アマゾネスとして生まれた私は〇〇になる。 作:だんご
テルスキュラを出る喜びを知り、ようやくエロマンガを思う存分に描けると思っていたら、ノンエロを描けと言われた私の気持ちを答えよ(配点30点)
答え、【ころちゅ】。
「ソフィーネ様!?止まってください!!」
「団長ならともかく、副団長のところに殴り込みは流石に不味いって!」
「は、話を聞いてください!」
数人のアマゾネス、イシュタル・ファミリアの団員達がなんとか私を止めようと試みている。
しかし、私は止まらない。止まるわけにはいかない。
はじめてですよ、ここまで私をコケにしたおバカさんは……。
大人しくしていたからって、私が何でも言うことを「はいはい」と聞いているイエスマン、都合の良い奴隷だと思うなよこんちくしょう。
こちとらあの修羅の国テルスキュラの中で、エロマンガを描き続けた執念と妄念と覚悟の塊だ。
その大切な一線を越えられたら、あとは戦争しかないないのである。
今の私は激おこぷんぷん丸を超えて、激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム状態だ。全部ぶっこわしてやる。
「くっ、説得は不可能だ!全員掴みかかってでもお止めしろ!」
「申し訳ございません、ソフィーネ様!」
「お、お願いですから殴らないでくださいね!?本当に私達死んじゃいますからね!?」
腕に、足に、肩に、腰に。
何人ものアマゾネスが私を止めようと、拘束しようと体に組み付いてくる。
彼女らの大、中、小、無といった様々なお胸の感触が私を興奮させるが、私は止まるわけにはいかなかった。
何故なら私の怒りは有頂天。この怒りはしばらくおさまることを知らない。
必ずやかの邪智暴虐の副団長をぶっ飛ばさなければならない。ぎったんぎったんにしてくれる。
「え、え!?な、なんで止められないの!?」
「れ、レベル2や3が数人がかりで仕掛けているのに……」
「フリュネ団長を打倒したと聞いたが、これほどまでとは!」
「ひ、ひえー……」
「ま、まるで無人の野を行くが如く……」
「ああ、お姉さま……。なんて美しい力なのかしら」
数人のアマゾネスを引きずるままに、歩みを止めることなく私は進み続ける。
額に汗を浮かべ、全力で血管を腕に浮かばせながらも必死に止めようとしているアマゾネス達。そしてそれを意に介さずに歩き続ける私を見て、周囲の戦闘娼婦達はドン引きしていた。
そしてついに副団長の気配がある大部屋の前にたどり着いた。
私に纏わりついているアマゾネス達がそろって顔を青くした。
「ちょ、流石に、本当にここはマズいですってソフィーネ様!?」
「お願いですから、お願いですからこれ以上は!」
「う、うそでしょ!?」
そこには主神であるイシュタルの気配も感じた。
ああ、なるほど。ここはファミリアの会議の場であり、その主神であるイシュタルの王座っぽい席がある大部屋だ。だからアマゾネス達が必死に止めてくれているのだな。
なんて健気なのだろう、感動的だな、だが無意味だ。
何か話し合いでもしていたのかもしないが、そんなことは私に関係ないとばかりに一歩踏み出す。
それを見たアマゾネス達の顔は、既に青を通り越して真っ白になっていた。
彼女たちの体がプルプルと震えだし、その振動がこちらの肌にまで伝わってきた。褐色肌のプルプルお肌が密着、さらにぷるぷる振動してくれるなんてご褒美もいいところである。
両開きの大きな扉に手をかけるも開かない。ふむ、鍵がかかっているようだな。文明的ではないか、いいだろう。ならこっちにも考えがある。
全身に気をみなぎらせて扉に突っ込んだ。面倒くさい時は全部物理で解決できる、これぞテルスキュラ流。
