竜八「八重の二『雨』」
竜八は刀へと変形した八重桜を右手に持ち、死柄木に向かって歩く。
しかし脳無はそんなに甘くないらしい。
脳無「グルァァァァ!」ブチブチブチ
竜八「へぇ?鋼蜘蛛を千切るか。」
死柄木「くくっ。脳無、そいつを殺せ。」
脳無「ガァァァァ!」グォッ
脳無は右拳を竜八に振る。
ドゴォン!
脳無が竜八に向けて繰り出した拳により土が舞い、視界が封じられる。
死柄木「はっ、死んじまったなぁ」
相澤「夜桜…「ちょっと、勝手に死んだ判定にすんなよ。」!?」
煙が晴れる。そこには1つの傷もない五体満足で竜八が立っていた。
死柄木「なっ、なんでだ!?直撃したはずだ!」
竜八「身体に届いてないんだよ。」
スローで見てみよう。
脳無の拳は竜八の顔面を狙っている。当たれば竜八は爆散。死に至る。
だが、竜八の一撃により攻撃は届かなかった。
脳無の攻撃が当たる直前、竜八は八重桜を腰にまるで鞘にしまうかのように構えた。そして呟く。
竜八「夜桜流古刀術、『抜刀』。」
その刃はまるで1つの線。刃は脳無の腕を捉え、肘前まで斬った。
まるで1つの動作のようにそれをやってのけた。
土煙が出たのは脳無の斬られた腕がその拳の速度のまま地面と衝突したからだ。
その間にも脳無は斬られた腕にも構わずもう片方の腕で殴り掛かる。しかし、
竜八「無駄だ。」
竜八は今度は腰に刀を構える。
竜八「夜桜流古刀術、『乱桜』。」
脳無の腕を一瞬の内に何度も切り刻む。脳無のもう片方の腕は肩まで無くなり、少し抉れている。
死柄木「まじかよ、だが…」
竜八「?、………!」
死柄木に言われ、もしやと思い、竜八は脳無の方を見る。
すると、脳無の右腕がしっかり治っている。そして左腕を見てみると、肉が断面から繊維レベルで溢れ、腕を形作っているではないか。
死柄木「くくっ、脳無にはどんな傷もすぐに治る超再生という個性がある。お前がどんなに脳無を傷つけようともすぐに再生するのさ。」
竜八「ならこれで!」
竜八は八重桜を一旦仕舞い、脳無に向かって走り出す。
死柄木「くくっ…」
竜八「夜桜流格闘術、『貫桜(かんざくら)』!」
竜八は脳無の胴体向けて、貫桜を放つ。しかし…
脳無「……」
竜八「…は?」
脳無は衝撃で少し後ずさっただけで外面の傷は1つもない。
竜八「なんで…、威力もスピードでアップしてたはず!」
今度は竜八が驚く番だった。
脳無は竜八の右腕を掴む。
死柄木「そうそう、脳無にはもう1つ個性があってな、ショック吸収。脳無にはどんな攻撃も無効に終わるのさ。」
竜八「まじかよ…(チートか?)」
死柄木「脳無、やれ。」
脳無「グォォォ!」グァッ
竜八「っ!(や、やばい!)」
竜八は脳無の攻撃をどうにか止めようと腕を振りほどこうとする。が、脳無の腕は万力のようだ。微動だにもしない。
脳無の拳は竜八の腹部に直撃。ボキッ、という不穏な音がした。
竜八(あ、これヤバイわ。)
竜八は大きく吹き飛び、地面に数回バウンドした後、近くの木を折りつつ止まった。
竜八「ゴボッ!ゲホッゲホッ!」ドチャッ
竜八は口から血を吐き出す。
竜八(多分、アバラを何本か持ってかれたな…。それに吐血もひどい。以外と、てかかなりヤバくないか?)
死柄木「へぇ?まだ生きてるのか。」
脳無「…」
竜八「チィっ…!」
死柄木「ふっ、さっきまでの威勢はどうしたんだ?」
竜八「はっ、まだまだこれからッゴハッ!」
竜八は血を吐きつつ立ち上がる。
死柄木「はぁー。脳無、殺せ。」
脳無「ゴァァァァ!」
竜八(あ、今度こそ死ぬ…)
脳無の拳が竜八の目の前に迫る。そしてまた土煙が巻き起こる。
死柄木「くっ、はっはっは!今度こそあのガキ死んだなぁ!」
相澤「夜桜ぁー!」
相澤の絶叫が木霊する。
土煙が晴れる。
死柄木「くくっ…、何っ!?」
死柄木は、何故か驚いている。確かにそこには脳無が立っており、あのガキは死んでいる。そうなっているはずだ。なのに、
死柄木「誰だ!誰だお前ぇ!?」
そこには脳無が立っていた。しかし、生きており地面にへたり込む竜八と、謎の男性1人と共に。その男性は脳無の拳を片手で受け止めている。
?「大丈夫か?竜八。」
竜八「全く…、遅いっての。おかげでこの有様だよ、どうしてくれんのさ、
太陽兄さん。」
夜桜流古刀術『抜刀』
八重桜の八重の二『雨』の状態で使用可能。
目にも止まらぬ一閃が特徴。
夜桜流古刀術『乱桜』
八重桜の八重の二『雨』の状態で使用可能。
銃で使われる『乱桜』の範囲攻撃とは違い、一点を細切れのごとく斬りつける。その時は一瞬。