〜竜八サイド
〜夜桜家〜
竜八「ふぅ、ひとまずは安心かな。」
初日であんなふるい落としされるとは思わなかったけど、皆で乗り切れて良かった。明日も楽しみだ。
竜八「さて、準備するか。」
ここからは『スパイとしての夜桜竜八』だ。
素早く準備を済ませて外に出る。
今回の仕事は貨物船から送られてくる違法薬物、それを売り捌いている奴らの拘束だ。油断はしない。
〜
貨物船が来ると思われる港に到着し、隠れて様子を見る。
竜八(数は10、これなら1分も経たずに全員やれる。)
頭の中で作戦を立てていると貨物船が港にやってくる。
竜八(…来た。)
貨物船の動きが止まり、港に着く。
中から人が三人、大量の段ボールが積まれた貨物を押しながらやってきた。
こんな会話が聴こえてくる。
「例のブツは?」「ばっちり、こん中にたんまりとあるぜ。」
奴らは薬物の入った貨物と金が入っていると思われるアタッシュケースを交換しようとする。
竜八(今だ!)
速攻で飛び出し、存在に気づいたガードマン2人を顎を殴り意識を落とす。
この間、5秒。
「誰だテメェ!」
遅れて気づいた1人が拳銃を出して撃つ。
球は右胸を貫こうとするが、右半身を逸らし、避ける。
もう一発撃とうとしていたので相手の腕を持ち、外す。
拳銃を相手から奪い取り、そのままの勢いで相手の頭目掛けて回し蹴りを放つ。狙い通り当たり、また1人落ちる。
この間、12秒。
リーダー「な、何なんだよテメェは!」
リーダー格と思われる男が僕に問う。だから言った。
竜八「僕はお前達を喰らう牙。まぁ、夜桜家と言えば分かるかな?」
僕以外の全員が身を震わせる。中にはこの世の終わりみたいな顔をしてる奴もいる。
竜八「さて、全員拘束させてもらう。」
リーダー「ひぃっ!?か、かかれぇ!」
全員ビビりながらも一斉に襲いかかってくる。だが、バラバラだ。
竜八「遅い。」
そう言い僕は武器を取り出す。
それは夜桜家に伝わる武器。相手の通信機器や相手の動きを封じる万能銃。
名を、『八重桜』という。
引き金を引く。
数多の電流が飛び出す。それは襲いかかってきた全ての敵を捉え、そして当たる。
「ぎゃああああ」「あばばばば」「くぁwせdrftgyふじこlp」
そして気絶した。残りはリーダー格の男のみ。
「ひえぇっ!?い、命だけは!命だけは勘弁をぉぉぉぉ!」
竜八(取るわけないんだよなぁ。)
そう思いながら相手の首に手刀をかます。
手刀が当たり、リーダー格の男は気絶する。
はずだった。
竜八「っ!」
?「悪いが護衛の依頼が入っているんでな!」
手刀を止められた。止められた手の先には1人の男が立っていた。
?「おらぁ!」竜八「くっ!」
反対の手に刃物を持ちそれで斬りかかろうとしてくる。なんとか手を振り切りそれを避ける。
?「ほぉ?流石は夜桜家の末っ子だな。」
竜八「お前は確か、『月間みんなのスパイ』で今波に乗ってる若者スパイで取り上げられていた『這いつき』のドウン!」
ドウン「はっ!俺も有名になったもんだな!夜桜家に知られるなんてな!」
竜八(確かこいつの得意戦法は…!)
相手を警戒しながら考えているとドウンがこちらに突っ込んでくる。
ドウン「夜桜家を倒せば俺も更に有名になる!悪いがその首地に伏せてもらうぜぇ!」
竜八「だが断る!」
刃物を八重桜で受ける。八重桜はそんなヤワな素材で出来ていない。これくらいの刃物なら受け止められる。
ドウン「ふっ、引っかかったなぁ?」
竜八(?……っ!?)
