戦姫絶唱シンフォギアVSルパン三世 〜奏でろ!泥棒交響曲〜 作:ケングレンオー
PART6楽しみですね。個人的にはPART1初期だとか原作ぽいハードボイルドな感じがします。
ポッカリと空いたヴィマナの天井。その上で瓦礫に埋もれた装者たちを見下ろしているクンバ。
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先に逃げ出した未来たちを追いかけるためその場から離れる。しかし、クンバは大きな間違いをしていた。相手は過去に黒き巨人や、錬金術師、神と戦った者たち。そう簡単にやられるはずがなかった。
月明かり照らす夜空に唄が響く。6色の光が夜空を貫いた。
未来を護衛しながら逃げる突撃隊員たちにレーザーが通り抜けた。開けられた穴の先には突き刺さったシャクナ•ヴィマナがあった。
「おい、見ろ!あそこに俺たちが乗ってきた船があるぞ!」
「安全のために彼女を先にッ!」
グラグラと揺れ始めパラパラと降り注ぐ瓦礫。来た道を振り返る未来の肩をトンと叩き、
「心配なのはわかるが、お友達のことを信じてやることも...な?」
その言葉に静かに頷いた。
「さて、これからどうす———「うわぁ!飛んでる!飛んでる!」どうしッ!な、何だアレは...!?」
目に入ったのは異形の化け物。片手を振り下ろそうとした瞬間に大きく化け物の体が吹き飛ばされた。
「今度は...天使か?」
「なぁ、あの子って...」
「ああ、間違いない...」
「響...!」
隊員と未来に安堵の表情を見せて吹き飛んだクンバの元へと翔ぶ。
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「...なぁ、ルパン。お前今何が見える」
「天使が5人...あ、1人増えた」
「あんな物騒な物持ってる天使がいるのか?」
「今の時代多様性よ次元ちゃん。天使だってラッパばかり吹いてるのもつまらないだろうしさ。たまにはあんな天使たちがいてもいいんじゃねぇの?」
瓦礫の隙間から見える装者たちを見てそう答えた。続けて次元は問いかける。
「しかしよぉ、ルパン。アイツはどうする?どんな攻撃も跳ね返しやがるんだろ?手はあるのかよ」
「ある!」
「...どんな?」
「それは1回これを払い除けてから...で!」
ガバッと起き上がるルパンと次元。斬鉄剣を杖代わりに立っている五ェ門と不二子が埋もれている瓦礫を払い除ける銭形。
「あ、ありがと...」
「ま、まだ生きていたのか貴様ら...」
「天下のルパン様がそう簡単にくたばってたまるか!」
杖を地面に突き立てると瓦礫が動き出し、人の形へと形成される。囲まれたルパンたち。
「袋の鼠だなルパン」
「何でも出来るんだなぁアイザック。恐れ入ったよ、まさか瓦礫から人を作り出すんだからな。さすが錬金術師だ。けどよ、武装さえしてなけりゃただ硬いだけの人形だ」
「その硬い人形に殴られれば只じゃ済まないぞ?」
「ああ、そりゃ...大変だ!」
煙幕を展開し包囲網を脱出する。不二子は落ちているマシンガンを、ルパン、次元、銭形は銃を構え、五ェ門は斬鉄剣を構えた。
「どっちみち負けることは決まっているぞルパン」
「いいや、負けるのはお前の方だアイザック」
「負けるだと?ハハハ!馬鹿を言うな。状況を見てわからないのか?もう一度言う。負けが決まってるのは貴様らだ」
その言葉に困った顔をしながらポリポリと頭を掻く。
「わっかんないかなぁ、侵入を許した時点でお前は既に負けてんだよ。狙った獲物は必ず奪うのがルパン様だからな...」
そう言って勝ち誇った笑みを見せた。ポケットから取り出したのは紫色に輝く宝石
「!......」
「あ、その顔!なんとか冷静さを保とうとしているな?でもどうする?もしこれが本物のスノーアメジストだとしたら...」
「...何を馬鹿なことを本物はコイツを動かしているメインコンソールに嵌め込んでいる。もし仮にそれが本物だとしても貴様らから奪い返せばいい...そうだ、貴様らの悲鳴でフィナーレを飾ってやる...!」
「フィナーレだぁ?まだまだ終わらせるつもりは無いぜ?なんてたって...泥棒交響曲はこれからだ!」
第十八話 奏でろ!
