ポケットモンスター Let’s Go! ピッピ   作:ディヴァ子

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アオイ:「個人的に、ニャースには常時喋って欲しかったなぁ……」


固い意志を持つ男とラブリーチャーミーなアイツら

「あっ、アオイじゃん! ちょうど良かった!」

 

 だが、先回りされてしまった!

 何で行く先々にいるんですかね、シンくん。

 

「アオイ、この町にはポケモンジムがあってな、物凄く強いジムリーダーってトレーナーと戦えるんだ! 手ごわいけど、強くなりたいなら挑戦しないとだぞ!」

 

 さらに、このアドバイス。わざわざご苦労様だけど、知ってるよ。意地の悪いモブが強制的に挑戦させるからね。何なんだろうね、あの子?

 

『ピッピィ~♪』

「おっ、ピッピもやる気満々みたいだな! なら、これはオレからの応援の気持ちだぜ! ほらよ!」

 

 そして、またしてもバトル……ではなく、まさかの傷薬のお裾分けである。グリーンだったら確実に嫌味と共にバトルとなる所だが、優しいシンくんはそんなムカつく事はしないようだ。ええ子や。

 

「……じゃあ、オレ先行くから、アオイも頑張れよー!」

 

 その後、笑顔を振り撒きつつ、ニビジムへと先走るシンくん。若干照れた表情を見るに、もしかして私にほの字なのかな。本当に初々しいねぇ……。

 ま、ひとまずはポケセンだな。トキワの森にいたトレーナーは雑魚ばっかりだったけど、PPは減ってるからね。あと、ちょっとアカネちゃんをモフりたい。

 

「はい、ポケモンは皆元気になりましたよ!」『ラッキ~♪』

 

 0円スマイルでモンスターボールを返してくれるポケセンお姉さんとラッキーちゃん。アニポケだと「ジョーイさん」だけど、どう見ても「ナースさん」なのは如何なものか。

 ちなみに、アカネちゃんもこの時ばかりはボールに入る。返却と同時に即行で出てくるけど。

 

「ほーら、木の実ジュースだよ~♪」『ピッピ~♪』

 

 ポケモンたちが拾ってきた木の実を磨り潰して作った独自のアイテム「きのみジュース」を、アカネちゃんにプレゼント。それはそれは美味しそうに飲み、「にぱ~☆」と言わんばかりの笑みを浮かべて喜んだ。はぁ~ん、カワエエ♪

 余談だが、木の実はジュース以外にもジャムやドライフルーツにしてリュックにしまっている。糖分はいざって時に便利だからね。遭難した時とか。したくないけど。

 それから、ポケセンで買った「ニビあられ」をアカネちゃんと一緒に頬張りつつ、街の探索に移る。

 「ニビ」シティと言うだけあって、全体的に灰色掛かっており、特に石畳の街道が良い味を出している。さすがに屋根は他の色が使われているが。

 名所は何と言っても「ニビ科学博物館」だろう。ニビジムと並んで、この町の顔と言っても過言ではない。

 今は無理だが、裏口から入ると「ひみつのこはく」を手に入れられる。現状でも化石や隕石を見られるので、50円払ってでも是非行くべきである。

 ……と言うか、今すぐ行こう、そうしよう。

 

「わぁ~♪」『ピィ~♪』

 

 水族館とか動物園とかもそうだけど、静かに何かを観るって良いよね。有機物と無機物の差はあれど、それもまた乙。物言わぬ化石たちがカッコええんじゃ~♪

 さて、アカネちゃんともたっぷり遊んだし、さっそくニビジムに挑みますか。

 

「オース、未来のチャンピオン!」「こんにちはー。あ、これナゾノクサです」

 

 とりあえず、入り口の解説さんに挨拶しつつ、ジムミッションである「くさかみずタイプのポケモンを見せる」をクリア。LPLEではジム毎にこうしたミッションが課せられていて、クリアしなければ挑む事が出来ない。チャレンジャーの適正レベルを調整する為の措置なのだろうが、おかげで縛りプレイがしにくいという、マイナーな弊害が発生していたりする。私は別にする気はないけれど。