「いっ!?まずい、全員離れろッ!?」
「え、へぶッ!?」
轟音。そして悲鳴。
扉どころかその周囲の壁すらも破壊してダイナミック入場だ。アメリカンコミックでよく見る光景だな。服が汚れてしまうのが難点だが、いたってクールな入場方法だぜHAHAHA。
ふと下を見ると、体から離れそこなったアマゾネスが白目のままに地面に伸びていた。パンツ丸見えなのはポイント高いが、それに構っている時間はない。
こちらを唖然とした表情で見つめる副団長、男娼のタンムズを発見。あとおまけで目を見開いている、叶姉妹みたいな恰好をしたイシュタル様も発見。
私は口の端を吊り上げて、タンムズへ向けて微笑んだ。
「タンムズぅ、お前が私に言いたいことはよくわかった。ああ、これ以上ないぐらいにわかったとも。だがお前と同じような連中、私からエロを離そうとしたやつはこれまで全てはったおしてきた。この意味がわかるかタンムズ」
「な、なんの話だソフィーネ。いや、待て、それよりもよくもこんなに部屋を荒らしてくれたな!?」
「そんなことはどうでもいい」
「いや、少しもどうでもよくないぞ!?」
「私からエロを奪うとはいい度胸だ。最後に殺すといったな。──あれはウソだ」
「待て、そんなセリフをお前に言われた事すらないんだがッ!?ぐぉッ!?」
コンマ一秒のアッパーカットがタンムズのアゴに炸裂。
余すことなく一点にぶち込まれた衝撃が脳を貫通して真上に流れ、タンムズは勢いそのままに天井に吹き飛んでマミさん状態になった。
首から下しか見えなくなり、ぶらぶらと力なく揺れる姿はまるで嵐の日に外に吊るされたテルテル坊主みたいだ。
「もう何も怖くないってか!?なら本当の恐怖を教えてやるぞタンムズ!?」
「い、いえ。あの、ソフィーネ様?タンムズは何も言っていないのですが?というか言える状態ではもうないのですがッ!?」
「や、やめておきなさいよ。あなたまで巻き込まれるわよっ!?」
「ひえっ!ご、ごめんなさいっ!」
私は周囲のアマゾネスを努めて無視。
その場から飛翔し、動かなくなってしまったタンムズを天井から引き抜いた。
その際に彼のズボンが脱げて下半身が丸出しになったが、必要な犠牲だったはずだ。いや、そうに違いない。
……というか意外とデカいなお前。下半身ばかり一人前ってか。しかも命の危険を感じ取り、最後に種を残そうとしているからかビンビンに勃っている。なるほど、気は失っても体はまだやる気満々ということだな。なら容赦はいらないな。
「起きろ、起きろタンムズ!まだ話は終わっていないぞ!」
何度も揺するとタンムズがはっと目を覚まして私を見た。
そして自分の体の状態、天井の穴を見て顔を引き攣らせた。ついでに体が震えだした。
なんだ、最近は体を震わせるのが流行っているのか?バイブレーション搭載か?そう考えると、なんかエロいなおい。
「ま、待て。本当に待ってくれソフィーネ。いったい何をそんなに怒っているのだ?」
「知れたことよ。アイシャのやつから聞いたぞ、お前がエロ抜きのストーリーを私に描くように提言したことは知っている。つまり、お前は私のアイデンティティの核心に触れたということだ。そこを超えてしまったら、もう戦争しかないのにも関わらずだ。お前と同じようなやつはいたが、私は何度もテルスキュラでぶっ飛ばしてきた。ここオラリオでは初のぶっ飛ばしはお前だ。覚悟はいいかタンムズ、私はもうできている。既に私の頭の中は、お前の処刑用BGMの選曲で忙しいぐらいだ。特別にお前に選ばせてやってもいいぞ。ん?そうか、ジョジョだな、ジョジョなんだな?なら何部でいく?個人的には王道の三部をおすすめしてやろうじゃないか、ええ?」
