己の正体が化け物とわかっても詩乃ちゃんは己の妻でいたいと言って来てからもう三か月ぐらいは過ぎようとしていた。それからは別に特になんもなく平和に過ごしていた。
理由としてこれ以上目立った行動をすれば道三に疑いをかけられるのでそれを阻止するためである。幕府は正直に言って道三を怪しんでいるのでこれ以上動くとバレると思い行動に出していなかった。
そのために以外にも平和に過ごしていた。その間にも己のことをよく知るためにいろいろと行動をしていた。無論、詩乃ちゃんも一緒に行動してみてもらっていた。それを見ても己を離さないと言ってくれた。
詩乃ちゃんは天使なのですかな、己はそう言われても平気で信じられますけどだからこそ詩乃ちゃんには悲しませるこうな行動をしないようにと思いながら過ごしているある日に川で釣りに来ていた。
それは詩乃ちゃんが新鮮な魚を食べたいと言ってきていたので川に遊びに来ていた、それに年も変わって遂に詩乃ちゃんは満十四歳となってかなり女性らしい姿になっていろいろとやばいと感じていた。
それに最近では誘惑もしてきて一体どこでそんなことを覚えてきたのかと思いながら考えているとそう言えば詩乃ちゃんは最近はいろいろと森一族のところに遊びに行くけど・・・まさかなと思いながら見ていた。
でもありえそうで怖いなと思いながら考えていると川の近くで血を流して倒れている少女を発見したのである。詩乃ちゃんもそれに気がついてすぐにその場所に向かってきた。
少女の容体はとても深刻で今にも息が絶えそうなほどに弱り果てていた。詩乃ちゃんはどうしましょうと己に対して聞いてきたけどこの状況で助かるには・・・でもと思いで己はまだ名前も分からない少女に対して
「そこの少女よ・・・人を捨ててでも生きたいか。もし生きたいと願うならば何か行動を起こしてくれ」
そう死にそうな少女に対してそう伝えるとわずかであるが腕を掴みお願いをするようであったので己は自分の腕を切って血を少女に対して流し込んだ。そう、これは少女が生きたいと心から願ったからと思いで彼女を同じ化け物にさせることにした。
恐らく兄貴もこんな気持ちで己を化け物にさせたかもしれないなと思いながら少女を見てみると己の血が入り込んでそれを受け入れたのか目から血が流れて出したけどそれと同時に傷口がどんどん治って次第に少女は元気を取り戻していた。
これを見た詩乃ちゃんがこうして人をやめるのですねと言ってみていた。確かにこうして化け物になるところは初めて見せるかもしれない。というか己自身も初めてみた。
でも無事に助かって良かったけどこれで面倒を見る人が増えたなと思いながら少女に対して自己紹介を始めた。
「そうだ、自己紹介がまだだったね。己は井伊亮直政という漢だ、こう見えてと言うよりもう人ではないことは理解したでしょう。詳しいことは説明をするからまずはお互いをの自己紹介からだ」
「それでは次は私がしますね、私は竹中詩乃重治と言います。井伊亮直政の妻であります、よろしくお願います」
そう言うと少女は慌てながらすぐに自己紹介をしてくれたのであった。
「僕は佐々和奏成政と言います、先ほどは僕を助けてくれてありがとうございます。でも僕は人ではなくなったのですか。見た目は何も変わらないと僕は思うのだけど」
まあ、そうだよね。ついこの前まで己も分からないぐらいに見た目の変化がないからね。その点で気がつくのは無理があると思うよ、それで気がついたら大したものだと思う。
それから己は少女・・・佐々和奏ちゃんに疑問なことはすべて話した。もちろん隠し事はなしで話した。最初は落ち込んでいたけど責任を取って面倒を見ると言うと少し明るくなった。
これでさようならと言ったら翌日に己が兄貴の逆鱗に触れたせいで世界からさようならをされるからなと言ってみると笑ってくれた。やはり子供であるから面白いことは好きなのであろうと考えるのであった。
そうもしながお互いのことを知るためにいろんな話をしながら釣りをしていた。
「すみませんがついこの前まで亮さんも自分が化け物だったということは知らなかったのですか」