ドウンの持っていた刃物が急に足に落ちてくる。すぐにその場から離れる。
少し前まで立っていた場所には鋭い刃物が突き刺さっていた。
竜八「なるほど。これがお前の…」
ドウン「そう!俺の個性の『沈下』!この個性はとても万能でな、地面はもちろん、人間も、物だって今のように地面に沈下させられる!場所を指定すればその場所に向かって沈下させる事だって出来る!」
竜八「へぇ?自分の個性をスラスラ話すなんて、ずいぶん自信がある様で。」
ドウン「そりゃそうさ、こいつを使って負けた事はねぇ!しっかし、さっきのアレを避けたのはお前が初めてだぜ。」
竜八「まだまだって事なんじゃないの?」
ドウン「もう容赦はしねぇ!今度こそ当ててやるぜ!」
ドウンは右手に4本、左手に4本持ちこちらに突っ込んでくる。
ドウン「これは避けられるかぁ?」
ドウンは左手の4本を空へと投げる。直後、ドウンが個性を発動させ、空に舞ったナイフがこちらに向かって落ちてくる。
竜八「ちっ!」
八重桜を空に向けて放つ。ナイフの軌道を完全に逸らし直撃はしなかった。
ドウン「まだまだぁ!」
今度は右手の4本をこちらに向けて放つ。そのナイフはいずれも足を狙っている。
竜八「ここだ!」
僕は高く跳躍する。地面に落ちるナイフを飛び越え、ドウンの元へ一直線に跳ぶ。
竜八「これでっ!」ドウン「させるかぁ!」
ドウンは右手にナイフを1本持ち、こちらに斬り掛かる。
竜八「ちっ!」
八重桜で受ける。火花が散った。
ドウン「さっきも説明したよな?人にも発動させられるって。」竜八「まさかっガッ!?」
直後、身体がとてつもなく重くなる。これが沈下の本質か!?
ドウン「ははははは!選びな!圧死するか!斬られて死ぬか!」
竜八「ぐうぅぅぅぅ!」
このままではマズイ。このままだと沈んでしまう!
竜八(仕方ない、…やるしかないか。)
ドウン「死ねぇぇぇぇ!」
地面に大きな亀裂が入り、煙が周りを覆う。
ドウン「っしゃあ!遂に夜桜をやったんだ!」
ドウンが喜びに舞い上がっていると…
竜八「いや〜、さすがに焦ったな〜。」ドウン「っ!?」
煙の中から出てきたのは、他でもない夜桜竜八だった。
ドウン「な、なんで!?あの時確かにやったって感覚があった!」
竜八「確かにあの時やられかけた。だからすこし力を解放させてもらった。」
ドウン「ち、力だと?」
竜八「そ。ほら、目を見てご覧?」
ドウンが竜八の目を見る。右目の眼球は星型になっている。
ドウン「だ、だからなんだ!」
竜八「特別に教えてあげよう。これは『開花』と言ってね。夜桜家にとっての切り札だ。でもこれはまだ完全に開花した訳ではない。半分の力だ。『でも十分だ。』」
ドウン「っ!な、舐めるなぁァァァ!」
ドウンが個性を発動させて竜八を沈下させる。しかし、
竜八「ぬるい。」
竜八は強力な不可がかかっている地面を難なく歩いてドウンの元に近づいてくる。
ドウン「ひっ!来るんじゃねぇぇぇぇ!」
ドウンは持っていたナイフを全て竜八に向けて投げる。
竜八「はぁっ!」
竜八はそれを全て手で弾いていく。
そして竜八は一気にドウンとの距離を縮めると、
竜八「じゃあ、楽しかったよ。」
そう言った。
ドウン「ひっっ!?」
ドウンが声を上げる間もなく竜八はドウンに向けて手刀を決める。
ドウンは膝から崩れ落ちた。
竜八「ふぅっ。」
竜八は息を吐き、呼吸を整える。目は星型から元の丸に戻っていた。
〜
この後、違法薬物を売買していた奴らはまとめて警察のお世話になり、今は刑務所だ。ドウンもその中の1人らしい。
〜夜桜家、竜八の部屋
竜八「あ〜、久しぶりに疲れた。」
ベットにエントリーして今日の仕事を振り返る。
竜八「あの力久しぶりに使ったからな〜、今日は早くねよ。」
竜八は夢の世界に入る。明日の学校では何が起こるだろうか。
早くも開花を出してしまった。
なんて思いながら書いてました。
感想まってます。
モチベーションにも繋がります。