 それにしても、内装の進化が凄いな。石ころが連なる岩山になっていたり、しっかり観客席があったりと、第一世代の頃に比べてジム戦が一大イベントだという事がヒシヒシと伝わってくる。さすがにガラル地方には敵わないが、それでもこの発展具合には感動を禁じ得ない。

 

「待ちなー! 子供がタケシさんに何の用だ! タケシさんに挑戦なんて、一万光年早いんだよ!」

「うるせぇ! ガキが調子に乗るんじゃねぇ! この私に勝つなんて、一億光年は程遠いんだよ!」

 

 ピクニックガールのアキナを下し、頭の悪いハリキリ☆ボーイのトシカズにやんわりと間違いを指摘しつつ張っ倒す。どっちもイシツブテしか使わないから、完全にナゾノクサ無双だったので割愛。

 その代わりに、ウチの可愛いナゾノクサのステータスを御覧に入れましょう。

 

◆ナゾノクサ(ヒナゲシ)

 

・分類:ざっそうポケモン★

・タイプ:くさ/どく

・レベル:16

・性別:♀

・性格:ひかえめ

・種族値: HP:45 A:50 B:55 C:75 D:65 S:30 合計:320

・覚えている技:「すいとる」「せいちょう」「ようかいえき」「どくのこな」

・図鑑説明

 ただの草だと思って引き抜くと、気分の悪くなる鳴き声を上げる。夜になると二本の足で300メートルも歩くという。別名はアルキメンデス。

 

 考える葦みたいな別名を持つこの子は、そのものズバリ控えめな女の子。思慮深さと力強さを両立させた、キャワイイ大和撫子だ。能力的に特殊アタッカーになるだろうから、このまま30レベルまで育てる予定。ムーンフォース美味しいです。

 あと、引き抜くと叫ぶって、ようするにマンドラゴラだよね?

 クサイハナもラフレシアもモデルと違って肉食性のモンスターなので、危険性も加味して「ヒナゲシ」という名前になりました。ラフレシアになるとまさにナガミヒナゲシって感じの色合いになるからね。

 さてさて、ヒナゲシちゃんのお披露目はこれくらいにして、タケシへ挑むとしよう。初代は半裸の変態だったが、LPLEはアニメ準拠の恰好をしているので一安心である。

 

「俺はニビポケモンジムのリーダーのタケシ! 俺の固い意志は、俺のポケモンにも表れる! 硬くて我慢強い……そう、使うのはいわタイプばかりだ! フハハハハ、負けると分かっていて戦うか! ポケモントレーナーの性だな! 良いだろう、掛かって来い!」

 

 さらに、堅苦しくも暑苦しいセリフを宣いつつ、いつものあのポーズを取る。指を立てたら別の名前になりそうで怖い。

 

「やかましい、お姉さんの癖に生意気だぞっ!」

「何の話だ!?」

 

 黙れブリーダー、ポケモンは戦わせるものなんだよ!

 

「「勝負っ!」」

 

 ――――――ジムリーダーのタケシが勝負を仕掛けて来たっ!

 

「行けっ、イシツブテ!」『ゴォヴァアアアン!』

 

 繰り出されるは、がんせきポケモンのイシツブテ。たねポケとは思えない攻撃と防御、悲しくなるくらいに脆いタイプ耐性を併せ持つ、序盤随一のいわタイプだ。マサラ人はこれを雪玉感覚で投げ合う訳だが、保護者は一体何を考えているのだろう。

 

「ヒナゲシちゃん、「せいちょう」して「すいとる」攻撃よ!」『ニャゾォッ!』

 

 しかし、やっぱりヒナゲシちゃんの敵じゃない。いわ/じめんの複合タイプが、くさ/どくの特殊アタッカーに勝てる筈がなかった。

 

「くっ、戻れイシツブテ! 頼んだぞ、イワーク!」『イヴァアアアアアクゥッ!』

 

 出たな、いわタイプのポッポ!

 全長8メートルもあるのに、防御と素早さ以外は序盤ノーマル以下のステータスしかない、究極の見掛け倒し。大人の事情により弱くある事を、強いられているんだっ!

