ウルトラマンタイガ 〜NEW BUDDY, NEW RAINBOW!〜 作:門矢零
あと3rdライブの事後物販も無事届きました!
パンフレットが、もうとにかく(内容が)濃い…!
Blu-ray絶対買ってやるからな!
日が暮れて街が暗くなり始めた頃。
スーパーに食料品の買い出しに来ていた宏高は、会計を済ませてレジ袋片手に店を出た。
宏高「ざっとこんなもんかな」
家に帰ろうとしたその時、タイガが何かを感じ取った。
タイガ『……っ!』
宏高「どうしたタイガ?」
タイガ『宏高……すぐ近くで強い闇の波動を感じる……!』
宏高「え?」
周辺を見回す宏高。その中で視界に入った一人の少年。
宏高「あの人は……」
タイガ『知ってるのか?』
宏高「ニジガクの校内新聞で見た事がある。ボクシング部の上級生の人だ。名前は確か……上城拳斗さん。まさか?」
タイガ『ああ。この異常なマイナスエネルギーは……あいつからだ』
宏高「何…⁉︎」
不吉な予感がする。
宏高は買った物を近くのコインロッカーに入れ、拳斗の後を追った。
────────────────────
霧崎からダークネススパークを与えられた事で、拳斗は更に強い憎しみの心に支配されていた。
それはもはや、自分ではどうする事も出来ないところまで来ていた。
そんな拳斗の前に現れたのは、高岸 力だった。
力「拳斗?」
拳斗「力……」
思わぬ所で鉢合わせた2人。
先に切り出したのは力だった。
力「どこで何してたんだ拳斗?部活の方にも行ってなかった様だし、茉里ちゃんも心配してたぞ?」
拳斗「ほっといてくれ……」
それだけ言って立ち去ろうとする拳斗だが、彼の様子に違和感を抱いた力は食い下がる。
力「どうしたんだよ拳斗⁉︎」
拳斗「お前には関係ない……どけっ‼︎」
拳斗の怒声から取っ組み合いになるが、そこに拳斗を追ってきた宏高が割って入る。
宏高「何してるんですか⁉︎」
拳斗「離せ‼︎」
宏高「うわっ!」
拳斗に突き飛ばされ、倒れ込む宏高を心配して駆け寄る力。
力「大丈夫か⁉︎」
宏高「は、はい……」
力「拳斗、なんでこんな事を⁉︎」
拳斗「黙れ‼︎お前は憎くないのか⁉︎茉里を傷付けておきながら、のうのうと走り回ってるアイツが‼︎」
力「お前まさか……?」
拳斗「俺の手で、茉里から夢を奪ったアイツに然るべき報いを与える……人間を超えた力で…!」
拳斗はダークネススパークを取り出し、胸の前で掲げる。
宏高「ダークスパーク⁉︎」
拳斗「…これで話は終わりだ」
ダークネススパークを振り下ろすと拳斗は紫色の霧に包まれ、その場から姿を消した。
宏高「拳斗さん⁉︎」
力「拳斗!」
宏高は拳斗が立っていた場所に駆け寄り周辺を見回すも、気配は完全に消えていた。
宏高「心当たりがあったら教えて下さい!あの人に何があったんですか⁉︎」
力を問い詰める宏高。
力「俺にも分からない……まさかあいつ、あの事故の事を引き摺って……」
宏高「事故?」
力「妹の茉里ちゃんが暴走族に轢かれて怪我をしたんだ。可哀想なことにあの子はもう、陸上には復帰できない…。多分、拳斗はそれを……」
宏高「ってことは……」
タイガ『せつ菜が言ってた入院中の生徒ってのは……』
宏高「あの人の……妹さん?」
宏高は頭の中でそれらの情報を総合し、一つの結論に至った。
妹を負傷させた暴走族とは、昼間に自分と歩夢も見た黒いバイクの事だろう。
拳斗はそのライダーに復讐しようとしている。
宏高「止めないと…!」
力「あ、おい!」
力の制止も聞かずに、宏高は走り出した。
────────────────────
その頃、黒いバイクの男は道端にバイクを止め、跨ったまま一休みしていた。
男「さて、そろそろ行くか」
