Tiny Dungeon エボルトの力であっても俺は救うために使う 作:(^∪^)感動的だな、だが無意味だ
一話投稿して一年経つのに十話しか進んでない、ヤベェと自分でも思ってるこの頃。
01話
「お···、······め·············。しっかりしろ姫っ!!!」
紅の声と共に沈んだ意識が覚醒した、何かあった気がするが思い出せない
「紅······?」
「お、やっと意識が戻ったか。突然の立ち止まって目が虚ろになっていたから心配したんだぞ?これが訓練中なら怪我ですまないぞ」
「あぁ、すまない」
紅の言葉に、頭を押さえ困惑しながらもどうにか返す
「白鷺様も案外昨日の疲れが残っているのかも知れません、今日は早めに就寝するのがよろしいかと」
「なら、体力回復にたくさん食べればいいとウルルは思いますよ。しっかり食べれば明日には元気になりますから」
「ウルルって、よく食べる時の姫と同じ量を食べるが体重が変わらないのは、私から見れば羨ましいと思ってしまうな」
「ご心配は無用でございます白川様、私が居る限り何があろうと今のウルル様の体型は維持してみせます!」
「あれ?オペラ、それって大きくもならないって事なんじゃ?」
「ウルル様は小さくてチッパイが至高なのです!それ以外は認めらません!」
「ウルルが大きくなるの駄目なのオペラ!?」
と、熱く語るオペラさん。ウルルは普通の人の比べて、かなり食べる、竜族全員が一般の何倍も食べる訳でもなくウルルがよく食べるだけなのだ。······バランスもオペラさんが考えて調整しつつしっかり寝ても身長伸びないとしたら完全に遺伝だよな
ウルルの母親、竜女王も姿とか一切出なかったが似た体型だった筈だ。彼女も今のウルルと同じく金竜であり竜族のアイドルでもあった。女王なのにアイドルとか混乱しそうだが、まあ竜族だからと流そう。
日々の練習を終えて湯船に浸かる、男子寮に居た際には部屋で腕立てや腹筋などを一人部屋でトレーニングをしていた。そして日常的に鍛錬をしてる最中はビルド関連のアイテム作成に関する事に頭を使っていたが今日は違う
寮に入る前に俺の意識が上の空だった事だ。十中八九可能性の未来、剪定者ゲームが始まったのだろう。そしてある程度進まないと今この可能性の世界がどのルートなのかが分からない
てか学園に来た当初はウルルと接触する気はなかったのが本音でもある。いや、正確には剪定者になる事に対して、ほんの少し迷っていたのである。そんな時、一階級の土の日だった。
午前授業の日であり、午後は研究所に居て男子寮へ帰っている時であった。ルームメイトも居ないし俺が食事を取らなかったとしても誰も気にしないから帰宅時にはすっかり暗くなっていた
学園から見て北の森、舗装された道に迷子の少女だ、特徴的な耳ですぐに竜族と分かり、その時は特に気にしてなかったから声を掛けたのだ。最初は普通に接していたが声と顔で分かったのがウルルだった。そのまま普通に接したのだが兄様と呼ばれる様になった
その後は前に話した通りだ、無論ウルルがどうしてオペラを連れずに一人、そして迷子になったのか俺は知っている。それはウルルの独白の中、彼女は家族愛を求めていた。学園世界に来てとある一般の家族に視線が向かった、それはウルルが求めていた家族愛その物であり、ウルルは惹かれて後を付き、気付けば迷子になり俺と鉢合わせした訳でもある
普通はならないが、それを知っている俺には多少は納得出来る。本来ならウルルの扉でオペラさんから初めて聞かされる内容になる、ウルルは滅界戦争の時に竜族が滅ぶのが、いや、竜族の皆が死ぬのが嫌だった。そして王である竜王は竜族の誇りを掛けて徹底抗戦を決めていた、そして女王は何も言わなかった
だからウルルは止めたのだ
ウルルも王族である、ウルルが一番上になる事で少なくとも竜族だけでも戦争から離脱つもりだったのかもしれない。俺にはとある言葉が脳内に残っている。過去の回想、それがウルルの声で
「ウルルは笑わなくっちゃ、酷い事をしたんだって、ウルルだけは笑わなくっちゃ······」