 

「イワーク、「いわおとし」!」『グヴォォォッ!』

「耐えてからの「すいとる」!」『ナゾ~ン♪』

「『イワァアアアアアクッ!』」

 

 むろん、余裕で勝ちました。だって、こいつもいわ/じめんタイプなんだもの……。

 

「くっ、敗れたか……! どうやら、君を見くびっていたようだ!」

 

 その後、技マシン01の「ずつき」とグレーバッチを貰い、ジム戦は終了。

 うーん、嬉しいっちゃ嬉しいけど、何だろう、この消化不良は。初代のいわタイプは攻撃と防御一辺倒だから、張り合いが無いんだよなぁ。強化後に期待しよう。その頃にはタケシも化石ポケモンをコンプリートしてるからね。カブトプスやオムスターはともかく、プテラがキツい……。

 

「ボンジュール!」

 

 と、ジムを出た所で、初代ライバルことグリーンくんが登場した。相変わらず頭がツンツンしてる。オーキド博士に頼まれてアドバイスに来たらしいが、残念、もう勝ったよ。

 さぁ、スーパーボールを置いて、さっさと失せるんだ。私、こいつ嫌いなんだよ。生で見るとよりムカつくし。

 

「じゃあな、バイビー!」

 

 おう、あくしろよ。ついでに二度とその面見せるな、バーカバーカ。

 さーてと、バッチも手に入ったし、いよいよニビシティともお別れね。次なる目的地はお月見山と、その先にあるハナダシティ。狙うはもちろん、ハナダジムのマイ☆ステディ、カスミである。

 そうと決まれば即行動。邪魔者(モブ)はもういないし、3番道路を通らせてもらいますよっと。

 ここではコラッタやオニスズメと言った序盤ノーマル組に加えて、サンドにアーボ、マンキーなんかが出てくる。特にマンキーは貴重なかくとうタイプ(なのにシバには使ってもらえない可哀想な子)だから、是非とも手に入れておきたい。使わないけどね。コレクションだよ、コレクション。あと経験値。

 トレーナーについては、特に何という事はない。精々、コーチトレーナーがフシギダネやニャースなど、ちょい珍しいポケモンを使ってくるのと、報酬に元気の欠片をくれる事のみ。マジで特筆すべき物がない。

 欲しいポケモンもいないし、ポケモンで回復してから、お月見山にインさせてもらいましょう。お邪魔しま~す♪

 

「ここがお月見山……」『ピィ……』

 

 薄暗い迷路のような洞窟が隣町まで長々と続く、カントー屈指の観光スポット。珍しいポケモンも多く、ピッピ系統やパラスにイワーク、頑張ればラッキーまで出てくるという、素晴らしい場所。月の石やポケモンの化石も、基本的にここでしか手に入らない。

 だが、一番のイベントと言えば、やはりロケット団との遭遇だろう。特にピカ版リメイクであるLPLEでは、あのラブリーチャーミーな連中が現れる。オラ、ワクワクして来っぞ!

 

「おっかしぃわねぇ……どこにあるのかしら?」「もう少し奥にあるんじゃないか?」

 

 あっ、いた。

 何かの尻尾みたいなロングの赤髪に凛とした顔立ちの美女と、センター分けの青髪に碧の瞳を持つキザったらしいバラの似合うイケメン。何より、黒地に白い上着を纏った専用の「R(ロケット)」団員服が、彼らという存在を物語っている。

 間違いない。ホワイトホールなあいつらだ。白い明日が待ってるぜ。

 く~っ、まさか、本当にこの日が来ようとは!

 

「そこの二人、何を話しているの!?」

 

 とりあえず、前振りをしてみよう。あの二人なら、必ず望む答えを返してくれる。

 

「何だかんだと聞かれたら!」

「答えてやるのが世の情け!」

「世界の破壊を防ぐ為!」

「世界の平和を守る為!」

「愛と正義の悪を貫く!」

「ラブリーチャーミーな敵役!」

「ムサシ!」

「コジロウ!」

「銀河を駆けるロケット団の二人には!」

「ホワイトホール、白い明日が待ってるぜ!」

『ニャーんてにゃあっ!』

 

 シャキーンとポーズを決めたムサシとコジロウ、それと滑り込みで間に合ったニャース。そう言えば入り口の上で昼寝してたっけな。

 

「ちょっとアンタ、盗み聞きとは趣味が悪いわね!」

「つーか、ニャース、お前どこで何を見張ってたんだよ!?」

『ちゃんと呂畑の石ころを見張ってたにゃ』

「「ようするにサボってたんだろうが!」」

『猫は気紛れなのにゃ~♪』

 

 林原めぐみと三木眞一郎と犬山イヌコが仲良く喧嘩してる。良いぞこれ~♪ ←ソーナンス!

