Fate/wunder night   作:カフェインましまし

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お久しぶりです
今回もだいぶ遅くなってしまいました。
なかなか話が纏まらなくて難産でした。
それではどうぞ


4時限目 今後の処遇

 

案内されるがままログハウスに入ると、外装の雰囲気とは真逆のぬいぐるみや西洋人形などが溢れかえっているファンシーでロジックな内装が目の前に入ってきた。

 

 

(年相応なのはわかるが、これはありすぎだろう…しかも足の踏み場がほとんどない…)

 

 

だが少女、エヴァンジェリンは避けることもなく踏みながらリビングらしき場所に案内してかろうじてスペースがあるソファへと腰をかける

 

 

「よし、まずはお前の素性、そしてその魔法(・・)も教えてもらおうかエミヤシロウ」

 

「…なんのことかね?」

 

「ふん、とぼけようとしても無駄だぞ?お前が私を抱えて走った時、お前から僅かな魔力(オド)を感じ取れた。そもそも普通の人間が速さも瞬発力も出せるわけがないからな」

 

 

…っ!…ぬかった。つい生前の(いつもの)癖で無意識に魔術を発動してしまったか…遠坂からしこたま言われていたことがすぐボロがでてしまった。

 

魔術師ないし魔術使いでも魔術の秘匿は必然でむやみやたらに使ったり、ましては一般人の前で使うなど言語道断なタブーなのに自分では気をつけているつもりだがどうも人助けが目の前にあると、つい忘れてしまうのが遠坂にもよく怒られていた。

 

 

「………」

 

「どうした?沈黙は肯定とみなすぞ?ちなみに私からまいて逃げようともしてもここからは(・・・・・)逃げられない」

 

「…なぜ逃げられないと断言できる?」

 

「ここは麻帆良学園内のその中心に近い位置にある場所。ただでさえ外部からの侵入や破壊が困難な上、仮に入ったとしても強力な結界から逃げるのも至難の業ってわけさ」

 

「…なるほど、つまりここは難攻不落の要塞且つ、脱出不可能な鳥の籠と言う訳か」

 

 

 

自分が言い終わると、シン…と沈黙が部屋に響き渡る。

ここで誤魔化そうと言い訳も言ってもただ時間と自分の不都合が長引くだけなのは明確だ。

 

 

「ふぅ…わかった、降参だエヴァ。君の言う通り私はただの一般人ではない」

 

「ふん素直に最初から言えばいいものを。それでお前はどんな魔法使い(・・・・)なんだ?」

 

「?魔法使い…?いや私はそんな大層な者じゃない、寧ろ魔術師のように目的の為ではなく、手段として使うから魔術使いが妥当だ」

 

「魔術師?魔術使い?…なんだその名称は、魔法使いは魔法使いだろう。現にお前も魔法を使っていたではないか」

 

「いやあれは脚に脚力の強化魔術を付加させただけの…」

 

 

いや待て、この会話から聞いて取れるのはこちらの魔術と向こうの魔術…つまり魔法は同じ扱いってことで良いみたいだな。ならここは混乱を避けることを優先して…

 

 

「…まぁ概ねそのような解釈でいいだろう」

 

「?ではお前の魔法は後で詳しく聞くとしてだ、お前はどんな魔法使いだ?」

 

「…そうさな、強いて言うなら…」

 

 

"正義の味方"とこぼしそうになったが寸の所で言葉を喉に引っ込めた。

確かに正義の味方を目指してこの道を進んできた。だが、今の自分は新たな人生を貰っての再スタートだ。…果たしてこの夢は持ち込んでいいのだろうか。

 

 

「どうした?」

 

「…さて、どんな魔法使いなんだろうな」

 

「はぁ?なんだそれは、答えになってないぞ」

 

「なら、君はどんな魔法使いなんだ?」

 

 

さっきから質問ばかりしてくる少女に逆にこちらから質問を返してやり返す。すると少女はニヤァと笑い自慢げに答えた。

 

 

「私か?私は"悪い魔法使い"さ」

 

「……」

 

「どうした?だんまりして。それとも悪い魔法使いと言ったから悪が許せないたちか?」

 

