主人公にNTRとは思われたくないが、推し達と付き合いたい。   作:鳩は平和

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まだ、主人公が付き合うまでならそれはNTRじゃない(キリッ)

ええ、ここ最近俺には困ったことがいくつかある………一、小さい頃の記憶がない。気がつけば大学生の俺は高校生に戻っているし、知らない学園……いや、俺は聖ヶ坂学園高等部を知っている

 

そう、ここは新妹魔王の契約者(テスタメント)の世界………わあー凄いインフレ世界だ、思わず涙を流してしまうぜ〜女の子可愛いし、運が良ければ付き合える……分けねえんだろう!!最終巻、ヒロイン全員主人公の奴隷になる時点で手出し不可だよ。

 

第二の困ったこと……なんか、クラスの野中委員長と同じ滝川にめっちゃ警戒されている。ああ、違うんです………滝川が魔族であること、主人公のヒロインである野中柚希が勇者の一族であることを知っているだけのただの一般高校生(中身大学生)なんですよ。

 

だから、ね、そんな警戒しないでよ………泣いちまうぞ俺……もう泣いているけどね……はっはっは……はぁ

 

「わかるのはこの謎の日記か…………見覚えないんだよな」

 

──成瀬。お前はこれから人に助けてもらいながら生きていく。だから常に人に感謝と笑顔を。そして、人に助けてもらうには、まず自分から人を助けられる人間にならなくてはならない

 

こういうの、な○うの小説だと逆光?トリップ?……どっちなんだろう………けどそういうなら、なんか特別な力をくれよ!!俺にもハーレムの夢を見させてくれよ!!後生だからかわいくておっぱいが大きい女の子と付き合わさせてくれ!!

 

いや………良い方法考えた!!それは、主人公がヒロイン達と付き合う前に俺が付き合えばいいんだよ、さっすが、俺………付き合う前ならNTRじゃないしっ!!安心して、高校生活を過ごせる!!

 

 

夏休みも明けて……二学期スタート………っじゃないっ!!なんでだ、夏休み明ける=原作スタート!!ああ、ヒロインと誰とも話した記憶がないよ!!ヒロインと同じ苗字だから、何かあるかなぁと思ったけど、俺銀髪、彼女紅髪………あっれぇ、どこにも共通点ないぞ、これは…………赤の他人じゃないかっ!!

 

困った………非常に困ったぞ………もう………どうにでもな〜れ〜そうだよ、どうせ、俺みたいなモブはな……推しとヒロインが付き合っているところ陰ながら応援しか出来ないんだよ。

 

「おはよう、銀」

 

後ろから、声をかけられ後ろを振り返るとそこにいたのはストロベリーブランドよりも赤い髪の少女………俺と同じ苗字で原作主人公のヒロイン成瀬澪である。

 

彼女はこの前まで、ストーカー被害により休校していたが………愛し乃愛しの主人公お兄ちゃんとアッハンの主従契約を結んできたんだね、分かるとも……そして、周囲の男子の殺意が俺に集まっているのもな。

 

「もう、大丈夫なんだ……」

 

「ええ大丈夫よ……それでお願いがあるの………休んだ分のノートを見せてくれないかしら?」

 

ええ、なんで俺なんだよ………いいよって言っても男の嫉妬で殺される、断っても可哀想だろ!?と男子に言われて殺される……なんだ、この人生詰みゲーは!?

 

「……はい」

 

「ありがとう」

 

俺は成瀬さんにノートを手渡した。……はっはっは!!悔しいか!?男の嫉妬は見苦しいぞ、男子ども!!美女の顔を間近で見れるなら、貴様らの殺意などそよ風だ!!

 

「……あっ」

 

ノートを手渡した時、俺の手が、成瀬さんの細く滑らかな指が当たった………その瞬間だった。

 

景色が変わった……周りの景色が水中の泡が出現し………何も見えなくなった。

 

 

 

泡が消え………周りを見れば、朝だった学園から知らない誰かの家だった。夜なのか、暗く……蝋燭の明かりが最低限あった。

 

『だ、駄目………』

 

成瀬さんの声が聞こえ……声の方を見ると、そこには完全にとろけきった表情の成瀬さんが体をくねられせており、成瀬さんの目の前には男が立っていた。

 

男の手が、成瀬さんの胸へと触れ、逃げるかのように腰をくねられせていた。

 

『やっ………そこは駄目、駄目なの………刃更ぁ……っ』

 

ふむ………男の名前が原作主人公と同じ名前の刃更と聞こえ……原作が既に始まっている……なるほど、俺はいま、原作主人公と成瀬さんのとこに……なんでだよっ!?さっきまで学校にいた俺がなんで、2人の濡れ場シーンにいるんだよっ!!

 

主人公に自分が弱い所を探すように体を触られる成瀬さんは耐えるかのように体が浮いていく。

 

「あっ……ああっ!」

 

甘い吐息が漏れ出しながらも、主人公刃更は、成瀬の服を捲り上げてゆく……おい、やめろ……それ以上エッッッ場面は……羨ま死刑!!

 

『んっ………あ、やぁ……ん」

 

徐々に上半身が露になる羞恥と男の手のひらを体験しているのか、その快感に身を捩らせてきた。

 

『いくぞ」

 

ゴクリと唾を飲み込んだ主人公刃更は成瀬さんの胸を直に掴んだ瞬間。

 

『──────!!』

 

原作通りに、成瀬さんは最も甘いな声を漏らしたのを聞いた瞬間、泡みたい何が立ち上がり何も見えなくなった。

 

ー○●○ー

 

「……ん………銀っ!!」

 

「えっ………あれ?」

 

成瀬さんの声で気づき、周りを見るがそこはクラスの教室だった。あれ……俺は確か……成瀬さんと主人公刃更の濡れ場をみて………あれ?

