「ウ〜ン…。」
「キモチイイ…。」
「アタタカイノ…。」
レ級、港湾棲姫、北方棲姫がいつものようにコタツに入って、ごろんとしている。
「レキュウ、バイトハ〜?」
「キョウモ ヤスミ。」
「オカネカセグノ。」
「サイテイゲンノ シュウニュウハ ミタシテル。」
レ級たちが話す。この家で暮らす以上、食事代などの最低限のお金は払わなければならない。他の深海棲姫たちがバイトに励んでいるのは、欲しいものがあるからだ。
「…ソウオモッテミレバ シュウセキチセイキハ イツカエルノカシラ…。」
「ズイブンタツノ。」
「アッ、ソウダ。テガミガ キテタゾ。」
レ級が手紙をコタツの上に置く。港湾棲姫と北方棲姫がその手紙を見た。
「…キョウ カエッテクル…。」
「カエッテクルノ。」
「キョウカ。」
三人はそれを知っても、コタツに入ったままだ。
「シュウセキチセイキ…キット メズラシイ オミヤゲヲ モッテクルノ!」
「メズラシイ オミヤゲカ…。」
そこに…。
ガラララララ…
家の引き戸が開く音がした。
「ヨォ、タダイマ。」
集積地棲姫が帰ってきた。
「コッチ サムイナ…。」
集積地棲姫は流れるようにコタツの中に入る。
「オカエリナノ!」
「オカエリナサイ。」
「オカエリ。」
北方棲姫たちがごろんとなりながら、やる気のなさそうに言った。
「ナンカ ツメタイゾ…。」
「キノセイ。コッチハ イソガシイノニ ミナミノシマヘ バカンスへイッテ、タノシンデキタンデショウ?ハナシヲ キカセテ?」
「ウ…。ワルカッタヨ…。ウラヤマシカッタンダナ…。」
集積地棲姫がある荷物をコタツの横に置く。
「ソレハナンナノ?」
「コレカ?コレハ オミヤゲ。」
「オミヤゲナノ!」
北方棲姫が嬉しそうにワクワクする。
「ドーン!ドウダ!」
「……。」
北方棲姫は出されたソレを見て、一気にテンションが底辺へ落ちた。
「PS5ダ!」
「オマエ ドコニ イッテタンダヨ!?」
聞いていたらしく、レ級が北方棲姫を撫でながら、キレ気味に言う。北方棲姫はレ級に抱きついて離れない。
「ホッポハ メズラシイモノガ ホシカッタンダ。」
「ソ、ソウナノカ…?」
レ級に言われて、集積地棲姫が少し困った顔をしていた。
「マ、マァ ホカニモ アル!」
集積地棲姫が袋をガサゴソ漁り、出した。
「…コレハ…?」
「ア、マチガエタ。コレハ メガネ。」
集積地棲姫が、焼けて壊れて割れている眼鏡をしまう。
「ドウシタノ?」
「モヤサレタ。」
「バカンスニ イッテマデ モヤサレタノカ…。」
「タイヘンナノ…。」
集積地棲姫の目が死んでいて、港湾棲姫らは憐れんだ目で見ていた…。
「デ、ホカノ オミヤゲハ…。」
コトリ
「「「……。」」」
集積地棲姫はいつか分からない頭蓋k…。
「チガッタ。」
「チョ、マテー!イマノ ナンダ!?オイ!」
ナチュラルに袋に戻す集積地棲姫にレ級が叫ぶ。北方棲姫と港湾棲姫は一瞬見て、真っ白に固まってしまっている。
「アッタ アッタ。コレダ。…ドウシタ?」
「イマノ ショックデ ハンノウ デキネーヨ…。」
集積地棲姫がヤシの実や貝殻を出すが、北方棲姫と港湾棲姫は無反応だ。しばらくして…。
「…ハッ!?ナニヲ シテイタノカシラ…?」
「オモイダセナイノ…。」
二人は…本能が今の記憶を完全に消し去った。
「アラ、シュウセキチセイキ オカエリナサイ。」
