戦姫絶唱シンフォギアVSルパン三世 〜奏でろ!泥棒交響曲〜 作:ケングレンオー
「弦ちゃん、弦ちゃん良いモン盗って来たぜ。これ見てみな」
「ヴィマニカ・シャストラか」
「早く手を打たなきゃヤバイぜ」
「そうだな。すぐみんなを集めよう」
一方外に駐車していたマイクロバスの中を見た警官が血相を変えて銭形の方に走って来た。
「け、警部!中に、中に誰もいません!ヤツらを座らせていた座席には砂と何かの塊だけであります!」
それを聞いた銭形は急いで車内を見に行き
「な、なんてこった...本当に砂と粘土みてぇなのになっちまったのか!?」
その時ふとルパンが話していたことを思い出した。
「(ヤツは錬金術がどうのこうの言ってやがった。まさか)......」
「警部さーん!ししょ...じゃなかった!司令が呼んでますよ。みんなを集めてくれって」
疑問を抱きながら急いで本部へと向かった。
「これからみんなには件の寺院に向かってもらう。ヤツは恐らくヴィマナを見つけているアティクシュは錬金術を使うらしいから気をつけ...ッ!」
急に本部が揺れ出した。
「何があった!」
「上空に未確認飛行物体を確認!」
「500...1000...どんどん高度が上がっていきます!」
「遅かったか...」
「ヘリを使って近づいたりすることって———「そいつは無理な話だぜマリアちゃん」なんでよ」
「こいつに書いてあるには近づく物を寄せ付けないためにレーザー兵器やらミサイルやら危ない物がいーっぱい詰め込まれているんだ。下手すりゃあ1発でお陀仏だぜ?まぁ、唯一近づく手立てはあるがな」
そう言って読み上げていた本を目の前に突き出す。
「ヴィマナと...この船みたいなのは何?」
「こいつが唯一の手立てさ。実を言うとなヴィマナには様々な種類があるんだ。今空に浮かんでるのがルクマ・ヴィマナ。んでこっちの船みたいなのがシャクナ・ヴィマナ」
「何処にあるのそれ?」
「...なぁソナーとか付いてる?付いてるよね?」
「今から探すのか...そう簡単に見つかる物じゃ...」
その言葉に自信満々の笑顔を見せる。
「任しんしゃい任しんしゃい!どうにか探し出してやるぜ!」
こうして終わりがあるかわからない探索が始まった。
第十三話 古代兵器の脅威
それから2時間後...
「ソナーに検知...」
「また沈没した軍艦とかじゃないのか...」
「...うん?これまでとは形が違いすぎます!」
モニターに映し出された物は近代の蒸気船や軍艦のような煙突が取り付けられた船が2隻沈んでいた。それを見た弦十郎は本に穴が空くくらい凝視した後再びモニターを確認する。
「本当にあった...だとぉ!?」
これには数々の超常を見てきた弦十郎もびっくり。
「外装、ほぼ完璧に近い状態です!」
「よーし!引き上げて中身のチェックだ!ウェットスーツとかある?あるなら貸して欲しいんだけど」
ルパンは次元と沈んでいる2隻の船の元に潜った。所々に風船を取り付けると、みるみる船が浮上して行く。
「さてと、もう一度みんなを集めてくれ」
「動くのか?」
「それは見てのお楽しみよ」
ボートに乗った奏者たち、銭形と2人の警官、ルパン一味は引き上げられたシャクナ・ヴィマナへと乗り込んだ。操縦室と思わしき扉の前までやってきた。ルパンと銭形はこじ開けようとしていた。
「ハァ、ハァ、せーの!ふぬぬぬぬぬ!ちくしょうビクともしねぇ...」
「おいルパン!ダイナマイトを使って爆破した方が早いんじゃねぇのか!」
「わかってねぇなぁとっつぁん。こういうのはね、ちゃーんと綺麗な状態じゃなきゃ意味ないのよ」
「もうよい2人とも。拙者がやる」
「五ェ門!こいつはとんでもない価値のある物で———「参る!テェヤァ!!」あらー見事に真っ二つ...って!やってくれたな五ェ門!」
「これで中に入ることが出来るのだ。先を急ごう」
ゾロゾロと中に進んで行く。