「…いや、別段悪だから倒そうなんて安直な考え方はしないさ、素直に悪といっても見方によっては善とも捉えられるからな」

 

「ほう、だが私は多くの人間をこの手で殺してしたぞ?それも懸賞金がかかるほどの」

 

「だとしても、それは今ではなく過去の君の行いだ。現に君は私の目の前では罪を犯してはいないだろ?仮に君から告発されたとしても現時点で私が今の君を裁く道理などないのだ。それでも正義を執行するのであれば、それはただの正義の言う名の暴力だ」

 

 

そう、悪だから悪いとは安直な考えだ。そもそも正義や悪は見方によってはどちらとも捉えられる様に見えてしまう。たとえ本人の意志があろうとなかろうと。前の世界ではそのような人物を何人も見てきた。

"善人が悪行を成し、悪人が善行を成す"

暗に一括りで善悪を分けると言うことは至難の業だ。

ましてや仮に人を殺めるのが悪だというなら、私のこの手いや、この身は悪そのものだろうな。

 

 

「…ふぅん、なるほどな」

 

 

すると少女は何を感心したのか先程とは態度が少し変わり自分の前に歩いてきて顔を覗き込む様に近づいてきた。

 

 

「…何か顔についてるかな?」

 

「少し、いやお前に断然興味が湧いてきた」

 

「なんだ藪から棒に」

 

「ククク、喜べ。このエヴァンジェリン様に気に入られたのは珍しいことだぞ?」

 

 

そう言うと少女(エヴァ)は離れていき机の上に置いてある受話器を取り何処かへ電話をかけた。

 

 

「私だジジイ。…ん?なんだ忙しから後にしろだと?そんなものは後にしろ……あぁその事ならすぐに解決出来るぞ。……そうだ……よし今から向かう、待っていろ」

 

 

カチャン、と受話器を置いてスタスタと自分の方に戻ってくるやいなやソファーに置いてあった黒いローブを身に纏い、まるで何処かへ出かける準備をする少女(エヴァ)

 

 

「おい、何をボサっとしている。お前もついてくるんだ」

 

「ついてくるとは、一体何処に行くつもりだ?」

 

 

少女(エヴァ)の姿はまるで童話や伝承などで出てくる妖艶で魅入られるような恐怖を孕んだ雰囲気を漂わせていた。そう、まるで───

 

 

───吸血鬼のような。

 

 

「この麻帆良学園のトップにいる狸ジジイに会いにいくんだよ」

 

 

 

〜麻帆良学園 職員室〜

 

 

時刻は深夜2時過ぎを回ろうとしてた。

本来ならば就寝時間であり、静粛とした時間である。

だがここ麻帆良学園内の職員室では静粛とは無縁の状態となっていた。

 

 

「先程の爆発は結局なんだったんだ!?」

 

「原因は!?」

 

「それがわからないんだ」

 

「わからないだって!?そんなことがあるのか!?」

 

「現地に他の教師達を向かわせて確認をとってもらった。だがそこには原因とおもしきものも、ましてや魔法(・・)の痕跡もなかった!!」

 

「だとしてもそれはおかしい!!なら何故結界がいとも簡単に壊されているんだ!?」

 

「そんなことこっちが知りたいわよ!!」

 

 

教師達は原因不明の事態に困惑していてパニックになっていた。

その中で1人腕を組み寡黙に考え事をしている30代ぐらいのスーツを着ている男がいた。

名は高畑・T・タカミチという

 

 

(うーん魔法の痕跡がないのにこの学園の結界を破るほどのモノ。関西の呪術か、もしくは科学的な何かか。でも呪術は兎も角科学はそこまでに至っているとの情報はないのだが…)

 

「高畑先生よろしいですか?」

 

「ん?僕になにかな?」

 

「その、学園長から内線が」

 

 

そう言って職員用の電話を受け取り電話にでる

今このタイミングで僕に話とは

 

「もしもし学園長、高畑です」

 

「おぉ、タカミチ君。こんな時間にもうしわけないのう」

 

「いえ、先ほどの事があったのです。ところで僕に電話ということは」

 

「うむ、考えが早くて助かるわい。今すぐにでも校長室に来てもらえぬかのう」

 