「た、頼むから人の理解できる言葉で話してくれないか!?」
「その言葉の意図するところは、私の言葉を聞くつもりがないと受け取った。ここまで骨があるやつはテルスキュラにもいなかったよ。素晴らしい。誇れ、タンムズ、お前がナンバーワンだ。あの世でエム字ハゲも喜んで迎えてくれるだろうよ。良かったな。じゃあ、死のうか(暗黒微笑)」
笑うという行為は本来攻撃的なものであり、獣が牙をむく行為が原点であるとシグルイで読んだ。その時は本当かどうかも気にしていなかったが、今になってわかることが一つある。
人間って、怒りがあり余り過ぎるとなんか笑えてくるんだ。
「待っ!?」
「安心しろ、言葉のあやだ。さすがに殺しはしない。ただ眠れ、タンムズ」
スキル解放。
全身に気力が満ち溢れ、髪が逆立つ。
周囲のアマゾネス達はソフィーネの発する強大な気の流動を見て、自分が戦いの相手ではないのにも関わらず、強烈な死の気配を感じ取って小さな悲鳴を上げる。
ソフィーネの右手はまるで赤子のように柔く、軽く握られた拳の状態。
だが戦闘を経験した、この場にいる全ての戦士はその脅威を明確に感じ取っていた。
正拳であって正拳ではない、弥勒菩薩の握る手の形。生まれてすぐの赤ん坊が初めて作る、手の形。
──それはかのマンガにおいて、愚地独歩が至った究極の拳、『菩薩の拳』であった。
周りのアマゾネスは、「あいつ死ぬより酷い目にあうな」と憐れんだ。
タンムズは、「いっそ殺してくれないだろうか」と現実を受け入れることを拒否した。
ソフィーネに追いついたアイシャが、部屋の惨状を見て慌てて止めにかかろうとするも、もう間に合わないだろう。
「『偽・神人会空手』──『菩薩の拳』」
それがタンムズに当たる直前、唯一動けたのは一人の神だった。
「ソフィーネ、流石にやりすぎだ」
風が吹いた。ソフィーネとイシュタルを除いた、この場にいる全ての人間の額から一筋の汗が流れ落ちていく。
指の先端ほどの間が、タンムズの頬とソフィーネの拳の間に空いていた。
「……イシュタル様、あなたに恩はあります。しかし、私にも譲れない一線というものがあるのです」
「ならばその恩に私は縋ろう。ねぇソフィーネ、一時でも気持ちを抑えてくれないか?」
ソフィーネの感情が宿っていない視線と、イシュタルの微笑みが向き合った。
数秒の無言の時間。緊張が空間を荘厳し、この部屋にいる誰もが二人のやりとりを見守る。
永久にも感じられるその冷えた時間の後、ソフィーネは息をゆっくりと吐きだした。
そして掴み上げたタンムズを静かに床に降ろしたのだった。
「ふふ、私の男を壊されてはたまらないからね。それで、何があなたの琴線をそこまで大きく揺らしたっていうの?」
「……私に拳を収めろと?」
「早合点をしないでほしいな。タンムズや部屋をこれ以上壊されてはたまらないからね。ここまで部屋を無茶苦茶にしてくれたんだ。主神として話を聞く猶予ぐらいは、この私に与えてくれてもいいんじゃないのかい?」
正論である。
怒りに茹だった頭が、イシュタルの神威溢れる気配に触れて静まってきた。
初めて出会ったあの時のように、この神様は私に対して魅了を使ってきている。
既に魅了は私に通じないことは分かっているというのに、あえて使う意味は神としての立場を示すためだろう。
拾ってもらった恩、イシュタルの神の立場を尊重するのであれば、私は一時拳を収める以外に道はない。
そう、ここはあのテルスキュラにあらず。文明都市のオラリオ。昔ならいざ知らず、今の私は文明的なアマゾネスのはずだ。
「……ここはテルスキュラではありませんからね」
「そうね、ここはオラリオだ」
「彼は私にエロ抜きのエロマンガを描けといった、それが全てです」
