鉄血の旗の元に《完結》   作:kiakia

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第七十六話 戦士達の休息と新たなる日々

 

 

 後にデンマーク会談と呼ばれた歴史的会談が終了したものの、戦争はそれだけでは終わらない。サディア帝国とヴィシア聖座は未だにロイヤルとの終戦協定を結んでおらず、鉄血は今度は自分達の番と言わんばかりにこれらの協定にオブザーバーとして参加する事を表明し、本当の意味での終戦はまだまだ時間がかかりそうだ。

 

 

 俺達はと言えばしばらくの間、ビスマルクさんから与えられた休暇(ただし情勢が落ち着くまでは騒ぎになるので基地から出歩くなという『お願い』も含めてだが)を満喫しながら束の間の平和を謳歌していたのだが、その間にも国際情勢は刻一刻と変化していく。

 

 

 極東クルジス・エルサレム共和国への移住を希望する国内のユダヤ人に対する移住の為のサポート。

 

 

 ビスマルクさんが戦争を終結させ、国内の発展に注力をした功績により公王陛下直々に事実上最高位の勲章である柏葉・剣・ダイヤモンド付騎士鉄十字章を授与されたという出来事。

 

 

 自由アイリス教国の解散及び、ロイヤルに亡命していた国民の帰還。更にはリシュリュー枢機卿の地位の返上を中心としたジャン・バールさんによる旧自由アイリス派のエリート層の粛正。

 

 

 ロイヤル以外の大国によるマンジュウの大々的な発表とライセンス生産の準備表明。

 

 

 重桜、北方連合、ユニオンを中心としたなどによるマルタ島のサディア帝国の帰属を認める声明により、ロイヤル国内で暴動が勃発し数千人規模の逮捕者・重軽傷者を出しつつも最終的には鎮圧された『リバープールの大暴動』事件。

 

 

 そして、ロイヤルネイビーの陣営代表であったクイーン・エリザベスの辞任。

 

 

 特に最後の出来事は、ただでさえ敗戦を迎えてロイヤル国民へのクイーン・エリザベスへの不満が爆発寸前になっていた時期に起きたとされる、豪勢なエリザベス達の生活を表した写真や証拠が内部から流出した事により起きた出来事だ。

 

 

 リバープールだけではなく、エリザベスの退陣を求める大規模なデモがロイヤル国内で多発した事により、最終的には死人が出なかったのが奇跡と称されるような荒々しい退陣劇となってしまった。

 

 これによりエリザベス達の資産の多くの没収や外交権や交戦権の没収。予算のカットだけではなく、さらにはkansenの政治参加の禁止法案が可決された事により、最早ロイヤルネイビーは全ての栄誉を失ったと言えるだろう。

 

 それでも最後の一線としてkansenの人権の否定や処刑といった事態は避けれたのは不幸中の幸いといえるか?それとも最後の仕事と言わんばかりに部下達の尊厳だけは守り切ろうと、生卵や腐ったトマトを国民にぶつけられながらも、やり通したクイーン・エリザベスの能力が光る最後の瞬間だったと言えるのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな国際情勢の変化の中、俺自身も有耶無耶にし続けてきたケジメを付けるべく行動をしなければいけないと考えていた。

 

 

 

 だが、その為には最後のピースが埋まらない。ため息を吐きながらも俺は夕食後のチョコレートケーキを食べ終わり次第、鞄を片手に鉄血海軍本部の通信施設を利用する為に歩みを進めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 通信設備自体はキール第三基地にも存在しているが、長距離通信。いわば海外への通信に関してはより高性能な機器を保有している本部の物を使わざる得ない。現在時刻は既に夜の20時であり、人気の少ない海軍基地の廊下を歩きながら目的地を目指す。

 

 

 やがて目的の部屋の前に辿り着く。扉の前では護衛役であろう二人の兵士が敬礼をしており、会釈をしながら部屋へと入る。ビスマルクさんから許可を貰った際、同時に彼女は気を遣ってくれたのか通信室の内部には人の気配もなく、他の者が入り込む事も出来ぬように厳重なセキュリティが敷かれていた。

 

 

 さて……そろそろ覚悟を決めよう。

 

 

 何のためにこの場にやって来たのかという事を思い出せば、自然と心は落ち着く。椅子に座りながら備え付けられた通信機を起動させれば、幾つかの操作の後、機械音と共に音声がスピーカーより発せられる。

 

 

『久しぶりだね、英雄殿』

 

 

 声の主はリラックスするような柔らかな口調でこちらに語り掛けてくる。その言葉に小さく深呼吸を行いながら答えた。

 

 

「あぁ、久しぶりだね……リットリオ」

 

『いい加減、私を呼び捨てにするのはやめないか?ザラやヴェネトには敬語だというのに私にだけあたりがキツいぞ君は』

 

「うるせぇ。前にも言ったが敬語を使う相手は敬意を向けてる相手にしかしねぇよ」

 