 欲を言えば、うえだゆうじがそこに加わってくれると尚嬉しいのだが、LPLEの環境下では仕方ない。レッド戦後の楽しみにしておこう。

 まぁ、それはそれとして、

 

「サイン下さいっ!」

「「『えぇっ!?』」」

 

 サインを求めたら物凄く驚かれた。「何言ってんだこいつ」って感じぃ~。解せぬ。

 

「……と、とにかく、化石は渡さないからな!」

「アレを売ってぼろ儲けするのよ!」

『バイバイにゃ~!』

 

 そして、聞いてもいない活動目的を捨て台詞に、ムコニャは洞窟の奥へと走り去って……否、逃げ去っていった。酷いなぁ。

 ま、しっかり追い掛けるんだけどね!

 その後、アイテムを拾ったり、ポケモンを捕まえたり、山男やミニスカートに短パン小僧と言ったモブを倒したりして、私たちも洞窟の奥へ歩を進める。月の石がいっぱい♪

 そうそう、ここでは初めて理科系の男が出てくるんですよ。こいつがまた厄介で、ベトベターなんか使いやがるから、地味に面倒なんだよね。毒ガスとか撃って来るし。

 

「アキトくん、「ずつき」!」『ブゥゥウン!』

「ぐわばぁあああっ!」『ベドァッ!』

 

 だので、毒の効かないスピアーのアキトくんでごり押したんだけどね。剣の舞を覚えないから、怒りで無理矢理に攻撃力を上げて、後は頭突きで怯みゲーですよ。レベル差もあるから、負ける要素はまるでなかった。いやぁ、楽勝楽勝。

 ちなみに、ラッキー欲しさにポケモンを捕まえ過ぎたせいで、アキトくんのレベルが18まで上がってしまった。技構成は「ダブルニードル」「きあいだめ」「ずつき」「いかり」となっている。えらく貧弱だが、序盤だから仕方ない。

 蛇足だが、こちらが残りメンバーの覚えている技。

 

◆相棒ピッピ(アカネ)Lv20:「ゆびをふる」「ちいさくなる」「どわすれ」「ずつき」

◆オニスズメ(ハヤテ)Lv19:「ネコにこばん」「つつく」「オウムがえし」「ずつき」

◆ナゾノクサ(ヒナゲシ)Lv18:「ようかいえき」「すいとる」「せいちょう」「どくのこな」

 

 技を覚えさせたい関係上、アキトくん以外の全員が進化前である。

 ヒナゲシちゃんは良いとして……ハヤテ、どうしてお前は猫に小判を手放さない。明らかに技スペース圧迫してんだろうが。いい加減に諦めろよ。飛び道具として便利なのは認めるけどさ。

 アカネちゃんもアカネちゃんで何故か指を振るを忘れさせてくれない。ギャンブル性強過ぎるから外したいんですけど。

 まったく、どうしてウチの子たちは捻くれ者ばっかりなんだ。控えめなヒナゲシちゃんを見習えよ。

 

「わぁ~、洞窟の中って意外と広いのね~!」

 

 あっ、ミニスカートのルリに喧嘩を売られた。手持ちはピッピ一匹。ここはアカネちゃんに任せよう。

 

「アカネちゃん、「ゆびをふる」!」『ピピィ~ン!』

「きゃーっ!」『ピャーッ!』

 

 フハハハ、アカネちゃんのメガトンパンチで一発だぜ!

 ……そろそろパンチ以外の技も引いてくれないかなぁ?

