Tiny Dungeon エボルトの力であっても俺は救うために使う 作:(^∪^)感動的だな、だが無意味だ
次の日の教室、迷宮試験を終えて一息ついたが転入生、ヴェルの紹介であった。
「ヴェル・セイン、魔族よ。よろしく」
朝の教室、ホームルームの時間帯に、そっけない自己紹介が入った。ヴェルは表情を変えずに淡々と答える。その後にバリヤリーフ先生が詳細を伝える
「皆様のご想像通り、彼女は学園長の娘、次期魔界の魔王最有力候補ですわ。しかし学園長も彼女もそう扱われる事を望んでおりません、同じ生徒として接する様に。それと彼女は魔界の黒翼と言われてますから、ちょっかいを掛けるのなら、そうですわね遺書あたりを用意して置くとオススメしますわ」
「そうね、そうしてくれた方が私も
その言葉を聞いて多くの生徒は苦笑いだろう、そしてチラッとラーロン達を見ると先程の言葉を聞いて縮こまっていた、昨日の事を思い出してるのだろう
「まあ連中には、いい薬になるだろう」
俺の視線に釣られてラーロンを見た紅はそう言った。
「さて、生徒ヴェル。席は自由なのでお好きにお決めなさい。とは言っても、貴方は既に決めているのでしょうけど」
「あらそう、ならお構いなく好きにさせて貰うわ」
すると彼女はそれ程の無表情から、笑顔になりそれを見た一部のクラスメイト達は見惚れた様に釘付けに視線を向けていた
そうしてヴェルは俺達の座る席へ近づき、その凛とした声で教室に響き、宣言した
「私は姫の持つ最強の魔法よ、姫が望むなら誰であろうと粉砕する。姫が望まなくても、姫に害を与えるのなら私が粉砕する、これから姫に悪意を向けるのならその事を念頭に置きなさい。」
その宣言を言い終えたヴェルは何事もなかった様に、隣に座る。だがその言葉を聞いたクラスメイト達は
「「「「「な、何いぃぃぃぃっっっ!!??」」」」」
と叫んだ、バリヤリーフ先生は、やっぱりこうなりますのね。と言いたそうな表情、学園長から聞いていたのだろうか
「姫」
すると隣に座ったヴェルに呼ばれ、顔を向ける。彼女は恥ずかしい様な、嬉しそうな、そんな二つが混じった表情で言った
「私はね、あの日からずっと、ずっぅぅと、貴方のものなの。だから、思う存分使ってね、最強魔法ヴェル・セインを」
「どうやら、とんでもない力を手にしたみたいだな、姫。」
紅のその言葉に、俺は少し苦笑いなってしまった。
昼食時間、珍しく今日は外で食べていた。理由はヴェルがいるのが原因、いや正確にはヴェルに付随するが、それは少し置いておこう
そしてヴェルは
「ひーめっ♡」
と、朝からずっと呼んで抱きつき余り離れない。今は俺に寄りかかっている
「なあヴェル、少し近すぎないか?」
「だって私は姫の持つ魔法よ、なら姫の隣に居るのが当たり前、いいえ、むしろ必然」
と嬉しそうに返してきた、ゲームで見てる時はニヤニヤしてたが、実際こうなると意識するし、男であるからこうしてもらうのは悪くないから受け入れてる訳だが
「聞いてはいましたが、まさかこれ程とは·····」
「すっごくラブラブです、ウ、ウルルもあんな感じに兄様に······」
と、オペラさんも含めて感想をこぼす。もしも紅との生活が無かったら理性的にかなり大変になっていた気しかしない
「白鷺様も罪なお方ですね。噂の魔界の黒翼と呼ばれ、これ程の美少女であるヴェル様をここまで誑かすなんて、一体どれ程の鬼畜プレイをっ!!」
「してませんから」
「だが姫、どうやって、彼女と知り合ったんだ?」
オペラさんの言葉を否定し、紅に質問される。普通に考えれば当然だ、人族は人界以外には全く出ない、それなのに魔族の、魔王の血族の直系であり王女との繋がりなど持てる筈がない
「5年前に出会ったんだ」
俺の言葉にヴェルを除く皆が?を浮かべた
「紅さん、5年前に関係ありそうな事ありましたか?」
「いや、私もないな。魔界の王族が人界に入るのならそれなりに話題になるし」
「オペラは何か当てはまる事ある?」
「私も無いですね、となると魔界で出会って知り合った可能性が現実的ですね。その所どうなのですかヴェル様?」
「それは秘密、ああ、それから」
ヴェルは俺から離れ、紅とウルルへ近づき、手を差し出す
「姫の仲間は、私の友達。一週間前から二人の事も見てたからね、紅、ウルル、これからよろしくね」
「魔界の黒翼と友人になれるとは、こちらこそ光栄だ。」
「ウルルもです、これからよろしくお願いします。ヴェル様。」
