深海棲艦のゆるい日常   作:とある組織の生体兵器

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あれからどれだけの時間が経ったのだろう…。


参拾壱話 オ正月ナノ!

 

礼文島支部

 

ゴーン ゴーン

 

ここ礼文島支部にも除夜の鐘が鳴り響いた。

 

「年明ケゴー○氏」

 

「ソレハ危ナイゾ。」

 

その時、北方棲妹が言い、港湾水鬼が止める。

 

「正月カ。新タナ年ダナ。」

 

「明ケマシテ、オメデトウ。」

 

「オメデトウ。ソシテ今年モヨロシクネ。北方棲妹、港湾水鬼。」

 

コタツに入りながら、暖かな格好をしている3人が言う。

 

「今年もよろしくな。港湾水鬼。弟者。」

 

「よろしく。兄者。」

 

沈黙の5秒後…。

 

「何勝手ニ入ッテンダ!」

 

「…アンタ達、ソロソロ不法侵入デ警察ニ突キ出サレタイ?」

 

「遂ニ遠慮モ無クナッタワネ…。」

 

勝手に、いつの間にか侵入している元帥兄弟。その傍らには艦娘がいる。

 

「年明けで早速、勝負を挑みに来たぞ!悪の権化、深海棲艦!」

 

「不法侵入者ガ、ドノ口デ言ッテルノカ。」

 

「ドッチガ悪ノ権化ヨ…。」

 

不法侵入者の元帥兄弟に呆れる礼文島支部の3人。

 

「デ?何スルノ?」

 

一応聞くあたり、優しさを感じる。

 

「指相撲だ!」

 

「遂ニ、艦隊全ク関係ナクナッタワネ…。」

 

「そうだ!まあ、我ら兄弟の艦娘を使っての袋叩きは可哀想ゆえ、艤装を使わない勝負だ!」

 

「「「アン…?」」」

 

ちょっと(結構)怖い顔をした3人。

 

「艦娘トヤッテヤロウジャナイ。来イヨ。」

 

「そうか。ならば…と、言いたいところだったが、こっちが艦娘の艤装メンテナンスでな。弟者も同じくメンテナンスだ。」

 

「だから、誤魔化そうとしたんだがな。」

 

「姉貴…面倒臭イゾ…コイツラ…。」

 

元帥兄弟は難しそうな顔をして唸っている。

 

「指相撲ッテ…コノ手テノ艤装トヤッタラ、手ガ傷ダラケヨ。」

 

「心配いらん。我ら兄弟の筋肉は、鋼鉄より硬い。」

 

「ソンナ馬鹿ナ…。」

 

「チェンソーで叩き斬れるかどうか試したが、チェンソーの刃が全てかけた挙げ句に折れたから、兄者の筋肉は本当だ。」

 

「鋼鉄ドリルで傷がつくか試したが、逆に鋼鉄ドリルが曲がったから、弟者の筋肉も本物だ。」

 

「普段何ヤッテルノ!?本当ニ馬鹿ナノ!?」

 

呆れる港湾水鬼。

 

「まぁ、やってやるさ。こちら指相撲チャンピオン『葛城』をなめるな!」

 

「……え゛!?」

 

「そうだ。陸軍からも、永久チャンピオン『神州丸』をなめるな。」

 

「…………え゛!?」

 

沈黙の3秒。今の流れ且つ、なんの打ち合わせもなく、指相撲など全くやっていないのに、突然名前が出されて、変な声を出す艦娘。普段なら絶対に出すはずのない声なのは一瞬で分かった。それぞれの艦娘はそれぞれの元帥を困惑した顔で見た。

 

「まったく聞いてないんだけど…。」

 

「え…聞いてない…え…?」

 

緑の着物の艦娘は、納得はしたけど最悪の一言の顔。フードをした艦娘は本当に突然過ぎて、何もわかっていなさそうだ。

 

「レディー…ゴゥッ!」

 

「「ちょ、待っ…。」」

 


 

『ゴーンゴーン…』

 

『只今、年が明けました。新年明けましておめでとうございます!』

 

「年ガ明ケタワ。」

 

「日本局どうやって受信してるの?」

 

「不思議やなぁ。」

 

ユーマン島支部の港湾夏姫と、その提督と艦娘がTVを見ている。南方棲戦姫と戦艦新棲姫は、二人の後ろからちょこんと見ている。

 

「というより、ここ初めて来たわね。」

 

「列記とした家やな。うちらの鎮守府と造りは似てるけど、高床式且つ、台風や津波にも対応できるよう作られとるんやな。」

 

「毎日野宿ハ疲レルシ…眠レナイカラ…。」

 

深海棲艦の家だ。やはり、地方によって家…コホン、支部は異なる。その地域にあった建物となるのだ。

 

「日本じゃ今寒いんだもんねー。」

 

「コッチハ真夏。暑クテ、年明ケヲ実感シマセン。」

 

「暑い正月も、ちょっち珍しいなぁ。」

 