 

「大人の世界に首を突っ込むんじゃないわよ!」

 

 おっと、ムコニャ以外の下っ端団員(♀)もいた。意外と可愛い顔をしている。野郎もいたけど、そっちはカットで。十把一絡げに雑魚しかいないし。スリープならまだしも、コラッタとズバットなんぞ相手にもならん。

 

「あ、化石だ」

 

 そんなこんなでポケモンハンしながら歩いていたら、例の化石を発見した。「かいのかせき」と「こうらのかせき」の二つである。これをグレンタウンの化石研究所に持って行けばオムナイトとカブトを復活させられるのだが、大分先の話なので今はただの荷物でしかない。

 

「コラ、待てよっ! この化石は僕が見つけたんだ! だから、全部僕の物だぁ!」

 

 おや、理科系のミツハルが難癖を付けて来た。

 

「いいや、二つとも私の物だよ?」『ピ~ッピッピッピッ!』

「ヴァー」

 

 むろん、手加減無しでぶっ飛ばしてやった。レベル差って残酷よね。天使のテーゼみたいに。

 こうして私は化石を無事に両方共手に入れたのだが、

 

「お待ちぃーっ!」「ちょーっと待ったぁ!」『待つのにゃー!』

 

 そんな事を許すムコニャではない。見当違いの方へ進んでいた筈の三人が、電光石火の勢いで追い付き、行く手を阻んだ。

 

「勝手に追い抜くなんてズルいぞ!」「こうなったら、力尽くでも奪い取ってやるわっ!」

 

 さらに、そのまま初のダブルバトルへ移行。

 

 ――――――ロケット団のムサシとコジロウが勝負を仕掛けて来たっ!

 

「行きなさい、アーボ!」『シャヴォッ!』

「行けっ、ドガース!」『ドガァアスゥ!』

 

 繰り出されるは、アーボとドガース。レベルはそれぞれ12。フッ、勝ったな。

 でも、今回はカットしないよ。何せムコニャが相手だからね。きちんと応じないのは失礼に当たるわ。

 

「行って、アキトくん、ヒナゲシちゃん!」『ブブゥン!』『ニャゾゥ~!』

 

 という事で、私は毒の通じないアキトくんとヒナゲシちゃんを繰り出した。

 

「アキトくん、「いかり」! ヒナゲシちゃんは「せいちょう」よ!」

 

 まずは積み技。能力を上げて、一気に叩き潰す。

 

「させるか! ドガース、「クリアスモッグ」!」「アーボ、「あなをほる」よ!」

 

 くっ、能力変化を戻された上に、アーボは穴を掘ったか。技マシン使ってやがんな、この野郎。さすがは幹部候補、そこらの下っ端とはレベルが違うって事か。ポケモンのレベルは明らかに足りてないけど。

 フーム、毒状態の封殺も兼ねて起点にしてやろうかとも思ったけど、ここはガンガン攻めるべきかな。

 

「戻って、ヒナゲシちゃん! 行けっ、ハヤテ!」『ホォオクゥゥン!』

 

 とりあえず、ヒナゲシちゃんを狙っていたアーボの穴を掘るをスカす為、ハヤテくんと交代。

 

「アキトくん、ドガースに「ずつき」!」『ブゥン!』

『ドガァッ!?』「ドガース!」

 

 お次はアキトくんでドガースに頭突き攻撃。怯ませて動きを封じておく。その隙にアキトくんを引っ込めて、アカネちゃんにバトンタッチした。パワーはこの子が一番あるからね。

 

「馬鹿め! ドガース、「おにび」を食らわせろ! それから「クリアスモッグ」だ!」『ドガァースゥッ!』

『ギエピー!』

 

 あっ、しまった。フェアリーって毒に弱いんだった。たまに忘れちゃうんだよね、フェアリーのタイプ相性。

 つーか、とうとう言っちゃたなぁ、アカネちゃんよぉ!

 

「よぉーし! アーボ、「まきつく」でピッピを拘束しなさい!」『シャーッ!』

「させないわ! ハヤテ、「ネコにこばん」で押し留めろ!」『ケェーン!』

 

 ちゃっかりムサシがアーボで援護しようとしたので、ハヤテくんの猫に小判で牽制。威力はないけど、輝く小判が雨あられとなって降り注ぐので、良い目晦ましになる。エメラルドがスプラッシュする感じ。

 しかし、采配ミスしたせいで追い詰められている事実に変わりはない。ここらで勝負を仕掛けるべきだろう。

 

「くそっ! なら、このまま攻めてやるだけだ! 行け、ドガース! もう一度「クリアスモッグ」!」

「やらせるかぁ! アカネちゃん、必殺の「ゆびをふる」!」

 

 ドガースはステータス的にも技の威力的にも、アカネちゃんを確定三発でしか沈められないが、こちらも素の技だけでは乱数でも一発では仕留め切れない。ギャンブルだろうが何だろうが、ここで一発逆転の技を引くしかないのである。

 さぁ、良い技、来い! なるべくパンチじゃない奴!

