魔法少女リリカルなのは 〜悪魔になった転生者〜   作:リーグルー

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第十話投稿



………だんだん自分が何を書いてるのか意味がよく分からなくなってきた………


第十話

「………あのさ、一体何処に連れてくつもりなのか、そろそろ教えてくれないかな?」

 

 

 

変な男達に誘拐された翌日の放課後。学校を出た途端に再び誘拐された俺は、誘拐した男――――顔も見えないが、見た目や動き的には二十代に行くか行かないかくらいだろう、にそんな事を聞いた。

 

 

 

「………そんな質問に誘拐犯が答えると思うのか?」

 

 

 

男はそんな事を逆に聞き返してくる。………いや、誘拐犯なら答えないだろうけどさぁ………。

 

 

 

「だってあんた、別に俺を誘拐してる訳じゃないんだろ?誘拐のわりには殺意どころか敵意も無いし、そもそもこんな昼間に黒装束なんて着てるアホがあんな手際よく誘拐なんてやれるとは思わないし」

 

 

 

「………これは俺の意思じゃないぞ?これでやれ、と言われたんだ」

 

 

 

俺の返答に、男はそうとだけ返してくる。いやいや、冗談も限度があるだろ………。

 

 

 

「………それ、嘘だろ?あんたは言われた事に同意したからそれ着てるんだし。ほら、あんたの意思じゃん」

 

 

 

「断じて違う!」

 

 

 

俺の指摘を、男は強い口調で否定する。………まぁ、趣味は人それぞれだろうから別にいいんだけどさ。

 

 

 

「はいはい、分かりました。信じますよ。………んで?結局何処に連れてくつもりか答えてくんないの?」

 

 

 

「………もうすぐ着く。言う必要は無いだろう。」

 

 

 

男はそう答えると、少しだけ速度を上げる。………どうやら、これ以上自分のおかしな趣味を暴かれたくないらしい。まぁ、そりゃそうか。俺はそんな事を思いながら、男に担がれたまま抵抗もせずにぼんやりとして………そのうちに睡魔によって意識を奪われた。

 

 

 

 

 

 

「初めまして。月村家当主、月村忍です。月村すずかの姉よ。よろしくね」

 

 

 

とある巨大な屋敷。男に運ばれて着いたその中の一室に居た女性は、俺の事を見るとそう挨拶をしてくる。………あぁ、成る程。此処、月村の家なんだ。

 

 

 

「雨音里緒だ。………んで?話は?どうせ昨日の事なんだろうけど」

 

 

 

俺がそう聞くと、月村姉は頷いて質問をしてくる。なぜ月村を助けたのか、だそうだ。………この人は月村からしっかり話を聞いていないんだろうか?

 

 

 

「………答える前に一つ聞きたいんだが。あんたら、月村からどんだけ話を聞いたんだ?」

 

 

 

「そこまで詳しくは聞いていないわ。すずかがあなたに助けてもらったって事と、すずかを誘拐した男達が「夜の一族」について知っていて、それをあなた達に話したということくらいかしら。後は怖がって話してくれなかったわ」

 

 

 

月村姉はそう語る。………まぁ、あんなん見せられたんだから、怖がるのは当たり前、そんだけ話せただけでも十分、か。

 

 

 

「………成る程ね。んじゃ、さっきの質問の答えから。月村達を助けたのは、俺も何でか知らんが誘拐されたから、俺が逃げるついでにあいつらを気絶させたってだけ。ただの偶然で、別に月村を助けようとした訳じゃない」

 

 

 

俺はそう答えてみせる。もちろん、今言ったことは全て事実だ。元から月村を助けようと思ったことはないし、リミッターを解除したのもあの勘違いした馬鹿共の勘違いを正そうとしただけ。月村が助かったのはただの偶然でしかない。

 

 

 

「ま、そういうこと。他に質問は?無かったら俺はさっさと帰るけど」

 

 

 

「まだよ。あなたは私達の一族の秘密を聞いてしまった。これに答えてもらうまでは、帰すわけにはいかないわ」

 

 

 

月村姉はそう言って、ある選択を提示してくる。月村の一族についての記憶の一切を消すか、記憶を消さずに一族の事を秘匿するか。………俺はそんな言葉に、声を上げて笑った。

 

 

 

「何が可笑しいのかしら?」

 

 

 

「ん?あぁ、悪い。そういや、あんたら月村から詳しい話は聞いて無いんだったな。んじゃ、分からないか」

 

 

 

「………何の話をしているのかしら」

 

 

 

俺の勝手に一人で納得したような言葉に、月村姉は少しだけ苛立ったような声音で言葉を返す。………何の話か。

 

 

 

「月村、怖がって途中から話さなくなった、って言ってたよな?あれ、何でだと思う?」

 

 

 

「誘拐犯に連れ去られて、縄で縛られて、怖い思いをしたから、じゃないのかしら?」

 

 

 

「違うよ。そんな事であんたの妹は怖がって話をしない、なんて状態にはならない。まぁ、よく知らないが、昨日見た感じだと怖がってる感じじゃ無かったしな。だから、違う。あんたの妹が怖がってたのは、あそこにあんたらみたいな「もどき」じゃない、本物の化物が居たからだよ」

 

 

 

俺の言葉に、月村姉は少しだけ不機嫌そうな顔をする。後ろにいた俺を誘拐した男も同様だ。自分達が化物、と呼ばれたことに反感があるのだろう。………もしくは、もどき、の部分に異論があるのかも知れないが。

 

 

 

「本物の化物?」

 

 

 

月村姉は不思議そうに聞いてくる。それに俺はへらりと笑って、昨日と同じようにリミッターを外す。同時に、音は不気味なほどに無くなり、「無」だけが空間を支配する。

 

 

 

「あ………ぁ……」

 

 

 

「目の前にいるだろう?私だよ」

 

 

 

そう言って笑みを浮かべた俺を、月村姉は怯えたような目で見つめてくる。そこで俺はリミッターを元に戻し、へらへらと笑う。

 

 

 

「怖がらせて悪い。ま、でもそういうことでさ。あんたらじゃ俺の記憶を消すのは無理だろうし、俺はあんたらじゃどうしようもないほど、本当の化物だからさ。さっきの答え、記憶を消さない方しか選べないだろ?」

 

 

 

んじゃ、と言いながら俺はくるりと月村姉に背中を向けて歩き出す。その途中で一度立ち止まり、

 

 

 

「そうだ。これは警告。あんたの妹とその友達も、こんな化物に気を許しすぎだよ。家族が大切なら俺みたいのには近寄らせない方がいいぞ。………ま、そんだけだから、話し半分にでも聞き流してくれればいいよ。」

 

 

 

そう言ってその部屋を出て、家に帰って行った。

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