「それに、こっちじゃ神社もないし。」

 

女提督が呟く。

 

「初詣に来たカップルを見ずに済むのはとってもありがたいけど。初詣に、新しい年に何をイチャイチャしてるのかしら。今年も〇〇くんと一緒にいますように?ハッ!どうせ精々3ヶ月後にはヒエヒエのそうめん並みに冷たくなって別れるんだから、そんな無理難題な願いを神様に祈ってもいい迷惑だし。てか、用が済んだならさっさと帰れって言いたいわ。ブツブツ…。」

 

「あ。あかん、提督がブラックモードに入った。ちょっち今に戻さんと…。」

 

「結局、去年ハ彼氏出来ナカッタワネ。」

 

「三十路まであと1年…。ふふふ…こうなったら、もうフルスピードで突っきろうかしら…。」

 

「て、提督!目ぇさまさんかい!」

 

艦娘が女提督の肩を掴んて大きく揺さぶらせている。「あばば…。」なんて聞こえるが、目は死んでいるままだった。

 

「ソウ言エバ、港湾夏姫ハ今年ノ抱負決メタ?」

 

「ン〜?沢山寝ルコト?」

 

「いつものことね。」

 

死んだ目で返す女提督。

 

「私ハ…コノ体重ノ保持デスネ。」

 

「随分庶民的ダナ。ウーン…。」

 

戦艦新棲姫は見る。港湾夏姫と南方棲戦姫の揺れるモノを。

 

「おい、なんで見ない。」

 

「せやで。」

 

女提督と艦娘が視線を浴びさせるが、目をそらす。そらしたままだ。

 

「成長。コレ一択ダ。」

 

「どこを見て成長って言ったのかな?うん?私の175艦隊でひねり潰すよ?うん?」

 

「べ、別ニ特別ナ意味ハナイ。強クナリタイッテコトダ。」

 

「…ふーん…。」

 

戦艦新棲姫は、目をそらしながら言う。正直に話したら面倒だと思ったのだろう。

 

「トコロデ、モウ平気ナノネ。」

 

「もう一人、私の艦隊で同じ悩みを持っていた娘に来てもらったから。カモーン。」

 

「提督、私は出来ないんじゃなくて、しないんです!」

 

「いいのよ…そんな強がりしなくて。私も同じなんだから…。見栄を張っても虚しいだけだから…。」

 

「て、提督…。そ、そうよね…。見栄を張っていたわ…。提督も頑張りましょう…私も頑張りますから…。」

 

「ありがとう…足柄。」

 

「増ヤサナイデクダサイ…。反応ニ困リマス…。」

 

「ナンカ空気重イゾ…。セメテ、鎮守府デ傷ノ舐メ合イシテクレ…。」

 

そんな二人を見る港湾夏姫たち…。とても憐れんでいた。そこに…。

 

「アラ。久シブリニ、『ユーマン島支部』勢揃イネ。」

 


 

「モウ数年モ経ツノネ。ココニ来テカラ。」

 

港湾棲姫たちがコタツに入り、テレビを見ながら言う。

 

「あの…。どうしてここに?」

 

提督が言う。今回は、鎮守府にお邪魔している港湾棲姫たち。

 

「イイジャナイ。毎日来テルシ。オ茶クライ出シナサイ。」

 

「いや、別にいいですけど。艦娘たちが毎日行ってますけど。お茶も出しますけど。」

 

提督がお茶を入れて、港湾棲姫たちに出す。

 

「いや。珍しいなと…。レ級は酒保庫をほぼ毎日襲撃して、隼鷹と一杯やってますが…。」

 

「…ソンナコトシテルノ?レ級。」

 

「ドキッ!…べ、別ニ1ヶ月ニ一回アルカナイカ…。」

 

「あっ!レ級じゃ〜ん。昨日は楽しかったねぇ。」

 

艦娘が部屋の出入り口付近でそう言ったあと、補給のために過ぎて行った。

 

「……。」

 

「…レ級。」

 

「ゴメンナサイデシタ!!」

 

「私ハ許スワ。デモ、コノ艤装ガ許スカナ!?」

 

「ギィヤァァァァァァァッッッ…!!!」

 

メギメギと、港湾棲姫がレ級の尻尾の付け根を握る。レ級は切ないような叫び声を上げて、許しを懇願している。提督はうわーと可哀想な目をして、戦艦棲姫は滅多に見られない港湾棲姫のお仕置きを見てオオッと声をもらす。集積地棲姫は腹を抱えながら笑い転がり、防空棲姫もニヤニヤと笑っている。助けに来るはずの北方棲姫と駆逐棲姫は生憎艦娘と外で遊んでいる。

 

「タマニハ、コッチデモ良イデショウ?」

 

「家…コホン、支部ニハ炬燵シカ無イ上ニ、全員入ラナイワ。」

 

港湾棲姫たちの支部は相変わらず資金が人数分足りない。暖房を買えるお金も渋るほど。

 

「でも、この前支部の給付金が上がったって…。」

 

