ウルトラマンタイガ 〜NEW BUDDY, NEW RAINBOW!〜 作:門矢零
お待たせしました。お待たせしすぎて本当に申し訳ございません(>_<)
前々から書いてはいたのに、どうしてこんなに間が空いてしまったのだろうか……
何はともあれ第10話、本日誕生日のしずく回がスタートです。
Happy Birthdayしずく‼️
「ある街の、ある劇場に、1人の少女がいました。彼女の夢は、この街一番の歌手になる事。」
ステージ上でスポットライトを浴びながら独白する、白いドレスを纏った少女。
「そして、沢山の人に歌を届ける事。あなたの、理想のヒロインになりたいんです!」
「無理だよ」
背後から現れたもう一人の少女がそれを否定する。
彼女は黒いドレスと仮面を身につけている以外、白いドレスの少女と瓜二つだった。
「私の歌なんて、誰にも届かない。本当は分かっているんでしょう?あなたは、私だもの……」
白と黒、それは少女の光と影……
────────────────────
「ハハハハハハハハハッ‼︎」
それはいつも通りの日常の最中に起きた。
突如、空からダークキラーヒディアスが大きな高笑いと共に現れたのだ。
ヒディアスは両腕に紫色の光刃を出現させると、着地と同時に地面の上に叩きつけた。
これによって辺りが破壊され、その凄まじい衝撃に逃げ惑う人々が振動に足を取られて転倒していく。
ヒディアス「フフフフ……」
その光景を虹ヶ咲学園の教室から目撃した宏高は瞬時に察知した危機に突き動かされるように校舎を飛び出し、人気のない場所に移動。
宏高「行くぞタイガ!」
タイガ『おう!』
宏高はタイガスパークを装着した右腕を掲げ、レバーをスライドさせる。
《カモン!》
腰のタイガホルダーからタイガキーホルダーを選択して左手で取り外し、右手に握り変える。
宏高「光の勇者!タイガ!」
タイガ『はあああああっ!ふっ!』
宏高は天高く右腕を突き上げながら叫んだ。
宏高「バディー……ゴー!」
《ウルトラマンタイガ!》
タイガ『────シュア!』
タイガは勢いよく地面に着地すると、ヒディアスに向かって戦闘の構えを取る。
タイガ『ハッ‼︎』
ヒディアス「………やぁ」
タイガ『ヒディアス………うおおおおおおっ‼︎』
両拳を握り締めながら、ヒディアスに向かっていくタイガ。
ヒディアス「物の見事に獲物が食い付いたな!」
タイガは高く飛び上がってパンチを繰り出そうとするが、ガラ空きになった胴回りにヒディアスのハイキックを喰らう。
タイガ『ヘアッ‼︎』
ヒディアス「フッ‼︎」
タイガ『グウッ⁉︎』
タイガは一瞬よろけるも、反撃としてヒディアスに右膝蹴り、続けて右エルボーを打ち込むが軽々と受け止められ、更にそこから繰り出した右回し蹴りもヒラリと躱される。
タイガ『フッ‼︎』
ヒディアス「フンッ……」
タイガ『デヤッ‼︎』
ヒディアス「…ハハハッ…」
間合いを取って睨み合うタイガとヒディアス。
その時、上空から一つの光の物体が落下してきた。
タイガ『何だ⁉︎』
ヒディアス「おぉ……ゲスト様のご到着か」
両者が同時に振り向くと、白煙の中からポセイドンの武器、トライデントを思わせる三叉の槍を持った宇宙人が現れた。
???「………」
タイガ『あいつは……バルキー星人?』
宏高「ラースだと⁉︎」
フーマ『知ってんのか?』
宏高「昔あったゲームに出てきたバルキー星人の同族だ。でも何でこの地球に?」
このラースと呼ばれるバルキー星人は、頭部が鯱を思わせるような形状をしていたり、各部のデザインがゴージャスになっていたりと、非常にヒロイックな見た目をしていた。
宏高が疑問に思う中、ヒディアスはラースに近づいて話しかける。
ヒディアス「お膳立ては整えた。そしてこれはもう一つ、僕からのプレゼントだ」
ヒディアスはそう言うと、掌から水色の発光体を取り出し、その場で軽く放り投げた。
そこから左横にずれると、発光体はカッ‼︎と青く光り輝き、怪獣に変貌した。
「グエエエエエエェェェッ‼︎」
鼻先に角を生やした二足歩行型の怪獣、『竜巻怪獣・シーゴラス』である。
宏高「シーゴラス……!」
ヒディアス「この怪獣は君の好きに使っていい。では、後はご自由にどうぞ」
ラース「フンッ……」
そしてヒディアスは紫色のオーラと共に、煙のように姿を消した。
タイガ『あいつ、一体何がしたかったんだ⁉︎』
タイタス『とにかく今は目の前の敵だ!』
宏高「シーゴラスは絶対ここで倒す!津波なんか起こさせてたまるか!」
タイガ『ああ!』