 

 そんな軽口を応酬しつつも俺は声の主である、サディア帝国総旗艦。ヴェネトさんの妹でもあるリットリオに語り掛ける。

 

 

 彼女自身もロイヤルとの交渉なども含めて極めて忙しい毎日を送っており、そんな忙しい日々の中俺の為に時間を割いてくれる事実に内心感謝はしているが、短い付き合いの中でリットリオにそんな事を伝える必要はない。伝えなくても互いの本音は理解できるのだからと省略しながらも本題に入る。

 

 

『……それで、英雄殿が珍しく話があると言うので貴重な時間を割いてシニョリーナからの誘いを断腸の想いで断りつつ、こうして時間を作った訳だが……我が愛しい姉上に関する事かな?』

 

 

 リットリオの口調は軽い様子ではあるが、その言葉の奥底には早くサディアに足を運んでヴェネトさんに告白の返事をしろという威圧も含めたメッセージが込められている。通信越しからヴェネトさんに告白の返事をするなんて許さない。どんな返事であれ男として腹は括れと。そう言いたいのだろう。

 

 

「……本人に直接伝えるからさ、それまで……あと少しだけ待ってくれ」

 

『ははっ!逃げるなよ英雄!やっと戦争が終わったと言うのに女性関係で両国の関係が悪化するのは洒落にならないからね』

 

 

 

 通信機の奥から笑い声が聞こえてくるが、それが彼女の冗談なのは分かり切っていた。彼女なりの激励なのだと理解しながら会話を続ける。

 

 

『ふむ、では聞くが今回の要件は何だ?まさか私の気を引きたいからと言って夜遅くまでお喋りしようって訳じゃないだろう?君だって忙しい身だしな』

 

 

 皮肉気味に言ってくるリットリオの言葉に小さくため息を吐きながらも言葉を返す。

 

 

「実はちょっとした相談があってな。単刀直入に言うけど……ビスマルクさんから指輪を貰ったんだ」

 

『ふむ?それはビスマルクから告白されたと言う事か?それと───』

 

「下世話な事はないよ。ビスマルクさんは心の底から尊敬はしているがそう言う関係じゃない。今回の会談を無事に終わらせたのと、直後の戦闘の功績でケッコン指輪を渡されたんだ」

 

 

 リットリオのジョークに塩対応しながらも手提げカバンの中から取り出した小さな箱を観ながら説明を行う。その小箱の中身こそ、ビスマルクさんが俺へと渡したケッコン指輪。

 

 キューブから産まれたkansenとその能力を引き出すことができるキューブ適正者である指揮官が互いに信頼し合う事で更なる力を発揮させるための媒介物。非常に高価な代物で指輪ひとつで大艦隊が複数出撃可能な程の莫大な資金を必要とする代物。

 

 

 そして何よりも、そんな科学的なアプローチは抜きにして。愛するkansenに指揮官が自身の愛を誓い、一生を添い遂げることを誓い合う愛の証が俺の手のひらの中にある。

 

 

 

 

 

 ───何故か複数個も。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今後も事も兼ねてとビスマルクさんに五個、更にその前に明石から貰ったものも含めて全部で六個の指輪を持ってるんだよ……」

 

『成程な。英雄色を好むと言う言葉があるが、まさに君はそれと言う事か』

 

「おっかしぃなぁ!!お前にだけは絶対に言われたくない言葉が聞こえた気がする!?」

 

 

 ケタケタと笑うリットリオの笑い声にツッコミを入れながら頭を抱える。ビスマルクさんからこんなに多くの指輪を貰った時は正直目を疑ったが、使わない分は持っておいて構わない。当人同士が納得するなら複数人にケッコン指輪を渡す事は何ら問題ないと言われ、ありがたく頂戴する事にした。

 

 同時にビスマルクさんの口から、ヴィシア側は本国の自由アイリス派の面々の粛正や公職追放なども兼ねてクソ忙しいのでガスコーニュとゆっくりと話し合ってくれというメッセージが伝えられたが、サディアは別。早く厄介なヴェネトさんとの関係に決着を付けなさいと命じられたのは秘密だ。

 

 

『つまり、英雄殿は複数個の指輪を貰っておいて誰に指輪を渡すべきか悩んでいる。だからこそナンパの達人である私に助言を求めに来たという訳か』

 

「まぁ……そうなるな」

 

『殴っていいかい?』

 

 

 リットリオの声音は優しいものだったが、軽口を叩き合った俺達の間に流れる空気は瞬時に張り詰めていた。

 

 

『全く……これでも期待はしてたんだよ?やっとヴェネトにも春が来る。あの指揮官の事だ、薔薇の花束を片手にタキシード姿で我が愛しの姉を出迎えたいからそのサプライズの為の相談でもしに来たのかな?と思っていたんだ』

 

 

 リットリオは怒りを通り越し、呆れかえった声音で話を続ける。

 

 