男が出発しようとしたその時、目の前に拳斗が現れた。
拳斗「見つけたぞ……お前の所為で茉里は……!」
男「あ?何言ってんだお前?そこ退いてくれよ」
悪びれる様子もない男の言葉が、拳斗の心を逆撫でする。
拳斗「俺はお前を許さない…!」
拳斗はダークネススパークの先端をEXレッドキングのドールの左足裏にあるライブサインに当て、リードした。
《ダークライブ!EXレッドキング!》
直後、ドールから闇のエネルギーが放出される。
拳斗の体に闇を纏わせ、闇は拳斗に纏わり付き、そのまま強大なエネルギーと共に拳斗を怪獣へと変貌させた。
「キィファオオオオオオオオオ‼︎」
男「うわあああああああああっ‼︎」
男は恐れ慄き、バイクを発進させて逃げ出した。
それを追って、歩き出すEXレッドキング。
その光景は宏高にも見えていた。
宏高「あの人が怪獣に……⁉︎」
タイガ『ヒディアスの仕業だ…!あいつの怒りの感情を利用したんだ!』
宏高「そんな……」
動揺する宏高。しかし彼はそれを圧し殺し、拳斗を救う決意と共に、タイガスパークを装着した右腕を掲げた。
宏高「俺が止めてやる‼︎」
宏高は左手でタイガスパークのレバーをスライドさせる。
《カモン!》
さらに腰のタイガホルダーからタイガキーホルダーを取り外し、右手で握り直した。
宏高「光の勇者!タイガ!」
タイガ『はあああああっ!ふっ!』
タイガスパークの中心部のクリスタルが赤く発光すると、宏高は天高く右腕を突き上げながら叫んだ。
宏高「バディー……ゴー!」
《ウルトラマンタイガ!》
タイガ『────シュア!』
夜の街に降り立ったタイガは、直ぐ様戦闘の構えを取る。
それに気付き、タイガの方に振り向くEXレッドキング。
「キィファオオオオオオオオオ‼︎」
タイガ『うおおおおおおおおおおっ‼︎』
勢いよくEXレッドキングに向かっていくタイガ。それに対してEXレッドキングは巨大な右腕を振るう。
タイガ『フッ!』
タイガはそれを受け止め、地面に叩き落とす。そこから左パンチを入れようとしたが、突然宏高に止められた。
宏高「待てタイガ!」
タイガ『何⁉︎』
宏高「無闇に倒せば、あの人を傷つけてしまう!」
怪獣にダークライブした人間は、怪獣を撃破すればスパークドールズと分離し解放されるが、僅かながら身体にダメージを負う。
それを考えると、どうしても躊躇してしまう。
タイガが固まってる間に、EXレッドキングは地面から右腕を持ち上げ、再びタイガ目掛けて振り回す。
我に返ったタイガは、後方に側転して間一髪回避した。
タイガ『ハッ!』
だがEXレッドキングはタイガに肉薄し、右裏拳でタイガを殴りつける。
タイガ『グアッ⁉︎』
タイガはよろめきながらも体勢を立て直すが、EXレッドキングはそこから右、左、右、左と連続でパンチを繰り出して、タイガを攻め立てる。
タイガ『グアッ⁉︎グウッ⁉︎ウワッ⁉︎グッ…⁉︎』
「キィファオオオオオオオオオ‼︎」
タイガ『グワアアアッ⁉︎』
最後に右ストレートが炸裂し、タイガは勢いよく吹き飛ばされて高層ビルに倒れ込み、瓦礫の山を作り上げる。
「キィファオオオオオオオオオ‼︎」
更なる追撃として、EXレッドキングは両腕を地面に強く叩きつける。
するとそこから炎が走り出し、タイガの足元でマグマが吹き出した。
これは『フレイムロード』という技だ。
タイガ『ウウッ…⁉︎グアッ…⁉︎』
EXレッドキング……否、拳斗の憎しみの力に圧倒されるタイガ。
その様子を、霧崎はアイスクリームを食べながら楽しそうに眺めていた。
続く。
だいぶシリアスな展開になりました。
宏高は、タイガはこの悪意を止められるのか⁉︎
次回、遂に賢者が立ち上がる!
評価・感想・お気に入り登録よろしくお願いします!