「そうなんだよ、ついこの前に知って正直に言って驚いたよ。でも今はこうして妻にも受けいられて落ち着いて考えているところさ」
「そうだったのですか、そう言えばこの世界からきてからどのようなことをしてきたのですか。少し気になっているので僕に教えてください」
そうだなと言ってから和奏ちゃんに説明を始めた、まずは遠江国から始まってすぐにそこから逃げ出したことそして今の主である道三に拾われてから勢力拡大のために動き出したこと。
まずは飛騨の国を取るところから始まった、一見にして美濃の国は周りに接している国が多いから動きにくいと見えるがその時の状況は以外にも動けやすかった。
まずは尾張の国、織田家はその時には大木は敗戦があって動ける状況ではなかった。信濃では甲斐から武田氏の侵攻によりそれどころではなかった。そして越前朝倉氏は一向一揆により身動きができずにいた。そうなると一番動きやすいのは六角氏であるがここは政策で儲かったお金をすべて六角氏に属している甲賀忍者の買収に使った。
そうして買収された甲賀忍者が後ろから反乱を起こして六角氏を惑わせていた。そうしてすべての勢力が美濃の侵攻が不可能になった時に飛騨の国に侵攻した。
飛騨の国は元々そこまで強い勢力はなくあっという間に飛騨の国を統一してからすぐに飛騨の国にある金山、銀山を見つけてそこで手に入れた資金で更に伊賀忍者も買収してから功績を挙げた者には武士と変わらない報酬を出すと約束すると甲賀忍者、伊賀忍者は目の色を変えて仕事を奪い合ってそのせいで六角氏はボロボロとなりそれを見た道三がすぐに軍勢を起こしてあっという間に六角氏を滅ぼしたと言うわけだ。
伊賀の国に関しては伊賀忍者の買収で伊賀忍者の働きだけで統一できた。道三はそれで甲賀忍者の棟梁と伊賀忍者の棟梁に五万石ずつ与えた。それを受けた忍者たちは泣きながら喜んでいた。
この時代では忍者は奴隷に近い立場であり土地をくれることなどありえない。ほかの武士ならばそうするはずだ。でも道三は違った、なぜならば本人も最初は武士ではなく商人だから利益を多く出すものに投資をしただけだ。
でも忍者たちからすればようやくここまで評価をしてくれる人物が出て来てくれたと感激の声をあげていた。功績をあげれば武士と同じような生活ができるとわかった瞬間に忍者たちの働きがとんでもないことになっていた。もう攻めようとしていた伊勢などはもう忍者たちのおかげでボロボロになってほとんど戦わずに勝利した。
それもあってそのまま紀伊も統一してから遂に畿内最強勢力、三好家と対峙したけどこの時に三好家当主が病死をして混乱を起こしているのが分かると道三は三好家と決戦をした。結果は知っている通りに道三が勝利して畿内の半数以上を治める勢力に拡大して今では単独で斎藤家に対抗できる勢力は無くなった。
その後は道三は三好家を止めを刺そうとして四国に侵攻して讃岐、阿波を統一して三好家を滅ぼした。この時に土佐の長曾我部が傘下に入りたいと申し出があり道三はそれを受け入れて長曾我部に土佐は切り取り次第だと言って土佐は長曾我部に任せるという発言をして四国は落ち着いた。
その間にも道三は後ろ盾を得るためにも本願寺に接近して関係を強くしていた、本願寺には伊勢長島や紀伊の一部など土地を与えて寺などを建設を手伝った。そのために本願寺も積極的に斎藤家に味方をするようにと信者たちに伝えて支配体制に問題を無くしていた。
ほかにも道三は年貢を四割まで減らして民の暮らしを安定させていた、これにより大名などの武士たちなどは道三は嫌われているが民からは絶大な信頼を勝ち取ってそれが蜘蛛の子が散るように伝わって周辺の民たちが道三を頼って難民として領土に入り込んできた。
道三は土地の開拓を命じてそこで採れたお米、年貢は五年免除という条件を出して民たちは喜んで開拓作業を始めた。そして敵の国に民がいなくなり国力が弱かった場所から侵攻して更に領土を確保してその勢いは飛んでいる鳥を打ち落とすほどになっていた。
しかし、そんな斎藤家が遂に失敗を起こしてしまったのである。それは将軍暗殺を失敗に終えて今までの勢いについに止まりを見せた、まだ挽回はできるけどとうとうここでと思いながら次はどうしようかと考えている最中であると伝えた。