「オカエリナノ!」
「オ、オウ…。」
「ヨホド ショックダッタンダナ…。」
記憶が消し去るどころか飛んでいた。無かったことになっていた。
「コレ オミヤゲナノ!」
「ソウダ。スキナノヲ エラベ。」
北方棲姫はどれも欲しいように選んでいて、港湾棲姫がそんな北方棲姫を見て微笑む。
「コレハ…?」
「ヤシノミダ。アトデ ミンナデ ノンダリ タベタリスル。」
「ノンダリ…タベタリ…。」
北方棲姫が想像した図は読者に任せる。
「スゴイノ…。」
「スゴイヨナ。」
「ホントウニ スゴイノ…。」
「?」
「オオキナ カイナノ。」
北方棲姫が一際大きな貝殻を手に持つ。そして…。
「オネーチャン カワイイノ!」
「ソ、ソウ…?」
北方棲姫が港湾棲姫の髪につけてあげる。港湾棲姫は少し恥じらっていた。
「…コレニ スルワ。ホッポガ エランデクレタカラ。」
港湾棲姫はそれを大切に、壊さないように気をつけて触れる。そこに…。
ガララララ
「フフ…。ハヤアガリハ イイワネ…。」
「アラ、オカエリナサイ。」
防空棲姫が帰ってきた。バイトの早上がりだろう。
「フフ…キタンダァ。シュウセキチセイキ。」
「タダイマ。ボウクウセイキ。」
二人が口元を緩ませて言う。
「オミヤゲガ アル。エランデクレ。」
「ヘーエ、オミヤゲ?」
防空棲姫が適当に巻貝を手に取って、耳に当てる。
「コウヤッテ、ムカシノヒトハ ウミノコエヲ キイテイタミタイ…。」
「へ〜。」
防空棲姫が巻貝を耳に当てて目を閉じる。
カサカサ…
「…カサカサ?」
何か異変を感じて、防空棲姫が耳から巻貝を離して、中を見た。
「……。」
コンニチハ
ヤドカリだった。
「…ヒュゥ…。」
ドサ…
「ボウクウセイキ!?ボウクウセイキー!」
真っ白に倒れた防空棲姫にレ級が抱える。
「マザッテイタノカ…。アシタ、カエシニ イク。」
「イノチハ タイセツナノ!」
そんな騒いでいる二人を放って、集積地棲姫がヤドカリを水の入っていない水槽に入れた。
「ナンダカ ツカレチャッタ…。フフフ…ヘヤニ モドルカラ…。」
防空棲姫がフラフラして二階へ登る。
「オミヤゲハ オイテオク。ヘヤニ モドッテ、デイリーヲ ヤッテクル。」
集積地棲姫は立ち上がり、部屋を出る。
「ワタシモ センタクモノ ヤラナクチャ…。」
港湾棲姫も庭に干してある洗濯物を取りに行った。
「…ホッポ。」
「?」
三人が行ったあと、気づいたかのようにレ級が北方棲姫に聞いてきた。
「シュウセキチセイキノ ヘヤッテ…。」
「……。」
集積地棲姫が階段を登る音が聞こえる。
「…ニゲルノ。」
「ソウシヨウ。」
二人は一目散に近くの公園へ遊びに行った。外に出た途端、集積地棲姫の悲鳴が聞こえたが、気にせず走って行った。集積地棲姫 撃沈。
ちなみに、帰ってきた後(主にレ級が)怒られた。
『深海棲艦 五島支部』は今日も平和です。
このままゆるゆる生活が続きますように…。
へんじがないシリアスではないようだ。
次回があるとすれば…。少し動かなくてはいけないようですね。
誰を登場させたいか
-
集積地棲姫
-
戦艦棲姫
-
駆逐棲姫
-
南方棲姫
-
空母棲姫
-
軽巡棲姫
-
重巡棲姫
-
水母棲姫
-
潜水棲姫
-
離島棲姫
-
船渠棲姫
-
護衛棲姫
-
防空棲姫
-
泊地棲姫
-
飛行場姫
-
その他