ウルトラマンタイガ 〜NEW BUDDY, NEW RAINBOW!〜 作:門矢零
プロローグ後半になります。
引き続きお楽しみください。
???「まだ終わっちゃいないぜ!」
威勢の良い声とともに新たな赤と銀色の巨人が現れ、ヒディアスに向かって強烈な飛び蹴りを浴びせた。不意をついた攻撃によろめくヒディアス。
ヒディアス「ガッ…クッ、何者だ!」
その巨人はヒディアスの前に降り立ち、名乗りを上げた。
タイガ「俺はタイガ!光の勇者、ウルトラマンタイガだ!」
タロウに似ているが、彼のものよりも小さなウルトラホーンが特徴の若きウルトラマン。
彼こそがウルトラマンタロウの息子、『ウルトラマンタイガ』である。
そしてそこにもう1人、鍛え抜かれた筋肉隆々の体付きと、黒と赤のカラーリングが特徴の『ウルトラマンタイタス』がタイガの右に降り立つ。
タイタス「力の賢者、タイタス!」
さらにもう1人、青い体に忍者を思わせる見た目が特徴の『ウルトラマンフーマ』がタイガの左に降り立った。
フーマ「風の覇者、フーマ!」
タイガ・タイタス・フーマ「俺(私)たちは、トライスクワッドだ!」
タイガ、タイタス、そしてフーマの3人から成るチーム『トライスクワッド』が戦場に到着した。
タロウ「お前達…」
ゾフィー「来たか、トライスクワッド!」
タイタス「お待たせしました!」
タイガ「無理しないでください、父さん。俺たちも戦います!」
タロウ「気をつけろ、奴は只者ではないぞ!」
タイガ「はい!行くぜ2人とも!」
タイタス「うむ!」
フーマ「おう!」
3人のウルトラマンが勇猛果敢にヒディアスに挑んで行く。
フーマ「俺が速攻で片付けてやるよ!」
フーマが得意の高速移動でヒディアスを翻弄しながらダメージを与えていく。
タイタス「賢者の拳が貴様を打ち砕く!」
フーマの連撃で怯んだところにタイタスが強烈な拳打で追い討ちをかける。重い打撃音が響き、ヒディアスはたまらず呻き声をあげる。
ヒディアス「グウッ…ガッ…グオォ!」
苦しみながら後ずさりするヒディアス。頭を上げるとその先で、タイガが全身を光らせてエネルギーを貯め、両腕をT字型に構えて『ストリウムブラスター』を放った。
タイガ「ストリウムブラスター!」
タイガの右腕から放たれた光線が命中し、ヒディアスは爆発に包まれる。
タイガ「やったか⁉︎」
しかし爆風の中から現れたヒディアスは何事もなかったかのように平然としていた。
ヒディアス「ハハハ、こんなものかい?」
タイガ「なに⁉︎」
ヒディアス「お遊びはもう終わりにしようか」
そう言うとヒディアスは地面からゆっくりと浮き上がり、背中から赤紫色の羽を展開し、胸のカラータイマーにエネルギーを集めていく。
ゾフィー「なんだ?」
タイガ「何をする気だ⁉︎」
身構えるトライスクワッドとウルトラ6兄弟。
ヒディアス「絶望と無力感に打ちひしがれるがいい。『クライシス・インパクト』の時のようにね!」
ヒディアスのカラータイマーから真っ赤な極太の光線が放たれた。だが、その目標はウルトラ戦士達ではなかった。そう、ヒディアスは発射直前で狙いを変えたのだ。
青く美しい星、『地球』へと。
タイガ「させるかぁぁぁぁ!」
真っ先に動いたのはタイガだった。それに同調するようにタイタスとフーマも反射的に動いていた。
タロウ「どうする気だ、タイガ待て!」
ゾフィー「タイタス、フーマ!」
3人は猛スピードで飛行し、地球を背にして並び立つと、正面に3人分の力を合わせた巨大なバリアを張って光線を受け止めた。
彼らは地球を壊させまいと、自ら盾になったのだ。
タロウ「よせ、お前たちの力で止められるものではない!」
タイガたちの全身にバリア越しに強い衝撃が走る。ピキッ、パキッと音を立てながら光の壁に亀裂が入り、そこから光が漏れていく。
フーマ「くそっ、なめた真似しやがって!」
タイタス「まさか地球を狙うとはな…」
タイガ「壊されてたまるか……父さんたちが愛した地球を!うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」
3人は力を振り絞ったが、ついに限界を迎えた。
バリアは粉々に砕け散り、すさまじい爆発が起きた。なんとか地球破壊は免れたが、タイガたちは大気圏へと勢いよく吹き飛ばされ、地球へと落ちていく。
タイガ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
タイタス「ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
フーマ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
タロウ「タイガァァァァァァァ!」
ヒディアス「ふっ、素晴らしい健闘だったね。では、ごきげんよう……」
ヒディアスはその場からフッと姿を消した。
ゾフィー「待て、ヒディアス!」
タロウ「うっ…うおぉぉおおおおおおおっ!」
またしても自分の目の前で息子を失うことになろうとは!