ぽかんとするイシュタルに向けて、私はこれまでの経緯を伝えていく。
タンムズにも発言の機会が与えられた。
それによれば私のマンガの可能性に注目し、歓楽街以外にもファミリアの影響力を広げることも画策。マンガを楽しむ読者たちの需要に応え、広げようとしたらしい。
なるほどな、気持ちはわかる。副団長としての役割を果たそうとした行動も理解できる。
だが、私にとってはそれだけの話だ。私とエロの逢瀬の時間を奪おうとした事実に代わりはない。
「……なるほどねぇ」
私とタンムズ、交互に視線を行き来させたイシュタルが、目をつむる。
そしてまぶたを開けると、私へと顔を向けた。
「ソフィーネ、私はあなたにも利益がある話だと思うけどね」
なるほど、お前も敵だな。なら容赦はしない。
「……残念です、イシュタル様。いえ、イシュタル。あなたは私にとって素晴らしい神様でした」
「気を急ぐな。お前がエロに対して並々ならぬ熱意があるのは、これまでのお前の歩みを考えれば十二分に理解できる話だ。だがな、お前はエロという概念に対して大きく依存し過ぎている。それ故に見えるものも見えなくなっているとは思わないのかい?」
「確かに私はエロに依存している。しかしそれは素晴らしいエロに対する信仰のようなもの。間違うことのないエロを信じ、生きることになんの誤りがあるというのか。そのエロから私を離そうとするなど言語道断である」
「ははは、神が下りた世界で信仰なんて言葉を聞けるとはね。そうだな、お前の言う通りエロは間違わないし、お前を裏切らないかもしれない」
「しかし」と続けたイシュタルは笑う。
「エロは間違わなくても、お前自身は間違うことがあるのではないだろうか?ねぇ、ソフィーネ」
タンムズやアイシャを含め、ファミリア団員が全員頭の上にハテナを浮かべて首を傾げた。
だが、私にとってそれは大きな衝撃であった。
「私が、間違う?」
「そうだ。人間なんて言うのは正しい摂理にさえ間違い、誤解する愚かな一面を持つもの。フレイヤになびく連中のように、本当に見るべき美しさにさえ人は見誤る。お前のエロに対する熱意はすばらしい。お前のエロの概念は普遍的で遍満するもの。全てのものがもつ、一つの性質とさえ言っていいのだろう?」
「それは、そうです」
「なら、性交が表現されない中にあるエロさっていうものにも、お前は目を向けるべきなのではないか?」
全身に電撃が走った。魅了はこの私には効かないはず。即ち、これは私自身が啓蒙を得たということに他ならない。
そう、エロとの新たな出会いの予感に、体中の細胞が歓喜の悲鳴を上げた。
「全部服を脱がなくたって、いや、むしろ脱がないからこそ昂る性欲もある。行為をしなくても、後に繋がる期待に胸を膨らませる興奮がある。私からすればエロっていうのは、必ずしも性的興奮の中で生まれてくるものではない。崇高な存在、その美に触れた時に性的興奮を感じなくても、自然と股間が勃ってしまうことだってあるものだ」
そうだ、どうして私はそんなことを忘れてしまっていたのだろうか。
矢吹健太朗先生は決して、あの少年雑誌の中でセックスの描写を描かなかった。
少年誌だったのも理由だが、でもそれ以上にセックスに至らない描写が、セックス以上に私のチンコをイライラさせてくれたではないか。
他にもそういうマンガはたくさんあった。むしろ、健全なマンガから思春期を通じて不思議な興奮を感じ取り、妄想を覚えてお前はエロ同人サイトを漁りまくったんじゃないのか。
プリキュアはエロくはない、しかしエロいのだ。
ソフトな中に濃厚なエロがあるのが人の可能性ではないのか。
