仮想世界で気づいたら最強生物になっていました。   作:BLOODRAIN

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原作第1巻
最強生物と初戦闘


次に気づいた時には青く光るブロックの様な物が無数に敷き詰められている空間に立っていた。ブロック一つ一つをよく見てみると細かい無数の0と1で構成されており、空中にも同じ様なブロックが漂っている。僕としては初めて足を踏み入れた電脳空間にただただ感心していた。更に服装は初期の服装であろう、黒のシャツにグレーのスボン、黒のブーツになっていた。

 

『ピコンッ』

 

表示音と共に目の前にホログラムのキーボードが現れた。そのキーボードには「名前を入力してください」と表示されている。これでこの世界でのアバターの名前を決める様だ。

髪の色と長さ、髪型。目の色は変えられたのでリアルバレ防止の為、髪型を癖っ毛の腰あたりまであるロングヘアに変え、目の色は金色に変えた。

 

「名前か、どうするかな?」

 

一般的には自分の本名をもじった名前を入れたり、ゲームをそれなりにやっている人は昔から使っているアバター名を入れたりするのだ。リアルバレ防止の為に本名を使う人はなかなか居ないが、ごく稀に居たりする。

そんな考えを巡らせながら、数秒思考した結果。

 

「良し、決めた。これにしよう!」

 

僕は名前を決めたので、キーボードに【カイドウ】と入力した。

キーボードが消え、次は初期装備の選択に移る。周りには半透明の様々な武器が現れた。片手剣、両手剣、細剣、メイス、両手斧、大盾 短刀、薙刀、杖、弓矢と様々である。

 

「さて、どれで行こうか。やっぱり王道の片手剣か?

それとも使い慣れた薙刀や刀か?けど、使ったことない武器を使ってみたい気持ちもあるし」

 

しばらく考えを巡らせ、装着を見渡す。すると、1つの装備が目に止まった。

 

「これは、手甲?」

 

気になった項目だったので、タッチして説明を読んでみた。

 

【体術使いに適した軽装備。

攻撃力、防御力は共に1番低いが装備状態で手甲以外の武器を装備可能。全ての武器スキルを使用、取得可能。

極めれば、状況に合わせて武器を使い分けることも出来る。】

 

「全ての武器を使用可能か。武術との相性も良さそうだし。これにしよう!」

 

僕は初期装備を手甲に決めた。次の画面はステータスの割り振りである。始める前にある程度ゲームのことは調べた。どうやらステータスを振らないと現実の自分と同じ能力になってしまうようだ。なので戦闘スタイルを考えつつ、バランス良く100あるステータスを割り振った。

 

 

 

NAME カイドウ

  LV 1

  HP 50/50

  MP 30/30

 

STR 30  VIT 20  

AGI 25  DEX 25 

INT 0

 

 

 

 

「良し、とりあえずはこんな感じで。様子を見ながら、やって行こう。」

 

唯一0のINTは知能、つまり賢さ。これは魔法などを使う場合、MPの消費を少なくする為に必要な物だが。僕は基本魔法攻撃は使うつもりは無いのでここにはステータスを振らなかった。ステータスを割り振ったら、OKボタンを押した。

 

【スタート地点へ転送します。】

 

スタートの表示が消えると同時に周囲が光だし、無数のポリゴンと共に視界が白く光った。目を瞑り、光が収まるのを待つ。光が収まると目を開いた。

 

「おぉ〜」

 

目を開くとそこは城下街の噴水の広場だった。周りにはベンチがいくつも設置されており。足元には石畳が敷き詰められ、緑がいっぱいに広がり空から降り注ぐ日の光がキラキラと噴水の水面を照らしている。周りには自然と一体していると言っても良い木造の家が並び、様々な人が石畳の道を歩いていた。

 

「これがVRMMOの仮想世界か。やっぱり実際に見ると思ってたのと全然違うなぁ」

 

周りの景色に感動しながらも、とにかく街を歩いてみることにした。1歩踏み出すたびに、本当に仮想世界に来たんだなと感動を噛み締めていた。

歩いて見た感じ特に遅いな感じることは無く、普通に歩くのは問題なさそうだ。

 

「そうだ、ステータスと装備を確認しておこう。」

 

右手を軽く振ると、ステータス画面が表示された。

 

NAME カイドウ

  LV 1

  HP 50/50

  MP 30/30

 

STR 30(+5)  VIT 20(+5)  

AGI 25  DEX 25 

INT 0

 