互いに手を握り会話を交わし、終わると再び俺の隣に座る。するとニヤニヤ顔をしたオペラさんが見えた。
「と こ ろ で ぇ、見ていたと言うことは、白鷺様のすぐ隣に美少女がお二人、実の所、心配ではありませんでしたか?」
「な、なんの事かしら?」
分かりやすく視線を反らすヴェル、それを見てかわいいと思った。やっぱり美少女大抵何でも様になる
「ほうほう、まあ詳しいことは後々するとしまして、今日のここはまるで観光名所ですね。」
その反応に満足したのか、気を取り直す様にオペラさんが口にする、周りを囲んだ多くの生徒が男女問わず群がっている。理由は簡単だ、魔界の黒翼、そう呼ばれるヴェルの編入、魔界が神界に対する切り札として名は各世界に知られていたがその姿は限られた人物、魔界の上層部しか知らなかった、二階級の迷宮試験で多くの生徒を圧倒した彼女の姿と、人族の男にここまでぞっこんな事に気になるのだろう、興味津々なのが伝わってくる
「邪魔なら言って、排除するから」
隣に座ったヴェルは、軽い事柄の様に言い放つ。その言葉にザワッ周りが足を引いた。ヴェルなら本当に出来るだろうな。
「それはそれはぜひ見たいものです。白鷺様、ぜひヴェル様に命令しちゃって下さい。軽く物を取って貰う感じで」
「いや、しませんよ」
「えぇー」
子供が不満を言う様なリアクションをするオペラさん、原作じゃ本当にトラブルメーカーだもんな。しかも意図的だし
「しばらくは騒がしそうだな、姫」
紅の言葉に苦笑いしながらも、そうだな。と答えた
今日の授業は全て終わり、放課後。校舎を出た出た直後であった
「姫、今日はここでお別れね······」
悲しそうな表情のヴェル、その言葉に俺は疑問に思った
「あれ?ヴェルも寮じゃないのか?」
「結構突然で入学したから部屋の準備が整ってないの、今日はお母様の部屋に泊まる事になってるから」
「ああ、そう言えば迷宮試験の少し前に成績足らずに退学になった女子生徒が居たからそこか」
紅の話は初耳だった、大方の時間を覚えていたのでもう時期、本格的に原作開始だろうから自由が多い内にやり込もうとして、退学の話も全く聞いてなかった
「ん?」
言葉に表せない何か感じて、上を見上げる。そこには一人の女性が落ちてきた、無音の着地。俺の視線に釣られて皆の中で最初にヴェルが驚き口にした
「お母様!?」
学園長は出入り口から普通に出てきた様な感じであった。何かを感じていなければ突然現れて、俺も驚いていただろう
「うむ、中々鋭いな婿殿。そう言った感覚は命のやり取り時には大切だ。しかし、女性の下着を見るのは少し頂けないなぁ」
と言いつつも、まんざらでもないと言いたそうに頬を赤める。この人、主人公から求められたなら抱いても構わない人だからな。理由は、魔王、つまり夫に似てるのかそっくりとかだ
学園内広場にある位置に魔王、神王、竜王の像が置かれている。原作では、たしかウルルが原作の白鷺姫が訓練をお願いして張り切って軽く拳を振るったら竜王の像を木っ端微塵にしてた気がする
その程度しか他に出てなかった気がする。前に魔王の像を見ると俺としては、似てると言うかそっくりに近い気がした。
「その前にお母様、どうして上から来たのよ?」
「学園長室から皆が見えたのでな、窓から飛び降りてきた。」
その窓、かなりの高さあるのだが陽気な笑顔で平然と言う。しかも魔力とか感じなかった、もしかして翼を広げて空気抵抗を広げて着地前に消したのだろうか、ヴェルも作中にしてたし、いや見上げた時に翼なかったから純粋な身体能力だけか、てか学園長の戦闘シーンでも一度も翼を広げたシーンがなかったわ。
「それとついでにだ」
「えっ、ちょっと!?」
ヴェルを強引に引き寄せ、抱きしめた
「今日はうちの部屋で泊まる事になっているからな、久々に母に甘えるといいぞ」
「わ、分かったから離してよ!恥ずかしいから!ひ、姫、また明日ね!」
ヴェルも嫌いではない様で少しばかりの抵抗のみで、俺にそう言って連れて行かれた
「なあ姫、さっき学園長婿殿って言ってなかったか?」
「······また会った時に聞いてみる」
答えは分かりきっているが、そう言う他に俺には思いつかなかった
「あっ、お姉ちゃんあそこ見て、噂の魔界の黒翼と人族の男だよ。それに竜族の王女もいるよ」
アミちゃんの向ける視線に僕も向けます
「本当ですね、姫くんって魔界の黒翼とも知り合いだったんですね。」