 

『ピィィィィィッ!』

 

 そして、アカネちゃんが指を振るで引いたのは、

 

 ―――――――ギュゴァァァァ……カァッ! グヴァビビビビビビビビビビビビビッ! ドワォッ!

 

 は、破壊光線だとぉ!?

 しかも、指を振って引き当てたせいか、シークエンスがまんま魔○光殺砲だった。

 さらに、光線の周囲を星屑が遺伝子の如く舞い踊っているという、相棒限定と思われる特別なエフェクト付き。ヤバい、カッコ良過ぎる。

 

『ドグヴァアアアスッ!』「ごっつんこぉーっ!」

 

 当然、レベルが下のドガースが耐えられる筈もなく、一発で昇天した。さすがノーマル最強技、パないぜ。

 

「チッ! アーボ、「どくばり」でピッピを仕留めなさい!」

「ハヤテ、逆に「ずつき」でアーボを仕留めろ!」

『クァォッ!』『アボァッ!?』

 

 思うように動けなかったアーボも、蓄積ダメージ込みでハヤテくんの頭突きによって仕留める。

 これで彼らの手持ちはゼロ。勝負あり、である。

 

「「『やな感じぃ~!』」」

 

 はい、やな感じ頂きましたぁ!

 

「そんな貴方々に、この化石をプレゼントだ! あと、この金のコイキングもどうぞ♪」

「「『えぇーっ!?』」」

 

 そして、再びビックリ仰天顔。まさか化石(+500円で買っておいた色違いコイキング)を貰えるとは思っていなかったのだろう。負けたもんね。

 

「えっ、良いの?」「マジで?」

「うん。どっちもいらないからね。あと、化石のまま売るより、グレンタウンに行って復活させた方が金になると思うわよ?」

『ニャーが言うのもにゃんだけど、とんでもない悪党だにゃー』

 

 ハッハッハッハッ、それ程でもある。

 

「何だかんだかよく分らないけど……「「イイ感じ~♪」」『ニャッ!』

 

 私から化石を受け取り、ホクホク顔で去って行くムコニャ。

 意外と義理堅い彼らなら、後々こちらの利となる形で借りを返してくれるに違いない。情けは人の為ならず、だ。この世知辛い社会を生き抜くには、善意だけではやっていけないのである。

 あと、ムコニャにはしっかりと出世して、今までの苦労を報いて欲しいです、はい。頑張れロケット団。私はキミたちを応援しているぞ。

 

「ふぅ……お疲れ様、皆♪」『ピッピィ♪』『ブゥ~ン♪』『ニャゾ~♪』『クッケェ~ン♪』

 

 ムコニャを見送った後、頑張ってくれたポケモンたちを回復し、労ってあげる。捻くれていようが何だろうが、皆みんな可愛いんじゃ~♪

 

「さてと……行くか!」

 

 そんなこんなで、お月見山クリア。

 アイテムを回収しつつポケモンを捕まえたり、トレーナーを処刑したりしつつ先へ進み、遂にハナダシティへ。

 

「目指すはハナダジム! 次も勝つよ、アカネちゃん!」『ピッピ~♪』

 

 さぁ、お次はハナダジム。お転婆人魚カスミとのジム戦、行ってみよう。




◆シン・トレーズ

 主人公の幼馴染にしてライバルキャラ。カントー系イッシュ人の父親とカントー人の母親を持つハーフ。純朴な優しさを持つ好少年だが、ホラー系は大の苦手。心霊番組を見てしまったが最後、夜は一人でトイレに行けない。可愛いね。
 旅立ちの日を契機に何処か変わってしまった幼馴染に少し思う所はあるようだが、それでも彼女の事を純粋に想っている。
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