼に詰め寄る。
「って、なぜすぐに撫でる!?」
「いや紋白の魅力が、とどまるところを知らないからじゃないか?」
「ふむ。それなら仕方がないな。許す!」
理由が納得いくものならば、構わないもののようだ。凛から自然と笑顔がこぼれる。
「ありがとうございます。お姫様」
「フハハハ我は支配者だぞ。断じて、お姫様などではないわ!」
凛の軽口に、紋白は笑いながら間違いを正すが、口元にくっついたそれがその威厳のすべてを突き崩していた。彼は、それをさっととってやる。
「ドーナツの欠片をつけながら、言われても説得力ないぞ。ほら」
「むぐぐ。いつもならこんな失態はせんぞ。たまたまだからな」
「わかったわかった。それより、もう仲吉に着くぞ」
凛の軽い態度に、信じていないと思ったのか紋白は、再度念をおす形で「偶然だぞ」と言葉にする。老齢の通行人や店番をしている者たちは、そんな2人を微笑ましげに見つめていた。ちなみに仲吉とは、仲見世通りにある葛餅の老舗であり、生徒からも人気のある店の名である。
「しかし、ついにあの葛餅パフェを食すことができるのだな。凛のドーナツからパフェ……我はなんと贅沢な時間を過ごしているのだ」
気持ちはすぐさまパフェに向かう紋白。彼女の楽しみにしている葛餅パフェとは、今日から仲吉のメニューとして出されるもので、その情報を事前に仕入れていた2人は、それを初日に食べるという約束をしていたのである。ヒュームが護衛についてはいたが、気配のみで姿を見せず、会話に入ってくる様子もなかった。
そして仲吉に着いた2人は、店の一番奥の席についてパフェを注文する。待っている間、今日あった出来事などを話しているとすぐにパフェがやってきた。それを見た紋白の目は、またもやキラキラと輝き始める。彼女は、食べる前にしっかり手を合わせ、「いただきます」と言ってからパフェにスプーンを入れた。そして、それを慎重に口に運び……味わうと同時に笑顔でうなりながら、手足をパタパタさせる。
凛はその様子だけで十分理解したが、紋白に感想を求めた。
「どうだ? おいしいか?」
「凛も食べてみるがいい! 大変……大変美味であるぞ!」
「そうさせてもらう。……うん。甘さがくどくなくて、おいしいな」
「なんだ、その素っ気無い感想は! 葛餅とパフェのコラボレーションだぞ! 我など体全体でおいしさを表現したというのに!」
「いや、あれは反射的にバタバタしちゃっただけだろ? 俺がやったらどうなると思う? キモイどころの話じゃ済まなくなるぞ」
「フッハハ凛がやってるところを想像してしまったではないか。フフ……パフェが食べられん……フフ」
凛が180cmの体でパタパタ……いやバタバタしているところを想像して、笑いをこらえる紋白。ツボに入ったのかプルプルしながら堪えている。その間も彼はパフェを口に運んでいく。
「紋白が言い出したことだぞ。んーそれにしても食べやすいな」
「フフ……って凛、そんなパクパク食べてはすぐになくなってしまうぞ。もっとよく味わって食べないか!」
「コイツの魅力に抗うことができない俺を許してくれ、紋白」
凛は少しオーバーなリアクションをとりながら、さらにスプーンで葛餅をすくう。そして、その手を震わせながら、一気に口の中へと放り込む。
「確かにコヤツは強敵よ。我をもってしても抗うことが難しい。仲吉め、恐ろしい商品を開発してくれるわ」
2人は楽しくパフェを食べていった。
そして食べ終わったあと、話題は義経たちのことに移る。紋白の様子から、どうやら一番話したかったことのようだ。その話を要約すると、馴染もうと頑張っている彼らのために、歓迎会兼誕生会を開きたいと考えており、それを生徒主催の学生らしいパーティにしたいということだった。しかし、それにはかなり大きな問題があった。
「6月12日……つまり明後日までに準備することが必要か」
「うむ、人を集めるだけでなく、文化祭レベルの華やかさもほしい。だが、我には1年生以外に影響力がない。……そこで、なのだが……その、えっとな…………凛?」