「えっ、お姉ちゃんあの人族の男知ってるの?もしかしてぇ〜!」
驚き、だけどすぐに面白い物を見つけた様に表情を変えるアミちゃん
「違うからね、女子寮に住んでるのもあるけど、前のトーナメントで気になっただけですから」
トーナメントは全階級、全生徒の見守る中で行われます。その対戦時、神族の防御魔法を剣と技量、そして身体能力だけで相手を倒した事で気になりました
3回戦目では三階級の魔族生徒が相手で必死に詰めるも遠距離を絶対に保った相手に負けちゃいましたけど
「なんだ、お母さんにお姉ちゃんにとうとう気になる男の人が!って言おうと思ったのになー」
「もう、どうしてそうなっちゃうんですか。」
ヴェルと別れ寮へ向かう、通学路である通りは多くの人で賑わっていた。学生や親子連れや若いカップルなど、普通の街の様に
紅いわく、最初は寮と学園があるだけの世界と思っていたらしい。だがこの世界を考えた学園長は守る物の大切さ。つまり暖かな日常を守る事を意識させる為に普通の街と同じにした
まあ、少し曖昧だが大体こんな感じだ。何かを守ろうと思うにはそれが大切だと認知しなければ何も思わないからだろうから
「パパッーー!」
すると突然の金髪の小さな子がトスンッ、と俺に元気よく突っ込んで来た。俺はそれをしっかりと受け止め、屈む
「今日も元気だなシャル」
「うんっ!シャルは元気だよ!」
子供らしく元気と可愛らしい笑顔を向けるシャル。
「あっ、そうだパパ、約束してた試験どうだったの?」
「実はな、一位を取ったんだ」
「えっ、本当っ!すっごいねパパッ!でもどうやったの?」
可愛らしく首をかしげるシャル、上位を取れるかも分からないから訓練をしていた訳でシャルにもその事を口にしていた
「ヴェル、って言っても分からないか、彼女のお陰で一位に行けたんだ。人数も実力も俺達より上のパーティーを簡単に倒したんだ」
「ふぇー、そのヴェルって人すごいんだね。」
もう全部あいつ一人でいいんじゃないか?を地で行ってるし、そんなヴェルでも勝てない相手がいるから上には上が居るという最弱モブの人には厳しい世界だ。
「ねえパパ、いつかその人紹介してもらってもいい?」
「ああ、もちろんだ」
やったぁ、と喜ぶシャルに俺も心の底から笑顔になっていた
シャルと少しばかり一緒に居ると、寮に帰り着いた時にはすっかりと日は落ち、寮の窓から光漏れていた。
「シャルちゃん、喜んでくれましたね」
「シャルは本当にいい子だよな、他人の幸福に自分の様に喜んでくれる。」
「実際に育てた訳でもないが、自慢の娘だと言いたくなってしまうな。」
ウルルや紅の言葉に俺も自分の素直な心境を口にする
「白鷺様、結構子供好きなのですね。大きくなったシャル様が彼氏を連れてきたら、俺の娘はやらんぞー!とちゃぶ台をひっくり返しそうです。」
「そこまでする気はないですよ、まあ連れてきた男がちゃんとした奴かは確かめますが」
「それなりに親バカですね······」
少し呆れた様子のオペラさんに言われる、こう言ってもシャルが大人になる頃にはそこまで親しい仲なのかは分からないが
「兄様って子供好きですよね、······やっぱり子供に特別な思いとかあるんですか?」
ウルルは恥ずかしそうに両手をモジモジさせて俺を見ていた
「子供って大人の背中を見て育つからな。悪い事をしない子になってほしいよ」
子供の時にはよく仮面ライダーを見ていた、ある時から見なくなって転生する一年前くらいから仮面ライダー熱が再燃した。そして映画の平成ジェネレーションズFOREVERを見た時はもう泣きましたね。
少なくとも子供時代に自分を構成した一部でもある。
「安心しろ姫、シャルはちゃんと育つさ。パパなんだろう?」
そう優しく微笑んだ紅に、俺は「ああ」と笑って返した
「うぅ、そう言った趣味ではなかったんですね······」
「落ち込まないで下さいウルル様、白鷺様をそちら趣味に染め上げれば良いのですっ!」
「······っ!そうだよね、諦めたらそこで試合終了だもんね!」
そんな二人の言葉は聞かなかった事にしよう。話をしながら皆で寮へ入ろうとした足を勧めた瞬間
パキィン、とガラス製の何かが壊れた音と共に世界は白黒になっていた。そう、まるでジョ○ョの奇妙な冒険で、使われる時間停止中の演出の様に。
「はっ?」
思わずそんな声が出てしまった、これも原作通りの展開でもあった。知っていても突然来るために間抜けな声を出してしまったが
