Fate/wunder night   作:カフェインましまし

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この話からもう1人の主役ネギ先生が登場です


第1章 担任は子供先生と正義の味方
5時限目 子供先生来日


2003年2月上旬 早朝

 

 

朝の日差しが冬の空気に暖かさを注ぐ今日この頃。

麻帆良学園内の駅近くの商店街からちょっと離れたエリアの境目辺りに、ぽつんと建っている店がある。

 

店の名は"喫茶店アヴァロン"

 

 

「よいしょっと…ふう、今日の仕込みに必要な品物は仕入れたかな」

 

 

吐く息が真っ白に染まりながらも動いているのはこの店の店長、衛宮士郎。

喫茶店アヴァロンは定員数15〜20人くらいが入れるカウンター席とテーブル席がある小さな喫茶店だ。

 

 

「さて、今日は朝から忙しい日だからな店の売り上げには欠かせないから念入りに準備した甲斐があったな」

 

 

そう言う彼の目の前には店の入り口付近にガーデンテーブルを3台ほど並べていてテーブルの上には大きなパンや大きなサンドイッチこれまた大きなおにぎり、お弁当が大量に並べられている。

値段はどれも全品300円と書かれた看板プレートを目立つ所に置いてある。

 

 

「ようし、これで準備は完了だ。そろそろくるかn…」

 

 

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨!!!!

 

 

突然駅の方角から地響きが勢いよく響きわたる。

謎の地響きの原因が徐々に徐々に明らかになっていき数秒後その正体が明らかになった。

 

 

「「「「「「「パン/サンドイッチ/おにぎり/お弁当くださぁぁぁぁい!!!!!!!」」」」」」」

 

「ぬぉぉぉぉ!!いらっしゃいませぇぇぇぇ!!!」

 

 

地響きの正体はなんと学生。それも1人2人じゃなくかなり大人数で喫茶店アヴァロンに猛ダッシュで駆け寄ってくる。

対して士郎は待ってましたと言わんばかりに身構えてコインケースとお釣り用の小銭を準備している。

 

かくして早朝から仁義なき、衛宮証のお弁当購入合戦が始まった。

 

 

 

〜早朝・麻帆良学園駅前〜

 

 

 

「「「「「ぬぉぉぉ!!いそげいそげ!!!」」」」

 

 

プオーンと電車の到着音とともに一斉に降りてダッシュする生徒達。

駅前のロータリーではバスが何台も入れ違いに入ってきては生徒達が降りてこれまたダッシュで走っていく。なぜこんなにも慌ただしいのかと言うと───

 

 

ピーンポーンパーンポーン♪

 

『学園生徒のみなさんこちらは生活指導委員会です

  今週は遅刻者ゼロ週間始業ベルまで10分を切りました急ぎましょう──

  なお今週遅刻した人には当委員会よりイエローカードが進呈されます。くれぐれも余裕を持った登校を……』 

 

 

そう、この遅刻ゼロ運動シーズンのため学園内全ての学校生徒は遅刻をしない為、全☆力☆全☆身で始業チャイムがなる前に登校しているのだ。

無論遅刻した時のペナルティーが1週間居残り勉強(イエローカード)とても嫌だからとかじゃないぞ(笑)

 

そんな登校中の生徒た達の中にある2人組の女子中学生が大急ぎで猛ダッシュしているのが見える。

とは言っても片方はローラースケートを履きながらそのスピードに楽々とついて走っている2人組だか───

 

 

「やばいやばいーー!!」

 

「あーんアスナー待ってーな〜!」

 

 

1人はピンク色のツインテールでリボンの代わりに鈴を結んである女子中学生。

もう1人は黒髪ロングの大和撫子を連想させる女子中学生。

名前は神楽坂明日菜と近衛木乃香。

 

 

「あー寝坊なんてしなければもっと余裕持って出れて士郎さんの特性パンが買えたのにー!!」

 

「そりゃアスナが夜遅くまで部活動してはったからやろー?」

 

「そりゃそうだけどさーしかも今日に限って新任教師のお出迎えもしなきゃいけないわけだし、朝からてんてこ舞いよー」

 

「それはスマンスマン〜お詫びにシロウから昨日貰った照り焼きサンドあるからこれで許して〜な〜」

 

 

そう言うと鞄の中からラップで包んであるサンドイッチを明日菜にあげると明日菜は大喜びで受け取った。そう衛宮士郎が作る料理はどれも美味しく且つ栄養満点なので体力バカの明日菜も大好きなのだ。←

