仮想世界で気づいたら最強生物になっていました。   作:BLOODRAIN

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今回でプロローグは終わりです。


プロローグ ③

学校を終え、帰宅した際。玄関に1つのダンボールが置いてあるのを見つけた。

 通販で買い物をした覚えは無いので、心当たりもある筈など無い。とりあえずは送り主の名前を確認する

 

 結果的に送り主は京都在住の叔母からであった。この家で1人暮らしを初めてから、叔母は定期的に食材や日用品などを送ってくれる。

 しかし、2日ほど前にも食材が届いたばかりなのであまりにも間隔が短すぎる。そんなことを考えながらもダンボールを開けてみた。すると中には

 

「これは……もしかして?」

 

 ダンボールの中に入っていたのはメット型の端末が描かれた箱と1つのゲームソフトだった。

 タイトルは【New World Online】

 今、若い世代を中心に爆発的にヒットしているVRMMORPGだった。

 更に、ダンボールには他に1通の手紙が同封してあった。

 

 

 差出人はもちろん叔母だ

 

 

 ────────────────────────────

 快人ヘ

 

 荷物は無事に届いたようね。それは普段から頑張っている快人へのプレゼントです。

 あなたが私のもとを離れてからもうすぐで半年ほどになるわね。

 あなたはしっかりしてるけど、心配していないと言えば嘘になってしまうわ。

 ちゃんとした物は食べてる? 

 風邪はひいてない? 

 それにしても、あなたが医者になると言ってくれたあの時は本当に嬉しかったわ。医者になる為にはもちろん勉強は必要よ。

 でも、それで今しか無い青春を無駄にしてしまうのはもっとダメよ。色んな人と出会ってたくさんの仲間をつくるのよ。

 これはその為のきっかけにしてね。

 

 果林母さんより

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 その手紙を読んでから。しばらく僕は手紙を握りしめていた。

 とても嬉しかったのだ。

 そう思うと、今までの記憶が蘇ってきた

 両親が亡くなって、正に絶望の底にいた僕は親戚をたらい回しにされるはずだった。そんな僕を果林おばさん。いや、果林母さんは

 

『この子は私が育てる‼』

 

 いの一番に名乗り出て、僕を引き取ってくれた。そして、僕を実の子供の様に愛して育ててくれた。だからこそ、僕は立ち直ることができた。

 まだ小学生だった頃に一度だけ、迷惑じゃなかった? と聞いたことがあるが

 

『迷惑な訳ないでしょう? 実の親子じゃなくても、あなたは私の大切な息子よ』

 

 それだけ言って涙を流しながら僕を力一杯抱きしめてくれた。

 あの時ほど、嬉しかった時は無い。その時は僕も涙を流した。

 今思えばこの時、僕は本当の意味で果林母さんの息子になったのだ

 

 ここで少しだけ果林母さんのことを話しておこう。

 果林母さんは僕の実の母親、朝倉椿の双子の妹である。また、昔から頭が良く。とても優秀で、東京の国立医大をなんと主席で卒業。

 卒業後は東京の大学病院で研修を受け、数年の勤務を経験の後。今現在の京都の病院で脳外科医として働いている。

 聞いた話によれば果林母さんは執刀医としての腕も確かで難しい手術を何度も成功させてきた。さらに美人で面倒見も良く、患者さんや同僚の医師からも評判だそうだ。

 そんな果林母さんを僕は今でも尊敬しているし、目標にしている。

 

 そんなことを考えながら、僕は手紙を大事に仕舞った。

 

「ありがとう、母さん。大事に使わせてもらうよ」

 

 それだけ言い残し、段ボールを部屋に運び。部屋着に着替えると夕食の準備をしに台所に向かった。

 台所に入ると愛用の紺色のエプロンを着て、調理を開始する。今日は手軽に作れる野菜と豚バラの炒め物とご飯、ほうれん草のごまあえ、ネギとわかめの味噌汁だ。

 昔から料理はそこそこ出来たのだが、一人暮らしを初めてから毎日こなして来たので。料理の腕はかなり上達した。

 夕食を食べた後は食器を洗い、毎日の日課である食後の運動である。今日はベンチプレスを限界まで3セットやった。この食後の運動は毎日の気分で決めている。ちなみに昨日はバーベルを背負ってスクワットをやった。

 そして運動の後はお風呂に浸かる。風呂上がりに一度台所に戻り、冷蔵庫から冷えた豆乳を取り出す。その豆乳と粉末の青汁をシェイカーに入れたらよく振り、一気に飲み干す。

 そして最後に歯を磨く。

 いつもなら、この後は宿題を終わらせてから自主勉強をして寝るだけなのだが。せっかくなので母さんから送ってもらった【New World Online】をプレイすることにした。

 自室に戻り、畳張りの床に布団を敷いてから。ソフトの入ったメット型のプレイ端末を頭に被り、同梱されていたグローブをはめる。装着を完了したら布団に寝転び、起動のスイッチを入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 意識が何処かに飛んでいく感覚と共に、次の瞬間。視界にゲームのタイトルである【New World Online】NWOの表示が現れる。そこから僕は仮想世界への扉をくぐった。




次回からNWOに移っていきます。
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