ウルトラマンタイガ 〜NEW BUDDY, NEW RAINBOW!〜   作:門矢零

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スピンオフの方が難航し、かなり遅くなってしまい申し訳ありません。

第4話、今回はオリジナルエピソードになります。
オリキャラもたくさん出てきます。

それではどうぞ!


憎悪の剛腕#1

優木せつ菜の復活ライブで学園中が盛り上がっていた頃……

 

虹ヶ咲学園体育科の一年生で、陸上部に所属している少女『上城茉里(かみじょうまり)』。

彼女は陸上で1位を取る夢に向かって練習に励んでいたが、帰り道で暴走族に轢き逃げされ、病院に搬送された。

幸いにも大事には至らなかったが、彼女は足に再起不能の怪我を負い、選手生命を絶たれてしまった。

 

連絡を受けて病院に駆け付けた茉里の2つ上の兄『上城拳斗(かみじょうけんと)』は担当医から妹の状態を聞かされ、愕然とした。

茉里はそのまま入院の為、一人で家に帰った拳斗は自室に引きこもり、涙を流す。

 

どうしてこんなことに。

どうして妹が。

考えても考えても分からない。

 

失意のどん底にいた拳斗の耳に、突然聞こえてきた悪魔の囁き。

 

「少年に問う。何もせずただ絶望し続けているか、それとも……」

 

その声の主は────

 

 

────────────────────

 

 

せつ菜の復活ライブの翌日は土曜日だ。

この日、宏高は歩夢に誘われて街に遊びに出かけていた。

 

歩夢「ごめんね宏くん。朝来た途端におでかけしよう、なんて急すぎたかな?」

宏高「そんなことないよ。せっかくの休みだし、たまには息抜きも悪くない」

歩夢「宏くんはどこか行きたい場所ある?」

宏高「んー、これと言ってないし…適当に散策する?」

歩夢「そうだね、そうしよっか♪」

 

宏高と歩夢は街を散策し、買い物と食べ歩きを楽しんだ。

 

歩夢「あ、宏くん何か飲む?」

宏高「そうだね、歩き回ったから少し休憩しようか」

歩夢「うんっ、じゃあ飲み物買ってくるね♪」

 

そう言うと歩夢は飲み物を買いに行った。

 

タイガ『本当によく出来た幼馴染だな。あいつはきっと良い奥さんになるぞ』

 

タイガの言葉に宏高がふふっ、と1人微笑んでいると後ろから聞き覚えのある少女の声がした。

 

「宏高さん?」

 

振り返ると、そこにいたのは中川菜々だった。

 

宏高「あ、せつ……おっと、今は菜々会長だったね」

菜々「せつ菜、でもいいですよ。今は誰にも聞かれていませんし」

 

生徒会長の菜々がスクールアイドル『優木せつ菜』であることは、スクールアイドル同好会のメンバー間だけの秘密である。

なので部活動以外の時や場所では、彼女との接し方には気をつけなければならない。

 

宏高「分かったよ、せつ菜さん」

菜々「さ、さんもいりませんっ…///」

宏高「じゃあ……せつ菜…」

せつ菜「…はいっ……♪」

 

なんだかこそばゆい。

気まずくなってお互いに視線を外す宏高とせつ菜。

 

宏高「あ、そういえば…せつ菜は今日どうしたの?制服着てるし……」

せつ菜「生徒会の仕事で学園に行っていました。それも今終わったところで…」

宏高「そうなんだ……休日でも大変だね」

せつ菜「もう慣れました。それと同好会の件ですが、私の方で書類整理して新しい部室を確保しましたので、明後日から使用できますよ」

宏高「本当⁉︎そっか…ついに始まるんだな……」

 

宏高の中で期待が膨らむ。

 

せつ菜「宏高さんは?」

宏高「歩夢と遊んでてね。今飲み物買いに行ってて、待ってるところなんだ」

 

すると、両手に飲み物を持った歩夢が戻ってきた。

 

歩夢「宏くんお待たせ〜…あれ、せつ菜ちゃん?」

せつ菜「こんにちは、歩夢さん」

宏高「さっきばったり会ってね。生徒会の仕事があったんだってさ」

歩夢「そう……」

せつ菜「では私はこれで。今から病院に行ってきます」

宏高「病院?」

歩夢「せつ菜ちゃん、どこか悪いの?」

 

心配そうな顔で訊ねる歩夢。

 

せつ菜「いえ、ちょっとしたお見舞いです。体育科の女子生徒が一人大怪我をして、入院しているんです」

宏高「えっ……その子は大丈夫なの?」

せつ菜「はい。ですが残念なことに、彼女はもう陸上に復帰することは……」

歩夢「そんな……」

 

表情を曇らせる一同。

 

せつ菜「では、失礼します」

 

せつ菜は一言別れの挨拶を言って立ち去っていった。

それに合わせるように、宏高と歩夢も帰路についた。

 

歩夢「可哀想だね……その子……」

宏高「ああ……」

 

2人で話しながら横断歩道を渡ろうとしたその時、

 

ブルルルルルルン!!

 

激しい駆動音と共に、一台の黒いバイクが勢いよく走ってきた。

 

タイガ『宏高危ねぇ!』

宏高「歩夢っ‼︎」

歩夢「きゃっ‼︎」

 

宏高は歩夢の体を庇って倒れ込む。

 

宏高「あっぶねぇ……大丈夫?」

歩夢「うん…私は平気……」

 

(タイガが教えてくれなかったら、ヤバかった……)

 

宏高は心の中でタイガに感謝しながら、歩夢を立ち上がらせると再び一緒に歩き出した。

しかし彼は気付いていなかった。怒りに満ちた眼差しで、暴走族を見つめていた少年の存在に。

そしてその様子を、霧崎 幽が遠目から見ていた。

 

霧崎「復讐劇の………開演だ」

 

霧崎は不敵な笑みを浮かべながら、手に持っているカチンコを鳴らした。

 

 

続く。




いかがでしたでしょうか?

ゲストキャラの上城兄妹、拳斗と茉里。この2人の名前の由来はウルトラの父とウルトラの母の本名、『ケン』と『マリー』から来ています。
あと霧崎が持っていたカチンコですが、映画監督もしくは助監督が手に持っているアレのことです。


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