 

「………ぐっ!」

 

左目が疼き、片手で目を押さえると、成瀬さんは心配そうな顔になる。

 

「ねえ、大丈夫?」

 

「……多分、大丈夫じゃない………保健室行ってくる」

 

よろよろと立ち上がり、俺は保健室に向かう……体がなんか熱い………だるい。風邪か…………あの変な景色に見て

 

『──るか』

 

………変な声が聞こえたが誰もいなかった………息苦しい、頭が痛い。

 

「気持ち悪っ!!」

 

胃から何か込み上げてくる………と、トイレにいこう。

 

 

 

「はぁはぁ………なんだよ、これ」

 

頭が鈍器に殴られたかのように痛い……外から聞こえる生徒の声が頭がガンガン鳴り響く。

 

『──ウヒヒヒ、苦しそうだな、人間(ミレニアン)

 

「!?」

 

今度は、はっきりと脳内に聞こえたのが驚き、声に出そうになるのを必死に堪える。不気味な笑えを浮かべる男の声……さっき聞こえたあの声だ。

 

『おっと、ようやく声が届いたか。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、俺サマの呼びかけを無視するとは不届きな奴だ!』

 

やめてくれよ、もし、他の人に聞こえたらただでさえ孤立しているのに、変人認定確定じゃないか。

 

「誰なんだよ、あんたは?」

 

うん?……なんか、さっきから女の子の声が聞こえないか………

 

『──名乗ってやってもいいが、その前に誰か来るぞ。そいつの目の前で俺サマよ声を聞くか?』

 

せせら笑うように声を答える………その声、絶対に正確悪いと確信した。

 

『よせよ、照れるじゃねえか………そいつが来る前に自分の体を見てみな』

 

いや、俺は全く褒めていないぞっ!!

 

声にそう言われ、自身の体を見て………唖然とした。学生服の内側から押し上げるモノが鎮座しており胸元から谷間がその存在感を強く主張すると共に、確かな大きさを誇る……そう、成瀬さんよりも大きな………おっぱいだった。

 

えええええええ!?なんで!?なんで、俺がおんにゃのこの体になっているの……えっ!?なんで、分からん、いつ………どこで!!

 

『ウヒヒヒヒ!!』

 

心の中で俺は驚き、その声の主はただ笑っているという状況の中、トイレの扉がコンコンとノックされた。ヤバイ、ヤバイ!!このままだと、知らない女が学園の男子生徒服着た…………警察呼ばれる。

 

なら正直に言うか?俺は成瀬銀で、主人公とメインヒロインの過去の濡れ場を見て女の子になっちゃいましたって……精神病院確定。

 

『だったら、全員殺せば良い』

 

よしっ、当然却下だこの野郎。そもそも、そんなことしたらここにいる魔神とか、勇者に殺される。

 

「大丈夫か、成瀬?」

 

扉な向こうから、男っぽい口調ながらも色っぽい声が聞こえた。この声は……0もしや………長谷川先生か!?

 

「成瀬……澪からお前が保健室に向かう連絡が来たが、来ないからな……もしかしてどこかで倒れていると思ったが、他の生徒がトイレに向かうのを見たってー

 

やめて!!頼むからその優しさはやめてぇぇぇぇぇ!!くそっ、成瀬澪さんめ、その優しさが目に染みて涙が止まらないぜ、こんちくしょう。

 

ど、どうしよう、声出してもアウト、外に出てもアウト、声を出さなければ、ここに人が集まり余計に出れなくなる。

 

『ウヒヒヒ、女か!?女なら俺に夜這いをさせろ。何安心すると良いぜ、触覚と聴覚は共有しているからな、喘ぎ声や感触くらいならお前も愉しめる』

 

ちっがう!!しかも、なんで、お前が夜這いをするんだよ!?普通は逆じゃ、このバカっ!!そもそも、俺にはもう息子がいないんだよ!!夜這い出来ないじゃないかっ!!

 

『ウヒヒヒ、安心しろ。俺がお前の体を乗っ取った際は魔術も使えるからな、その時は生やすことも出来る』

 

ガチャリと勝手に扉の鍵が開いてしまった………俺は触っていない。そして、長谷川先生の正体を思い出した俺…………彼女は人ではなく世界を作り出した10(にん)

 

『チッ、しょうがねえな。俺サマが答えてやるから、ちょっと体貸せ』

 

えっ、いやちょっと待ってぇぇえ!!

 

唐突な無重力感が俺を襲い、暗闇の虚に落ちていく。光が遠くなり、意識がボンヤリと霞がかった。体が動かない………本当に体を奪われたみたいな……

 

「ウヒヒヒ!ああっ、やっぱ娑婆の空気は旨ェなぁ!」

 

俺の口で、男は高笑いしながら扉を開けた。そこにいたのは緑のタートルネックを着た、白衣を着た黒の長髪の女性だった。

 

「なんだ?」

 

「ウヒヒヒ、相変わらず乳が大きいなって思っただけさ、アルフレイラ」

 

男の言い方に俺は頭を押さえる、あああ!!こいつ、マジでやりやがった!!お前っ、長谷川先生に対して、本当のこと言いやがった。見てみろっ!!長谷川先生、めっちゃ警戒しているじゃねえか!!

 

「お前……誰だ?」

 

「おいおい、そんな酷いこと言うなよ。俺サマ、悲しくなっちまうじゃねえか」

 

嘘泣きをする男………引くわっ!!それで、この声の主は誰なんだよっ!!

 

「なら、お前らにわかりやすく言ってやる───俺サマは、()()()()バロールだ」




成瀬銀
銀髪の青い目をした少年。『魔眼の王』が()()に宿っただけの男。
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