悔しさと哀しみのあまり拳を握り締めながら叫ぶタロウ。
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3人のウルトラマンは大気圏の熱に焼かれながら降下していた。タイガは朦朧とする意識のなかで同じく降下しているタイタス、フーマに向かって必死に手を伸ばす。
タイタスとフーマの姿が光の粒子となって瞬く間に消えてゆく。
(…ダメだ…力が…抜けてゆく……タイタス…フーマ……父、さん…)
ここでタイガの意識は途絶え、彼の体も光の粒子となって消滅していくのだった…
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そして時は流れ……季節は6月の初旬。
何処にでもあるマンションの一室。
そこにある部屋のベッドに一人の少年が眠っていた。
名前は『虹野 宏高(にじの ひろたか)』。
その少年はカーテンの隙間から漏れ出る朝日の光で目を覚ます。
宏高「……朝か…」
宏高はあくびをしながらベッドから身を起こし、洗面所に足を運んで顔を洗う。
朝食を済ませて、学校の制服に着替えた宏高はベランダに出た。
隣のベランダには先客が居た。
「あっ、おはよう。宏くん」
隣のベランダに居たのはライトピンクのミディアムヘアをハーフアップにし、右サイドに三つ編みシニヨンでまとめて前髪を左に流した少女。
宏高の幼馴染みの『上原歩夢』だ。
宏高「おはよう、歩夢。あれ?」
朝の挨拶を交わす2人の少年少女。しかし宏高は歩夢の着ている制服がいつもと違うことに疑問を感じていた。すると歩夢は宏高を見て微笑みながら宏高に指摘する。
歩夢「宏くん、今日から衣替えだよ?」
宏高「え?あっ、そっか…忘れてた。あはは…」
宏高は白のブラウスの上に黒色のブレザーを羽織り、黒のズボンを履いていたが、歩夢は水色のブラウスにベスト、黒のスカートを着用しており、その違いは一目瞭然だった。
宏高「…着替えてくる」
歩夢「ふふっ、遅刻しないでよ〜」
あわててベランダを出て部屋に戻る宏高。そしてしっかり夏服に着替え直した宏高は部屋を出て玄関に施錠し、すぐ右横で待っていた歩夢に声をかける。
宏高「お待たせ。行こっか」
歩夢「うん」
宏高は歩夢をとりなすと、先頭を切って歩き、歩夢も宏高の隣に並んで歩いていく。
通学路を歩いている中で、歩夢が口を開いた。
歩夢「ねぇ、宏くん。今日学校終わったら、一緒に買い物付き合ってくれない?」
宏高「買い物?」
歩夢「うん。新しいパスケースが欲しくって。出来れば、宏くんと…お揃いで…///」
宏高「いいよ。じゃあ終わったらいつものところに行って探そうか」
歩夢「ありがとう、宏くん!」
(お揃い、か…)
この時、俺は全く想像もしていなかった。今日この日、自分の運命を変える大きな出来事が起きようとは…
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その頃……
レインボーブリッジの主塔に白い薄手のパーカーの上に黒色のジャケットを羽織り、フードを被った少年が立っていた。
???「いい眺めだ。ここは最高の実験場になりそうだね…」
今回はここまでとなります!
3月1日、歩夢の誕生日から本格的に連載開始していこうと思います!
ウルトラ気合入れて脚本書いていきますよ!
第1話「トキメキの光」
タイガ「叫べ宏高!俺はお前で、お前は俺だ!」
お楽しみに。