「少シヨ。」

 

「ソレニ、北方棲姫ト駆逐棲姫ニ少シデモ贅沢ナ思イヲサセテアゲタイワ。」

 

「ウッフフフ。優シイワネ。デモ、ソノ気持チハ分カルワァ。コノ前ナンテ…。」

 

「駆逐棲姫マデ、遠慮シテタシナ。スーパーノオ肉コーナーノ試食ヲ、二人シテ見テイタノハ記憶ニ新シイ…。」

 

「分カルカ?二人シテ食ベタソウナ目デ、眺メテイタノヲ見テシマッタコッチノ気持チ…。」

 

『…アノオ肉コーナーデ、マルデスラム街出身ナンジャナイカッテ、感ジノ二人…。ホッポト駆逐棲姫ジャナイワヨネ…?違ウワヨネ…?』

 

『マサカ…。ウチハソコマデ貧乏ジャナイシ…。』

 

『ソ、ソウヨネ…。他人ノ空似ヨネ…。ウチハソコマデ貧乏ジャナイシ…。』

 

『オネーチャン達ナノ。』

 

『『『……。』』』

 

『今日ノ夜ハ野菜炒メナノ!』

 

『ウウン。オ肉ヨ。』

 

『アレ?ナノ?ソレニ、ソンナオ金ナイノ…。』

 

『絶対オ肉。レ級、戦艦棲姫、集積地棲姫、防空棲姫。イイワネ?』

 

『『『モチロン。』』』

 

『レ級、取ッテキテクレルト助カルワ。』

 

『合点承知。』

 

レ級が風の速さでステーキ肉を取り、カゴに入れた。そして、家に帰って珍しく、港湾棲姫が二人に対して説教をした。そんなに貧乏性になってほしくないことを伝えた。貧乏じゃないことを伝えた。二人がさらに貧乏性にならないように…。

 

「そんなことが…。でも、遠慮しない子よりは良いと思いますけどね。でも、それも度が過ぎると嫌ですよね…。秋月達がそうなので、お気持ちわかります…。」

 

「二人ニハ、出来ルダケ苦シイ思イヲシテホシクナイ。」

 

「ココデ良カッタッテ思ッテホシイ。」

 

「ソウダナ…。」

 

「…ほっぽちゃんも、こんなに優しいところで良かったって思っていますよ。」

 

提督が言う。

 

「そう言えば、どうして五島に来たんですか?すぐ近くの島にも深海棲艦の支部があるのに…。」

 

「ソンナノ、決マッテイルジャナイ。ココニ居タイカラヨ。」

 

「ここに居たいから…思い入れとかあるんですか?」

 

「「「……。」」」

 

港湾棲姫らが顔を合わせた。

 


 

ザーーーー!!!

 

ゴロゴロ…!

 

五島に台風が直撃している。その沖合いに、海を駆ける5人の影。

 

「ハァ…ハァ…。艦娘メ…!」

 

「アンナ、卑怯ナ程強イ艦娘ガイルナンテ…!」

 

「次コソハ必ズ…沈メテヤル…!」

 

「『深海棲艦特別攻撃隊第壱主力部隊』ノ名ニカケテ…!」

 

まだ、人間たち艦娘と戦争をし、激戦を繰り広げていた時代…。5人の傷だらけの深海棲艦。先頭の深海棲艦の背には…。

 

「ポッポ…!大丈夫…!?」

 

「ハァ…ハァ…。」

 

「ポッポ!シッカリシロ!」

 

傷だらけで、息も絶え絶えの北方棲姫。

 

「ハァ…ハァ…基地ハマダナノ…!?」

 

「…ココカラ、十海里モ先ダ…。」

 

「間ニ合ワナイワ!」

 

港湾棲姫が仲間たちを振り返って見る。皆、傷だらけであり、悔しそうな顔をしている。北方棲姫を失うのが辛いのは港湾棲姫だけではないことが一瞬でわかった。

 

「…コノママジャ…。」

 

港湾棲姫が北方棲姫を見る。そして、数秒間考えたあと、台風の中でも光のある、灯台に行く。

 

「待テ…!何ヲスルツモリダ…!?」

 

「…失ウクラナイナラ…。助ケヲ求メル…!」

 

港湾棲姫は迷いなく、五島に上陸した。波は高く、雨はひどい。ボロボロだが、なんとか上陸した。比較的街のような集落が近い場所に、海岸沿いで行く。雨の中、いくつもの家の光がぼやけて見える。

 

「誰カ…誰カ!!!」

 

港湾棲姫は、今までで一番大きな声で叫ぶ。

 

「誰カ…!助ケテ…!!!ポッポヲ…!!助ケテ…クダサイ!!!」

 

その叫びが響くが豪雨で打ち消される。が、数人は聞こえたようで近寄ってくる。

 

『げぇ…!深海棲艦でねえか…!』

 

『敵だべ…!海軍に連絡だ…!』

 

『で、でも怪我してるだ…。』

 