装備

頭【空欄】 体【空欄】 右手【初心者の手甲(右)】 

左手【初心者の手甲(左)】 足【空欄】 靴【空欄】 装飾品【空欄】【空欄】【空欄】

 

スキル

なし

 

どうやら装備のおかげでSTRとVITは多少上がっている様だ。まずはこの体になれる為、事前に調べておいた西の森に向かうことにした。まずは戦って動かし方に慣れつつ、レベルを上げよう。今後の指針を決め、西の森に向かって駆け出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー移動中ー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西の森に到着し、周囲を見渡す。誰の気配も無いのでここなら邪魔されることも無いだろう。

ここに来る途中、大盾の初期装備を持ったやけに小柄な黒髪ショートのアホ毛の女の子とすれ違った。

やけに歩みが遅いので、気になったが。まずは自分の用事を最優先した。

 

「良し、始めるか。」

 

まずは左足を軽く引き、両手を開いた状態で前に構える。

 

『すーーーー。はーーーー。』

 

更に深呼吸で体の力を抜き。意識を周囲に集中させる。すると早速背後の茂みが揺れ、何かが飛び出して来た。素早く右足を軸にして相手に向き直る。そこには角を額に生やした白兎が角をこちらに向けて突っ込んで来ていた。それに慌てることなく再び右足を軸にして体を半身にすることで白兎のタックルを躱す。勢いがつきすぎたのか、白兎は自分で地面に角を突き立てていた。何だかその愛らしくも微笑ましい光景に表情が緩んでしまう。

そんなうちにも白兎は再びタックルを仕掛けてきた。それを再び同じ様に躱し、また白兎がタックルを仕掛けてはこちらが躱す。そんなじゃれ合いにも見える戦闘がしばらく続いた。

 

 

ー1時間後ー

 

僕が、白兎との戦闘を開始して早くま1時間が経過した。

 

「良しっ。だいぶっ、体のっ、動きにっ、慣れてっ、来たっ、なっ!」

 

あれからひたすら白兎の攻撃を交わし続け、現実と変わりない程にまで体の動かし方に慣れてきた。

そこで不意に頭に音声が流れた。

 

『ピロリン♪』

 

『スキル 【絶対回避】を取得しました。』

 

「何かスキルが出たみたいだな。ちょっとごめんね」

 

白兎に謝りつつスキルを確認する為、表示をタップする。

 

 

 

 

 

           【絶対回避】

このスキルの所有者の【AGI】を2倍にする。

【STR】【VIT】【INT】のステータスを上げるために必要なポイントが通常の3倍になる。

           ー取得条件ー

1時間の間、敵からの攻撃を避け続け、かつダメージを受けないこと。

また、魔法、武器によるダメージを与えないこと。

 

 

 

 

 

「AGIが2倍か。けど、他のステータスも上げていきたいし。勿体無いが、これは破棄だな。」

 

初めてのスキルだが、他のステータスを上げる邪魔になってしまう為。今回は見送ることにしよう。

スキルを破棄してから再び白角兎に向き直る。

 

「良し。おまたせ、修行の続きと行こう。」

 

そこで再び白兎がタックルを仕掛けて来た。

改めて修行を再開しようとした、その時。

 

『兎さあああああああああん!!!』

 

「へっ!?」

 

『べチッ』

 

突然、近くから涙混じりの女の子の絶叫が聞こえ。声のする方へ向き直った。その時、偶然ではあるが向き直った瞬間に白兎の体に左手の裏拳がクリーンヒットしてしまい。吹き飛ばされた白兎はポリゴンとなって消えてしまった。どうやら躱して地面に激突する度にHPが少しづつ減っていた様だ。そしてあの裏拳が最後のトドメになってしまったようだ。

 

『レベルが2に上がりました。』

 

「………」

 

レベルが上がって嬉しいはずなのに、素直に喜べず。

何だかそこ知れない罪悪感にかられながら、僕は俯いたのであった。

 

 

side三人称

 

「ん〜〜」

 

何だか罪悪感を感じたので簡単な兎の墓を作って供養した後。レベルが上がってステータスポイントが5増えたので、今はこれをどう割り振ろうか考えている。

 

「どうするかな、STRに振ってもいいが。さっきの感じだともう少しだけAGIに振った方が良いか?」

 

先ほどの戦闘を振り返ると回避は今の所は問題ないが、これからのことを考えるともう少しAGI上げた方が良いのだろうか?