この矛盾にも感じて矛盾しない喜びを、この世界に生まれてから忘れてしまっていたなんて。私はなんて大バカ者なのだ。
万物に宿るエロの可能性、それを狭めてしまっていることに私は気がついた。
チンコをいじり、突っ込むことに注目するだけでは、テルスキュラの性欲に囚われたアマゾネス達と何の変わりもないではないか。
つよいエロ
よわいエロ
そんなのひとのかって
ほんとうにエロがすきなひとなら
すきなエロで
ぬけるようにもうそうするべき
ポケモントレーナーの四天王であるカリンが同じようなことを言っていたが、まさにそうだ。
あれだけ気を付けていたというのに、知らない間にエロのダークサイドに、偏見にハマってしまっていた。なんと恥ずかしい。
「……イシュタル様、あなたが私の鞘だったのですね」
流石はバビロニアにおいて娼婦たちを見守り、性愛も司る女神だ。
私は、私だけでエロを完結させようとしてしまっていた。
ノンエロの創作は、エロとの決別を意味するものではない。それは世の読者に多くの性癖との出会いを、ロマンを、そしてエロの発芽に繋がっていくということ。その一端となれるなんて、この上なく素晴らしい話なのではないのだろうか。
知らない間にこの世界に見切りをつけていたのかもしれない。
新たなエロとの出会いによって、創作する側に成長する読者の将来の可能性を私は見失っていたのである。
私が描きたいエロとは違うのかもしれない。しかし両方ともに大切なものなのだ。
ほんの少し自分がこれまでこだわってきた在り方を我慢することで、よりエロの波が広がっていく。
私がテルスキュラから離れた理由の一つには、エロというこの世のこの上ない善を広める崇高な志もあった。それを今、ここで思い出すことができたのはきっと運命に違いない。
「心は決まったのかい?」
「ええ、まだ迷いも、躊躇いもあります。しかし道は既に定めました。これもより深いエロに至るためと思えば、その話を喜んで受け入れましょう」
魅了によって命じられるわけではなく、会話によってあのソフィーネを鎮めてしまった。
話の内容はこれっぽっちもわからなかったが、その事実にタンムズやアイシャを始めとするアマゾネス達は安堵する。そしてそれを成し遂げた神へ、改めて畏敬の念を覚えたのであった。
もしここでソフィーネが暴れ始めれば、冗談抜きでファミリアは物理的に壊滅の憂き目にあっていたことだろう。現に、彼女が大暴れを始める前ですらも、この部屋の扉は周囲の壁ごとお亡くなりになっており、天井にも頭一個分の穴があいているのだから。
「まあ、ノンエロからお前が学べることもあるはずさ。むしろ、これまでとは違う世界が見えるかもしれないしね」
「さっきまでの私であれば戯言と切り捨てていましたが、貴方からの言葉であればそれも深く受け止めましょう。しかし、悲しいものですね。真にエロを愛するのであれば、例え一時であってもこれまでのエロから離れなければならないだなんて……」
考えるだけでも切なくなり、悲しくなってくる。
そんな私を見て、イシュタルは優しく微笑んだ。
「お前はお前が愛してきた、積み上げてきたエロと触れ合える時間が減ることを恐れている。しかし、こう考えなソフィーネ」
「何を……」
「回数や時間よりも、質で楽しむことを覚えなさい」
「質で、楽しむッ!?」
あまりの衝撃と感動に、気を失ってしまいそうになる。
私の心のチンコはもうビンビンだ。萎れることを知りそうにない。
「ありがとうございます、イシュタル様ッ!よっしゃー、やってやるぞーッ!!」
こんな気持ちは始めて。もう何も怖くない。
扉だったところを飛び出し、マンガ用具が揃った自室に向けて全力全身猛ダッシュ。
