ウルトラマンタイガ 〜NEW BUDDY, NEW RAINBOW!〜   作:門矢零

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【悲報】S.H.Figuarts ウルティメイトシャイニングウルトラマンゼロ
まさかの在庫切れで買えず……



どお゛してだよお゛お゛お゛お゛お゛


逸楽の疾風(はやて)#4

時刻はすっかり夕方。

 

そんな中で、せつ菜とかすみを除いた同好会メンバーは校内にあるベンチに座って何気ない世間話をしていた。

彼方、エマ、歩夢の順に口を開く。

 

彼方「今週は土曜も集まるんだっけ〜?」

エマ「うん。お台場でランニングだよ?」

歩夢「ランニングかぁ……」

 

少しばかり不安なのか、憂鬱気味な声を出した歩夢に、宏高と愛が言う。

 

宏高「俺も一緒に走るから」

愛「走るのって気持ち良いよ?」

 

エマがしずくに訊ね、彼方がなんとなしに言う。

 

エマ「しずくちゃんは、この後演劇部?」

しずく「はい」

彼方「大変だね〜、掛け持ち〜」

しずく「好きでやっている事ですから」

 

そう言ったしずくの声音から嫌々や憂鬱な感情は全く感じ取れず、本気で苦もなくやっている事が見て取れる。

歩夢が愛に訊ねる。

 

歩夢「愛ちゃんは今も運動部の助っ人してるの?」

愛「勿論!だから、明日は来るのが遅くなるかも」

 

後輩2人の頑張りに感心を寄せた彼方が、エマの肩に頭を預けながら言う。

 

彼方「2人共頑張ってるね〜。ふわぁぁ……」

 

あくびをする彼方を横目にエマが璃奈に訊ねる。

 

エマ「同好会はどう?」

璃奈「…………楽しい」

 

数秒の沈黙の後に紡がれた一言。

しかし相変わらず表情と感情の起伏が少ない為、本当に楽しいと思ってくれてるのかと思い、エマは思わず「ん?」と首を傾げてしまう。

そんな璃奈に、愛が抱きついて頬をプニプニ突つきながらフォローする。

 

愛「こんなにウキウキなりなりー初めて見たよ!愛さんも楽しい!」

璃奈「……ごめんなさい。私、上手く気持ち出せなくて」

エマ「ううん。楽しんでくれてるなら良かった」

 

母性味溢れるように言うエマ。

愛は頭の後ろに手を回して言う。

 

愛「でも本当、他ではやってない事ばかりですっごく新鮮!」

 

宏高が不思議そうに訊ねた。

 

宏高「そんなに違うかな?」

愛「違うよ〜!かすみんが、アイドルはどれも正解って言ってたけど、実際その通りって言うか、皆やっぱりタイプ違うけど、すっごく優しくて面白くて、そこが最高って感じだし!このメンバーで、どんなライブする事になるんだろうって、考えただけでめっちゃワクワクするよ!」

 

それに彼方がポソッと、意味深な言葉を発した。

 

彼方「愛ちゃんは鋭いね〜」

 

彼方の言葉に全員が「え?」と振り向き、その真意に一番早く気付いたしずくが暗い面持ちで言った。

 

しずく「分かってはいるんです。私達が先に考えなきゃいけない事って……」

 

 

 

その頃、せつ菜とかすみは部室で今後の活動について話し合っていた。

 

かすみ「ソロアイドルですか……」

せつ菜「私達だから出来る新しい一歩です。部員一人一人が、ソロアイドルとしてステージに立つ。その選択肢は、皆さんの頭の中にもある筈です」

 

それにかすみは考え込むような表情を浮かべて言う。

 

かすみ「はい……でもそれって、簡単には決められないですよね……」

 

さらにせつ菜は続ける。

 

せつ菜「それともう一つ、提案があるんですが……」

かすみ「何ですか?」

 

 

 

一方、他のメンバー達も同じく、ソロ活動の件で話していた。

璃奈と彼方が言う。

 

璃奈「一人で…ステージに……」

彼方「ちょっと考えちゃうよね〜。グループは皆協力し合えるけど、ソロアイドルは誰にも助けては貰えないだろうし〜」

愛「あっ……!」

 

その言葉に、愛の顔色が変わった。

おそらくこの瞬間まで、グループで活動すると思っていたのだろう。

その前提が崩れ落ち、愛の中で動揺が渦巻く。

ここでしずくが不安を吐露する。

 

しずく「正直、不安です……皆さんに喜んで貰えるだけのものが、私一人に、あるのでしょうか……?」

 

それはこの場の誰もが思ってる事。

故に全員の不安を解消するような事を、無責任に誰も言えなかった。

 

 

────────────────────

 

 

(正解が一つなら、分かり易いよね……)

 

あれからずっと、愛は考えていた。

 

(スポーツにはルールがある……でも、愛さん達が目指すスクールアイドルには、そういうのがなくて、自分一人……)

 

これまで多くの運動部で助っ人をし、あらゆるスポーツを経験してきたが、その全てにおいて、初めから決められたルールがあった。

しかしスクールアイドル、ひいてはソロアイドル活動には、明確なルール、決まり事は無い。

 