『怪我したところで、深海棲艦だ…!殺されるかもしれねえぞ…!殺される前にやっちまうか…?』

 

各々、鍬やら鎌を持っている。

 

「オ願イ…シマス…!ポッポヲ…妹ヲ…助ケテクダサイ…!攻撃…シマセン…!ドウカ…ドウカホッポヲ…!オ願イ…シマス…!!」

 

港湾棲姫が土下座をして頼む。すると、五島の人々が顔を合わせる。そして、その背にいる北方棲姫に注目した。

 

(助ケテクレルワケ…ナイ…。分カッテイル…ケド…。)

 

雨に打たれながら、涙する。

 

『…来るべ。妹救うべく、敵である俺らに死を覚悟で頼むなんて泣けるでねえか!」

 

『子供に罪はねえべ!」

 

『だなぁ!」

 

『隣町に医者がいたべ!」

 

『息も絶え絶えでねえか!皆、急げ!」

 

『こっちだ!」

 

五島の人々は、北方棲姫と港湾棲姫に手を差し伸べた。

 

「…?」

 

港湾棲姫は一瞬何が起こったのか分からなかった。

 

「何してんだ!はよ行かんと!」

 

「車出すべ!」

 

「医者が寝とったら叩き起こしちゃる!」

 

「…あっちにおるのは仲間か?あっちもひどい怪我でねえか!来るべ!」

 

「最近買った、十人くらい乗れる車に乗れ!」

 

それぞれ、協力して声を掛け合う。生活の道具である鍬や鎌を捨て、それらが波にさらわれても。

 

「アリガトウ…!アリガトウ…!!!」

 

港湾棲姫は泣きながらお礼を言う。状況に気づいたレ級たちも、涙して頭を下げて、車で医者のところに行く間も何度もお礼を言っていた。そして…。

 

「危なかったってよ。」

 

「寝てたから叩き起こしてやったべ。」

 

「危機一髪だったなあ?」

 

「だべだべ。」

 

医療ベッドですやすやと眠る北方棲姫。その外で、港湾棲姫たちとレ級がいる。その近くで、五島の人々が口々に言っている。

 

「おらの運転技術が光ったなあ?」

 

「おめえは安全運転しとっただけだろ。」

 

「「「ははは。」」」

 

「「「……。」」」

 

「「「……。」」」

 

五島の人々が言うが、港湾棲姫たちは暗い顔をして心配している。

 

「……。安心するべ。」

 

「とって食ったり、あんたらをどうしようとか思っとらん。」

 

「あんたらの妹ちゃんは、しっかりと元気にさせるべ。医者は下ネタばっか言う馬鹿じゃが、腕は確かだ。」

 

五島の人々が笑顔で言う。

 

「助ケテ…クレテ…アリガトウゴザイマス…!」

 

「なになに。困ったときはお互い様じゃ。それに…俺ら人間も、あんたらを倒したりしとるんだ。」

 

「傷つけたり、しとるしの。」

 

「だべ。」

 

五島の人々が言う。

 

「はよ泣き止まんと、妹ちゃんが心配するべ。」

 

「妹も思いの良いお姉さんじゃねえか。そんなん見捨てたらバチ当たるべ。」

 

「おっ。そんなこと言ってたら…。」

 

ガチャリ

 

「オネーチャン!」

 

「ホッポ!」

 

元気になった北方棲姫が港湾棲姫に抱きつく。

 

「彼女らだけにしとくべ。」

 

「だなぁ。」

 

「叩き起こして悪かったなぁ?」

 

「なぁに、子供の命にゃ変えられんさ。」

 

五島の人々が部屋を出る。

 

「ホッポ…良カッタ…。良カッタ…。」

 

「オネーチャン…!オネーチャン…!」

 

「良カッタ…。」

 

しばらくした後、部屋を出て五島の人々のところに行く。

 

「「「アリガトウゴザイマシタ…!!!アリガドヴ…ゴザイマジダ…!!!」」」

 

泣きながらお礼を言う港湾棲姫たち。

 

「な、泣くな泣くな!あんたらのようなべっぴんさん泣かせたらそっちこそバチ当たるべ!」

 

「だべだべ!気にするでねえ!お節介がわしらの仕事じゃ!」

 

「可愛いべっぴんさんなんだから、泣かずに笑ったほうがいいべ。」

 

「こりゃ。年寄りがナンパなんてするもんじゃねえ。」

 

「「「ははは!」」」

 

五島の人々が言い、笑う。港湾棲姫たちは最初は敵である自分たちにこんな風にしていることについて驚いてキョトンとしていたが、くすりと笑う。そしておぉ〜!と、五島の人々が言って注目するものだから、少し恥ずかしい。

 

「あ、そうだ。このことは、海軍さんにゃ内緒な?」

 

「バレたら面倒だべ。」

 

「あんたらも、治療したばかりじゃから、完全に治るまでまったりしとけ。」

 

