ウルトラマンタイガ 〜NEW BUDDY, NEW RAINBOW!〜   作:門矢零

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第8話ラストです。

フォトンアースのフィギュアーツまだでしょうか?


ツナグカガヤキ(☆>▽<☆)#8

ウルトラマンタイガ・フォトンアースの活躍でキラーナイトファングは撃破された。

それによってキラーナイトメアウェイブの影響は消え失せ、悪夢を見せられていた街中の人々は一斉に目を覚ました。

 

愛「やったねりなりー!」

璃奈「……うん!」

 

これにて一件落着、と思われたが……

 

この戦いの一部始終を見ていた霧崎 幽は笑みを浮かべながらパーカーのフードを脱ぎ、首にかけているヒディア・プラズマーを取り出して精神を集中すると、ペンダントから溢れ出るドス黒いオーラに包まれた。

 

カラータイマーを点滅させながら佇むタイガは、立ち上る白煙に背を向けてその場から飛び去ろうとしたが、背後に何かの気配を感じて勢いよく振り向く。

 

タイガ『…⁉︎』

 

目を凝らすと、白煙の中からダークキラーヒディアスが現れた。

 

ヒディアス「……フッフフフフフフ……」

タイガ『ヒディアス!』

ヒディアス「それがフォトンアースか。勇ましいね………見せておくれよ。君の更なる力を……」

 

挑発するヒディアスに向かって走り出すタイガ。

 

タイガ『ハアァァァァッ‼︎』

ヒディアス「フッ!」

 

間合いが詰まったところでヒディアスは右の蹴りをするがタイガは左足を上げて受け止める。

 

ヒディアス「ハアッ!」

 

ヒディアスは続いて右回し蹴りをするが、

 

タイガ『グッ……』

 

それをタイガは両腕で受け止める。

 

ヒディアス「ほぉ……見かけによらず機敏だねぇ」

 

連続で攻撃を防がれた事に動揺するどころか、むしろそんな状況すら楽しんでいるかのような素振りを見せながら、ヒディアスは左の手刀を突き出すが、タイガは頭を左にずらして回避。

 

ヒディアス「ハッ!」

タイガ『フッ!』

 

タイガは反撃の左スイングを打つが、ヒディアスは仰け反って避け、右スイングを打つも、タイガは腰を屈めて避ける。

 

タイガ『ハッ!』

ヒディアス「フッ!」

タイガ『グウッ……』

 

そしてそこから右腕を互いに押し合い膠着状態に入る。

 

ヒディアス「フフフフ……」

タイガ『クッ…!』

 

タイガとヒディアスは互いに後方に飛び退いて一旦距離を取った後、ヒディアスは右腕を突き出す。

タイガも左腕を引き、ヒディアスが近づいた瞬間に突き出す。

互いの拳は弾き合って当たらなかったが、その反動でタイガは右拳を、ヒディアスは左拳を突き出す。

それは両者の頬に当たり、派手に火花が散る。

 

 

しばらくの静寂。

 

 

ヒディアス「ヌウッ……」

 

ヒディアスは小さな呻き声を上げ、二歩後退。

なぜならヒディアスのパンチはタイガの頬の数センチ手前で止まっており、対するタイガのパンチはヒディアスの頬にクリーンヒットしたからだ。

 

ヒディアス「やるねぇ…いい線行ってるよ。これからますます楽しめそうだ」

 

そう言ってヒディアスは忽然と姿を消した。

 

タイガ『…⁉︎』

 

タイガは周囲を見回すが、闇の気配は完全に消えていた。

 

タイガ『クッ…!』

 

今度こそ一安心……といったところでタイガは自身を見上げている愛と璃奈に気づいて顔を向け、小さく頷く。

 

タイガ『シュアッ!』

 

そして空高く飛び去っていった。

 

 

 

霧崎は煙を上げるナイトファングの指輪を拾い上げ、その手に深く握り込む。

彼の顔に浮かぶのは、悔しさでも敗北感でもなく……

 

霧崎「今回の実験も面白かったよ。君達が滅びるのが先か、僕の目的達成が先か……どちらに転がっても僕は楽しめる」

 

一種の達成感を感じているような表情で、霧崎は独りごちた。

 

 

────────────────────

 

 

そして翌日。

 

遂にジョイポリスでの璃奈のライブ当日を迎えた。

昨日あれだけ大変な事が起きた中でも、観客席には多くの観客達が来てくれていた。

誰も彼もが、喜楽に包まれた顔で璃奈のライブを心待ちにしており、その中にはもちろん色葉、今日子、浅希の姿もあった。

 

色葉「わあ……!結構集まってるね!」

浅希「天王寺さん、昨日休んでたけど大丈夫かな?」

 

ステージ裏で、璃奈は宏高によって何かを装着されていた。

 

宏高「よし、OK!」

 

それは白い電光ボードが取り付けられたヘッドホン。

 

その名も『オートエモーションコンバート璃奈ちゃんボード』。

 

内蔵されたカメラがボード裏に外の景色を映し出すことで視界を確保すると共に、璃奈の感情に合った表情をリアルタイムでモニターに投影できる優れ物だ。

 

それを頭に装着して立ち上がった璃奈は、悠然とステージに向かって歩いて行く。

その後ろ姿を見守る宏高と歩夢と愛は思う。

 

(((頑張れ!)))

 

しずくと果林とエマは願う。

 

(((頑張れ!)))

 

かすみと彼方と菜々は祈る。

 

(((頑張れ!)))