 

 

「照り焼きサンド!!うん、それならしょうがない!」

 

(ちょろいわ〜アスナ、うちちょっと心配や)

 

 

さっそく受け取った明日菜はラップを半分取ってあろうことか走りながら食べようとする。

 

 

「あ、アスナ走りながらは行儀悪いでー」

 

「今日は早く校長室に直で行かなきゃいけないから!さっさと食べてすまさないと!」

 

 

そう言い訳を言っていざ照り焼きサンドを口の中に…とその直前に横から思わぬ来客が割り込んできた。

 

 

「あのー…あなた失恋の相が出てますよ」

 

 

割り込んできたのは小学生高学年くらいの赤毛で後ろに髪を結んでいて背中には大掛かりなリュックを背負いながら走っている少年だった。

 

 

「なっ…!?何だとこんガキャー!!」

 

ポロッ

 

「「「あ」」」

 

 

何と言うことでしょう突然の失恋宣告で反射的に答えてしまった時に手にしていた照り焼きサンドを濯うことか落としてしまい、そのまま地面にKISSしてしまった。

 

 

「あ"ぁ"ーー!!私の照り焼きサンドがぁーー!!」

 

「えぇ!?ご、ごめんなさい!?」

 

「あー食べ物おっことすなんてもったいないー」

 

「こんのガキんちょ!!どーしてくれるのよ!!」

 

「え、えーとその…失恋の相が顔に…でていましたので…」

 

「なんでいきなり初対面で失恋とか言われなきゃなんないのよ!!それに私の照り焼きサンド!!」

 

ガシッ!!

 

「ど・う・し・て・くれるのよ〜〜〜」

 

「あわ、あわわ!?」

 

 

そう私念を唱えながら明日菜は少年の頭を掴むとクレーンゲームのように宙を浮かせて綺麗にアイアンクローをかましている。

少年は振り子人形のようにジタバタしてなすすべない状態だ。

 

 

「なぁ坊や、こんな所に何しに来たん?

  ここは麻帆良学園都市の中でも1番奥の方の女子校エリア、初等部は前の駅やよ」

 

 

そうここは学園内で中高等部のエリアで、その奥は女子校エリア地域となっている。年少部と初等部は前の駅に降りる手筈となっているのだ。

 

「つまり!子供(ガキ)は入っちゃいけないの!」

 

「ほなウチら用事があるから1人で帰ってなー」

 

「じゃあねボク!!」

 

 

そう明日菜達が説明すると少年を下ろして帰りなジェスチャーをして帰れと促している。

一方少年の方は何や何やら参っているようで、あうあうとたじろんでいる。

そこに少年に助け舟をあげる1人の男性が校舎の窓から現れた。

 

 

「いや───いいんだよ明日菜君」

 

「えっ?」

 

「お久しぶりでーす!ネギ君!」

 

 

"ネギ"と呼ばれた少年に声をかけたのは30代後半の渋いダンディ(明日菜談)な教師、タカミチ・T・高畑だ。

 

 

「た高畑先s「久しぶりー!タカミチー!」えっ!?し、知り合い!?」

 

「麻帆良学園へようこそ、いい所でしょ?"ネギ先生"」

 

 

その時、2人は硬直した。聞き間違いでなければ今高畑先生が言ったのが"ネギ先生"

そう"先生"と言うとんでもないキーワードだ。

 

 

「え…せ、先生?」

 

「あ、ハイそうです」

 

 

木乃香がおそるおそる呟くとネギ少年は改めて身なりを整えて明日菜と木乃香にお辞儀をし、コホンと咳をしてこう挨拶をした。

 

 

「この度 この学校で英語の教師をやることになりました。"ネギ・スプリングフィールドです」

 

「え、え、えぇ───!?!?」

 

 

一際でかい明日菜の叫び声が辺りを木霊するくらいにその衝撃な事実に驚きを隠せなかったようだ。

 

 

 

〜同時刻〜 喫茶店アヴァロン

 

 

 

「ふぅ……今日も何とか山場を迎えられたようだな…」

 

 

場所は変わって喫茶店アヴァロン。

店主士郎は朝の購買ラッシュが一悶着ついたようでパイプ椅子に腰掛けて一息ついているようだ。

 

 

「おっといけね、確か今日は校長室に呼ばれてたんだったよな。すっかり忘れる所だった」

 

 