「それは僕1人でという事ですか?」

 

「そうじゃ、他の者には穏便にしたいことなのじゃ。頼むぞ」

 

「わかりました。ではそちらにお伺いします」

 

 

ガチャリと受話器を戻して早急に職員室に出た。

この非常事態でわざわざ僕を名指しで呼ぶとは今回の原因が何かしらわかったという事だろう。

 

 

「さて、吉と出るか凶とでるか…」

 

 

 

〜麻帆良学園 校長室〜

 

 

コンコン

 

深夜の静寂の中扉をノックする音が闇を響かせた。

 

 

「学園長、高畑です」

 

『おぉ、入ってくれたまえ』

 

 

ガチャリと扉を開けると奥には学園長と闇の福音(エヴァンジェリン )そして、見知らぬ青年がこちらを見て立っていた。

 

 

「では早速話を…と言いたいところじゃがお互い自己紹介がまだじゃったから簡単にしてもらおうかのう。よいかな?タカミチ君」

 

「ええ、もちろん構いませんよ、それじゃ僕から。初めまして、僕の名は高畑・T・タカミチ。気軽にタカミチと呼んでくれて構わないよ」

 

「自分は衛宮士郎と言います。こちらこそよろしくお願いします」

 

 

彼はそう言うと右手を差し出して握手をしてきた。

握手した手からは年相応の手からとは思えない力強さを感じ取れた。

 

 

(ふむ、見た感じはどこにでもいそうな好青年だが、僅かながら魔力の波長を感じる。まさか彼がこの騒ぎの原因とかじゃないよな)

 

「うむ、自己紹介が済んだところで早速だが本題に入りたいと思う」

 

 

まじまじと青年の姿を観察していたら学園長から本題との言葉が聞こえた。つまりこの青年が此度の原因に関わっているという事なのだろう。

 

 

「すでにタカミチ君も知っているが今この麻帆良学園には外敵から守る為の強力な結界が張られておる。その結界が約1時間くらい前に破られたのじゃが、今は再度結界が張られるようになっておるので最悪の事態は避けられた。しかし結界を破壊された原因がまだ解決しておらぬ、じゃが───」

 

 

ことの経緯を説明する学園長、目線を青年からエヴァンジェリンの方に向ける。

 

 

「その結界を破壊した原因をエヴァ、君がみつけてきてくれたってことですか?」

 

「そうだタカミチ。簡潔にいうとこの衛宮が結界を破壊した侵入者であっている」

 

 

彼女がそう言うと隣にいる彼は申し訳なさそうに縮み込んでいた。

──だが少しおかしな点がある。

 

 

「だけどエヴァ、仮に彼が結界を壊したとしよう。あの結界はほんのそっとじゃ壊れるような代物ではい。ましてや一時的な解除なら兎も角、破壊されるほどの力を彼が持っているとは正直いって考えにくい」

 

 

そう、それこそ魔法世界の上位クラスの魔族や魔法使いじゃないと説明がつかないし第一彼にはそれ相応の魔力を感じ取れない。ほぼ一般人と変わらないのだ。

 

 

「だがそれが可能なモノをこの男が持っているとしたら?」

 

 

エヴァがそう言うと青年に顎でクイッと合図を促した。するとその青年はコクリと頷くと右手を前に差し出してこう呟いた。

 

 

"投影、開始(トレース・オン)"

 

 

すると青年の手には突然現れた白い片刃の短剣が現れた。突然出てきたのも驚きだがその短剣はどこが魔力を覆った物を感じ取れる。

 

 

「それは?」

 

「詳しくは言えませんが自分が魔術、いや魔法で作った武器と認識してもらってください」

 

「っ!?なんだって!?」

 

 

驚きを隠せなかった。青年から短剣を貸してもらうと魔力は感じ取れるが重さや質感などは実物を持っている感覚があるのだ。

 

 

「学園長…これは…」

 

「タカミチ君が来る前に見させてもらった。ワシも驚いたわい」

 

「自分はそれを作り出して消すこともできます」

 

 