『なのに蓋を開ければ、まさか複数の指輪を贈られて誰が本命なのか分からなくなったなんて……ははっ、笑えない冗談だよ』

 

「……返す言葉もない」

 

 

 リットリオの指摘はもっとも過ぎてぐうの音も出なかった。最初は悩んだんだ、ガスコーニュ。シュペー。そしてヴェネトさんの三人の内誰に指輪を渡すべきなのだろうか?全員に?一人に?それとも俺みたいな優柔不断野郎には誰かを選ぶ資格はないのかと。

 

 

 しかし、答えが出ないまま時間が経つにつれて焦りばかりが募っていった。戦争が終わって休暇だからこそ余計に考え込んでしまった。未来予想図を広げようとしてもその地図の開き方がわからない。結婚や恋愛に関する本を読み漁り、俺を愛していると伝えてくれた三人の女の子達とこれからの関係を考えていくと思考が袋小路に嵌り込む。

 

 

 そして気がつけば誰かに相談しなければとなってしまった。鉄血唯一の既婚者の現役指揮官はZ1さんが妊娠したやらなにやらで忙しいらしく、ビスマルクさんは恋愛相談は無理と言っていた。

 

 

 ジャン・バールさんは仕事柄忙しいらしく、なによりそんな相談をすればヴィシアから今すぐ艤装片手に俺を殺しに来る可能性も高く、この手の相談に最も向いているであろう妹は一般人なのでこの通信機を使えない。

 

 

 こうして悩んだ結果、最終的に白羽の矢がたったのがリットリオだった。同性とはいえ女性経験も豊富で、彼女は今まで何人もの女性を落としてきた手腕があると噂されている。それに、彼女からの助言があれば何かヒントになるような物を得られるかもしれないと思ったのだ。勿論、何れヴェネトさんに答えを伝えにいくという表明も兼ねてのものであったが。

 

 

 

『全く……とはいえ、このリットリオに相談する選択肢を導き出したことは評価しようじゃないか』

 

 

 

 呆れた口調ではあるが、リットリオは小さくため息を吐きながらも笑みを浮かべる。皮肉を口にしつつも、リットリオは真剣に俺が困っていた事に対して真摯に対応してくれていた。従者にワインを頼む声が通信機越しから届きつつも、やがて彼女は念を押すように問いかけてくる。

 

 

「それで……アドバイスを頼めるか?」

 

 

『あぁ、君も指揮官なら私の言葉を心に刻みたまえよ?前置きは抜きだ。まず前提条件として君は大事な事は、君がそもそもそういう風に見ている相手がいるかどうかだが…君は自身の周囲の女性陣に魅力を感じているのか?』

 

 

「そりゃまぁ…」

 

 

『ぶっちゃけると押し倒してベッドの上で合体したいと思っているのか?嬌声を聞きたいか?キスして抱きしめ合いたいとは思わないか?胸を揉みたいと?太ももを撫で回してやりたいとか考えた事はあるか?ペニスをぶち込み処女を奪い、自分だけのオンナに調教したいと考えたか?ついでに君の好みの体位を教えてくれないか?』

 

 

「お、おい!待て!?おま、いきなり何を!?」

 

 

 唐突なセクハラ質問攻め。リットリオが早口で捲し立てていくが、思わず俺は動揺してしまう。な、なんだ!?なんでいきなりこんな事を!?

 

 

『落ち着け。別に最後以外は下ネタを言っている訳じゃない、私達がこれから行う事を考えると真面目な内容さ。君が人並みの性欲と情欲、そして異性への興味があると言うのなら話は簡単だ』

 

 

 リットリオはまるで歌うように囁く。それは先程までと同じ声音だというのに何故か、俺にとっては妖艶に聞こえた。

 

 

『下半身で物事を考える事を嫌悪するシニョリーナも存在するがそれは悪い事ではない。君は真面目だからこそ下手に悩んで相手の気持ちだとか、恋愛観やらなにやらで混乱してしまっている様だが……サディア風に言えば恋愛なんて簡単な事なんだ』

 

 

 やがてリットリオはふふっと笑う。

 

 

『自分が抱きたいと思う女に指輪を渡せ。本能に従い、原始的な欲求に従えば良いんだ。もう一度問おうか、君は周囲の女の子とエッチな事がしたいと思った経験はあるのか?私は決して貴方を笑わない、君はどう答える?』

 

 その言葉を聞いた瞬間、ドクンッと心臓が大きく高鳴った。その鼓動は激しく脈打ち、身体は熱くなる。通信機越しから聞こえてきたリットリオからの問いはある意味では当然のもの、至極真っ当なものであった。

 

 

 

「……ある。エッチな事がしたいと何度も思った。何度も抜いたさ、何度も妄想したさ、あの身体を俺の欲望のままに弄び、滅茶苦茶にしてやりたかった!!」

 

 

『ふむ、そうだろう。それが正しい男の感情だよ、恥じる必要はない。ただ、その相手とセックスが出来るのかという話になるが……それはまぁいい」

 

