仮想世界で気づいたら最強生物になっていました。   作:BLOODRAIN

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防振りのアニメを見て。ラノベとコミックを衝動買いするくらい嵌ったので投稿します。
自分があったらいいなと思った物を詰め込みました!


プロローグ
プロローグ ①


ーーー都会の某日本家屋

 

AM5:00

まだ日も上り始め、日の出と言える時間に1人の少年が畳の敷き詰められた建物。

所謂、道場で正座をして瞑想を行っていた。その少年は少年と言うには非常に長身かつ鍛え抜かれた肉体美を誇っている。その鍛え抜かれた肉体は使い込まれた空手着に包まれ、腰には強者の証である黒帯が締められている。

辺りには微かに鳥の囀りや、遠くより聞こえる車やバイクのエンジン音などが響いているが少年の耳には何れの音も入っては来ない。集中により意識は研ぎ澄まされ、身体の感覚が周囲と一体化していく。

 

 

そして集中により五感が最大限に研ぎ澄まされた瞬間ーーー

 

 

「っ!」

 

少年は目を見開く。年相応の幼さは残る顔ではあるが、彼の吊りあがった灰色の鋭い瞳は彼が強者であると他者に誇示するには十分であった。

 

『スクッ』

 

少年は立ち上がり

 

「すーーーーーーーっ、はーーーーーーっ」

 

息を深く吸い込み、息を吐く

その場で軽く腰を落とし、左手足を前に出し右足を軽く引き、構えを取り、右手を腰に添える。空手の構えをとった

 

ウォォォォ‼

 

声出しから始まり正拳突き、前蹴り、裏拳、時折受けを入れつつ、上、中、下段と様々な動作を繰り出す。強く、早く、しなやかに決して止まらず、形を繋いでゆく。

 

そしてしばらくしてから

 

ハァッ‼

 

最後の右手の正拳突きを打つ。そこで動きを止め、一礼する。その体は汗でびっしょりと濡れていた。

 

時計はAM7:00を指しており、稽古を開始してからすでに2時間が経過していた。

これがこの少年、朝倉快人(あさくらかいと)の毎朝の日課である。

 

 

 

 

 

その後、快人は稽古で使用した道場の掃除を行い。自宅に移動。

実は先程の道場は自宅の敷地内にある為、徒歩数秒で行き来出来るのである。自宅は昔ながらの日本家屋である。

空手着を洗濯機にかけてから浴室に入り、シャワーで汗を流す。浴室から上がり、置いていた部屋着に着替えると次はキッチンに移動。朝食を食べる。メニューは白ご飯と味噌汁、卵焼き、冷奴、たくあんである。食後は食器を洗ったら洗面台で歯を磨き。通っている学校の制服に着替える。

後はこの足で学校へ向かうだけだ。しかし、その前に快人は居間にある仏壇の前に座り手を合わせる。仏壇には4人の遺影が置かれている。

 

白髪で眼鏡をかけた笑顔を浮かべている男性

 

同じく白髪で切れ長な目をした女性

 

この二人は快人の祖父母である

 

更に

 

黒髪の長髪をポニーテールにした大和撫子と言う言葉が似合うであろうスレンダーな和風美人。

 

同じく黒髪のショートヘアで顎髭を生やしガッチリとした筋骨隆々の男性。

 

この二人は快人の両親である。何を隠そう、快人の両親と祖父母はすでに他界しているのだ。

 

ここで快人の過去を簡単に振り返ろう。

祖父母は快人が小学生の時に天寿を全うし。祖父が先に他界し、祖母もその後を追うように他界した。

ここまではまだ良かった。当時の快人も勿論悲しかったが、両親のおかげで持ち直すことが出来たのである。

しかし、快人が中学生になり進級しようと言う時に悲劇は起こった。なんと両親は飛行機での航空事故に巻き込まれ、帰らぬ人となったのだ

この事故は当時の快人が受け入れられる物では無かった。たて続けに家族を失い、絶望のどん底に落ちた。

周りの人たちには同情や心配されたが快人にはそんな物は慰めにもならなかったのだ。しかし、快人は哀しさや寂しさを押し殺し。普段通りに振る舞ったのだ。当時の快人はまだ中学二年生、13歳ではあったが凄まじい精神力である。これもある意味、両親と祖父母の影響であるのだ。

 

実は快人の祖父は柔道8段、祖母は剣道5段、薙刀6段。

 

更に父親は空手7段、母親は合気道7段を取得している武道一家なのである。

 

先程快人が稽古をしていた道場は元は快人の両親と祖父母が稽古の為に建てたものなので、謂わばあの道場は家族の形見なのだ。快人自身も家族の稽古をしている姿に魅せられ、3歳の頃からそれぞれの武道を教わったのである。そのお陰もあり、快人の精神力は鍛えられ。性格も同年代の子供と比べると非常に大人びた物になった。

両親の死後、快人は母親の妹である叔母に引き取られ。叔母が住んでいた京都の中学に転校した。その後、叔母は快人を名一杯愛し育てたのだ。そのおかげで快人は内心抱いてた哀しさや寂しさを乗り越えることが出来たのである。

そんなこともあり、無事に中学を卒業し義務教育を終えた快人は家族と暮らしていた実家の近くにある東京の高校に進学。高校への入学を機に道場のある実家に戻り、1人暮らしを始めたのだ。最初は叔母も心配して京都の高校に進学する事を勧めたのだが、快人の意思は固く。最後は根負けして1人暮らしを許した。

しかし、まだ学生の快人にはお金を稼ぐことも出来る筈も無く。生活費を含めた仕送りだけは自分がすると叔母に言われた。叔母は医師であり病院でもそれなりの地位に就いている。更にまだ独身の為、快人1人を養うなど苦でも無かった。

そして現在に至ると言う訳である。

 

快人は仏壇に手を合わせ終えると立ち上がり

 

「いってきます」

 

一声かけてから学校へと向かったのである

 

 

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