 

「ん〜。よし決めた。もう少し戦ってから決めよう。」

 

ステータスポイントは一旦保留にする事に決め。森の奥深くに歩いて行くと、森の雰囲気は様変わりしていた。先ほどは日の光が降り注ぎ、とても心地が良かったのだが。今度は木が密集しており、日の光は殆ど差し込んで来ない。

 

「だいぶ森の深くまで来た様だな。」

 

環境が変わればそこに住む生き物も変わる。先程からチラチラとモンスターが居るのだが、ムカデやヤスデ、蜘蛛や蜂、蛇などが主の様だ

 

「良し。なら次の修行場所はここにしよう」

 

ある程度深くまで進んだところで、歩みを止めた。すでに周りは昆虫型のモンスターに囲まれている。

先程とは違い、拳を握って半身になって構える。先程は攻撃を躱しつつ受け流す形だったが今度は打撃の形である。感覚を研ぎ澄ませ周囲の気配を感じ取る。ゲーム内でこんなことが出来るのは正にこのゲームが以下に精巧に作られているからに違いない。しばらくはモンスターとの睨み合いが続いていたが。

 

『ジャリ』

 

『ッ!シャー‼』

 

足元の砂利を踏んだと同時に周りのモンスターが一斉に飛びかかって来た。数はおおよそで15体ほどだろうか。

まずは足元から飛びかかってきたムカデを右回し蹴りで蹴り飛ばし、飛ばした先にいた蜘蛛にぶつけて怯ませる。更に左から飛んできた蜂の毒針攻撃を首を動かして躱しつつ、左腕に噛みつこうとしてきた蛇の首元を掴み。足元にいたヤスデに逆立ちの要領叩きつける。そのまま、逆立ちのまま両足を開脚で横に開き。蜂と蜘蛛に蹴りを叩き込む。更にそこから体を捻り開脚のまま周りにいた蜂と蜘蛛、ムカデに回し蹴りを叩き込んだ。そこで一度、バク転でモンスターから距離を取り。再び構えを取る。

 

「すごいな、このゲーム。現実以上に動けてる」

 

正にゲームキャラの様な動きが出来た事に感心していると。

モンスター達が再びこっちに襲い掛かってきた

 

「そうだ、ちょっと試してみようかな。」

 

それだけ呟くと僕は飛びかかってきた蛇のモンスターの噛みつきを躱し、尻尾を掴んだ

 

『ファッ!?』

 

あまりの出来後に蛇自身も驚いている。そして掴んだ蛇を振り回す。その様はまるでヌンチャクを振り回している様である。そして蛇をヌンチャクの代わりにモンスターの群れに突っ込んで行った。空中を飛び回る蜂を叩き落とし。足元にいるとムカデやヤスデを足場にしながら蹴り上げ、ヌンチャクで吹き飛ばす。蛇のHPも攻撃を加える度に減っていき、半分ほど倒したところでポリゴンとなって消えるが、更にもう一匹蛇を捕まえ、同様に倒して行く。そんな素人には到底マネ出来ない方法で大立ち回りを演じたカイドウは、遂にモンスターの群れを全滅させた。

 

side out

 

 

 

 

 

 

sideカイドウ

 

「ふう。何回か攻撃食らってしまったけど。初めての戦闘にしては上出来だな。」

 

『レベルが12に上がりました。』

『スキル【蹂躙】を手に入れました。』

 

「おお。一気にレベルが上がった。それにスキルも」

 

 

 

            【蹂躙】

全てを力でねじ伏せる。発動時間は10分。発動中は【STR】が5倍になる。効果終了後、10分で使用可能。

           ー取得条件ー

10体以上の対戦相手と同時に闘い。魔法を使わず全ての対戦相手にHPを5割以上残して勝利する。

 

 

 

 

「取った僕が言うのも何だけど、時間制限ありでも強すぎない?」

 

そんなスキルの内容に若干苦笑いを浮かべたところで、足元に何か落ちているのを見つけた。それを拾い上げると

 

『[フォレストクインビーの指輪]を取得しました。』

『[アンダーグラウンドパイソンの腕輪]を取得しました。』

 

 

 

 

 

『フォレストクインビーの指輪』

     〔VIT+6〕

自動回復:10分で最大HPの一割回復。

 

 

『アンダーグラウンドパイソンの腕輪』

〔AGI+8〕

経験値増加:取得経験値×1.5

 

 

 

 

 

「回復に経験値増加って。これすごいレアアイテムなんじゃ?」

 

まぁ、ラッキー位に考えておこう。

 