 

 

 絞り出すように、しかしはっきりと自分の想いを伝える。するとリットリオはクツクツと愉快そうに笑い、そして俺へと返答を投げかけてきた。

 

 

『ならば話は簡単だ。自分が抱きたいと思ったシニョリーナに、後はそれをしっかりと言葉と行動で伝えればいい。勿論抱かせろだなんて言葉を口にすればビンタされる可能性が高いが、自分が抱きたいと思った女こそ、君が本当の意味で好きな女性なんだ……後は君なりの言葉で伝えれば問題ない』

 

 

「なるほどな……」

 

 

 

 確かに、そうだ。リットリオの言葉をふざけていると切り捨てる事は簡単ではあるが、彼女の言葉は悩んでいた俺の心を氷解させていく。

 

 自分に正直になれば良い。恋愛観だとか、未来像とか関係なく。自分が今、誰と一緒に居たいか。自分が誰を女として見ているのか?そして、その子とベッドの上で愛し合い、一つになりたいかどうか?……俺の中で様々な葛藤があったが、それでも答えは既に出ていた。

 

 

 

「流石にちょくちょくナンパとかしている人は違うな……」

 

『ふっ、褒めても何も出ないぞ?』

 

「褒めてねえよこの野郎…ただまあ、相談に割としっかり答えてくれたのは…その、感謝するよ、ありがとう」

 

『ははっ、大変結構!答えが出た様で何よりだ。何、君はもしかすれば義兄になるかもしれない男だ。これくらいのものなら安いものだ』

 

 

 

 最後に放った言葉に思わず面を喰らうが、リットリオよ言葉には本気の色が含まれていた。アドバイスをしたのだから姉から逃げるな。ヴェネトさんに必ず返事をしろと言外に込められており、最後に背中を押してくれた彼女に感謝の言葉を伝えつつ、通信を終えるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 翌日。朝早くからもう着慣れて少しヨレヨレになってしまった黒い軍服に着替えると、部屋に備え付けられた鏡で身だしなみを整える。髪もきちんと整え、歯も磨いた。服装は問題なし、表情も悪くない。

 

 

「ピヨっ!!」

 

「あぁ、ありがとな。頑張ってくるよ」

 

 

 朝食のベーグルを持ってきてくれたマンジュウの敬礼に見送られながら、俺は部屋を出る。すると、別に皆に伝えた訳でもないと言うのに何かを察したのか廊下にはこの基地に所属するマンジュウ達がずらりと並び、小さくピヨッ!と鳴くと共に並んで敬礼をする姿があった。

 

 思えばこの基地に配属されてからと言うものの、マンジュウ達には何度助けられたか数えきれない。彼らは小さな英雄だ。彼らが縁の下の力持ちとして支えてくれたからこそ今俺達はここにいる。彼らが信頼してくれたからこそ、俺は彼らの期待に応えようと前を向くことが出来た。

 

 

『幸運を祈ります』

 

 

 言葉を発する事が出来ないマンジュウ達であるが、その瞳からは俺の身を案じつつそう言っているように感じた。息が詰まりそうな緊張は和らぎ、最後に残ったマイナス感情も彼らの激励によって消え失せる。

 

 

「ありがとうな。行ってくるよ」

 

 

 小さく呟くと、そのまま廊下を歩きだす。目指す先は当然執務室。扉をノックすると中から返事があり、俺の心臓は高鳴り出すのを感じつつも扉を開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほう、早かったな卿」

 

 

 予定の時刻より30分以上も早く到達していただきあろうグラーフの言葉が聞こえてきた。彼女はソファーに腰かけており、その表情はどこか満足げに見えた。

 

 

「……ほら、全員連れてきたわよ…ったく、急に呼び出して…重要な用事でもなきゃ承知しないわよ!」

 

 

 足を組みながらクッキーを口にしていたヒッパーは少し不機嫌そうな様子でそう言葉を述べるが、彼女は不機嫌なのではなく、ただの皮肉と照れ隠しなのだと既に知っている。しかし、それを口に出して指摘すれば怒るだろう。

 

 

「おはよう指揮官。何かあったの?ガスコーニュちゃん絡みの話しかな?」

 

 

 

 マフラーで口元を隠しながらシュペーは小首を傾げる。その瞳には何処までも優しさと親愛が満ちており、思わず天使のような彼女の姿を見るだけで心は癒され、心は落ち着いていく。

 

 

「主(メートル)……もしかして……」

 

 

 

 そして、ガスコーニュはといえば、少しだけ挙動不審な様子で俺の顔を見つめている。頬を紅潮させながら、しかしその視線は決して俺から離れることはない。何かを覚悟しているような、それでいて恥ずかしい事を我慢するような、そんな表情であった。

 

 恐らく彼女達だけはなんとなく俺がやろうとしている事を察したのであろう。そして同時にそれがとても大切なものであるという事も。

 