タイタスと宏高の声で我に返ったタイガは、眼前のシーゴラスとラースを見据え、身構える。
ラース「……やれ」
「グエエエエエエェェェッ‼︎」
タイガはシーゴラスに向かって走り出し、接近直後に重心を下げてタックルを喰らわせる。
タイガ『ヘアッ!』
するとそこへラースが槍を振り翳して襲いかかるも、タイガは既の所で回避、バク転で後退し距離を取る。
《カモン!》
宏高はタイガスパークのレバーを操作し、左腕を掲げてプラズマゼロレットを出現させる。
後部のボタンを押して中央のクリスタルと一対のブレードを展開し、クリスタルの裏の発光部に右手をかざした後、下部の赤いスイッチを1回押した。
《プラズマゼロレット、コネクトオン!》
ウルトラマンゼロの幻影が一瞬重なった後、タイガは左腕を横に伸ばしてエネルギーをチャージしてから左腰に、右腕を水平に曲げて胸の前に持っていくと、額のビームランプから光線を放った。
タイガ『タイガエメリウムブラスター‼︎』
青色の細い光線はシーゴラスの頭部に命中し、角を粉砕。
これによってシーゴラスは、津波や雷を自在に操る事は出来なくなった。
「グエエエエエエェェェッ⁉︎」
続けてタイガは右腕を右腰に、左腕を水平に曲げて胸の前に持っていき、先程と逆の構えで二発目のエメリウムブラスターをラースめがけて発射するも、槍で軽々と弾かれてダメージにはならなかった。
宏高「このまま一気にやる!」
タイガがシーゴラスに向かって走り出した瞬間、黄色い光に包まれてタイタスと交代。
タイタスは真正面から強烈なパンチを打ち込み、シーゴラスを吹き飛ばす。
タイタス『てやぁっ‼︎』
「グエエエエエエェェェッ⁉︎」
そこからタイタスはボディビルのポージングをしながら緑色のエネルギー光球を生成すると、右手のパンチで豪快に打ち出した。
タイタス『プラニウムバスター‼︎』
光球は物凄いスピードで飛んでいき、起き上がった直後のシーゴラスに直撃。
「グエエエエエエェェェッ⁉︎」
シーゴラスは悲鳴を上げながら大爆発した。
タイタス『よし、残るは……ぐおっ⁉︎』
突如、背中に受けた衝撃に思わず呻くタイタス。
背後からラースの攻撃を受けたのだ。
タイタスはすぐさま振り向き、更に繰り出されてきた槍の一突きを両手で受け止める。
タイタス『後ろとは卑怯な!』
フーマ『旦那、ここは俺にやらせろ!』
タイタス『任せた!』
その直後、タイタスは青い光に包まれ、フーマと交代。
フーマ『俺が相手をしてやるぜ!』
ラースはフーマ目掛けて連続で槍を振り回すが、フーマは身を躱してそれらを悉く往なしていく。
そこからフーマは肩から斜めに振り下ろされたラースの槍を右腕で受け止めてから左手で弾くと、連続で手刀を繰り出して反撃する。
フーマ『セヤッ‼︎』
ラース「グッ…⁉︎」
さらに追い討ちとしてフーマは右脚を高く振り上げて踵落としを繰り出すが、ラースはこれをギリギリで回避。
フーマ『ハアッ‼︎』
ラース「ヌウッ…!」
ラースはお返しとばかりに槍でフーマの足元を薙ぎ払うが、フーマは瞬時に飛び退き、回し蹴りの『疾風蹴撃』で反撃した。
フーマ『セイヤッ‼︎』
ラース「グオッ⁉︎」
しかしラースはその威力に踏ん張ると、額のランプから『バルキービーム』を連射する。
だがフーマは、それを手刀で軽々と弾き飛ばした。
フーマ『何だ?悪あがきはもう終わりか?』
フーマはラースを挑発すると、両手で円を描くようにタイガスパークにエネルギーをチャージし、形成した光の手裏剣をラース目掛けて放った。
フーマ『
ラース「流石に分が悪いか……」
不利を悟ったラースは高く跳び上がって手裏剣を避けると、その場から離脱した。
フーマ『チッ、逃げやがったか……』
タイタス『だが奴はまた来るぞ』
宏高「……」
宏高は何か考え込んでいた。
タイガ『宏高?』
宏高「……ああ。あの時ヒディアスは、獲物が食い付いたと言ってた……」
タイタス『我々を誘き出し、バルキー星人と引き合わせる為に暴れたのか……』
フーマ『回りくどい事しやがって……』
再びラースが現れた時の為に、宏高とトライスクワッドは警戒を強めるのだった。
続く。
いきなり戦闘シーンから始まりましたが、次回から本編に入ります。
ちなみに今回の敵であるバルキー星人ラースは、今は亡きカードゲーム『大怪獣ラッシュ』に登場していたキャラクターです。
卑怯な戦法を嫌いフェアプレイを重んじる性格ですが、本作のラースはそれとは真逆の冷酷な性格になっています。
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