「そんな風に勢力を拡大していたのですね・・・でも僕に伝えていいのでしょうか。もしかしたら誰かに伝えるかもしれませんよ」
「それは大丈夫だ、和奏ちゃんは己の血でそのような者に生まれ変わったから己がしないでほしいと命令されたことはできないようになっているはずだ。だから言う・・・自殺などは絶対にするな、困っていたら相談してきてくれ。そして先ほどの内容は誰にも話さないように、以上だ」
それを聞くと和奏ちゃんは分かりましたと言って笑顔を見せていた。さて、新しい家族が増えたわけだがどうしようかと考えていた。とりあえず己でこの子を家臣に向かえるか。
良く考えたら佐々和奏成政ってあれだよね、あの佐々成政だよね。日本の登山家とも呼ばれて黒母衣衆でもあった人だよね。織田家の中でも有名人になる人だったはず。ここで家臣に迎えても損はないどころか得しかない。
織田家の力は少しは弱体化するよね・・でもこの世界ではあの織田信長も女性なのかなと思いながら考えていた。そうなるとこの世界に来た時のことを思い出して尾張の国ではしゃいでいる幼い女子たちの集団を思い返してみるともしかしたらあの中に織田信長がいたかもしれないなと思いながら釣りをしていた。
そんなことを考えてもしょうがないと思っていた。それに織田信長と会う機会などないだろうしなとこの時はそう考えていた。これがフラグになるなんて想像もできなかった。
それからしばらくして道三からとんでもないことを命じられて実は尾張に来ています、内容は織田信長が本当にうつけならばだまし討ちをして尾張を平定してこいと言う内容でもし英雄の素質があるとすれば報告するということだ。
すみませんがもう答えが分かるから行かなくても良いですか、だって戦国時代と言えば織田信長と言うぐらいにこの人が中心で時代が動いていたぐらいですよ。だから行きたくないです、あの第六天魔王と出会いたくないですと思っているとここで詩乃ちゃんが道三に向かって反対をしてくれたから助かったと思っていると
「それは個人的にも大変嫌です、我が夫は女性から見ればとんでもないほどに顔、性格が整っており下手にすればうつけと呼ばれている織田家当主に気に入られる可能性があるので行かせたくないです」
おーい、詩乃ちゃんが己に尾張に行かせたくない理由がそれですかと思っていると道三が笑いながら詩乃ちゃんに対して
「なるほどな、そこまで夫が好きなってしまったのか。若いの良いな、でもなわしの右腕でもあるこの男に見てもらいたいのだ。織田信長と言う人物を本当にうつけなのかそれとも英雄なのかをだから行かせるのだ・・・まあ、娘である結菜は間違いなく惚れてしまうだろうが」
道三さんー、なんでそんなことになることを知っているのに行かせつもりなの・・まさか、この時に道三の娘さんに接触して惚れさせてから何かするつもりだ。そうなったら詩乃ちゃんとはどうなるのだ。行きたくないと思いながらも主の命令なので断るわけにも行かずに渋々と尾張に来てしまいました。
でも顔が良いと言われたことはないから大丈夫だろう、それに詩乃ちゃんも少し大げさに言ったに決まっていると考えていたけど同行してきている和奏は思うのだった。
これ絶対に顔は自信はないみたいなことを考えていると理解をしたから思った。亮さんの顔はとんでもなくカッコいいですと思うのだった。
実は亮は知らなかった、元の世界でイケメン俳優に負けないぐらいにイケメンだったのだが本人は雅也との修行でそんなことは知らなかった。そして元々いた学校にいる女子たちをほとんど虜にさせていたことも知らなかった。
昔は幼いために亮の魅力が伝わらなかったが・・・今、まさに亮のいろんな意味での宿敵と対峙しようとしているのだった。それを知る者はこの場に入る由もなかった。
史実でも井伊直政は相当なイケメンだったらしいですよ、西では島津豊久が有名らしいですが
どうでもいいですがこの二人が日本の運命を分ける戦いで出会うことになるなんていろいろと感じますよね。