「あ、うちの近くにある海岸なんてどうだべ?あそこはおらの海岸だから、海軍たちも近づかんべ。」

 

港湾棲姫たちに優しくしてくれる五島の人々。彼らが、港湾棲姫たちを怖がっていないと言えば嘘になる。けれど、助けようとする気持ちが強いのだろう。妹思い、仲間思いの深海棲艦。敵であっても、殺されるかもしれないのに、妹のために土下座までした港湾棲姫たちを助けたいと突き動かされたのだろう。

 

「「「アリガトウゴザイマス…!」」」

 

「助け合うのが仲間だべ。」

 

「んだんだ。」

 

「んだべや。」

 

そして、完全に治った港湾棲姫たち。波にさらわれた鎌や鍬を見つけて、それぞれ綺麗にして返した。その時もいいよいいよなんて、でもありがとうと、声をかけてくれて、心が温まる。そして、いよいよ海に出る準備をしていざ出発しようと海に足をつけているが…。

 

「…治ッタケド…ドウスル?」

 

「ドウスルッテ…。聞クナヨ。」

 

「ココマデ来テ、再確認ハズルイワヨ。」

 

「ウッフフフ。ドウスルノ?」

 

「港湾棲姫ガ決メロ。旗艦ダロ?」

 

「コンナ時ダケ旗艦言ウノハズルイワ。…ホッポハ、ドウシタイ?」

 

港湾棲姫たちが、北方棲姫を見る。皆、もう答えは分かりきっている顔だ。

 

「ホッポハ…ココデ暮ラシタイノ!」

 

北方棲姫は満面な笑みを浮かべて言う。

 

「ダナ。」

 

「ンダ。」

 

「オイオイ、語尾ガウツッテルデネエカ。」

 

「ウッフフフ。アナタモネ。」

 

レ級たちが笑う。

 

「ハァ…仕方ナイワネ。本部ニハ、ココヲ占拠スルコトニシテ、援軍モ必要ナイコトヲ伝エルワ。」

 

「海軍ニモ情報ガ行ッテナイカラ、見ツカラナイシナ。」

 

「コノ五島ノ優シイ人々ヲ、守リマショウ?ソレガ、恩返シジャナイ?」

 

「…ウッフフフ。ソウネ。恩ヲ仇デ返スノハ、私達ノ良心ニ反スルモノ。」

 

「ソウダナ。」

 

「ホッポモ、頑張ルノ!」

 

そして、海に出る準備も道具も放って港湾棲姫たちが五島の人々に主旨を伝えた。港湾ちゃんたちが守ってくれるなら心強いと、五島の人が言ってくれた。そして、古い家を貰った。なぜだか心温まり、深海棲艦用なのでは?と思うほど生活しやすく、レ級用の思われる、尻尾を出せる椅子まで置いてあった。不思議に思いながらも、その家にいると落ち着いて、どんな人が住んでいたかは分からないが、優しく、元気で、幸せに過ごせたんだろうと思うほど温まる家だった。港湾棲姫たちはこの優しい人たちが住む五島をずっと、守っていこうと決意した。そして、今に至る…。

 


 

「「「フフフッ。」」」

 

「え?なんで笑ったんですか?どんな思い入れが…?」

 

「ソレハ…。」

 

「自分デ調ベルンダナァ?」

 

「語尾ウツッテルデネエカ。」

 

「ウッフフフ。アナタモネ。」

 

「「「ハハハ!」」」

 

港湾棲姫たちが笑い、提督は首を傾げるばかりだ。そして、なんとなく察した。

 

「なるほど…。しばふ村アイドルから有名になるように、五島のアイドルを目指し、いずれ全世界を…」

 

「違ウ!イイ話ヲ台無シニスルナ!」

 

やはり、提督は提督だった。レ級が間髪入れずにツッコミをする。

 

「それより、年明けもしたので、新年のご挨拶を…。明けまし」

 

「「「明ケマシテオメデトウ。」」」

 

「ちょ、まだ言」

 

「「「おめでとうございます(マース)!」」」

 

「…おめでとうございす…。」

 

「元気ダスノ…。」

 

「泣いてないよ…泣いてなんか…。」

 

北方棲姫に…小さな子供に背中をポンポンされて、同情される提督…。一言で言えば…惨メナノッ!!

 

「それより、これをやりましょう。」

 

「やるデスカー?」

 

「お、いいねぇ。」

 

「ナニソレ?」

 

「かるたよ!」

 

サイドテールの青い艦娘が箱を持ってきて、カタコトの艦娘が袖をまくり、いつもレ級と酒を飲んでいる軽空母、レディーな艦娘が来た。

 

「少し、古風を出すために5、7、5、7、7にしてみたわ。」

 

「イイジャナイ。」

 

「でも、それだと面白くないデース!だから、書かれている絵は古風じゃなくて、今どきにしてみマシター!」

 

「清少納言グレテルゾ!」

 

「紫式部ニサングラス…。」

 

現在と昔が入り交じるハーモニー。そう、色々とアウト。しかし、なんだかんだ始める。

 

「始めるよー。」

 

「ハイハイ。」

 

(マァ、本気デヤル必要ナイシ。適当ニ負ケレバ、面倒ニナラナクテ済厶。)

 

ウサギリボンに、際どい服に赤白シマシマ靴下の艦娘と、港湾棲姫がやる。

 

「m…。」

 

「おっそーい!」

 

スパァァァン!