「けっ!なーんにもわかってねぇんだから...」
「価値とかそんなの言ってる暇じゃねぇだろ」
「クリスちゃんまでアイツの味方するの?おじさん悲しくて泣いちゃう」
「........」
「え、無視?そりゃないぜクリスちゃん」
中はもちろん真っ暗闇。懐中電灯を頼りに探索をしていると壁際に何かスイッチのような物を見つけ、それを押してみると中に光が灯された。
「こりゃスゲェ電気が点くのか」
「電気が生きてるってことは...」
大きな球体、その側にはメーターらしき物やスイッチが備え付けられている。ルパンは自分の勘を信じて1つのボタンを押した。
「...ポチッとな!」
「ち、ちょっと!勝手に押して大丈...」
メーターが光り船底から唸り声の様な音が聞こえてくる。
「やったぜ!燃料も3分の2は残ってる。40分くらいしたら飛べるはずだ!」
いっしょに引き上げたもう1隻も外装は綺麗だったが中身の損傷が酷く動かせそうになかった。
「ルクマ・ヴィマナ進行を開始、東に向かっています!」
『こちらルパン。引き上げた2隻のうち1隻は動くぞ』
「報告したいことがあるのだが...」
『ああ言いたいことはわかる。空を見上げたら一瞬だけ光が見えた。雷とかじゃねぇのはなんとなくわかる。今から追いかけるんだろ?だったら本部でこの船を引っ張ってくれ。エンジンがさっき動き出したばかりだからな』
喫煙室
「段々と終わりが見えてきたな」
「ああ、後はみんなで帰ってくるだけだ」
「名残惜しいなぁ。これが終わったらアイツらともさよなら...か」
「なんだ寂しいの?残ってもいいんだぜ次元ちゃん」
「馬鹿を言え、俺はアイツらみてぇに人助けだとか世界を救うとかヒーローじみたことより人様のお宝盗んでるお前らといっしょにいる方がいいんだよ」
「ホホホ!嬉しいこと言ってくれるじゃないの...」
『これより本作戦最後のミーティングを行なう。至急、作戦司令室まで集まってくれ。繰り返す...』
「...さて、と...行くか」
「..ああ、行くぜ」
「今さっきアメリカ空軍とルクマ・ヴィマナが交戦した。だが数分で15機編隊中13機が撃墜された。この本に載ってるようにミサイルやレーザーのような物を見たと報告している」
「もう保護とか言ってる場合じゃねぇってことだな」
クリスの言葉に弦十郎は頷く。
「これより我々はルクマ・ヴィマナの保護ではなく撃墜する」
「未来は...未来はどうなるんですか?」
「だからその子も助けるためにあの船で乗り込む」
「戦闘機たちを撃墜した後また動きを止めた。乗り込んだら動力部の破壊を優先してくれ」
一方食堂では銭形と機動隊員たちの決起集会が行われていた。
「...以上30名で乗り込む。ここから我々が赴く戦地はノイズも出現するはずだ。とりあえず自分たちの命を大事にしてくれ。必ずこの修羅場を切り抜けるぞ!」
「「「「「おお!!」」」」」
「脳波コントロールデスか?」
「そうそう、この球体に触って自分が考えるように動かせるんだ。さぁて......」
球体に手を置いてみるが動かない。
「........切歌ちゃんやってみる?」
「いいんデスか!?」
「いいんです!さぁこれに触って触って...ゆっくりだよ?ゆっくり動くように念じッ!」
シャクナ・ヴィマナは勢いよく浮上した。
「...ゆっくりって言ったんだけどなぁ...」
「あはは...ごめんなさいデス...」
「いいじゃねぇか。こんなことやったことないだろうし」
ルクマ・ヴィマナまで20キロを切った途端、機関砲やミサイル、レーザーの雨が更に激しさを増していく。
「電磁波のシールドに守られてるから大丈夫さ。いつまで持つかわからねぇけど...」
順調に進んでいたが残り5キロの所で発動していたシールドが消えてしまい、船体にレーザーが掠った。幸い操縦室やエンジン部分には当たっていない。
速度を上げてルクマ・ヴィマナへと近づく。
