ウルトラマンタイガ 〜NEW BUDDY, NEW RAINBOW!〜 作:門矢零
いよいよ今月からレグロスのスピンオフが配信、7月から『ウルトラマンブレーザー』の放送がスタートと、今年もウルトラが大盛り上がりです。
アニガサキのOVAも楽しみですね。
バルキー星人ラースが襲来した次の日の虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の部室。
この日は新聞部の生徒達が同好会の取材に来ており、メンバーを撮影、そして話を伺い取材していた。
最初の被写体は歩夢で、恥ずかしそうにぎこちなく笑う歩夢に宏高が声援を送る。
歩夢「えへへ♪」
宏高「可愛いよ、歩夢」
タイガ『そのあどけない感じ、良いな!』
次は大人の余裕的な笑みを浮かべながら片肘をつく果林。
果林「フフッ♪」
タイタス『お嬢さんも素敵な表情だ』
次はダブルピースのポーズを決める愛。
愛「イエーイ!」
フーマ『相変わらず元気だなぁ』
その1人1人をトライスクワッドも褒めていた。
宏高「皆すごく良いよ!」
愛の写真を撮り終えた所でかすみが挙手し、
かすみ「はいは〜い!次はかすみんの番です〜!えへへ〜!」
愛の隣にドカリと座って自分の写真撮影を促す。
その様子に他のメンバー達の笑い声が響く中、少し離れた所ではしずくが新聞部の部長である眼鏡をかけた女子生徒からインタビューを受けていた。
新聞部部長「では次に、桜坂さんがどんなスクールアイドルを目指しているのか、教えて下さい」
しずく「私は、愛されるスクールアイドルを、演じたいと思っています」
新聞部部長「…と、言いますと?」
怪訝そうに聞き返す新聞部部長に向かって、しずくは胸に手を当て瞑目しながら言う。
しずく「皆さんにとって理想のアイドルを想像して、その子になりきるんです!」
新聞部部長「では、今この瞬間も、桜坂さんは理想のスクールアイドルを演じている、という事ですか?」
しずく「はい」
新聞部部長「成る程!演劇部に所属している、桜坂さんらしいアイドル像ですね!」
しずく「フフフッ」
ニコリと、それこそ女優のように微笑むしずくに、新聞部部長は別の話題を持ち出した。
新聞部部長「そういえば今度、藤黄学園との合同演劇祭が開催されるそうですが……」
しずく「ええ。藤黄学園と虹ヶ咲が、それぞれ別の演目で公演を行うんです」
新聞部部長「虹ヶ咲の主役に抜擢されたのは、桜坂さんだそうですね!是非とも、校内新聞を読む生徒達に、一言お願いします!」
しずく「精一杯演じますので、是非見に来て下さいね!」
こうして、しずくのインタビューは終わった。
すると宏高が、ほぅと息を吐くしずくの側に行って話しかける。
宏高「お疲れ様。インタビュー、とても流暢だったね。俺だったら言葉に詰まって上手く話せないよ」
しずく「宏高さん……」
宏高「しずくちゃんは本当に演劇が好きなんだね。この前も部室で台本読んでたし」
しずく「あの時ですね……もう懐かしく思います」
遡ること数日前。
夕日が差し込むスクールアイドル同好会の部室でしずくは一人、台本を見つめていた。
しずく「………」
「しずくちゃん?」
しずく「……っ!」
突然名前を呼ばれて我に返ったしずくは、声がした部室の入口の方に振り向く。
そこには宏高が居た。
しずく「宏高さん……」
宏高「どうしたの?まだ帰らないの?」
しずく「すみません、つい読み耽っちゃって……あの、宏高さんは?」
宏高「帰る前に部室の見回り。これも部長の仕事だから」
そう言って宏高はしずくに近寄り台本を覗き込みながら訊ねる。
宏高「もしかして、次の公演が近いとか?」
しずく「はい。今度実演練習がありまして……」
宏高「なるほど……でもあまり詰め込み過ぎちゃダメだよ?掛け持ちなんだし、無理のないようにね」
しずく「ありがとうございます。では、私もそろそろ行きますね」
そう言うとしずくは立ち上がり、鞄に台本をしまい肩に掛けると、宏高に会釈した。
しずく「お疲れ様でした」
宏高「うん、気をつけてね」
こうして2人はそれぞれの帰路についた。
そして現在。
揃って先日の事を思い返した後、しずくは宏高に言う。
しずく「宏高さんも私が主役の公演、見に来てくれますよね?」
宏高「勿論。楽しみにしてるね」
────────────────────
しかし翌日……
しずく「こ、降板ですか⁉︎」
演劇部の部室に、しずくの動揺する声が響き渡った。
鏡面貼りの壁に背を預ける演劇部部長は言う。
演劇部部長「今回の役は、しずくとはちょっと違ったみたいだから」
しずく「ダメな所があれば言って下さい!私、頑張りますから‼︎」
藁にも縋る思いで懇願するしずく。
日々の努力が実を結び、主役に選ばれたのだと思っていた。
だからこそ、その成果を宏高にも見てもらいたくて、彼を観客として誘った。
ここに来て降板と言われても、納得できる訳がない。
演劇部部長は言う。
演劇部部長「この役は、自分を曝け出す感じで演じて欲しかったの」
しずく「曝け出す…?」
演劇部部長「役柄も歌手って設定だし、スクールアイドルのしずくなら、適任かなって思ったんだけど……」
しずくは昨日、インタビューで自分は常に演じている、と答えた。
それは即ち演じる事に慣れ過ぎて、本来のしずくを見せる事が難しくなってしまったという事だ。
おそらく部長は彼女のその欠点を見抜き、降板を言い渡したのだろう。
だからと言って素直に引き下がるしずくではない。
しずく「……もう一度、チャンスを下さい!」
続く。
自分を見せるというのは、とても簡単な事ではなく……
アニガサキの1期ではしずくが侑の名前を1回も呼んでないと知って驚いたので、今作は宏高としずくの掛け合いマシマシで描いていきます。
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