 

ウサギリボンの艦娘が取る。

 

「港湾棲姫ー。手ヲ抜クナー。ソノ顔デ全テ物語ッテルゾー。」

 

レ級に言われる。

 

「オネーチャン!カンバルノ!」

 

「任セナサイ!」

 

「メチャクチャヤル気ニナッタ!」

 

ギンとなる港湾棲姫。

 

「.」

 

スパァァァン!

 

「っ!?」

 

「遅イワネ。遅イ遅イ。」

 

札を見せつけるようにする港湾棲姫。

 

(港湾棲姫…できるっ!でも、駆逐艦の中でトップの速さの…)

 

(ポッポノ前デ…敗北ハ許サレナイワ…ソレホドノ…)

 

「意地が…」

 

「重サガ…」

 

「「ある(アル)!!」」

 

「めちゃくちゃ盛り上がってるじゃないですか…。港湾棲姫さんたち…。」

 


 

「痛い痛い痛い痛い!」

 

「きゃぁぁぁぁああ!」

 

「マダ半分ノ力ダゾ。」

 

「姉貴ヨリハ弱イゾ。」

 

「ギブギブギブギブギブギブ!!」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「抑エ込ンデカラ何秒?」

 

「ウーン…7秒?」

 

「痛い痛い痛い痛い痛い!ギブギブギブギブギブだっつってるでしょうがああああああああ!!!」

 

「ぎゃああああああああああああ!!!」

 

港湾水鬼と北方棲妹と指相撲している艦娘二人から、悲痛な叫びが出ていた。港湾水鬼は艤装で相手の指を傷つけないように充分に配慮しているが。

 

「よくも、こんな勝負に出させたわねっ…!!!指が潰れる寸前の痛み…あなたにも味合わせてあげるわ…!」

 

「同じく…許しません…!!!」

 

「ま、待て!葛城!あ、兄者…!助け…」

 

「し、神州丸!は、話を聞け!話を!だから、そのハンマーを置」

 

「「ぎゃああああああああああ!!!」」

 

筋肉元帥兄弟が艦娘に何をされたから言うまでもない。

 

「…オ餅食ベル人。」

 

「「ハイ。」」

 

「「「あ、はーい。」」」

 

「結局皆ジャナイ。イソベダ。イヤナラ食ウナ。」

 

「嫌がるわけあるかよぉ。」

 

「ア〜ララララ…。そんなわけあるか。港湾水鬼の手料理は絶品なのだ。間違いない。」

 

「本当、不味いなんて言う人はいないわよ。」

 

「うん…そう思います。」

 

「…全ク。」

 

港湾水鬼が港湾棲妹たちや、元帥たちや艦娘たちの分まで焼いてあげる。やれやれと、嫌そうには言っているが、キッチンの壁を見る顔は笑顔だった。兄者が垣間見れて、からかって殴られるまでがテンプレ。

『深海棲艦 礼文島支部』は今年も平和です。

 


 

「おいでませ、ユーマン島支部ってか?」

 

「ウン…久シブリ。」

 

「極悪揃いやな…。」

 

港湾夏姫、南方棲戦姫、海峡夜棲姫、戦艦水鬼改、深海鶴棲姫、護衛棲水姫、南方戦艦棲姫、戦艦新棲姫がいる。

 

「こんなにいたのね…。知らなかったわ…。この方たち全員、ユーマン島支部所属?」

 

「ソウ…。普段ハ皆別々行動デ、比較的自由ニ他ノ支部ニ居タリ、海域ニイタリスル。」

 

「自由すぎない?」

 

女提督でさえも、初見が多い。

 

「いつもは、港湾夏姫と南方棲戦姫だけやもんなぁ。」

 

「そうそう。あと、たまに戦艦新棲姫。」

 

「ソウネ。ココハ、ホボホボ島デ何モナイカラ…。」

 

「退屈シナイヨウニ、自由行動ヲ支部長ガ許シテ クダサイマシタカラ。」

 

「マァ、イザトイウ時ハ スグニ来レルヨウ、近クニイタリスルケドナ。」

 

他の深海メンバーはあくびなどをしていた。

 

「まぁ、大本営も本部も知ってるだろうけど…。私がここを任された理由が、なんとなく分かったわ。」

 

「マァ…貴女ハ少シ昔マデ、深海棲艦ノ間ジャ知ラヌ者ハイナイモノネ〜。ネ。『南海ノ魔女』サン。」

 

港湾夏姫が揶揄うように、笑いながら言う。

 

