自宅で寝てても経験値ゲット! ~転生商人が世界最強になってムカつく勇者をぶっ飛ばしたら世界の深淵に触れてしまった件~   作:月城 友麻

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6-13. 今日は水浴びするの!

 銀座のブティックの前で車は静かに止まった。

 運転手がうやうやしくドアを開けてくれる。

 車を降りると、美しい女性が立っていた。清潔感のあるスーツに身を包み、ニコリと笑って、

「お待ちしておりました」

 と、折り目正しく丁寧なお辞儀をした。

 

 こんなVIPな応対、生まれてこの方受けた事が無い。ちょっとビビりながら答える。

「あ、ありがとう」

 

 女性に案内されて店内に入ると、店員たちが両側に並んでいて、頭を下げてくる。天井には見事なシャンデリアが下がり、高級な服が丁寧に飾られている。

「こちらへどうぞ」

 女性は奥の応接間に俺たちを通し、ソファーを勧め、ティーカップを並べて紅茶を注いだ。

 まるで貴族のような待遇にドロシーはすごく緊張しているようだ。

「どういった装いを希望されますか?」

 女性は完ぺきなスマイルで聞いてくる。

 

「フォーマルとカジュアルを一着ずつ……あ、妻と私両方ですね。両方とも落ち着いたもので。それから、彼女は妊婦なので、おなかがキツくないものをお願いします」

「かしこまりました。今、候補を見繕ってまいります」

 

 女性が出ていくと、ドロシーは、

「私、こんな服で来ちゃった……。なんだか恥ずかしいわ……」

「ドロシーは何着てても最高に美しいから大丈夫」

「もう! そういうことじゃないのよ……」

 ドロシーはちょっとふくれた。

 

 結局、そこでたくさん買い物をして、ドロシーはすぐに着替えた。

 グレーのシャツに清涼感のあるミントグリーンのパンツ、そして少し透けたアイボリーの長めのシャツに金のネックレスをつける。

 女性の見立ては素晴らしく、銀髪で白い肌のドロシーの美しさが何倍も引き立っていた。

 

 会計はもちろんブラックカード。

 なんだか見たこともない、すごい高額なレシートになっていたが、日本経済を揺るがすレベルではないのでセーフだろう。

 

 店を出ると運転手が立って待っていた。次はレストランだ。

 レストランは同じく銀座のフレンチ。

 そこではフォアグラのパイ包みとワインを楽しんだ。ドロシーは最初フォアグラに警戒していたものの、その圧倒的なおいしさに目を丸くしていた。

 俺はその席で全てを話した。世田谷で生まれ、東京タワーのそばの大学に入り、ヴィーナと知り合い、就職に失敗し、自暴自棄な暮らしをして死んだこと。そして、ヴィーナに転生させてもらったこと……。ドロシーは何も言わず淡々と聞いていた。

 

「今まで黙っていてゴメンね」

 俺は頭を下げて謝った。

 ドロシーは俺をチラッと見て、オレンジジュースを一口飲み、言った。

「実は……、私も転生者なの……」

 俺は仰天した。

「えぇっ!?」

 

 ドロシーは驚く俺を見て、フフッと笑うと言った。

「嘘よ。ちょっと意地悪しちゃった、ゴメンね。でも、これでおあいこよ」

「なんだ……、もう……」

「でも……。たまに前世のような夢を見るのよ。もしかしたら本当に転生者なんだけど気づいてないだけかもしれないわ」

「ふぅん……。まぁ、この世界何でもアリだからなぁ……」

 俺はワインをグッとあおった。

 

        ◇

 

 ホテルは最上階のスイートルーム。カーテンを開けると絶景の夜景が広がっていた。

「ねぇ、あなた。こんな贅沢、本当にいいのかしら?」

 ドロシーが少し不安そうに言う。

「いいんだよ、二人で切り開いた未来。これはそのごほうびだよ」

 そう言ってキスをした。

 舌を絡め、段々盛り上がってくる二人。

 俺はドロシーをひょいっと持ち上げると、ベッドに横たえた。

「ダメ! 赤ちゃんがいるのよ!」

「妊娠初期は大丈夫なんだよ」

 俺はそう言いながら優しくドロシーの服のリボンを緩めた。

「……。本当?」

「本当だよ」

 そう言ってドロシーの服を脱がせた。

「良かった……」

 ドロシーは嬉しそうに微笑むと、両手を俺の方に伸ばす。

 

 しばらく熱いキスで相手を(むさぼ)った。

 (さら)われてからの奪還、戦闘……。何度も絶望しながらも、やっとお互いを取り戻すことができたのだ。二人は何度も何度もお互いを確認するように舌をからませた。

 

 俺が下着に手をかけると、

「ダメ! 今日は水浴びするの!」

 と、逃げようとする。

 俺はキスでドロシーの口をふさぐと、指を敏感なところに()わせた。

「ダ、ダメ……。あっ……」

 可愛い声であえぐドロシー。

 こうなってしまえばもう、逃げられない。

 俺はドロシーをたくさん喜ばせる。

 

「もう……。……、来て」

 我慢できなくなったドロシーは、トロンとした目でおねだりをする。

 

 その晩、二人は何度も何度もお互いを求めあった。

 

 

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