大事な用事を思い出していそいそと片付けをし始めようとする時、学園の方角からとてつもない叫びが聞こえてきた。

 

 

『キャーーーッ!!何よコレーーーッ!!』

 

 

それはまるで拡声器でバカデカく拡散された知り合いの声が駅前の喫茶店まで届いていたのだ。

 

 

「な、なんだ…?今の声はアスナか?」

 

 

 

 

〜麻帆良学園中等部・校長室〜

 

 

先程の騒ぎから数十分後ネギと明日菜、木乃香は校舎内の校長室に案内され学園長、近衛近右衛門の前に立っていた。

 

 

「学園長先生!!一体どーゆーことなんですか!?」

 

 

事の経緯を説明してほしいと学園長に迫る明日菜。

ちなみに服装はジャージを着ているなぜかと言うと先程ネギ少年の謎のくしゃみで何故か着ていた制服が何故か破れ去ってしまい下着姿になってしまったのだ。

ちなみに今日履いていたパンツが毛糸の熊パンだったのを高畑先生にモロに見られてしまいそれはそれはとても大きな叫び声を上げたとか。

 

 

「まぁまぁアスナちゃんや」

 

 

それを宥めているのは麻帆良学園の理事長兼学園長を務めている近衛近右衛門。見た目は頭部が細長く伸びており大妖怪ぬらりひょんと見間違えるようなフォルムをしている。ちなみに近衛木乃香は近右衛門の孫娘にあたる。

 

 

「しかし…なるほど、修行のためにはるばる遠い日本で学校の先生を……そりゃまた大変な課題をもろうたのー」

 

「は、はい。よろしくお願いします」

 

「しかし先ずは教育実習とゆーことになるかのう。とりあえず今日から3月までじゃ」

 

「ちょ、ちょっと待ってくださいってば!!」

 

 

話がトントンと進んでいると話を聞いていた明日菜が割り込んできて中断してしまった。

 

 

「なんじゃアスナちゃん」

 

「いや話がスムーズにいってますが、そもそも子供が先生なんてふつーおかしいじゃないですか!!しかもウチの担任だなんて…」

 

「うーむじゃがのコレは正式に決まった手続きであるからのぅワシもそれをわかってウェールズ(向こう)と承諾したのじゃよ」

 

 

それでも…と明日菜はなかなか納得していなそうで不満そうに顔を膨れさせていた。

そして近右衛門はコホンと咳き込むと改めてネギ少年を見て語り出した。

 

 

「さてネギ君。この修行は恐らく大変じゃぞ?

 ダメだったら故郷(くに)に帰らねばならん。

 二度と(・・・)チャンスはないがその覚悟はあるのじゃな?」

 

「は、はいっやります。やらせてくださいっ!」

 

「…うむ、わかった!その言葉を信じてみよう」

 

 

はっきりと自分の意思を伝えたネギ少年に近右衛門は2つ返事で承諾し、ネギ先生の教育実習生としてだが3月までの約2ヶ月間修行の許可が得られた。

 

 

「では今日から早速やってもらうかのう……とは言いたいが流石にいきなり1人でやってみせよとは言わん。

補助的な意味でネギ君には副教師を1人紹介しよう」

 

 

そう言うと後ろの扉からコンコンとノックする音がきこえてきた。

 

 

『学園長いらっしゃいますか?』

 

「おぉ、丁度いい所に来てくれたわい。入ってきて良いぞ」

 

 

近右衛門の許可が降りてガチャっと扉を開けるとそこにいたのは…

 

 

「え!?士郎さん!?」「あれー!?シロウはんー!?」

 

 

現れたのは先ほどの店の服からスーツ姿に着替えている衛宮士郎、しかも手には何故か電気ストーブを抱えていて、もう1人は指導教員の源しずな先生が中に入ってきた。

 

 

「あー!シロウ久しぶりー!!」

 

「お、その声はネギ君か。久しぶりだなー1年ぶりかー?」

 

「え!?あんた士郎さんも知ってるの!?」

 

 

何故か2人が知り合いだったのがまたびっくりした様子で明日菜と木乃香は呆然としていた。

そして士郎は抱えていた電気ストーブを下に下ろしてふーっと息を吐いた。

 

 

「学園長この前預かった故障中の備品、直して置いときましたから」

 

「おー助かったわい。いやー故障した物まで直してくれるとはありがいもんじゃ」

 

「んで学園長、今日はどーいった経緯で自分を呼んだんですか?」

 