「こら〜!その名前を言わない!そんな厨二くさい異名!…いや、このままだと、あと一年で本当に『魔女』だけどさ…。いや、もういっそこのまま…。」

 

「あ、あかーん!提督!めぇさまさんかい!」

 

「そ、そうよ!まだいけるわ!」

 

2人の艦娘が女提督を元気づける。そこに…。

 

「あっ!やっぱり提督ここにいた!お蕎麦できたって!」

 

艦娘が窓から顔を覗かせる。

 

「あっ、本当?なら、人数分以上茹でるから、こっちにお鍋とか持ってきてくれるかな?」

 

「?」

 

「年越し蕎麦も、みんなで食べたほうが良いじゃない!」

 

「!そうですね!今すぐ持ってきます!」

 

顔を覗かせた艦娘は笑顔になって、鎮守府へ戻っていく。

 

「さ、私たちも行こう!待っててね。新しい新顔さんの分も作ってくるから。龍驤、足柄、行くよ。」

 

「は〜い。ほな、さいなら〜。」

 

「行ってくるわ!」

 

提督や艦娘たちは飛び出して行った。

 

「…本当、ドウシテ貰イ手ガイナイノカシラ…。」

 

「アンナニ優シイノニ…。」

 

「気遣イモ出来マスシ…。」

 

「本当、人間ッテ見ル目ナイノネ。」

 

港湾夏姫たちはそんなことを呟いては、顔を見合わせて笑顔になる。そして、蕎麦に合う薬味や揚げ物を作ろうと動き出す。港湾夏姫は、眠そうではなくしっかりと美味しくなるように願いながら作っていた。

『深海棲艦 ユーマン島支部』は今年も平和です。

 


 

「五月雨の〜」

 

「ノーン!」

 

「えいっ!」

 

北方棲姫が札をとる。結局、途中で北方棲姫がやりたがり、港湾棲姫は北方棲姫と代わった。ウサギリボンの艦娘は、それでも大人げなかったため、提督たちに抑えられて強制退場させられていた。

 

「勝ッタノ!」

 

「負けちゃった〜。」

 

北方棲姫の目は輝いている。対峙していた艦娘は、悔しそうでもなく、北方棲姫の喜ぶ姿を見て微笑んでいた。

 

「年モ明ケタワネ。」

 

「アア。」

 

「今年モ宜シク。」

 

「ヨロシクナ。」

 

窓の外の夜空を見ていた港湾棲姫。その隣にレ級がいる。

 

「今年モ宜シクネ。」

 

「アッハハハ!ヨロシク!」

 

すると、戦艦棲姫と防空棲姫が、洋酒のグラスを手にそっとやってきた。

 

「今年モ宜シクネ。2人トモ。」

 

「ヨロシク。」

 

港湾棲姫とレ級が笑顔で言い、戦艦棲姫と防空棲姫も笑顔になる。

 

「去年モ色々アッタ気ガスル。」

 

「事件モ多カッタナ。」

 

「大地震ニ、飛行機ノ事故…。災害ヤ、事故ガ印象ニ濃イワネ。」

 

「……。」

 

港湾棲姫たちが、去年を振り返る。

 

「ドウカ、今年モ家族…支部ノ皆ンナガ、平和デ健康デ、幸セナ一年ニナリマスヨウニ…。」

 

「争イガアッタトシテモ、マタ明日ッテ、言エル仲デアリ続ケマスヨウニ…。」

 

「皆、大キナ怪我ナク一緒ニ過ゴセマスヨウニ。…アト、給付金ガ増エマスヨウニ…。」

 

「アッハハハ!楽シイ一年ニナリマスヨウニ!」

 

4人は、同じように窓から夜空を見上げていた。雲はなく、煌めく夜空がはっきりと見える。外はきっと寒いだろう。

 

「オネーチャン!勝ッタノ!…何シテルノ?」

 

「ホッポ。」

 

北方棲姫が飛び込んできた。港湾棲姫は、北方棲姫を持ち上げて膝の上に乗せる。

 

「来年…今年ハ、ドンナ一年ニシタイカナ。」

 

「ホッポハ…オネーチャン、レキュー、戦艦オネーチャン、防空オネーチャン、集積地オネーチャン、駆逐オネーチャン…『レーブントーシブ』ノオネーチャン達ヤ、『ユーマントーシブ』ノオネーチャン達、『シンカイレンジャー』ノオネーチャン達ヤ、『オーシマシュージョ?』ノ人タチ、街ノ人タチ、鎮守府ノ人タチ…トニカク、皆ト楽シク遊ンダリ、笑ッタリ、モットモット仲良クシタイノ!」

 

「ホッポ…。」

 

港湾棲姫は、北方棲姫の無垢な願いに、胸が熱くなる。聞いていたのは、港湾棲姫だけではない。駆逐棲姫も遊びの手を止めて、集積地棲姫もゲームする手を止めて聞いており、その場にいた艦娘や提督も聞いていた。

 

「…イイ願イネ…。」

 

