ウルトラマンタイガ 〜NEW BUDDY, NEW RAINBOW!〜   作:門矢零

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苦節4ヶ月

あまりにも時間がかかりすぎてしまいましたが、これにて第7話ラストです。

トリガーのエピソードZ、本当に最高でした!
出来ることならスクリーンで観たかったんですが、私の地域ではやってないのと、このご時世で映画館に行きづらいのもあって、なかなか難しいですね。
せめてシン・ウルトラマンはあの大画面で観たい……

そしてアニガサキ2期まであと2日!

それではどうぞ!


怪しすぎる隣人#5

ウルトラマンとギギ・アサシンの交戦は続いている。

真っ向から拳をぶつけ合ったウルトラマンタイタスとギギ・アサシンだが、パワーではタイタスの方が圧倒的に上だった。

 

ギギ『ぬわああああぁぁぁぁあ‼︎』

 

打ち負けたギギ・アサシンは大きく吹っ飛ばされて宙を舞うも、なんとか体勢を立て直し、着地。

しかし、あまりにも場所が悪すぎた。

なぜなら着地地点には、避難していたせつ菜とアツシが居たからだ。

 

ギギ『えぇい忌々しい!……ん?』

 

ギギ・アサシンは足元にいるせつ菜とアツシに気付くと、2人を見下ろしながら悔し紛れに悪態をつき、ライフルの銃口を向ける。

 

ギギ『貴様の介入がなければここまでケチが付くこともなかったのだ!』

 

これはせつ菜に対して言っている様だった。

 

宏高「ヤバい!」

 

タイタスから素早くバトンタッチしたフーマは、高速でギギ・アサシンの元に向かっていく。

 

ギギ『消えろ!』

 

もはや形振り構わずに、ギギ・アサシンがライフルの引き金を引いた瞬間───

 

フーマ『グアアッ!』

 

間一髪でフーマが割って入り、銃弾をその背に受けてせつ菜とアツシを庇った。

直後にフーマのカラータイマーが青から赤に点滅を始める。

 

フーマ『痛ってぇじゃねぇか!』

ギギ『今度は青か、鬱陶しい!』

 

フーマは即座に立ち上がってお返しとばかりに一回転からの右後ろ回し蹴り、更にそこから右回し蹴りを打ち込み、ギギ・アサシンを後退させる。

 

フーマ『セイヤッ!』

ギギ『おのれっ!』

フーマ『セヤアアッ!』

ギギ『おおっ⁉︎』

 

せつ菜「ありがとうございますフーマさん‼︎負けないでー‼︎」

 

せつ菜が大声でフーマに礼を言うと、フーマは「どういたしまして」と言うように一瞬せつ菜の方に振り向いた後、ギギ・アサシンに向かって行った。

そんなせつ菜を見て、アツシは不思議そうに訊ねる。

 

アツシ「なんでそこまで、誰かのために体を張れるの?ウルトラマンも、君も…」

 

アツシの問いにせつ菜は、青空を仰ぎながら語った。

 

せつ菜「私には、『大好き』を世界中に溢れさせるという野望があるんです」

 

それが彼女がスクールアイドルになった理由。

 

せつ菜「ですが…私は自分の『大好き』を抑えきれずに、仲間に押し付けてしまって……それで一度は、夢を諦めようとしました」

アツシ「そういえば……」

 

その言葉を聞き、アツシは思い出した。

せつ菜のライブ動画のコメント欄に、彼女の引退を惜しむ声があった事を。

 

せつ菜「けれどある人が、そんな私を…『優木せつ菜』を繋ぎ止めてくれました。最高のステージじゃなくても、私の歌を聴けるならそれでいい。自分の好きな事を我慢しなくてもいいんだって……そのおかげで、私はまた自分の『大好き』を叫ぶことが出来ています。守りたかったんですよ。あなたの『大好き』を…」

アツシ「せつ菜ちゃん……」

 

 

 

(BGM:ウルトラマンフーマ)

 

一方その頃、フーマとギギ・アサシンは激しい攻防を繰り広げていた。

 

フーマ『セイヤッ!』

ギギ『なんの!』

 

フーマの手刀とギギ・アサシンの銃撃と打撃、それらの捌き合いと反撃の応酬が続き、その中でライフルの流れ弾が地上に着弾し、建物が壊れていく。

ギギ・アサシンは左腰からシグルブレイドを引き抜くと、素早い剣捌きでフーマに斬りかかる。

 

フーマ『うおっ⁉︎』

 

フーマはその太刀筋に徐々に翻弄されていき、

 

ギギ『もらった!』

 

繰り出されたシグルブレイドの一突きによってその身を刺し貫かれた───

 

と思われた。

 

ギギ『⁉︎』

 

確かに目の前の相手を捉えていたのに、まるで手応えがなかったのだ。

 

フーマ『こっちだぜ』

 

フーマはギギ・アサシンの背後に回り込んでいた。

超高速で移動することで発生させた『神速残像』により、ギギ・アサシンの目を欺いたのだ。

 

ギギ『なんだと⁉︎』

 

ギギ・アサシンは驚きながらもシグルブレイドを横に薙ぎ払うが、受け止められて下からシグルブレイドを弾き飛ばされる。

 

フーマ『セイッ!』

ギギ『なっ⁉︎』

 

フーマはそこから跳躍し、宙を舞うシグルブレイドをキャッチすると、勢いよくギギ・アサシンに投げつけた。

 

フーマ『セヤッ!』

 

シグルブレイドは一直線に飛んでいき、自身の手から得物が離れて動揺していたギギ・アサシンの左胸に深々と突き刺さった。

 

ギギ『ぬあっ…!ガッ…』

 