 

「まぁうん……大事な要件と言えばそうなんだけどね?」

 

 

 無理に格好をつけようとするのは辞めた。キザな言動も考えたが、結局空回りをして無駄な醜態を晒すだけだろう。ただ自身の伝えたい想いをストレートに言葉にする。それだけを考えた方が上手く行くはずなのだから。

 

 ぶっちゃけると土壇場になったせいで頭の中で考えていた言葉が全て吹き飛んでしまったのだが、それもまぁ良しとしよう。飾り立てた言葉よりも自分らしくいけばいいと俺は懐から指輪を入れた箱を四つ取り出し、そのままテーブルの上に置く。

 

 

「これ……指輪?どうして……」

 

「いやね?ビスマルクさんからそれまでの功績だって指輪をいくつか預かったんだ。正真正銘、本物のケッコン指輪。上層部との話しは付けたと言うか、上層部が寧ろ俺に渡しておけってビスマルクさんも言われてたみたいでね」

 

「……指輪…はぁ!?指輪!?ななな、何を急に!?」

 

「おかしくもあるまい、卿の働きならば送られてもおかしくはなかろうよ…とはいえ、全員をまとめて呼ぶとは…まさかな?」

 

「そのまさか、なんだよなぁ…」

 

 

 

 指輪の正体を知った途端ヒッパーが慌てた様子で立ち上がり、それに対して俺が苦笑する。その様子を見てグラーフは愉快そうに笑い、ガスコーニュとシュペーは目を大きく見開き、ヒッパーは俺の言葉を聞いて少し冷静さを取り戻したのか再びソファーに腰かけた。

 

 

 小さくため息を吐きながらグラーフの作ってくれた空気を逃さないようにと言葉を続ける。初めて皆と出会った時とは違い、絶対噛まないように。一言一句違えずに、自分の言葉で、誠意を込めて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だからまあ、その、なんだ……もし皆が受け入れてくれるのであれば、全員俺とケッコンしてくれると嬉しい、かな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リットリオとの対談を得て俺の意志は固まった。それはある意味優柔不断であり、ある意味では中途半端とも言える答えかもしれない。しかし、自分が今、誰と一緒に居たいか。自分が誰を女として見ているのか?そして、その子とベッドの上で愛し合い、一つになりたいかどうか?そう考えると、答えは簡単に出た。

 

 この子達と共にありたいと。グラーフも、シュペーも、ヒッパーも、ガスコーニュも、みんな一緒にいて欲しいと思ったのだ。俺を支え続けてくれた彼女達のように、俺も彼女達を支えたい。共に戦い、そして生きていきたい。

 

 それは義務感や使命感ではなく、ただ純粋に愛しているから。誰か一人を選ぶのではなく、彼女たちを愛しているからこそ全員を嫁にしたい。それが、俺の出した結論であった。

 

 

「ふむ、我としては特に拒む理由は無いな?卿と共に過ごす日々は中々刺激に満ち溢れ、我の虚無感を失くしてくれた……卿の妻として、卿の子を孕む人生というのも悪くはない。それに、此処まで来て断る程狭量でもなければ臆病でもない」

 

 

 グラーフはそう言いながら小さく笑う。しかし、その瞳には強い意志が宿っており、拒絶するつもりなど微塵もない事が伺えた。

 

 

「まさか卿とこのような関係になるとはな……だが、悪くない。我は受け入れよう。ヴァイス、我を幸せにしてくれよ?」

 

「勿論だ……ありがとう、グラーフ」

 

「礼を言うのはまだ早いぞ?これからが本番であろう?」

 

 

 彼女の言葉に思わず口元を緩めてしまう。そうだ、まだ終わりじゃない。次にシュペーは何かに迷った様子であったが、やがて何かを決意した様子で口を開いた。

 

 

 

 

「うーん……ちょっとだけ、不満もあるかな?告白したのに全員まとめて返答されるってなんだか釈然としないよね?まぁ指揮官の事だからお嫁さんにしたい子達に序列だとか順番を気にしないように全員まとめて告白したんだろうけど……なんだろ?ドイッチュラント姉ちゃんが言ってた、あの指揮官は不誠実なヤリチンハーレム男に違いないって言葉がなんだか分かる気がする」

 

「うん、それは本当に申し訳ない…!シュペーとガスコーニュには引っ叩かれるのも覚悟してる!」

 

 

 

 シュペーの言葉に慌てて頭を下げる。わざわざ勇気を出して好きだと告白してくれた女の子に返事を散々待たせた挙句、他のメンバーも含めてまとめて嫁になれと要求したのだ。そりゃ怒りも沸いてくるだろう。

 

 

「ふふっ、ちょっと複雑だけど別に怒ってないよ。私はヴァイスが好き。大好き……愛してる」

 

 

「……俺もだ」

 

 

「足りない。俺もだ、じゃなくて?」

 

 

