AF使ってダンジョンに潜るのは間違っているような… 作:aF
ミノタンをぶっ調和したあとの話。
『工房』。幾度となく使っては来たものの、それは一体なんなのか、なにができるのかという点について今まで疑問を抱くことさえなかった。
だが先の黒いミノタウロス、それの更なる強化個体に相対した時確信した。能力は把握しなければないも等しい。まさかAFネメシス使いが自分の手札にあるカードの能力を知らないなどとは言えないのだ。
恐らくそれは『工房』があって当然ゆえに起こった慢心のようなものだったのだろうと俺は考えている。人は自分に元より備わった機能、例えば五感のようなそれをいちいち確認するのかといえば否である。今の自分にとっては『工房』もまた、五感に等しく『あってしかるべき』ものだということらしい。
そんなわけで俺は今『工房』、その謎めいた空間の中にいる。神秘を感じる青い光に照らされて、無言で立っていたわけだ。
『工房』を見渡すと、俺の相棒とも言えるアーティファクトたちがそれぞれに鎮座していた。アナライズ、エンシェント、ミスティック、レディアント。そしてパラダイムシフトで産み出された三機、プロテクト、エッジ、ブリッツ。
ふと気になって、持っていた『工房』に関連する知識に問いかける。他に機能はあるのか、と。
すると自分の頭の中のソレはごく自然ともう二種類のアーティファクトの生産が可能であること、そして『切り札』たりえる存在についてを提示した。
新たな、というよりはただ俺が普段そこまで使わないので記憶の奥底に封じられていた二種類。
『トレースアーティファクト』及び『プライムアーティファクト』のことだ。
トレースは名の通り、増殖するという存在だ。攻撃能力も、防御能力も特段高いと言えるものがないが周辺のリソースを利用し改変し、増える、殖える。それだけながら、凶悪だ。下手に利用すれば回収し忘れたトレースが大量増殖するなんてこともあるかもしれないと再封印の検討を始める脳内であった。
もう一方たるプライムは、アーティファクト内では屈指のコストを誇りながらも、戦闘力自体はレディアントと同格程度の機体だ。ではなぜコストが重いのかというと、自己再生機能にある。仮にコアが破壊されたとしても、5分もあれば再生し再度前線に立つだろうそれをみやり、こっちも封印かなぁと胃を痛める。
新規も見たところだし、では、『切り札』については?
俺はそれを自分に問う。と足が『工房』を知り尽くしているかの如くに勝手に動き出した。
何機ものアーティファクトの製造ラインをすり抜けて奥へ、奥へ進んだところでやっと俺は足を止める。
知識は告げている、現状の『切り札』は一機ずつしか製造されていないらしいがひとまずみられることはわかった。
目の前にあるのは、黒色から青色を放つ建造物だとわかるだけの球体。
「あら、目覚めていたのね」
「……!?」
そこにいたのは女性。厳密には神みたいなものだから正しくはないと脳内知識が告げている。浮かぶ何本かの小剣に白く短いワンピース。靡く髪は蒼銀から紅銅へと移り変わっており、蒼い双眸がこちらを見つめていた。
「デウスエクスマキナ……?」
「私の名前も知っているのね、せっかくこの空間の管理なんて厄介な仕事を押し付けられているのだし説明による悦楽くらい残していてもいいのじゃないかしらあの神……」
なんか言ってるこの彼女こそ『デウスエクスマキナ』。ネメシス最初期から長くに渡ってアーティファクトネメシスの展開力を支えてきたカードだ。能力はターンエンド時に手札を全て捨ててドローする効果であり、アーティファクトの展開を潤滑にする働きを担っていた。
であれば彼女ほどの管理人としての適任もいなかったのであろう。『工房』はアーティファクトの生成及び展開準備の場所であるからな、それはそれとしてクソほどビビったが。
「それは『ヴァーテクスコロニー』……それに関しては貴方のほうがよく知るところではなくて?」
「そうか……これが切り札、なのか……」
『ヴァーテクスコロニー』は本家でもフィニッシャーとして愛用していたカードだ、アーティファクトの破壊された種類に依存したダメージを与える能力は非常に強く、盤面全てに7点ほどを振り撒いていく存在であったと記憶している。
「えっつまり俺あのビーム打つの?大丈夫?ジャガーくんは??」
「恐らく出現は止められないわね!」
「えぇ……」
だろうな、あれだけの光条を放つのだからダンジョンなぞ壊れるどころかある程度の階層をまとめて吹き飛ばしかねない。そうなればやってくるのはジャガ丸くん殺意もりもりバージョンに決まっている。それは面倒臭い。
が、俺は見逃さなかったぞ……マキナァ!