そう彼が言うと僕が手に持っていた短剣はフッと泡の様に跡形もなく消えてしまった。

これは凄いを通り越して不気味さを感じた。

彼がこの通り武器を作り出せるのなら結界を破壊する魔法道具(マジックアイテム)すらも容易に作れるという事。いやもしかしたらそれ以上の───

 

 

「理解していただけましたでしょうか?」

 

「あっ、あぁ…」

 

「付け加えますがこれ以上の散策はこちらの手札を見せることになりますから、これに関する詳細や質問は受け付けないです。

 これを見てわかる様に自分は手違いでここの結界をわからなかったとはいえ破壊して侵入してしまったことには大変申し訳ないです。だけど決してここに危害を加えるためにやった事ではないと断言します」

 

 

そう言うと青年は頭を下げて謝罪の一礼をした。

その謝罪からは不思議と邪なモノは感じ取れず寧ろ清々しさをも感じ取れた。

しかしだからといって青年の身の潔白が解決されたとは言い難い。

 

 

「タカミチ君、ワシはこの青年を信じて見ようと思うのじゃが」

 

「学園長それは…」

 

「確かにまだ解らぬことは色々とある。じゃが少なくともこの青年からは善き心があると思うのじゃよ。それこそ立派な魔法使い(マギステル・マギ)の様な」

 

「……わかりました彼を信じてみましょう」

 

 

しかし信じてみるのはいいとして彼をどの様に皆んなに説明するか…それにこれからどうするかが決まってもいない。

 

 

「さて衛宮士郎君、君が悪さをする人物ではないとワシとタカミチ君は判断しよう」

 

「…っありがとうございます」

 

「さて、今度は君の今後のことじゃが…」

 

「あぁ、そいつは私の家に住まわせる」

 

「「「!?」」」

 

 

なんだって?今彼女は何を言ったんだ?

預かる?誰が?誰を?

 

 

「いや何、丁度私の身の回りの世話をする召使いが欲しくてな。どうも人形じゃ小回りなどが利かなくて困っていたのだ」

 

「いやそんな問題じゃないエヴァ、君が預かることが問題だ」

 

 

そう、いくらこの学園の結界と高位クラスの呪縛の魔法で封印されて力が弱まっていても魔法世界から賞金首で手配されている闇の福音(ダーク・エヴァンジェル)その本人だ。彼の身に何が起きてもおかしくない、いや寧ろその彼の魔法を使って───

 

 

「あぁ、貴様らが気になっている事なら安心しろ。私の呪いはそう簡単に解ける程のヤワな魔法じゃない。だから安心しろ」

 

「しかし「うむ、わかった」学園長!?」

 

「タカミチ君ここは一旦エヴァに任せて貰おうと思ってたのじゃ。理由は彼の素性が不確定で尚且つこの混乱している時に他に預ける場所が正直難しいと判断したのじゃ、だがエヴァの住んでいる所なら人目はつかぬし騒ぎが落ち着くまで良いと思ったのじゃ」

 

「…学園長…わかりました」

 

「すまんのうタカミチ君、それに衛宮君。君たちの都合を無視してこちらで決めてしまって」

 

「いえ、元はと言えば自分が原因でご迷惑をかけてしまったので寧ろこちらこそ謝罪する立場ですから」

 

「話は済んだか?なら帰るぞ」

 

 

エヴァはそう言うと扉を開けてそそくさと帰っていった。彼もお辞儀をして校長室を後にした。

 

 

「さて、タカミチ君一悶着あった所じゃがもう一仕事頼んでもよいかな」

 

「はい、彼の身元と今後の処遇ですね?」

 

「うむ、話が早くて助かるわい」

 

 

衛宮士郎、まずは彼がどこからきたのか、どこの者なのかを調べないといけないな。

 

 

「しかし彼は何処となく不思議な人物ですね」

 

「タカミチ君もそう思うかい?」

 

「えぇ、妙に落ち着いていましたし何より彼から感じた気配は年相応のものではなかったですね、まるで何十年も戦いを潜り抜けた力量を感じ取れました」

 

 

この僕でも気を失いそうな強い気を感じ取れた。僕の勘だがすごい戦い慣れをしている。それも尋常じゃない数をこなしているに違いない。本当に彼は何者なんだ?