 シュペーが首を傾げ、俺の目を見つめて問いかける。その目は純粋そのもので、彼女が本気で俺を愛してくれている事を理解でき、だからこそ俺は彼女の目をしっかりと見据えて言った。

 

 

「シュペー、君を愛してる。だから……俺の妻になって欲しい」

 

「うん……喜んで」

 

 

 その瞬間、彼女は満面の笑みを浮かべて俺に飛びつき、そのまま唇を重ねた。彼女からのキスは優しくて甘くて、まるでお菓子のような甘さだった。彼女を強く抱きしめ、そしてそのまま何度も口づけを繰り返す。次第に激しくなり舌を差し込むが抵抗は無く、寧ろ受け入れるように積極的に絡みついて来た。

 

 

「ずっと…こうしたいと思ってた…ヴァイス。幸せにしてよね?」

 

 

 やがて舌を絡め合う激しい接吻が終われば、彼女は蕩けたような表情でこちらを上目遣いで見上げて、そんな言葉を告げた。

 

 ああ、当然だと言わんばかりに彼女をもう一度強く抱き締め、やがて二人の温もりはゆっくりと離れていく。グラーフ達は見て見ぬふりをして見守っており、シュペーが少し恥ずかしそうに顔を赤らめて微笑むと、ガスコーニュに言葉を促していた。

 

 

「主(メートル)……この感情は『喜び』?それともシュペーとキスをした事への『嫉妬』?うぅ……ごめんなさい主(メートル)……こんな時、どうすればいいのか分からないけど……」

 

 

 情緒が幼いガスコーニュは唐突に俺に告白の返事をされた事により感情の大洪水に見舞われているらしく、今にも泣き出しそうな顔でこちらに近寄ってくる。ずっと告白の返事を待ち続けてくれた愛しい女の子。そんなガスコーニュに俺は近づくと、優しく身体を抱き寄せる。ガスコーニュの小さな体は俺の腕の中にすっぽりと収まり、彼女の柔らかさと甘い匂いが感じられた。

 

 

「ずっと……待たせてごめんな?ジャン・バールさんには土下座してでも、殴られてでも君と一緒に過ごせるように頑張るから。だからずっと俺の隣に居て欲しい……愛してるよ、ガスコーニュ」

 

「うん……私も……私も貴方の傍にいたいです、主(メートル)好きです…大好きです!」

 

 

 ガスコーニュは小さく震えながらもそう言い、俺は彼女の顎に手を添えるとそのまま持ち上げてそっと口付けを交わす。彼女は拒まず、むしろ自分からも求めてくるように深く口づけを繰り返してきた。しかし長く口付けを交わしていれば息が続かなくなり、一度唇を離すと今度は頬へキスをする。ガスコーニュはくすぐったそうにしながらもどこか幸せそうだ。

 

 特別計画艦であり、ヴィシアの陣営代表であるジャン・バールさんの妹という地位である彼女と正式に結ばれる偶には関係各所に頭を下げる必要があるだろう。

 

 

 生半可な覚悟で妹に手を出すのであれば全てを投げ打ってでも、ガスコーニュの姉としてお前を殺すと言っていたあの人に大好きな彼女との婚約を認めて貰うために、またヴィシアに行かなければならないなと俺は決意を新たにする。

 

 

 シュペー、ガスコーニュ、グラーフは俺の妻になる事を受け入れてくたが、もう一人。最後のメンバーであるヒッパーはそんな俺達の様子を無言で見つめており、やがて小さくため息を吐いた。

 

 

「まぁ、アンタがそういうヤツだって事は分かってたけどね」

 

 

「……嫌なら無理に受け入れなくてもいいからね?シュペーも言ってたけど俺のやってる事は控えめにいって最低のヤリチンハーレム野郎だ。失望したなら……」

 

 

「バカ」

 

 

 罵倒と共に額をデコピンされ、思わず仰け反る。

 

 

「はぁ?誰が受けないなんて言ったのよこのバカ!遅いわよ!あぁそうよ!なら言ってやるわよ!私もアンタが好きよ!大好きだってぇの!!」

 

 

 ヒッパーは火山が噴火したかのように突然怒り狂い始め、顔を真っ赤にして叫ぶ。それは、まるでずっと秘めていた気持ちを全て吐き出しているようだった。

 

 

「サディアでアンタが死にかけた時は怖かった!シュペーがマロングラッセを送った時はもやもやした!何よりアンタがあのロイヤルのスパイに撃たれた時は生きた心地がしなかったし、その時はもうアンタの事が好きになってた!もうあんな思いをするのは絶対に御免だけどね!」

 

「ああ……悪かった」

 

 

 確かに彼女の言う通り、もしあれ以上酷い事になったらと思うとゾッとする。しかしヒッパーはこちらを見上げると不機嫌そうな表情を浮かべ、こちらを睨みつける。

 

 