「なあマキナ……その壁にある『機械剣と背面武装』、使えないとは言わないよな?」
「ふくっ……気付くのが早い……そうよ、使えるわ……」
「俺がアーティファクト関連のカードのイラストを忘れるかよ……」
それぞれ『エンシェントブレイダー・ダイン』の剣と『音速の機構・ララミア』の武装に他ならないことに俺は気がついている、俺も音の壁を越えられるのか……
「ま、まぁいいわ!これが本命、私たち『工房』の最高傑作、偉大なる我らが主に『工房』より捧げる一品!扉を開きなさい、いつかの望みはそこにあるわ!!」
そこにあったのは、巨大なドレスの下部分にこれまた巨大な白黒の翼持つ女神像を接続したとでも言うべき超巨大兵器。そして、シャドバにおいてはパラダイムシフトと共に暴虐を尽くしたローテーションアーティファクトの救世主。
「これは……!『アブソリュート・モデスト』!モデストじゃないか!なぜここに!?自力で世界移動を!?」
「あの子は瑠璃では……いやなんか電波がっ!?」
間違いなくそれはモデストそのものであった。俺の名字に食い込んでくるほどに俺の憧憬だったそれが俺の前にあった。ただ……
「でかすぎんだろ……ダンジョンじゃ出せねぇし出したらジャガ丸くん案件……!」
「そうなのよねぇ……」
あることが大事だ、うん。大事なのは存在することだから……ね?
とまあいくらか『工房』についての理解を深めて俺は戻ることにした。
「すまんなマキナ、満足した。また来るよ」
「えぇ、いつでも待っているわ?なにせ物語を壊す『機械仕掛けの神』の役目は貴方に譲られたのだから暇で暇で暇で暇で……必ずまた来なさいね?」
「あぁ、必ず」
本編からは性格のかけはなれた彼女を見れただけでもある程度満足だとは言わないほうがいいだろうと抑えた。が、その結果としてダンまち世界における『デウスエクスマキナ』は自分だ、と自覚させられることになったわけでどっち道損なことだと思ったが放っておくことにした。
「あぁそうだ、貴方にひとつ言っておかなくてはならないことがあるの」
「なんだなんだ、ほら言えキリキリと吐け」
「なにその言い種……ではなくて、『私を呼べる』ように『工房』の【ゲートオープン】を改良したわ、戦闘面でも私生活でも、貴方ひとりで為せないことがあるならば私がいることを忘れないで。貴方は異界にその体ひとつで放り出されたけれど貴方は孤独ではないの」
だからどうか、死んでしまわないで?
その一言が俺に戦う意味を見いださせたというのだから全くもって逆効果であったわけだがと思う、だが口角は吊り上がり、俺は背を向けて軽く手を振って空間から出た。
ちなみにこの間現実世界において経過した時間はわずか1秒であることをここに記す。
デウスエクスマキナはヒロインではありません。繰り返します、デウスエクスマキナはヒロインではありません。
ただただベル、ヘスティアの他に明確に『仲間』と呼べる存在を作っておきたかったのです。
感想にあなたが望むヒロインの名前を置いておくと決めかねていたヒロインが決定する最後の一押しになるかもしれないなー!?(チラッチラッ)(非ログインでも書き込めるようにはしておきました)(どうぞよろしくお願いします)
オリキャラ二人目、【文明の先駆者】ルチル・クロフォード。白衣茶髪赤目眼鏡系研究になると饒舌な無口おねーさんを…
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これからも出してええんやで(寛容)
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オリキャラ2人はいかんやろがい!