「うむ、今その方を呼ぼうと思っていたところじゃ。オホン、紹介しようネギ君彼が君のサポート兼副教師をしてもらう学園広域指導員の衛宮士郎君じゃ」

 

「「「………」」」

 

「「「えぇーー!?」」」

 

 

またしても校長室で叫び声が響きわたった。

 

 

「うそー!?士郎さんが教師ー!?」

 

「ほんまかー!?おじいちゃんー!?」

 

「シ、シロウが僕の副教師ですか!?」

 

「おいおい学園長。自分は教員免許は持ってないですよ!?」

 

「あー皆落ち着け、落ち着くんじゃ。まだ話の途中じゃよ。先ず士郎君の質問に答えると教員免許の方はワシの方で前もって準備させて貰っておるから問題ない。「しかし…」大丈夫じゃよ。士郎君にはあくまでネギ先生の補助として支えてほいのじゃ」

 

 

そう説明すると皆納得?したようで落ち着きを取り戻したようだ。

 

 

「その他の詳しい事は指導教員のしずな先生も手伝ってくれるから何かあったら彼女にきいてみるといいじゃろう」

 

「はい、源しずなと言います。高畑先生から引き継ぎの書類などを預かっておりますので後ほど職員室で説明いたしますね」

 

 

そう言ってネギと士郎に説明するとウィンクをするとネギは少し顔を赤くして照れてしまったようだ。士郎の方はわかりましたと一言挨拶した。

 

 

「と言う訳だ。突然の成り行きだがネギ君の副教師としてサポートさせて貰うよ。よろしくな」

 

「はい!シロウがサポートしてくれるなら凄く助かるよ!こちらこそよろしくお願いします!」

 

 

お互い挨拶をすまし握手をしてよろしくと伝えると隣にいる明日菜と木乃香にも同じように挨拶をして握手をした。明日菜は"まぁ士郎さんなら…"と顔を逸らして照れていて、木乃香は"ウチはすごく嬉しいでーよろしゅうシロウー"とエヘヘと照れて笑っていた。

 

 

「あーそうじゃもう一つ言い忘れていたことがあった」

 

「まだ何かあるんですか学園長」

 

「まだあるんー?おじいちゃんー?」

 

「うむ、このか、アスナちゃん。しばらくはネギ君をお前達の部屋に泊めてもらえんかの?」

 

「え"」

 

「げ」

 

 

"まだ住むところは決まっとらんのじゃよー"と近右衛門はさらりと大事なことをカミングアウトしてその場の明日菜とネギをフリーズ状態にしてしまった。ちなみに木乃香は"ええよー"と肯定的な返事を返していて士郎は"おいおい"と呆れ顔になっていた。

 

 

「ちょ、ちょっと学園長!!それは流石に!!」

 

「すまんのぅー(棒)」

 

「いや私達の部屋よりも男の士郎さんの所に住まわせた方が!!」

 

「いや士郎君の家はちょっと事情があってな無理なのじゃ」

 

「そんな何から何まで学園長ーーーッ!!」

 

「えーアスナーこの子かわえーよ?」

 

「だからガキはキライなんだってば!」

 

 

あーだこーだ言って騒いでいると近右衛門が"仲良くしなさい"の鶴の一声でその場は預かりとなりお開きとなった。だが校長室からでても明日菜とネギはお互いに顔をそっぽ向き水と油のように相いれぬ状態へとなっていった。

 

 

(やれやれ…初日から忙しくなりそうな予感がするな…)

 

 

そう言って溜息をつき今後のことが心配そうに見ている衛宮士郎。

こうしてネギ先生と明日菜と木乃香、そして衛宮士郎の学園生活の物語は動き出した。

 

 

 





近右衛門「ところでネギ君話は変わるが…」

ネギ「は、はい!なんでしょうか」

近右衛門「ネギ君は彼女はおるのか?」

ネギ「…はい?」

近右衛門「どーしゃな?うちの孫娘(このか)なぞ…」

木乃香「ややわーおじいちゃんー笑」

ガスッ!

ネギ(ハ、ハンマーで殴った!)

近右衛門「なんじゃったら士郎くんが孫娘(このか)を…」ドクドク

木乃香「や、ややわーおじいちゃんー///」

ドカァンッ!!

ネギ(もっとデカいハンマーで殴った!?)

明日菜「…相変わらずね」

士郎「…なんどやっても懲りない人だ」

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