ブラックすぎるのでホワイトを目指します(ただし自分はブラックぐらいを目指します) 作:人中の蝮
榛名がこの遠江鎮守府に来てからこの鎮守府は一気に静かになった。それはまるで世紀末覇王が襲来したかのように他の者たちが怯えて部屋から出てこなくなってしまったのだ。
確かに榛名の強さは世紀末覇王かもしれないけど内心は乙女心だからね。大好きな彼氏が死んで落ち込んで暴れているだけだからそんなに難しいことではないのに・・・。
お陰様で最近では会話をしているのが榛名と翔鶴の2名のみとなって寂しい思いをしているが榛名は何か少しばかり楽しそうにしていたから良いのかなと感じていた。
でもやはり少しばかり凶暴性があるのは事実なので普通の人は無理かもしれないなと考えた。
幸いなことに俺は明らかに普通ではないから、榛名とも普通に会話をしていた。そんなある時に榛名は自分に対して嫌になっていることを俺に伝えてくれた。
そんな榛名に俺なりの助言をする事にした。
慎吾「榛名、俺はイライラしているから凶暴になって暴れてしまうことは別に良いとは言わないが悪いとも思っていない。だけどな、この世界で人生を終えて榛名が心の底から愛している人に再会した時に悲しい話よりも楽しい話を多く持ってきた方が榛名の大切な人も喜ぶと思うよ。だからこそ落ち込んでいるぐらいなら何か楽しい事をしてその人と楽しく話を出来るものを探した方が良いのじゃないか」
榛名「話が長いですよ、提督でも・・・ありがとうございます。ここまで榛名に親切をしてくれたのは榛名の大切な東郷提督以来です」
慎吾「そうか、お前も苦労をしているな。だからここの艦娘たちもそうして接していけば自然と仲良くなるから頑張りな、でも卯月のイタズラにイラッとくるかもしれないけどそこは大人の女性として許してあげてくれ」
榛名「分かりました、提督はまるでお父さんみたいな感じですね。厳しさと優しさがあって」
慎吾「そうか?普通にしているつもりなんだけどな、それとそろそろ出撃の時間だからみんなを呼ぶか」
そうして俺は榛名たちに出撃命令を出して翔鶴以外は海に翔鶴は買い物をしてきてくれと言って鎮守府に俺以外はいなくなり密かに集めている資料を広げた。
それは榛名の想いの東郷提督が亡くなった事件、横須賀鎮守府に敵が押し寄せて深海棲艦の爆撃で亡くなった事であるが明らかにおかしい。
横須賀鎮守府は日本の中でもかなりの艦娘が所属している場所で鎮守府自体の防御力も抜けているはずなのに司令室にいた東郷提督をそんなピンポイントに爆撃など出来るのだろうか。
そして俺は当時の資料や極道ならではの情報集めをした結果、信じられない答えが待ち受けていた。
東郷提督の死に今の横須賀提督はもちろんの事、横須賀に所属している一部の艦娘が関わっておりその上にその横須賀提督の裏には東城会までも関わりがあることが判明した。
その理由として東郷提督は全体の艦娘たちに対して人権や権利など主張をしており未だに不遇な待遇が多い環境を改善しようとしていた。
それが大本営並びに東城会からすれば面白くなかったのだ。それで多くの利益を得ているのに無くなる前に先に東郷提督を消した訳だ。
そしてそれが周りから見て明らかに深海棲艦のせいにするためにわざと鉄壁を誇る横須賀鎮守府の防衛線に穴を開けてそこから深海棲艦を侵入させて東郷提督を殺害したという流れだ。
なるほどなそれで事件をあっという間に処理をして歴史の闇に葬ろうとしていた訳か。けれども俺が目が黒いうちにそれができるとは思うなよ。
ここまでやる奴らに堅気とは思わない徹底的に潰しておくか。それよりもさらなる証拠がほしいがそんな証拠は既に横須賀鎮守府にはないだろうしかと言って協力をしてくれる者がいるのかと言われると間違いなくいないだろう。
何か良い手はないのかと考えている時に昔に兄貴からあること言われていたことを思い出していた。
それは死んだ者たちは何処に向かうのかと尋ねると基本的に待ち合い場所に向かうらしくその場所は死者からすれば天国に見えるが生きている者たちから見ると地獄のように見えるらしくけれども兄貴の血のおかげで俺はその両方を見ることができるらしい。
まあ、屍人と人間の間だかららしいから当たり前かもしれない。だからこそこの事件は一年前ぐらいなのでまだその場所にいる可能性が非常に高い。
その場所の行き方も覚えているのでこれならば当事者の話を直接に聞けるから良い証拠が出てくるなと確信をした。
さてと情報も整理したことだし誰が戻ってくる前に片付けておきますかと片付けをして終えた直後に電話が鳴り響いて誰かなと思いながら電話に取ると電話の相手は兄貴だった。
慎吾「兄貴、体調は良くなりましたか。兄貴のことですから大丈夫だと思いますが・・・」
雅也「まあな、そこは問題は無いがお前は何をしているのだ。真島の兄貴たちをコケにしたその女を普通に接していると聞いたぞ。どんな考えでそんな事をしているのか説明をしやがれ!!」
確実に怒っているな、無理はないかもしれないけどここは状況を説明して落ち着いてもらおうと思って説明をしようとしたが向こうはそんな事はお構いなしに話を続けてきた。
雅也「良いか!!あの榛名を早くこちらに引き渡すために工作をしろ!!既に東城会から多くの依頼が来ているのだ、こちらの面子の為にもあの女を亡きものにさせるぞ」
慎吾「兄貴、確かに組の面子は大切ですが俺はそれよりも極道として・・・人間としての面子の方が大切とは思いませんか」
雅也「何が言いたいのだ、慎吾」
慎吾「正直に言います、いくら兄貴でもこの命令には従えません。確かに俺は蝮組に所属している極道でありますが同時にこの遠江鎮守府に属している提督でもあります。上司として助けるのは当然です、それも彼女のことを調べたら余計になので兄貴、誠に申し訳ありませんが・・・それでは!!!」
そう言って兄貴は何か言ってこようとしたが先に電話を切って事は急がないといけないなと感じていた。俺が断ったところですぐに他の者たちに命じて榛名を何とかして捕まえた後に信じられないぐらいの拷問をした後に殺すつもりなのであろう。
ここは一度、兄貴たちの目から逃げるためにも屍人たちが溢れているあの世とも言われている場所に向かうしかない。
どちらにせよ戦闘が避けられないのであれば次に確実に繋がる方が良いと考えて俺は帰ってきた榛名たちに説明をするしかない。
それも早く行動をしないと兄貴たちが押し寄せて来るのは目に見えているからなと考えがまとまって行動に移し始めるのだった。