そうだ、私はチンコを失ってしまった故に、オナキンの後のオナニーの良さを忘れてしまっていたのだ。
我慢は苦しいだけではない、その後にエントロピーが高まり壮大なティロ・フィナーレの発射が可能となる。そんな当たり前のことを、私はチンコを失い、テルスキュラの生活の中で忘れてしまっていたのだ。
エロの未来は明るい。
そう確信して私はこの出会いと幸運に感謝を捧げた。
そして「やっぱりイシュタル様パないわ。イシュタリンみたいなオボコとはわけが違うぜ!」と、より一層の敬意を深めることになる。
「ふぅ、レベル6と言えど、まだまだ小娘か」
ソフィーネ、そして多くのアマゾネスが去ったこの部屋は、まるで嵐にあったかのような有様だ。
それらを睥睨しつつ、最後には問題の発端となった副団長に視線を定めた。
びくり、とタンムズは体を震わせ、とっさに床に頭をついて必死に謝る。
「も、申し訳ございませんでしたイシュタル様。私の不手際により、こんなご迷惑を」
「タンムズ」
「は、はい」
どんな怒りをぶつけられるかと恐れ、そしてイシュタルに見捨てられることを畏れるタンムズに対して。
イシュタルは静かに、諭すような口調で話しかけ始めた。
「テルスキュラの頂点に上り詰めたあの女を甘く見るな。人の皮を被ったドラゴンだと思いなさい」
「……大変、失礼いたしました」
「これから忙しくなる。来たるフレイヤとの戦争において、事前にあれを手中に収められたことは幸運だった。おかげでテルスキュラとのやり取りも、こちらが有利に話を進められる」
「……はい」
「しかし、あれの機微は私にしかわからないということか。くくく、それも中々に面白いものだ。魅了ではなく神の格によってレベル6を従える。これは最高に気分が良いな。……ふむ、タンムズよ」
「なんでしょうか」
「ソフィーネについて何か問題が起こったならば私を頼れ。お前たちが慌てふためく様を見るのも面白いが、これではそれ以上に被害が大きすぎる」
「か、かしこまりました」
イシュタルは初めて彼女の暴威に触れたことを思い出した。
このファミリアで一番の戦士、団長であり、レベル5のフリュネがたった一回の技で打ち倒されたあの日のことを。
『偽・八門遁甲第一の門・開門』『表蓮華』
レベル5のままに、レベル6を二人も倒したソフィーネの力を目の前にしたイシュタル。
思わず呆気にとられ、そして喜びが胸の中で爆発した。
あの底が見えない武力の一端を見て、歓喜の叫びを堪えることに精一杯であった。手加減してあの威力。手加減してあの暴威。なんと素晴らしいことか。
それが今やレベル6だ。レベル5の時に特大のジャイアントキリングを成し遂げたソフィーネであれば、そのままでもオラリオ最強に届きうるのではないか。
ましてや、あれを使えばフレイヤのファミリアに対して勝利は確実と言っても過言ではない。
全てはこのイシュタルの流れ通りに進んでいる。
そう考え至ったイシュタルは、来たる時へと思いを馳せた。あの憎々しい女神がついに地へと落ち、私の勝利が決まるその瞬間へと。
前回の感想の考察がすごくて、謎のロマンあふれるコメントがたくさん来て面白かったです(小並感
そして日本のエロの将来は明るいと確信した次第です。
でもこの作者はノリと勢いとエロで書いているんで、一話の前書きでいっているように、整合性めちゃくちゃになってたらごめんね。でもそれはそれとして褐色アマゾネスとムッツリエルフはエロいと思うんだ。
あと習慣でハーメルンのランキングあさってたら、なんか日間と加点とルーキーにこれがあって嬉しくも恥ずかしかったです。この題材でこんなことになるとは考えてませんでした……。
季節の変わり目で気温がころころ変わりますが、皆さんもご自愛ください。