港湾棲姫が、北方棲姫をギュッと抱きしめる。

 

「あらあら、とても良い願いね。」

 

「とても、素敵な願いだと思うわ。」

 

「北方棲姫、君は良い子だ…。」

 

艦娘達と提督がその願いをした北方棲姫を褒める。

 

「誰カ忘レテマセンカ?」

 

「感動ノ物語ヲ聞イテ。」

 

集積地棲姫と駆逐棲姫も、港湾棲姫たちの元に来る。

 

「駆逐棲姫、遊ビ終ワッタ?」

 

「ウン。」

 

「集積地棲姫、ズーットヤッテイタ、ゲームハ終ワッタ?」

 

「ヤメタヨ。ナンカ、当タリガ強クナイカ?」

 

「気ノセイジャナイ?」

 

2人も、港湾棲姫たちの元に来る。艦娘達は、炬燵に入っていたり遊んでいたりした。夜のため、遊び疲れて寝落ちしている者もいるが。

 

「2人ハ、ドンナ一年ニシタイ?」

 

「…私ハ…。…皆、平和デ争イノナイ一年ガ良イ。…アト、脚モ欲シイ。」

 

「…ゲームガ欲シイ。…ッテ、言エナクナッタ。…キャラジャナイケド…。…皆ンナト笑イ合ッタリ、楽シミアッタリ…特ニ変ワッタトカジャナクテ、イツモト変ワラナイ日常…トカ…。」

 

駆逐棲姫は、前者が本願であり、後者は出来ればとのことらしい。集積地棲姫は、最後の方は恥ずかしそうに声が小さくなっていった。

 

「……。」

 

2人の願い、そして想いを聞いて港湾棲姫は微笑む。それは、戦艦棲姫や防空棲姫も同じだった。艦娘達も笑顔になり、提督は感慨深く頷いている。

 

「港湾さん達の子はしっかりしてるな…。…うーん、俺はやっぱり、轟沈なし記録の保持とみんなと仲良く円滑に…かなぁ。」

 

提督が皆の前で言う。去年と一緒だと言う艦娘もいれば、イベントを全力で楽しむなどと言っている艦娘もいる。そして、皆それぞれどんな一年にしたいか艦娘たちが盛り上がったところ…。

 

「ウーン、ソロソロ眠イノ…。」

 

北方棲姫があくびをして、ミトンの手袋で目を擦り始める。

 

「モウ遅イモンネ。ソロソロ帰リマショウ。」

 

「ソウダナ。」

 

港湾棲姫が言い、レ級たちが立ち上がり始める。

 

「それでは、港湾さん達。今年もよろしくお願いします。」

 

「ヨロシク。アッ、正月休ミデ、猫投下スルカモシレナイワ。」

 

「事前に連絡!事前に連絡を絶対にお願いします!!その日、絶対に港湾さん達のところへは行かないので!」

 

提督が最後の方必死に頭を下げてお願いしていた。そんな提督の発言を聞き終わる前に、港湾棲姫たちはさっさと出ていて、支部の帰途へ入っていた。

 

「夜風ガシミル…。ホッポ、リュック入ルカ?」

 

「ア、ソレナラ入レテクレ。」

 

「定員オーバーダ。」

 

北方棲姫は、既に港湾棲姫におんぶされて、気持ちよさそうに寝ていた。集積地棲姫が言ったが、レ級は軽く受け流して歩く。集積地棲姫も、冗談だったらしくさほど気にもしていない。

 

「…月ガ綺麗ネ。」

 

「ウッフフフ!コノ場合、死ンデモ良イワ。ダッケ?」

 

「アラ、トゥンク。」

 

「雑ナ百合展開ヤメテ。デモ、本当ニ綺麗…。」

 

港湾棲姫たちは、夜空に輝く月を見上げてそう話す。

 

「今年モヨロシクネ。」

 

港湾棲姫は笑顔で、皆を見て言う。その笑顔は、新年にふさわしい素敵な笑顔だった。レ級は普段の獰猛な笑みではなく、優しく朗らかな笑みを浮かべ、戦艦棲姫は優しそうに、防空棲姫は妖艶に笑っている。集積地棲姫は僅かに笑みをこぼし、駆逐棲姫は無垢な笑顔になる。

 

「「「今年モ…一生、末永クヨロシク!!!」」」

 

『深海棲艦 五島支部』は今年も平和です。




お正月です。前も書いたかもしれませんが、深海玉棲姫は急遽『深海棲艦 怒和島出張所』に所属となりました。
どけ!!!俺はコメディだぞ!!!

誰を登場させたいか

  • 集積地棲姫
  • 戦艦棲姫
  • 駆逐棲姫
  • 南方棲姫
  • 空母棲姫
  • 軽巡棲姫
  • 重巡棲姫
  • 水母棲姫
  • 潜水棲姫
  • 離島棲姫
  • 船渠棲姫
  • 護衛棲姫
  • 防空棲姫
  • 泊地棲姫
  • 飛行場姫
  • その他
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