 

 

「他の先生や魔法講師達にはワシから伝えておこう」

 

「わかりました。彼が悪い魔法使いじゃない事を祈りましょう」

 

「うむ、そうであってほしいものじゃ」

 

 

衛宮士郎君、君はどこから来て何の為にこの麻帆良学園に来たんだ?僕は君のことがすごく気になっているよ。

 

 

〜麻帆良学園・エヴァ邸〜

 

 

ギィと扉が開く音と共にエヴァと自分はまたこの家に戻ってきた。

足の踏み場のない人形の上をずかずか歩いていき居間のソファーにエヴァがくつろぐと"お前も座れ"と言われた。

仕方なくあい向かいのソファーに座るとエヴァがニヤニヤ笑っていた。

 

 

「何がおかしいんだ?」

 

「いやなに案外あっけなくこちらで引き取れたのでな、本当ならもう少し愚図るかと思っていたんだがこうもうまくいくとは思っていなかった」

 

クククと悪巧みを考えている悪者のように笑っている。しかし俺から見るとイタズラが成功した子供の様にしか見えん。これがあちらの魔術師達が恐れられている賞金首だとは到底思えない。

 

 

「さて、士郎お前はこのエヴァンジェリンが預かることになったその意味わかるか?」

 

「さぁ、俺が逃げない様に監視じゃないのか?」

 

「それはほんのオマケだ。あいつらの都合にすぎない本当の意味とはな」

 

「…」

 

 

ゴクリと生唾飲んだ。エヴァは吸血鬼だと言っていた。まさか眷属になれとか言うんじゃないだろうな?前の世界では黒髪の死徒のお姫様から配下にしてやろうと襲われたこともある。どうする……。

 

 

「私の配下、つまり召使いだ!!」

 

「はあ?」

 

「いやな丁度都合のいい召使い辺りが欲しいと思っていたんだよ。人形(あいつら)では細かい作業は苦手でな、ジジイに催促しようと思っていたんだ」

 

 

我ながらすごい気の抜けた声が出てしまった。つまり勝手が効く召使い(パシリ)が欲しかったのか?そう思うと身体の力が抜けてきたわ。

 

 

「あぁ、勿論お前の魔術(・・)の事も忘れてはいない。きっちり洗いざらいはいてもらうからな」

 

 

げ、そこは忘れていて欲しかったな。

まぁこの世界には少なくとも魔術協会や埋葬機関なのどの過激な組織はいない世界みたいだから全く警戒しないとは言わないが大丈夫だろう。

そうだな投影は兎も角、魔術の基礎や強化辺りは教えても平気だろう。

 

 

「はぁ、わかりましたよっと」

 

「む、なんだ妙に改まって」

 

 

俺は立ち上がりエヴァの前に膝を屈み右手を差し出した。

 

 

「ここで召使いになるというなら一緒に住むってことになるだろ?」

 

「まぁな」

 

「だから改めて、よろしくお願いしますってことで」

 

 

エヴァは少し俺を見つめると顔を左に逸らして右手を出して俺と握手した。なんやかんやで俺のことを案じて引き取ってもらったんだちゃんと礼を尽くさないとな。

 

 

「よろしくなエヴァ」

 

「………あぁ。こちらこそ…よろしくな」

 

 

こうして俺は新しい世界での生活が始まった。

 

 

 

 

 




士郎「さて居候すると決まれば先ずは家の中を掃除しようか」

キッチン

士郎「……なんだこりゃ、食器はおろか作りかけの鍋やらが散乱…しかも相当月日が経っているとみた」

2階

士郎「1階も凄かったが2階の寝室も凄いってもんじゃない…足の踏み場は愚か寝るスペースもない…しかも服は散乱…」

地下室

士郎「荷物と埃の廃墟化している…」

エヴァ「あーもう何年もそのままだな」

士郎「………ふっ。つまりこれは俺に対する挑戦とみた」

エヴァ「は?どうした急に」

士郎「いやなに…別にここを綺麗にしてしまっても構わんのだろう?」
マイ箒&マイチリトリ投影

エヴァ(なんだ急にキャラが変わった…!?それにどこから出したあの箒とチリトリ!?)

三日三晩、熾烈な闘い(掃除)は続いた…
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