虚ろな目にほんの無理して作ったほんの少しの笑み、そして可愛らしい服と顔についた両親の返り血。救えないのがその数日後に勇者が来た事、悲惨な戦争を止める為に、個人的にも親しい竜王の元へ
もしも勇者がもう少し早く来ていたら、もしくはウルルが戸惑っていたら、所詮はもしもに過ぎないし俺にはどうする事も出来ない。
特典がもしも電王やジオウの時間に干渉する物であったとしても今が変わる事考えると何もしない思うが、それでもウルルの両親が生きているIF、それを思ってしまう
「俺の手は、届くのかな?」
これから始まるであろう出来事を考え、そう思わずにはいられなかった
次の日の学園、登校し共に来たウルルと別れ教室へ足を進める。教室の扉を開く
「姫っ!」
教室の中、扉のすぐ隣に居たヴェルが俺を認識すると抱きついて来た
「おわっ!?」
驚きと共に抱きついたヴェルを受け止める、少し後ろに下がってしまったが倒れるよりかは良いだろう
「大丈夫姫!誰かに襲われなかった?襲われたのなら言って!生まれてきた事を後悔させるから!」
「落ち着いてくれヴェル、襲われてないしここだと注目されるから」
そうここは教室を繋ぐ廊下、登校時間だから当然他の生徒も居て先程のヴェルの声も合間って視線が集中していた
「あっ、え、えーとっ、コホンッ、姫。あの後何もなかったかしら?」
可愛らしい咳と共に、この状況でなかった事にするつもりのようだ、ここに居ても目立つだろうし取り敢えず教室に入ろう
「何もなかったよ、教室に入るか」
そして教室に入ると同じクラスメイト達の視線が集まる、今までは邪険な目で見られていたが今はなく、純粋に視線が集まっている
それらを無視して、席に座る。原作では席の位置に一切記述がなかったが今の俺は真ん中が俺で左右にヴェルと紅が座る形だ。他人から見たら両手に花とか言われるな、俺なら絶対言う
午前が終わり休憩室へたどり着く、しかし今日は前の授業が長く続き、到着時には殆ど席が埋まっていた、そんな中
「兄様〜、こっちですー!」
ウルルの声が聞こえる、視線をそちらへ向けるが悲しいかな。低身長と人混みで容易には視認出来なかった。
「兄様〜、こっちですよー!」
「駄目ですウルル様、白鷺様に気づいてもらうにはもっと目立ちませんと!」
「えっ?オ、オペラ!?」
そんな声と共にぴょこん、と金髪とその猫耳が見えた。その方向、手前には筋肉モリモリマッチョの男子生徒達が固まっていた。あのガタイで集まったらウルルの小ささでは見えない
「さあウルル様!これなら白鷺様にバッチリと気付いてもらえますよ!」
「それ以上に他の皆から物凄く見られてるから降ろしてー!?」
その言葉の通りに休憩室に居る多くの生徒がウルルへ視線を向けていた。あのまま放置も駄目なのでそちらへ足を進めた。
「いやー、ウルル様の恥ずかし顔で私はお腹いっぱいです」
ウルルに全員が席に座った後、オペラさんが放った言葉である。それをなかった事にして全員が昼食を机に置く。
俺は今日はサンドイッチが食べたかったので買ったのを置く。そして他の皆は弁当を置いた、通学路で買える物でなく手作り弁当である
寮でも生徒が厨房に入り作る事は問題ないがそれでも、朝食を作ってくれるスタッフを優先している為に、普通に使える訳でもないから凝った物を作るのは難しいだろう
にしてもオペラさんはウルル用に三段弁当、女性が選びそうな大きさの弁当箱を三段にしたぐらいの大きさ。これでウルルのカロリー計算もしてると考えるとトラブルを起こす事を除けばスーパーメイドなのは間違いない
「さあウルル様、次はお待ちかねのお肉ですよ」
「はーい、あーん。」
箸を使い一口の大きさのおかずをウルルの口へ運ぶ、ウルルはそれをもぐもぐと噛み、ごっくんと飲み込む
それはまるで親鳥が子供にエサを与える様にも思えた。原作だと最初辺りでこんな事があったのを覚えている、まあこっちに来てから二人の食事を見て思い出した程度であるが。昨日はこれを見たヴェルが俺にパンを持ってして来たが
「なあヴェル、そのおかず貰えないか?無論ただとは言わない。今日作ったこのおかずは、我ながらいい出来だと思う」
「あっ、ウルルもオペラ特製のおかず交換しても良いですか?」