紋白は急にもじもじし、声が小さくなる。いつもの様子とは正反対な態度の彼女に、凛は首をかしげた。
「紋白?」
「その…………我に、ち、力を貸してはくれぬか?」
紋白は意を決し、自分の服をぎゅっとにぎりながら、まっすぐ凛を見つめて頼む。
紋白にとって、これを実現させる一番手っ取り早い方法は、兄である英雄に頼むことだった。兄に頼れば、それこそ妹の発案に、喜んで力を貸してくれただろう。しかし、手のかかる妹だと思われるのが怖かった彼女には、それができなかった。彼女にとって、人に頼るというのは迷惑がかかる行為にあたり、ひいては愛想をつかされることにつながるのではないかと不安を抱かせるものだった。彼女がここまで神経質に考えてしまうのは、その生い立ちにも関っている。そんな彼女だからこそ、友として接してくれる凛に頼るという行為は、かなりの勇気を有するものだったのだ。
しかし、これは紋白の考えであって、それが凛にあてはまるというものではない。
「もちろんだ。と言っても、俺の力だけじゃ難しそうだから、援軍を呼んでもいいか?」
「え? ……いいのか? 本当に、迷惑……じゃないか?」
紋白は、即答してくれた凛が信じられないのか、目をパチパチさせた。そんな彼女が落ち着くように何度か撫でると、彼はゆっくりと言葉を紡ぐ。
「むしろ頼ってくれたことが嬉しいぞ。紋白はなんか難しく考えているみたいだが、俺くらいには我が儘とか思ったことを素直に言えばいい。ただでさえ、いろんなしがらみがある立場なんだ……それをわかってやることはできないかもしれないが、俺といるときくらい、ただの紋白でいても許されるだろ? 友人の前なら、慌ててもいいし、お菓子のクズをつけててもOKだ。もちろん俺が頭を撫でたくなったら撫でるのもOK」
そう言うと凛は、再度少し強めに紋白の頭を撫でてやる。ヒュームの気配がなかったのは、彼なりの気遣いなのかもしれない。今はそれをありがたいと思う。
「あうぅ……しかし……」
「今はヒュームさんもこの場にいないから、今まさに紋白は九鬼紋白ではなく、俺の可愛い友である紋白だ。身内に甘えにくいなら、友に甘えなさい……とちょっと格好良く言ってみる」
少し恥ずかしくなったのか、凛はおどけてみせる。そんな彼を見て、紋白も笑顔を見せる。
「フフ……では……そ、そのもう少し……」
「撫でればいいか?」
紋白は返事をせずに、頷きだけを返す。それに対して、凛は自分の隣にくるよう指し示した。彼女は少し躊躇したが、オズオズと席を移動してくる。
凛は紋白の願い通りに撫でながら、言葉を続ける。
「まぁこれから少しづつ慣れていけばいい。とりあえずは、目の前の課題をささっと片付けるか」
「そうだ! で、結局どうするのだ?」
頭に手を置かれた状態の紋白が、凛を見上げる。その姿はまるで小動物のようで、その愛らしさたるや子犬や子猫に負けず劣らずであり、普段からのギャップと相まって、覚悟していた彼でさえノックアウト寸前であった。しかし彼はそれに耐え、彼女に話しかける。
「俺もまだ川神に来て日が浅いが、この件で最も力を発揮してくれる奴がいるから、早速連絡する」
凛はそう言うやいなや、携帯で連絡を取り始める。
「――――てことで、大和おまえの力を借りたい。ああ、明後日だ。……そうだ。今? 仲吉にいる。…………俺はどうやら運がいいみたいだな」
大和はどうやら仲吉の近くにいるらしく、すぐにこちらに合流することとなった。紋白は電話が終わったことを確認して、凛に話しかける。
「直江に電話をしていたのか?」
「そうそう。力貸してくれるって、2人のパフェを頼んどこう」
凛は店員に呼びかけると、パフェを2つ追加した。電話が終わってからしばらく経って、大和とクリスが店に入ってくる。2人も仲吉のパフェを目当てに来る途中だったらしい。早速そこで計画を練り、大和が各種必要な許可や料理などの手配、クリスは2-Sのマルギッテを通じての呼びかけ、凛は3-Sの京極先輩を通じての呼びかけなどをこなしていく。ファンクラブの会長も快く引き受けてくれたことに感謝しつつ、いつ何が役に立つかわからないと改めて実感する凛だった。