(愛さんだけで、どんなスクールアイドルがやれるのかな?愛さんの正解って、何なのかな?こんな事、今まで考えた事なかったよ……)

 

学園の帰り道でも、愛は自問を繰り返す。

その時だった。

 

愛「……?」

 

広場を通り過ぎようとした時、一人立ち尽くしている女性の姿を見つけたのは。

 

愛「何してるの?」

 

気がつけば、愛は話しかけていた。

ずっとその場に佇んでいた全身黒ずくめの衣装を纏った女性は、不意に投げられた呼びかけに反応し、横に振り向く。

 

「街を……眺めていました……」

 

女性は淡々と答えると、愛に尋ねる。

 

「どうして……こんな私に?」

 

声をかけようと思ったのか、と視線が問いかけている。

 

愛「なんか寂しそうな顔してたから。それに、なんとなくりなりーに雰囲気似てたし」

 

「そうですか……」

 

納得したようなしていないような、そんな感じに女性は言った。

愛はそんな彼女の事がますます気になった。

 

愛「アタシは宮下愛。あなたは?」

 

「私は……アモル……」

 

愛「アモルかぁ……ねぇ、愛さんと友達になろうよ!」

アモル「私が……?」

愛「うん!ダメかな?」

 

アモルは一瞬戸惑いの表情を見せたが、愛の曇りなき笑顔を前に辿々しくも答える。

 

アモル「こんな私で…良ければ……」

愛「やった♪また新しい愛トモが出来たよ〜」

アモル「あい…とも?」

愛「愛さんの友達、略して『愛トモ』だよ、アモルン!」

 

いきなりあだ名で呼ぶ愛に、アモルは苦笑しながらも返す。

 

アモル「フフッ……おかしな人ですね」

 

すると、愛のスマホがピコン、と鳴った。

 

愛「おっ……ちょっとゴメンね」

 

確認すると、それはSNSのトークアプリに送られてきた、かすみからのメッセージだった。

 

【明日のランニング、朝の9時にレインボー公園に集合ですよー!】

 

さらに……

 

【ラジャーv(・・)】

 

璃奈からも了解のメッセージと共に、猫達が「YEAAAA!!」と興奮しているスタンプ、そして「OK」と猫がサムズアップしているスタンプが送られてきた。

 

【おっけー】

 

彼方からも返事が来る。

 

アモル「どうかしましたか?」

 

アモルが尋ねると、愛は申し訳なさそうに言った。

 

愛「ゴメン、愛さんそろそろ帰らないと。やる事いっぱいあるし、明日も朝早いから」

アモル「そうですか。お気をつけて」

愛「ありがと。じゃあまたね、アモルン!」

 

そう言って、愛はアモルと別れて再び帰路についた。

 

(暖かい……まるで太陽のよう……)

 

愛の後ろ姿を見送りながら、アモルは思っていた。

 

そんな彼女の正体が、新たな住処を求めて宇宙を旅している『バルタン星人』である事を、愛は知る由も無かった……

 

 

────────────────────

 

 

その夜、宏高は宿題を終わらせ、机の上で一息ついていた。

 

宏高「………」

 

何やら物思いにふけっている様子の宏高に、タイガが声をかける。

 

タイガ『どうした?考え事か?』

宏高「ああ、同好会の事でね」

タイガ『ソロ活動ってやつの事、だろ?』

 

当てるように訊ねるタイガ。

 

宏高「その通りだよ。スクールアイドル同好会は一度、グループでやろうとして失敗した。だからこそのソロアイドルだ。せつ菜は慣れてるかもしれないけど、他の皆は……」

 

それを聞いて、2人のウルトラマンは宏高に言った。

 

タイタス『確かに不安だろう、一人で歌うというのは。けれど、彼女達は仲間だ。側にいれば、不安や喜びを分かち合い、励まし合う事が出来る…私達のように』

タイガ『例えば、ステージに立つ歩夢の前には、お前がいる。それだけで気持ちは楽になるんじゃないか?』

 

その言葉に、宏高の表情が晴れた。

 

宏高「……確かにそうかも」

 

そしてタイガは、未だ行方の知れないもう1人の仲間に思いを馳せる。

 

(フーマ、お前は今どうしてる……)

 

 

続く。




キャラ紹介

バルタン星人アモル

故郷の星が崩壊した際に生き残ったバルタン星人の一人。
新たな住処を探して宇宙を旅する中で、宏高達の地球にやってきた。
侵略の意思は無く、ただ平穏に暮らせればそれでいいと考えている穏健派だが、実力行使で星を制圧しようとする過激派との対立に苦悩している。
人間態は川本美里とほぼ同年代の女性の姿をとっている(イメージはウルトラマンジャスティスの仮の姿であるジュリ)。
ちなみにアモルはラテン語で「愛」を意味する。


宇宙人とまで仲良くなっちゃうとは、愛さんのコミュ力ハンパないですね笑
せつ菜とかすみの話し合いの中で出てきた「提案」。その詳細はエマ回のラストで明らかになります。
そしてフーマは一体何処に⁉︎


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