そうして女子達のおかず交換会が行われる。これから見慣れる光景になるだろうか、俺も雑だろうけど弁当作るか?いや、女子寮なのに俺男一人な俺が厨房に立ったら更に目立つから辞めておこう。
「ヴェル様はこの学園の構造を知っているのでしょうか?」
食事を終え、入学して来たばかりのヴェルにオペラさんが疑問を掛けた
「ええ、ちょっとした用事で何度も来てるから学園で迷子にはならないわ」
「なるほどなるほど、ではカップル達がデートで使う余り人が通らないスポット等は?」
「······その話詳しく」
「いや、何でオペラさんはメイドなのに学園の構造に詳しいんですか?」
男が居たらまずい話へ行きそうなので俺が変えなければ
「おやおや?白鷺様も興味があるんですね、私が教えた場所に連れ込んでそのまま処女をパクリと頂くつもりですか?いやぁ、隅に置けませんねぇ白鷺様、一体誰を連れ込むつもりですかぁ?」
面白そうに笑うオペラさんの言葉、すると他の女性人達は
「兄様にウルルの初めてを······」
「姫になら、私は別に構わないのだけど······」
「二人っきりだった私、部屋の時にされるんじゃ······」
三人は頬を赤めて俺を見る
ヴェルは完全に分かる、他の二人も好感度も高いのは気付いているが、なんかカンストしてそうな気がする
「白鷺様も三人の美少女に思われるなんて、幸せ者ですねぇ」
ニヤニヤ顔を辞めずに煽るオペラさん、この人ストーリーを進めてい行くと他人の事は煽るが、いざ自分が対象になると途端に赤めて、慌てふためいたり、デートしたりで乙女になる。まあその大半は、主人公と二人っきりの時だが
······てか、原作の登場人物、未亡人二人と教師一人を除いて女性キャラ全員がメインとサブヒロインなのだ
原作の白鷺姫、よく全員惚れさせたな(お前もやるんだぞ)そう言えばバリヤリーフ先生は夫とか居るのだろうか?いや確か設定資料では居なかったか?
「話を戻すとして、ヴェルは街は詳しいか?俺も細かい所は知らないが通学路辺りなら分かる」
「街の方は、余り行った事無いわね。姫、案内してもらっていいかしら?」
先程の考えを頭の隅に置き、そう未だに赤くしているヴェルに聞いた。
「なら放課後にするとして、俺一人で十分だな」
「二人っきりだと、まるでデートになるわね。」
そう言うヴェルに、俺は言われてみればその通りである。
授業が終わり、先生が退出した後の教室は当然気が緩む。俺達三人は荷物を鞄に入れ終わり、席を立つ
「よし、行くか。それとヴェル、何か早めに買わなきゃ駄目な物とかあるか?」
「特には無いわね、でも気遣ってくれてありがとう姫」
笑顔を向けられ俺も笑顔で返す
「二人とも、そう言うのは私が居ないときにして欲しいんだが」
紅はそれを見て、やれやれと言いたげである。昨日からヴェルとのやり取りで、引っ付き過ぎと既に言われおり、何て返そうとかと思っていると
「たのもー!」
教室の扉が勢いよく開く、先生が出て行って余り時間がたってない故に未だ多くの生徒が残った状態。
突然の来訪者にクラスの視線は集中する、その少女は殆どが銀髪に前髪に少し赤毛が入った少女。神族第二王 女、アミア・ルゥムだった
視線が集まっても気にせず、誰かを探す様に教室を見回る彼女
「彼女一階級よね、どうして来たのかしら?」
「誰かを探している様子だが、誰だ?」
ヴェルと紅の会話を余所に、この後の展開を思い出す。確かにノートとの接点の始まりになる訳だし、剪定者になると決めたからにはこれも試練の一種として考えよう
再度アミアを見ると、丁度視線が合った
「あっ、人族の男発見!」
その言葉と共にクラスの視線も合わさる、そして俺に近く彼女に俺は言葉をかける
「俺に用があるのか?誰かと間違えたとか」
「私が知ってる人族の男なんて貴方しかいないもん」
「その人族相手に、何でわざわざ教室に来たんだ?」
「どうしても確かめたい事があってね、単刀直入に言わせて貰うよ。」
ピシッ、と人差し指を俺に向けた
「白鷺姫!貴方に決闘を申し込むわ!」
なおバリヤリーフは設定資料での家族構成では両親のみの模様。ただ教師としてがメインだから、ヒロイン枠にならないのは仕方ね