大和とクリスが来てから、それなりに時間が過ぎた。紋白自身も何かと忙しい身だ。凛は帰宅を促さないと、責任を感じ帰ることもできないだろうと思い、彼女に声を掛ける。
「紋白はそろそろ帰る時間じゃないか?」
「…………うむ。では頼んだぞ、凛、直江、クリス」
紋白も時間が迫っているのはわかっていたらしい。自分から言い出したことであるため、本心では残りたいが、私事で組まれているスケジュールをキャンセルもできない……しぶしぶといった感じで後事を託す。
「まかせておけ。後輩に力を貸す先輩。これこそ義だ」
「ファミリーの頼みとあっちゃ頑張らないわけにはいかないからな」
クリスと大和が紋白に言葉を返す。
「義経たちは2年だから、本来俺たちがやってやるようなことだ。その代わり、当日はその力……期待しているぞ」
凛は安心しろという思いを込めながら、ポンポンと紋白の頭も撫でた。彼女は一度頷くと店を出る前に、凛たちに手を振って帰っていく。店の入り口には、ヒュームの姿も見えていた。
2人の姿を見送ったあと、凛は作業を続けるクリスと大和に声をかける。
「悪かったな、大和、クリス。大変なことに巻き込んで」
「さっきも言ったが、後輩に力を貸すのは当然だ。凛には世話にもなってるしな。義経たちのためでもある! 気にするな」
「紋様の覚えもよくなるし、俺としては悪い話じゃないよ。それに、紋様のあの様子を見ているとほっとけないって気持ちもわかる」
「ありがとう。……3年生の方はなんとかなりそうだ。京極先輩とも話ついたし、矢場先輩も喜んで力貸してくれるって。モモ先輩は鍛錬中かな? 電話にでん」
凛に続いて、クリスが大和へ報告する。
「自分の方も2-Sは大丈夫だ。マルさんが力になってくれる。葵冬馬たちも協力してくれるそうだ。井上が物凄くはりきってるらしい」
「ああ、俺がメールで先に連絡入れておいた。紋様がお前の力を必要としているって」
凛は先ほど送ったメールを見る。返信がくるまで10秒もかからなかった。
――――準は、紋白の忠実なる僕と自称するぐらいだからな。紋白のためなら、たとえ火の中でも本当に飛び込みそうだ……そして生きて帰ってくるぐらい平気でしそう。
大和が、紙に書き出した要項にチェックをつける。
「人の方はクリアだな。あとは――――」
諸々の案件を片付け、ようやく一段落つけたときには、夜がすぐそこまで迫っており、残りは寮でやることになった。
凛は帰り道の途中、ふと思いついたことを口にする。
「これが成功したら、大和とクリスの好物で打ち上げだな」
「本当か!? 俄然やる気が湧いてきたぞ! 自分はいなり寿司を頼む。それからな、それからハンバーグにエビフライに、魚ならさばの味噌煮もいいな。ぶりの照り焼きなんかもいい。あー他にも中華のエビチリとか……あの角煮ももう一度食べたいな。うーん、食べたい物が多すぎて選べない!」
クリスは指折りに数えながら、候補を絞れないことにうなった。大和が隣を歩く凛に話しかける。
「凛の腕は前の食事でわかってるからな。俺はおまかせでもいいか?」
「おう。まかしておけ」
クリスは好物が食べられるとあって、鼻歌を歌いながら先頭を歩いていく。そんな様子に苦笑しながらついていく凛と大和。
まだ成功したわけではないため、感謝の言葉は早いだろう。それでも礼を言わずにはいられなかった凛は、せめて心の中で、手伝ってくれた2人に礼を述べるのだった。
その後は、クリスが出す料理の案を取捨選択したり、帰宅してからのやることを確認したりしていると、あっという間に寮に着いた。やるべきことはまだまだあったが、帰宅後はファミリーの協力もあり、日付が変わる頃には大方の目処がつくことになる。
歓迎会まであと2日。