ウルトラマンタイガ 〜NEW BUDDY, NEW RAINBOW!〜   作:門矢零

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大変長らくお待たせしてしまいました。
ようやく書けました。

『NEXT SKY』観てきました!もう最高でした!そこからさらに劇場3部作に続くとは予想外で、ますますニジガクのこれからが楽しみになりましたね。

あと衝撃だったのが、あの「オートエモーションコンバート 璃奈ちゃんボード」が商品化される事ですね。ぶっちゃけ欲しい笑

それではどうぞ!


夕立ちの告白#3

とある日の放課後。

 

かすみが廊下を歩いていると、通り過ぎようとした教室から声が聞こえてきた。

 

かすみ「ん?」

 

扉の窓から覗いてみると、そこではしずくが1人演劇の練習をしていた。

 

しずく「私、歌いたいの!沢山の人に歌声を届けたい!私が歌に込めるのは、喜びと感動と少しの熱狂!……ぁ……」

 

主役の台詞を、本来の曝け出した自分らしく振る舞うも、どこか役者がかる、何かが違うとしずくは感じてしまい、落胆してしまう。

 

芝居をしながら自分を曝け出す。

 

どんな風に演じればそれらしくなるのか、今までにない理想像を掴むのに、彼女は迷走していた。

 

かすみ「しず子?」

 

 

────────────────────

 

 

それから少し時間が経ち、スクールアイドル同好会の部室。

 

宏高が学園支給のタブレットに同好会のインタビューが載った校内新聞を表示して、メンバー全員に見せていた。

 

宏高「皆見てくれ!この前の初めてのインタビューが、校内新聞に載ったぞ!」

 

宏高の喜ばしげな声音に釣られて、歩夢、愛、果林、エマが言う。

 

歩夢「わぁ〜!」

愛「皆めっちゃ良い感じじゃ〜ん!」

果林「結構評判良いみたいよ?」

エマ「またインタビューしてもらえると良いね!」

 

そんな中かすみは、密かにしずくの方を見ていた。

十数分前の思い悩む友人の様子が、かすみの中で尾を引いていたから。

ここでせつ菜が提案する。

 

せつ菜「今度は、練習風景をメインに取材してもらう、というのはどうでしょう?」

 

それに笑顔で賛同したのはしずくだった。

 

しずく「それ、すごく良いアイデアです!せつ菜さん!」

 

それを見て、かすみはホッとしながら小さく呟く。

 

かすみ「なんだ…いつも通りじゃん」

 

空き教室で見かけた時は、いつもと違うマイナス方向な様子だったので少し心配していたが、この調子ならそれはただの思い過ごしだったと、かすみは一安心できた。

ここで宏高が別の記事に話題を移す。

 

宏高「それに、演劇部の公演の事も書いてある」

 

画面をスワイプしてページを捲ると、公演のお知らせやしずくのインタビューが掲載されていた。

 

愛「どれどれ?」

 

その瞬間、見るからにしずくの表情が変わった。

 

しずく「あっ……」

 

動揺、困惑、申し訳なさ、焦燥。

それらが綯い交ぜになった悲痛な表情。

それに気付いたのは、先程から観察していたかすみだけ。

 

かすみ「ぁ……」

 

しかしその表情も一瞬で消えたので、他のメンバーが気付く事はなかった。

腕組みした宏高と彼方が言う。

 

宏高「それにしても凄いよ、1年生で主役なんて」

彼方「彼方ちゃん、絶対見に行くよ〜!」

しずく「はい。ありがとうございます」

 

笑顔で返答したしずくだが、その表情にどこかぎこちなさがあるのを、かすみは薄々感じ取っていた。

 

 

────────────────────

 

 

翌日。

 

璃奈「しずくちゃんの様子がおかしい?」

 

かすみは璃奈が居るクラスに赴き、しずくの変化について話し合っていた。

璃奈のオウム返しにかすみは首肯し、

 

かすみ「うん。何かね、いつものしず子よりも、しゅ〜んって感じで……」

 

それに璃奈が難しそうな(?)顔を浮かべて、右に、上に首を傾げる。

 

璃奈「ん〜…そうだったような…そうじゃなかったような……」

 

何せ璃奈は昨日のしずくの様子を把握していない為、答えるのも曖昧だった。

そこで、他にもこの場に居合わせている、璃奈が最近仲良くなった女子三人組の内の一人、色葉が思い出したように言う。

 

色葉「そういえば……主役、降ろされちゃったって聞いたけど……」

かすみ「え⁉︎何それ!」

 

驚くかすみに、浅希が言う。

 

浅希「演劇部の子が言ってたの。それで、もう一回オーディションがあるって……」

かすみ&璃奈「ぁ……」

 

その情報は初耳だが、これではっきりした。

しずくの様子がおかしい原因は、それだと。

 

 

────────────────────

 

 

その頃、しずくは屋上での自主練を終えて、1人で帰ろうと校内を歩いていた。

 

しかしその顔つきはとても明るいとは言い難いものだった。

 

それもそのはず、一度主役の座を勝ち取りながらも、演じ方の方向性の違いから再度オーディションをする事になった。

それは仕方ないにしても、しずくは演劇部部長から指示されたイメージを未だ掴めず思い悩み、只々時間が過ぎていくばかり。

指示された役に成り切れない理由は、自分でも分かっている。

だがそれを表に出そうとしても、しずく自身の頭が、心が、いつだって拒んでしまう。

 

再オーディションまでもうあまり時間が無いというのに。

 

しずく「はぁ……」

 

もう何度目になるか分からない小さな溜め息を吐いた、その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

『居場所が欲しくないか?』

 

しずく「……っ‼︎」

 

自分の周りには誰もいないはずの空間に反響する男性の声。

しずくは反射的に顔を上げ、怯えるような眼差しで周囲を見回すが、やはり人影は無い。

 

『何にも囚われる事なく、ありのままの自分でいられる……そんな世界が……』

 

再び聞こえてきた声の主は、まるでしずくの頭の中に直接話しかけるように囁く。

 

しずく「何なの……この声……」

 

不穏な気持ちに襲われるしずくだが、それを打ち破ったのは、手を掴まれる感触と共に耳に滑り込んできた、聞き慣れた声だった。

 

かすみ「しず子、確保ぉ!」

 

気づけば自分の周囲には、かすみと璃奈が来ていた。

 

しずく「か、かすみさん⁉︎何?」

かすみ「りな子!」

璃奈「ラジャー。璃奈ちゃんボード『拘束!』」

 

混乱するしずくを尻目に、璃奈がかすみの指示で『璃奈ちゃんボード』を使ってしずくの視界を後ろから遮る。

ご丁寧にペンの色がしずくの髪と同じブラウンで、髪型も彼女のものになっている。

 

しずく「ちょ、ちょっと!これじゃ前が…!」

かすみ「それじゃあ、しゅっぱ〜つ!」

しずく「うわわわわわわっ⁉︎」

璃奈「おー!」

 

突然の事で理解が追いつかないしずくの手をかすみが引っ張り先導、璃奈は後ろからしずくの背中を押してサポートするが、目隠しされてるしずくからすれば足元が不安でならない。

 

しずく「えっ?ええええええええっ⁉︎」

 

 

続く。




しずくを元気づけようと動いたかすみ達だが……
そしてしずくの心を揺さぶる悪魔の囁き……その正体は?


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