「そりゃ、告白しなかった私だって悪いわよ!でも私よりおとなしくて可愛いシュペーとガスコーニュがアンタの事が好きだって分かった時!どれだけ私が悩んだのか分かるの!?それに……」

 

 

 ヒッパーが俺の首元を掴み、そのまま強引に引き寄せる。そして俺の顔を見上げ、じっと見つめてくる。その瞳は僅かに潤んでおり、まるで何かを求めているようだ。

 

 

「アンタが……私の事を女の子として見てないんじゃないかって思った時……凄く不安になった……多分終戦を迎えたんだからどっちかにアンタが告白して私も初恋を諦めてそれでもアンタの秘書艦として過ごせればそれで良いって泣きながら言い聞かせた……なのに…なのに今更好きだなんて……」

 

 

 ヒッパーは声を震わせ、目からは大粒の涙が零れ落ちる。肩を揺らしながら泣くその姿を見て、俺は彼女を優しく抱き寄せるとその頭を撫でる。彼女は少し驚いたようにビクついたものの抵抗する事はなく、それどころか俺の背中に手を回してきた。

 

 

「ヒッパー、愛してる。俺とケッコンして下さい」

 

「……ばーか」

 

 

 小さな声で囁かれた言葉を防ぐように彼女の唇を奪う。今度は舌を絡ませるディープキス。互いの唾液を交換し合い、舌を擦り合わせていればやがて息苦しさを感じてどちらともなく唇を離す。しかし彼女の方から離れる気配は無く、ただひたすら俺に抱きついていた。

 

 

 そして、キスを終えると彼女はテーブルの上に置いていた指輪を入れた箱を強引に一つ、真っ先に掴み取ると俺に見せつけならこう宣言する。

 

 

「これはもう私のものなんだから、返せだなんて言われてもぜーったい返してやらないんだからね!ヴァイス!私とケッコンするんならそれ相応の覚悟はしなさいってぇの!」

 

「ふふっ、素直じゃないねヒッパーちゃん」

 

「うっさいわよシュペー!……ああもう!その顔はやめなさい!このバカ指揮官!」

 

 

 彼女の宣言を聞いて苦笑するシュペーに文句を言うヒッパーの姿に思わず釣られて笑ってしまうが、俺はヒッパーの左手を取り、俺は自分の手を重ねて指にゆっくりとリングを通す。

 

 

「ずっと、離れないでよね」

 

 

 彼女の顔はこれ以上ないくらい幸せそうで満面の笑みで輝いていた。俺はそんな彼女を見て微笑む。

 

 

 

 

「ああ、ずっと君の傍にいるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レッドアクシズに一人の指揮官が着任する。

 

 

 指揮はダメ、身体はモヤシ、メンタルも脆いとダメダメ尽くしの鉄血軍人。

 

 

 ただ運は10、悪運だけは90もあるしぶとい男。

 

 

 これはそんな鉄血のひよっこ指揮官(20歳童貞)が皆に支えられ、時に怒られ、時に皆を巻き込み、上司であるビスマルクの胃を破壊しつつ。

 

 

 

 

 

 

 

 ――そして英雄になるまでの物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 だが、彼らの物語はまだまだ続く。

 

 

 

『ずっと、貴方の事をお慕いしておりました……愛しています。指揮官様』

 

 

 それは、向き合う物語であり。

 

 

 

『……で、だ鉄血の…手を出したら殺す、オレはそう言ったよな?』

 

 

 それは、ケジメをつける物語であり。

 

 

 

『否定も、言い訳も、何もしないよ。君のお姉さんであるイラストリアスさんを傷つけたのは俺だ。だから憎むのも、恨むのも、君の好きにすればいいさ。ユニコーンさん』

 

 

 それは、過酷な現実を直視する物語。

 

 

 

 

 

 

『リシュリュー……ねぇ、リシュリュー…もし良かったらこのまま貴女だけはロイヤルに残らない?』

 

 

『モナーク。私は何も悪い事はしていませんわよ?』

 

 

『ソユーズよ……お主も苦労しているようだな』

 

 

『考え直す気はないんだな?このロリコン野郎』

 

 

 

『……納得いきません、納得いきませんわ!あの鉄血の軍人が!理由も無しにそんな事をするだなんて!』

 

 

 

『指揮官様、貴方に一つ提案がありまして……』

 

 

 

 

 戦争が終わったとしても、彼らの物語はまだまだ続く。『英雄』となった一人の男が紡ぎ出す物語は、きっと多くの騒動を巻き起こす嵐の様な物語となるであろう。

 

 

 

「ふむ、それでは告白も終えた所で一つの案件を処理しようか。それは卿が今夜誰と夜を共にするのか?そして、誰が愛する我らが指揮官の童貞を頂く栄誉を勝ち取るのだろうな?」

 

 

「グラーフさん!?ちょっと待って、お前何言ってんの!?」

 

 

 

 

 だが、今は。新たな関係をスタートさせた、彼らに束の間の休息を願うとしよう。

 