 

そしてトライスクワッドの3人も璃奈にエールを送る。

 

『『『頑張れ(よ)!』』』

 

ステージが暗転すると、大きなスクリーンに璃奈をデフォルメした猫のキャラが映し出された。

 

『ニャニャーン!』

 

今日子「あれって!」

 

『初めまして!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の、天王寺璃奈です!今日は、今の私にできる精一杯のライブを見て貰いたいです!楽しんでくれると嬉しいな!』

 

白いスモークと共にスクリーンが左右にゆっくり割れ、観客席がざわめく中、スクリーンの後ろに立っていたアイドル衣装の璃奈が現れる。

灰色を基調とした衣装に、背中の天使の羽と猫の尻尾のように垂れたプラグを模した装飾、そして何よりも人目を引く顔のボード。

璃奈は左右を見回し、次いで下を向いて「ぁ……」とか細く声を上げる。

 

下の床は璃奈自身が映る程に光沢があり、彼女はそこに映るボードを眺める。

 

今の自分は、心の底から楽しめているだろうか。

 

そんな彼女の問いに答えるように、真顔だったボードの表情は……とびきりの笑顔に変わる。

 

璃奈「わぁ……えへっ‼︎」

 

それだけで彼女は自身の成長を、変化を実感できていた。

 

(♪:ツナガルコネクト)

 

 

 

 

 

電波系デジタルな音楽が流れる中で、歌い踊る璃奈。

パフォーマンスの中でボードはコロコロ表情を変えていき、璃奈の気持ちをしっかりと表していた。

 

やがてライブは終わり、観客達から歓声と拍車喝采が巻き起こった。

それを裏で見守っていた同好会の仲間達からも。

璃奈は肩を上下させながら、パフォーマンスをやりきった達成感と、ライブ中という限られた時間の中で多くの人と繋がる事が出来た満足感に浸っていた。

 

璃奈「はぁっ、はぁっ………皆と…繋がった!璃奈ちゃんボード『にっこりん』‼︎」

 

 

────────────────────

 

 

ライブから2日後の月曜日。

 

登校してきた璃奈が教室に入ると、早速と言うべきか、真っ先に色葉、今日子、浅希の3人が璃奈に声をかけてきた。

 

浅希「おはよう、天王寺さん!」

今日子「ライブ最高だった!」

 

璃奈が「ぁ……」と戸惑っていると、色葉が提案してきた。

 

色葉「いっぱい感想言いたいんだけど、お昼とか一緒にどうかな?」

璃奈「っ……!」

 

それは璃奈が何よりも望んでいた光景の1つで、彼女達と距離を縮める絶好のチャンス。

しかし素の自分のままでは、また躓いてしまう。

そこで璃奈は、スクールバッグからスケッチブックを出してピンクのペンで何かを描き始めた。

 

色葉・今日子・浅希「ん?」

 

それはデフォルメした彼女自身の似顔絵。

誰がどこから見ても、とびきりのにっこり笑顔と分かる表情を描いた璃奈は、それを自分の顔の前に掲げて答えた。

 

璃奈「うん!一緒に食べたい!」

 

璃奈は決して感情がない訳じゃない。

 

今のように嬉しい時には声が跳ね上がっており、喜色も混じっている。

 

ただ上手く表情に出せないだけで、そこさえ何とかすれば、彼女も周りと何も変わらない感受性が豊かな女の子なのだから。

 

 

────────────────────

 

 

昼休みのカフェテリア。

 

宏高は頬杖を突き、学食のプレート…ではなくタイガのキーホルダーを見つめながら、考え込んでいた。

 

(あの時、タイガに地球の光を与えてくれたのは誰だったんだろう……)

 

「ひーろ♪」

 

宏高「うぉっ」

 

いきなり誰かに呼ばれ、肩を叩かれた。

驚きながらも背後を振り返ると、そこにはお弁当箱を持った愛がいた。

 

愛「なーに難しい顔してんの?隣いい?」

宏高「あぁ、いいよ。あれ?璃奈ちゃんはどうしたの?」

 

珍しく璃奈と一緒じゃない事を不思議に思い、宏高が訊ねる。

 

愛「りなりーはね、今日はクラスの子達と一緒に食べるって!」

宏高「……そっか」

 

自分の事のように嬉しそうに答える愛。それに納得しながら、宏高は頭の中でタイガ達に向けて言った。

 

(たぶんあの力は……この地球がくれたのかもしれないな)

 

タイガ『地球が……って、どういう意味だよ?』

 

(そのままの意味さ。この地球が俺達に力を貸してくれたってこと)

 

タイタス『あの奇跡は、地球の意思によるものだと……君はそう言いたいのか?』

 

(ああ)

 

宏高は以前の戦いの時の事を思い出していた。

 

あの光───黄金の剣が現れた時、『地球を守ってほしい』と願う声を聞いた。

その声が、怪獣騒動の時に愛と璃奈が出会ったという巫女の少女のものだったとしたら、ある程度の辻褄は合う。

 

そして改めて自分に言い聞かせるように、宏高は心の中で呟いた。

 

(守ってみせるよ。地球も……皆の夢も)

 

 

続く。




今回も読んで頂きありがとうございます!
今までで一番パートが長くなってしまいましたが、いかがでしたでしょうか?

これでアニガサキ1期の折り返し(?)地点まで来ました。
次回から彼方回です。

どうか今後も、『タイガNBNR』をよろしくお願いします!


次回 第9話「夢の彼方に」

フーマ『先手必勝!烈蹴撃(ストライクスマッシュ)!』


お楽しみに。


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