さらに追撃として上空からフーマの強力な踵落とし『迅雷蹴撃』がギギ・アサシンの脳天に炸裂した。

 

フーマ『セヤアッ!』

ギギ『ガハッ…!』

 

頭上からの攻撃で大ダメージを負ったギギ・アサシンは、意識が朦朧とした状態でふらついている。

 

フーマ『これで終わりだ!』

 

フーマは両手で円を描くようにタイガスパークにエネルギーをチャージし、光の手裏剣を形成すると、それをギギ・アサシン目掛けて放った。

 

フーマ『極星光波手裏剣(きょくせいこうはしゅりけん)!』

 

投擲された光波手裏剣の尖端の一部が、ギギ・アサシンの胸に刺さっているシグルブレイドの柄に命中。

これによってシグルブレイドが押し出され、ギギ・アサシンの胸は完全に貫かれた。

 

ギギ『バカな…このような醜態、エンドラ様に申し訳が立た…』

 

ギギ・アサシンはその場で数秒立ち尽くした後、崩れ落ちるように倒れ、大爆発した。

 

これを見たせつ菜とアツシは歓声を上げ、それをバックにフーマは飛び去って行った。

 

 

────────────────────

 

 

宇宙空間に滞在する一機の宇宙船。

それは異次元同盟が所有し、拠点としているものだ。

 

「何⁉︎ギギ・アサシンがやられただと⁉︎」

 

その中で驚きの声を上げたのは、クリーム色のマントのようなものを羽織っている異次元同盟のボス、『イカルス星人エンドラ』である。

エンドラが従えている宇宙人の中には、三面怪人ダダ、音波怪人ベル星人、四次元宇宙人バム星人などの姿があった。

 

ダダ「いかがいたしましょう?」

エンドラ「むぅ…」

 

すると突然、銃声が響き渡った。

直後、エンドラの側に居たダダが力なく倒れ、ピクリとも動かなくなった。

 

一同「⁉︎」

 

驚く一同の前に現れたのは、ダークキラーヒディアス。

その手には、ギギ・アサシンのライフルが握られている。

 

バム星人「ヒディアスだ…!」

エンドラ「貴様、一体どこから…!そしてなぜそれを…!」

ヒディアス「ごきげんようボス。ギギ・アサシンの事は残念でしたね」

エンドラ「まさか…!」

ヒディアス「さて、単刀直入に言いましょう。あなたが持っている、『殺し屋超獣バラバ』のスパークドールズを、明け渡していただきたい」

 

ヒディアスの目的はギギ・アサシンを利用して、エンドラからバラバのスパークドールズを奪うことだったのだ。

 

エンドラ「フン!そんな事をして、我々に何のメリットがあると言う⁉︎」

 

ヒディアスは両腕から紫色の光刃を出現させながら、脅し同然の交渉を突きつける。

 

ヒディアス「この場を最小限の被害で収められる。いかがかな?」

エンドラ「くっ……」

 

渋々承諾し、エンドラがバラバのスパークドールズを投げ渡すと、ヒディアスは光刃を収めてそれを受け取る。

 

ヒディアス「賢明だね」

 

しかしヒディアスは直後に『ダークネススパーク』を取り出し、その先端をエンドラに向けて闇の波動を放つ。

 

エンドラ「うっ…ぐおおおおおっ!」

 

闇の波動を浴びたエンドラは、苦しみながらスパークドールズに変化。

そしてそれを満足げに拾い上げるヒディアス。

 

バム星人「エンドラ様!」

ベル星人「貴様…騙したな!」

ヒディアス「あなた方も用無しだ。では……さようなら」

 

ヒディアスは手から紫色の光球を発生させると、それを地面に叩きつけた。

これによって宇宙船は大爆発し、

 

異次元同盟は────壊滅した。

 

 

────────────────────

 

 

宏高「引っ越したって?」

 

翌日、放課後に生徒会室を訪ねた宏高は、菜々からアツシ(サーティス)のその後の動向について聞いていた。

 

菜々「はい。今朝挨拶をしようと思って行ってみたら、空き家になっていました」

宏高「そっか…あの人は狙われてる身だもんな……」

菜々「ええ。でもせめてお別れの一言くらいは言ってほしかったです…」

 

ギギ・アサシンは倒されたが、いつまた異次元同盟から新たな追手がやってくるか分からない。

これからは場所を転々としながらの逃亡生活を送っていく事になるだろう。

もっとも、異次元同盟は崩壊したので、アツシと彼の身を案じる菜々(せつ菜)と宏高が案ずる事はないのだが……

 

 

────────────────────

 

 

イカルス星人サーティス、その仮の姿である伊刈アツシは新天地に向かって歩みを進めていた。

その途中でアツシは一度立ち止まり、上着のポケットに手を入れると、あるものを取り出し数秒見つめる。

 

それは、せつ菜とのツーショット写真。

あの後、戦いが終わってから合流した宏高が撮影したものだ。

 

アツシは一瞬微笑み、大切な宝物をポケットにしまうと、再び歩き出したのだった。

 

 

続く。




今回もありがとうございました!
ヒディアスが回収した2体のスパークドールズ、これが何を意味するかは後々明らかになります。

いや〜、本当に長かったです……何でこんなに苦戦してしまったんでしょうか?
リアルな話になりますが、一つだけ言い訳させていただくと、今年に入ってから諸事情で3ヶ月ほど交代勤務が夜勤と遅番、交互での出勤になっていて平日に書き進める気力を残せなかったのが要因でした。
ですがそれももう終わりそうなので、これから少しずつペースも戻していけそうな気がします。

次回から再び本編に戻って、璃奈回になります。


次回 第8話「ツナグカガヤキ(☆>▽<☆)」

タイガ『そうだ……この力、この光を俺は知っている……!』


お楽しみに。


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