泥棒交響曲
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夜空を翔ける装者たち。対するクンバは、ボロボロと崩れ落ちる装甲から多くのよく似た個体を形成する。更には同じようにレーザーを発射した。
「ハッ!数を増やしたところでッ!危ね!」
「小さいからって気を抜くなよ雪音!」
レーザーを掻い潜り次々と殲滅していく翼。
「クールに決めるデス!」
迫り来る小さなクンバたちを柄で振り払いまとめて切り裂いていく。
「ふふん!今宵のイガリマはひと味違ッ!———「迂闊だよ切ちゃん」調!」
背後から迫ったミサイルを巨大な丸鋸で真っ二つにする。
「首を落とせばどうにかなると思う...が!簡単に近づける筈も無いか...マリア!」
「わかっている!引きつけるからその隙に!」
クンバへと果敢に攻め込むマリア。周りの装者たちではなく、完全に自分にターゲットが定まった。
月光を浴びた1人の防人がクンバの背後を取った。首に一太刀振り下ろされた。
「......!?ま、まだ動くのか...ッ!」
横薙ぎに振り抜かれた裏拳をギリギリのところで回避に成功した翼は、クンバから大きく距離を取る。
「首を刎ねられたのに...余計不気味デス!」
「何から何まで化け物だなありゃ...」
「首が駄目なら無難に心臓とかは?」
「...んなこと言って上手くいけばいいが......案外効いてるぞアレ。ほら、手で隠してる」
「冴えてるー私!」
人間で言う左胸へと攻撃すると、何かあるのか手で防御した後、小さなクンバを集めさせ、それが防壁のように立ちはだかる。
「まるで壁...」
「なぁに、壁なんて物は越えるためにあるんだ...おい、一気にアレを蹴散らす。だから...」
「そこに私が突っ込む...!その、無理はしないでね?」
「馬鹿言うなよ。大事な時だってのに無理しないヤツがどこにいるってんだ。いいか、1発で仕留めろよ!」
その言葉に大きく頷いたのを見てからクリスは、自身が持つ最大限の力を放った。
「(見えた!)今だ!」
「うおおおおおお!!貫けええええ!!」
一直線に心臓部分へと突き進み、そして———
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「んもぉ!しつこい!」
バラバラと音を鳴らしながら弾が飛ぶ。ひるみはするが倒し切ることができない。
「これでも喰らえ!とぉりやあ!」
投げた手錠が作り出した人形たちの足に次々と絡まっていく。
アイザックへ発砲するルパンだが、それを物ともせず肉薄してくる。
槍がルパンに突き刺さった。
「(殺った)...!?」
かに思われたが、
「ニヒヒヒヒ、忍法空蝉の術〜。ついでにコイツもプレゼントだ!」
宝石を投げつける。はたき落とそうと槍を振ると、触れた瞬間に何本もの針が飛来した。
「クソッ!...........ッ!そんな、バカな!」
頬に熱を感じたアイザックは手で触る。触った手を見ると自分の血で汚れていた。
「効果が切れただと!?」
「お遊戯会はそろそろ終いにしようや」
「チィ!」
槍を回転して次元が放つ弾丸から防御する。
「テヤッ!」
「うおお!」
柄で斬鉄剣を受け止めようとするが、
「斬鉄剣に...斬れるもの、無し!」
「と、トリシューラが!」
斬鉄剣によって柄からバッサリと斬り裂かれた。刺し殺さんと短くなった得物で突きを繰り出すが、避けられ後ろへと蹴り飛ばされる。
「こっち向け時代遅れ!」
「ッ!?あがあああ!!」
黄金の銃から放たれた1発の弾丸がひび割れていたアイザックの鎧を貫いた。
「あらま、効果は抜群だ!因果関係かしら?」
「それどこで見つけたんだ?」
トントンと床を足踏みする。
「ここにある宝物庫さ」
「それで、あの弾丸は?」
「ここに来るまでに持って来たお宝。ほら、お前がガラクタ扱いしてたアレ。盗んだお宝はな、アルジュナっていう英雄が使ったとされる矢尻だったんだよ。でも他のよりちょっと大きめになっちゃってさ...」
S.O.N.Gと銭形と協力関係を結ぶ前の話である。
アルジュナが使ったとされる矢の矢尻を盗んだ(実を言うと偽物だと思っていた)→暇つぶしにアジトで弾丸にしようと考えるも失敗→エルフナインの協力(この時に本物だと判明する)→矢尻の一部分を混ぜ込んだ弾丸が出来た!!→でもワルサーのマガジンに入らない。どうしよう...→たまたま宝物庫で見つけた黄金銃→弾丸が入った!!!