「パッと見た限り、時間停止みたいだな。」
周りを確認して紅に近づく、長い髪が空中で固まり、対して肩に触れてみると服の感触越しに肌の柔らかさと紅の体温が伝わってくる。そして当の俺自身は色の変化などなかった
本来なら焦ったり混乱する所であるが、俺は冷静を装い言葉にする
それは、今から現れる彼女のリアクションを確認する為でもある。もしも、彼女が原作の白鷺姫のみを知っているのなら俺の予想では、お前は誰だぐらい言われると思う
「おや、驚かないのか?随分と肝が座ってる様だな」
玄関口を背にした状態、そしてその玄関口の方向から聞こえた声に振り向く。小柄で全身を黒のフードで隠し、顔の部分も口周りしか分からない程に深く被っていた人物がいた
「俺だけを対象に外したのか?何が目的だ?」
俺は敵意を出して言葉にする。その声で識っている人物であり、彼女の正体を知っている身からすればあまりしたくないが、原作と同じ様に進める為には知らないフリをするしかない
「なに、別にお前と敵対する為じゃない。私はお前を導く者、とでも言っておくか」
その声は老婆が子供に聞かせる様にゆっくりと言葉を紡ぐ
「お前は自らの手で資格を掴んだ。流れゆく、運命という名の無数の
「選ぶ?何をだ」
「さっきも言った通り未来だ、お前は剪定者に選ばれた。そして未来を選ぶ義務を与えられた、無数の枝葉の中から、枝から一つを選び取り、それ以外を切り捨てる様にな」
「未来を選ぶ、か。よく普通の人族にとんでもない事を選ばせるな?」
「······普通でない事くらいお前自身だって分かっているだろう?それにお前は黒翼を動かし、金麟を従え、そして今度は銀月を惑わすだろう。」
その言葉にやはり彼女は俺を見ていた事が分かり、同時に原作の白鷺姫が辿った道を進む事になると確信した。そして3つの扉が現れる。3つの扉それぞれに書かれた名前、ヴェル・セイン、ウルル・カジュタ、ノート・ルゥム
「今、この4世界、ここを含めれば5つか。それには3つの未来の可能性が与えられている。今ならそのどれにでも行く事が出来る、その未来での分岐点になるのがお前だ。お前と、お前を導く三人の少女達によってこの先の未来は生まれる。」
言葉を発する今の彼女は、どんな気持ちで俺にこの事を言っているのかを。
「故に、お前は選ばれなければならない。3つの全ての未来を回り、全てを見、全てを聞き、全てを感じてこい。全ての未来を回った時、お前が自分自身の意思で選ぶんだ。3つの未来でもっとも行きたいと思う未来を」
「随分と大層な事だな、この止まった世界を見なきゃまともに相手にしてないが」
「大抵の者はそうだろう、だから、今は分からなくても構わない、信じなくてもいい。ただ、行ってこい。そしてその選択の最後まで生きて辿り着け。お前が生きている限り剪定者としてのお前の義務は続く。さあ、選べ。世界の未来、お前の運命を導く少女達、まず誰によって導かれる未来を観る?」
頭の中で何度も考えた、一つのルートをクリアすれば再びこの場所に戻る。別の順番に進み、相手の目的を達成出来なければ、どんな方法で来るのか分からなくなる。故に原作と同じ様に順番を選んだ
「ヴェルの、ヴェル・セインの未来だ」
俺の言葉にヴェルの名前が書かれた扉がギギギイッ、とゆっくりと開き、光が視界を覆い周りの景色が白く染まっていく
「それぞれの未来にも枝葉がある、お前はその中で正し道を選び続けて、進め、そして、その未来の終点に辿り着いたのなら再びこの場所で出会うだろう」
真っ白な視界の為かその声ははっきりと聞こえた
「少なくともお前にとって、その未来が、いいものであるの事を祈っている」
その声は願いを込めた、純粋な善意のみを感じた
なお、原作での扉を選ぶシーンでは選択肢はなく勝手に進む模様
これから話数が多くなりサブタイが思いつかなくなるので、どうすればいいか。
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既にサブタイ付けて投稿なので書いてどうぞ
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思いついた所だけ書いて、数字だけでok
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別ルートなら一緒でもいいんじゃないか?