「さて、ポイントも20溜まったし、さっきの闘いを含めてポイント振るか。」

 

先程の闘いで問題点を探りつつ、ポイントを振った

 

 

 

NAME カイドウ

  LV 12

  HP 50/50

  MP 30/30

 

STR 35(+5)  VIT 30(+11)  

AGI 30(+8)  DEX 25 

INT 0

 

装備

頭【空欄】 体【空欄】 右手【初心者の手甲(右)】 

左手【初心者の手甲(左)】 足【空欄】 靴【空欄】

 

装飾品【フォレストクインビーの指輪】【アンダーグラウンドパイソンの腕輪】【空欄】

 

スキル

【蹂躙】【】【】【】

 

 

 

「日も暮れて来たし。今日はこれくらいにしておくかな」

 

まだ初日なのでそんな急ぐ必要も無いだろうと。ログアウトのボタンを押した。

 

ログアウトしてから自室で目を覚ました快人はまず、思いっきり伸びをした。

 

「ん〜。あぁ〜!さすがは今大人気のVRMMO、これは癖になる面白さだ。」

 

思っていた以上に仮想世界の魅力にすっかりはまってしまった。僕は時計を確認する。時計はすでに深夜の12時半を指していた。

 

「うわ、もうこんな時間。自主勉強しなきゃな。」

 

この日の学校の課題はすでに終わらせてあるので、毎日続けている医療の勉強を1時間ほどやって眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

side NWO

 

カイドウがゲームからログアウトした後、森の茂みから赤い大盾を装備した男性プレイヤーが出て来た。

 

「すっげぇ。何だ、あいつの闘い方。これはあの娘のことも含めて、掲示板に書かねえと‼」

 

テンション高めの声を上げながら大盾の男性プレイヤーは森を走り去って行った。

 

 

 

 

ーーーーーー

【NWO】やばい手甲使い見つけた

 

1名前:名無しの大剣使い

 やばい

 

2名前:名無しの槍使い

 kwsk

 

3名前:名無しの魔法使い

 さっきも大盾使いでやばいって言ってなかった?

 

4名前:名無しの弓使い

 しかも今度は手甲使いって

 

5名前:名無しの大剣使い

 大盾もやばかったけどこっちも同じ位やばい

 

6名前:名無しの短剣使い

 V1

 今度はどうやばいの

 

7名前:名無しの大剣使い

 西の森でアンダーグラウンドパイソンとか大ムカデ十数匹を一人でほぼ無傷でしかも素手で相手してた

 

8名前:名無しの弓使い

 いやいやさっきの大盾でも信じられないけど、こっちはもっと嘘くさいよ

 

9名前:名無しの短剣使い

 今度こそ装備がすごいってだけじゃない?そこんとこどうなん

 

10名前:名無しの大剣使い

 こっちも見た感じは初期装備だった。

 そもそも、手甲を初期装備に選んだやつ初めて見た。

 

11名前:名無しの短剣使い

 ほぼ無傷ってことはダメージは通ってるんだよな?

 

12名前:名無しの大盾使い

 そいつなら多分俺知ってるわ

 

13名前:名無し大剣使い

 また教えてくれると嬉しい

 

14名前:名無しの大盾使い

 こっちもプレイヤーネームは知らんが身長は190以上ある男。

 顔はどちらかと言うとワイルド系のイケメンだった。

 しかもものすごいアクロバティックな動きで逆立ちのまま回し蹴りを放ったり、バク転で攻撃を躱したり。終いにはアンダーグラウンドパイソンをヌンチャクみたいに振り回して武器にしてた。まず素人じゃ出来ない。

 

15名前:名無しの槍使い

 すいません。途中から何言ってるか分からなかったです。モンスターをヌンチャクに?どこのブルース・○ーですか?

 

16名前:名無しの魔法使い

 しかもイケメンなんでしょ?ちょっと興味湧いてきたよ

 

17名前:名無しの名無しの短剣使い

 おっと、もしかして女性の方ですか?

 まあ確かに女性なら興味そそられるよな。

 

18名前:名無しの大剣使い

 うーん、こっちも追々情報集めて行くしかないな。

 もしかしたらトッププレイヤーにまで登って来るかもしれないしな。

 

19名前:名無しの大盾使い

 こっちも情報が入ったら書き込んでいく。

 

20名前:名無しの魔法使い

 情報お待ちしております。(敬礼)

 

 

掲示板がこんなことになっているなどカイドウは知る由もなかった。

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