と言うことである。
「...今までこの小説でそんな明言とかされてたか?」
「うーん........してなかったな」
その言葉に次元は頭を抱えてため息を吐いた。
「ハァ...大丈夫なのかねこの小説...」
「手遅れだろうな。ま、結果的に決着も付けられたしさ」
...........(何も言えない)
「やーやー、おつかれ!疲れてると思うけどクリ...ス...」
ルパンはクリスを見て唖然としながら持っていた黄金銃を落とした。次の瞬間、血相を変えて近づく。
絶唱の負荷で血涙を流していたクリスの頭を両手で掴むルパンに対し、クリスはルパンの顔を押しのけようとしている。
「あらららら、お目目から血出ちゃってるよ。コラ!じっとしてなさい!」
「だー!いいって言ってるだろ!いいから、離れろ...!」
「なんか、親子みたい...」
その様子を見ていた響はポツンと呟いた。
しつこく心配するルパンに事情を説明した後
「クリス、あそこにグデーってなっているアイツは、パパママの命を奪ったヤツらの中で1番悪いヤツだ...仇を取るなら今しかねぇぜ?」
「おい、ルパン!言ってたことが———「泥棒は気まぐれなんだ。それと俺の罪状に殺害示唆も追加しといてくれ」お、お前...」
ルパンはクリスの最愛の両親の仇を討つよう促していた。
「クリスちゃん...ッ!」
クリスは、自分の得物とアイザックを交互に見る。長い間、思案をしていたクリスだったが、か細い声で呟いた。
「撃ったからって帰ってこねぇから...」
「情けを掛けるのか?」
「ッ!そんなんじゃねぇ!...そんなことしても喜ばないと思うから」
「........ごめんな。意地悪なこと言って」
クシャクシャと頭を撫でる。
「とっつぁん...」
「わかった...よく耐えてくれた。ありがとう...」
横たわっているアイザックの元へ向かう銭形。
「終わったな...」
「ああ...うん?」
突如、通信機が鳴り響く。
『やっと繋がった!何やら赤い光が見えるし、高濃度のフォニックゲインも検知するしで何が何だか...って、そんなことはどうでもいい!急いでそこから脱出しろ!アメリカ軍が独断で攻撃を開始するら...なに、空から残骸...な、なんでもいいからさっさとそこから脱出しろ!』
「OKOK、こっちもケリは付いたから脱出するわ」
さっきの話を聞いた銭形は急いでアイザックに手錠を掛け連行する。グラグラと地響きが鳴り出した。
「こりゃ、急がねぇと危ねぇな...ぐあ!...」
いつの間にか手錠を外していたアイザックは、隠し持っていた拳銃で銭形の頭を強く叩いた。
「死ねぇ!ルパ...ッ!.....ッ!———」
引鉄を引く瞬間、パンッ!と乾いた音が鳴った。ワルサーの銃口から煙が上がっている。一歩、また一歩と後ろへと退がって行くアイザック。
「正当防衛だ。悪く思うなよ...」
クンバが現れた大穴へと落ちていったアイザックは消えた。グラグラと揺れ始める。急いで銭形を起こすのと同時に数人の突撃隊員が戻ってきた。
「こちらに我々が乗ってきた船があります!」
「繋がっていたのか...よーし、急いでここから脱出だ!」
乗ってきたシャクマ・ヴィマナへと走るが、1人ルパンは立ち止る。そして逆の方向へと走り出した。クリスはルパンの腕を掴む。
「待て、どこに行く気だ!?」
「忘れ物だ!それを取りに行く!」
「忘れ物って、今の状況見てわかるだろ!?んなもん取りに行っても...」
「あの夜に言ったろ?取り返してお前に渡さなきゃって」
「でも!」
「なぁに、心配するこたねぇって!すぐ戻る。約束するよ。先行って楽しみに待ってな」
「ルパン!」
「ほんじゃ、またなー!」
真逆の方へと向かって行くルパンを追いかけようとするが、足場が崩れ始めた。
「ッ!...」
「お嬢ちゃん、ここは危険だ。さっさとズラかるぞ」
「......」
「自称アイツは不死身の怪盗だ。ミサイルが飛び交おうが、ガトリングで撃たれようがなんだかんだ生きてた男なんだ。そう簡単に死にはしねぇさ。アイツが言うように先に行って待とうぜ?な?」
次元はそうクリスに諭した。次の瞬間グラっと横に大きく揺れる。ミサイルが直撃したのだ。
「急ぐぞ」
ルパンを除く全員は崩壊するヴィマナを後にした。
ルパンが居ないことに気がついた銭形も後を追おうとしたが引き止められた。
「いや、随分と時間かかっちゃったなー。作者の野郎、良くしよう良くしようなんて考えて書き直していくと逆に酷くなっていくもんだからハハハハハ!さーて、次回の話なんだがね。1人残ったこの俺は、スノーアメジスト奪還のために走り回る。外ではアメリカ軍の攻撃が開始されていた!崩れ落ちていく足場、落ちてくる瓦礫、おまけに飛んでくるミサイルとアクションに次ぐアクションが俺を待ち受ける!生きて帰ることができるのか!?次回の『ルパンは沈んでいるか…!?』チャンネルは決まったぜ!」