「このままだ!このまま突っ込め!」
外壁へと激突し船内が大きく揺れた。
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「来たか...アレの準備は?」
「充填はすでに完了しております」
「わかった...不二子にあの少女をもう1度連れて来させろ」
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「........生きてるか?」
「...なんとかな」
突っ込んだ後船を降り懐中電灯を頼りに空洞を進んで行くと
『ようこそ、君たちが来るのを今か今かと待っていたよ』
「返しにもらいに来たぜ色々となアティクシュ...いや、アイザック・ハワード!」
『ハハハ!懐かしい名前を出すじゃないかルパン。久しぶりにその名前で呼ばれたよ。そうだ君たちに見せたい物があってね...』
ルパンたちの目の前にディスプレイが出現する。そこには海が映し出されていた。
「自衛システムは俺でも動かせたがこれだけは発動できなかった。そこで君の出番だよ。君は過去に神獣鏡を使ったことがあるらしいね?どうやら聖遺物を扱った、扱っている者がキーになるらしい。さぁこの石版に触るんだ...」
「........」
「触るだけだよ簡単だろ?...早く触れぇ!」
「ッ!........」
恐る恐る伸ばした手が石版に触れたその瞬間、海へと光が放たれた。
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「なんだアレ...」
海上にきのこ雲が立ち昇っている。
「これって...」
「核兵器...だと」
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『どうだねこのヴィマナは。正確にはルクマ・ヴィマナというのだがな。これには核兵器と同様のパワーを持つ兵器が積んである』
「...そいつを使って何をする気だ?昔お前の拠点を襲撃しに来たアメリカ軍に復讐にでも行くのか?そいつはちょっと過剰戦力過ぎるぜ」
『それもある。だがなルパン、俺にはもうひとつ野望があるんだ。それは圧倒的な武力を持って世界を屈服させやがてこの星の王...いや、この世界の神となる!』
興奮しながら話すアイザックに対してルパンは馬鹿にするように笑いだした。
「ククク!ンハハハハハ!イーヒヒヒ!いい歳したオッサンが今更王様やら神になるのを夢見てるのか!?イテェなイテェなぁ。興奮しながら語ってるお前を見ると恥ずかしくなってきたぜ!アーハハハハ!」
『...言ってくれるな』
「なんだお怒りか?もっと寛容になれよ王様。そんなんじゃ民にも慕われねぇし神にもなれるわけが———「ルパン下!下!」どしたのクリスちゃん。いきなり叫んじゃって」
足元を見ると地面が消えていたのだ。
「ま、泥棒だって空も飛べるからねって、あらああぁぁぁ!!」
「ルパン!」
『心配なのか?ならすぐ後を追わせてやろう』
「ッ!そう簡単に行く...あ?うおああぁぁぁ!!」
足場が消される前に飛び退いたが移った先も消されてしまい後を追うように穴へと落ちていった。
「ク、クリスちゃん!!」
「野郎!」
次元が放った銃弾をすり抜けた。
「な!...ホログラムか」
『その通り。さて、時間稼ぎのためにお前たちにも迷路に彷徨ってもらうとするかな。お前たちはこれを止めるためにやってきたんだろ?まぁせいぜい頑張りたまえ』
全ての足場が無くなり全員穴へと落ちてしまった。
「なんとか乗り込むことに成功した俺たちだったがヴィマナの脅威を見た。核兵器なんてとんでも大量虐殺兵器を積んでるんだからこればかりはなんとかして止めなきゃいけないってのに俺たちはバラバラにされてしまった。合流できるのかねぇ...次回!『鋸と鎌と弾丸と』また会おうぜ!」