 

 





・ヴィシアの粛正

 粛清ではなく粛正。鉄血からの提案によって全ての責任をクイーン・エリザベスに押し付け自由アイリスの亡命者の面々はロイヤルに利用された被害者であるという論調を作り上げて国内を再統合しようと図るジャン・バール達でしたが、それでもなお、少なくない規模の粛正によって公職や地位の追放や左遷や逮捕などを行う羽目に。あくまで反対派を排除する『粛清』ではなく組織を正しい方向に導く為の『粛正』であって処刑などはされてないとは言えしばらくの間はヴィシアもロイヤルとの講話も含めて大変な日々を送る事でしょう。

・クイーン・エリザベスの辞任
 フッドも含めた幹部達や彼女を支持、擁立した人間の軍人達も含めてかなり大規模な改革がロイヤルでは行われており。最早ロイヤルネイビーのkansen達は軍事的裁量権や政治的な地位に財産と多くのものを没収され、陛下も国民からの支持を内部告発による豪華生活の暴露などにより完全に失って辞任する事に。それでもなお、kansenの人権を奪わせず、名目上とは言えロイヤルネイビー内での王家という組織だけは残す事に成功した陛下は、いや元陛下のエリザベスは最後の仕事を果たしたと言えるでしょう。この辺りに関してもまた後日。


・指揮官の告白
 指揮官をめぐる恋愛模様は最終的にはハーレムエンドという事に。この辺りもダイスによって誰か一人の伴侶を選ぶという展開もあり得たのですが、最後に指揮官はリットリオからのアドバイスによって皆と共に添い遂げる事を望んだのでした。以下はその原作ダイスの様子です。


指輪の扱いについての相談


dice1d3=2 (2)
1.鉄血メンバー
2.鉄血外ねえ…←確定
3.妹

追加ダイス

dice1d3=1 (1)
1.リットリオ←確定
2.ジャン君
3.ガスコーニュ


リットリオへの相談

dice1d10=4 (4)
1~3.そちらの艦隊の誰かに渡せばいいんじゃないかな(投げやり)
4~6.まず大事なのは、そちらがそもそもそういう風に見ている相手がいるかどうかだが…←確定
7~9.ヴェネトに渡すとかそういう話ではないのか…?
10.*おおっと*


指揮官は皆をどう思っているのか?


dice1d10=6 (6)
1.…冷静に考えると皆いい子だし美人ではあるけど高嶺の花感と言うかね?
2~6.まあ、割と皆の事はそういうので見てたりはするよ←確定
7~9.+…ただヴェネトさんはちょっとその、流石に国のトップをそういう目で見るのは難しい部分も…
10.*おおっと*

正直になった指揮官にリットリオ

dice1d10=2 (2)
1~4.ならば、後はそれをしっかりと言葉と行動でで伝えればいいと思うぞ←確定
5~8.ふむ、その中にウチのヴェネトも入っているのかな?
9.皆、となれば私も入っていたりするのかな?
10.*おおっと*

指揮官が後日出会ったメンバー
dice1d10=10 (10)
1~2.まあ、秘書艦のヒッパーからかなぁ?
3~4.…シュペー、からかな?
5~7.やっぱりグラーフかねえ?
8ガスコーニュ…はやる前にジャン・バールとも話さないとなぁ…
9~10.しゃらくせえ、全員まとめて呼ぶか←確定

集まってきた皆に

dice1d3=1 (1)
1.いやそのね?指輪とか預かったんだけどね?と切り出す←確定
2.黙って四つの指輪を取り出す
3.俺には皆が必要だから、俺の専属艦になって欲しい


そして、最後に指揮官は。


dice1d1=1 (1)
1.だからまあ、その、なんだ…ケッコンしてくれると嬉しい、かな




 こうして、累計100話にも及ぶ鉄血の旗の元には完結することになるのでした……と言いたい所ですが、指揮官にはまだまだやるべき事が幾らでも残っています。

 真っ先に指揮官に告白してくれたヴェネトに会いに行く事や、ガスコーニュに指輪を渡した事をジャンお姉ちゃんに伝えていく事。そして、戦後のロイヤルにある密命をもって迎え事になり……もうしばらくアフターストーリーとして彼らの物語は続きますが、あと少しだけお付き合いして頂けると幸いです。また、アンケートによってトップのkansenはR-18エピソードを書かせて頂きますので此方のご協力もよろしくお願い申し上げます。


 次回はちょっとした本編の後に起きた出来事への短編集とR-18。そしてそれが終われば指揮官がヴェネトと改めて対話を果たす物語が始まりますので、今しばらくお待ちくださいませ。


それでは……本編完結記念としてのお気に入り、評価、感想などをお待ちしております……!

指揮官の後世の評価はどうなる?

  • 戦争を終わらせた立役者
  • サディアを救った救国の英雄
  • ロイヤル最大の敵
  • 女の子に手を出しまくりの色を好む英雄
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