銀色の悪魔…1st Stage(頭文字D) 作:SilviaSilvermoon
取り敢えず燃料も少なくなってきたので向かった先のスタンドで…
そこに居たのは”やたらとコミュ力やたら高っけ~しフレンドリーな連中がいる風景…”だった。
この車にカーナビが付いていないのでヤフーの地図をダウンロードしたものと群馬の観光ガイド(さっきのSAでフリーペーパーというか、パンレット状のをもらった)だけが頼りである。フリーペーパーにあったGSを目指して走ってみた。意外にもすんなり見つかって一安心。
取り敢えず車を止めたら店員さんが走ってきた。どうやらここはフルサービスのスタンドのようだ。
店員「いらっしゃいませぇ~!!レギュラーですか?ハイオクですか?」
さつき『あ、ハイオクを満タン、現金でお願いします。』
店員「ハイ!ハイオク満タン入ります!!あざ~っす!」
窓とかしっかり拭いてくれるし…接客がしっかりできてるスタンドだな…
(さつきは昔スタンドでバイト経験あり)なんてボ~っと思っていて一生懸命働いてる若者を見て気が付いちゃった…
さつき『あれ?もしかしてあの子って池谷君なんじゃ…マジかよ。頭文字Dの世界決定じゃん(滝汗)っていうか俺の持ってる現金使えるのか?それに…』
いろんな事を一気に思い始めて脳みそがグルグルし始めたときに元気のいい男の子たちの声が…
高校生風1&2「「先輩!ちわ~っす!今日もよろしくお願いしま~っす!」」
と声をかけつつ奥のロッカーに向かって消えていった。
”どっからそう見ても樹と拓海じゃね?確定しちゃったな。道理で電話が通じないわけだ…”
携帯の電源を切ってグローブボックスに投げ入れて…領収書を持ってこっちに来る池谷君と思われる人物に財布を出しつつ運転席側の窓を下ろし、笑顔で
さつき『ご苦労様です。いくらですか?』と声をかけた。
店員「えっとハイオク満タンで58リッター入ったので6960円いただきます。」
マジか…リッター120円?ずいぶん前の時代の値段だな…2020年ならリッター140円位するぞ?
そんなことを思いつつ1万円を出した。
店員「1万円お預かりします…えっとおつりが3040円になりますお確かめください!ありがと~ございましたぁ。」
普通に現金が使えた事に安堵しつつ質問してみた。
さつき『あ、すみません…ちょっと聞いてもいいですかねえ?』
店員「へっ?なんでしょう?」
さつき『この辺で…峠って言うとどの辺りになりますかねえ?初めて神奈川から来て、群馬ってレベルが高いって聞いたもんで…地元の走り屋さんたちの迷惑にならないように少しコースを見て避けられる場所とか知っておきたくって。』
店員「あ~お客さん群馬って初めてなんですね。じゃあ…こちらへ」
店員さんに案内され事務所で地図を見せてもらうことに…不意にネームプレートに目をやれば
”池谷”の文字が目に入る…
池谷「あ、えっと…これがこの辺の地図なんですけど…今、このスタンドがこの蛍光ペンで印がしてあるとこなんですけど…あ、よかったらメモ用にコピー用紙で良ければ使ってください。」
ものすごく親身に相談に乗ってくれてる。ホント、ありがたい。
さつき『いやぁ、ホント、助かります。えっと…これがこの前の通りで…フムフム。
(もらったコピー用紙にメモしながら)この辺だと面白そうな道ってやっぱり赤城か秋名山…ですかねえ?今日は伊香保温泉に泊まろうと思ってるんですけどね。』
池谷「ああ…伊香保に泊まるんなら絶対秋名ですよ。俺たち地元の人間なら間違いなく秋名に行きますね。」
さつき『ふむふむ。ん~”いけたに”さん?で読み方合ってるかな?地元の人が勧めてくれるなら間違いないっしょ^^で、池谷さんも走り屋してるの?』
池谷「え?あ、ああ…俺はそこのライムグリーンのS13ですよ。秋名スピードスターズって
いうチームを仲間とやってて…」
さつき『あ、あのS13?かっこいいじゃん。俺、昔あれの兄弟車の180SXの中期型で白いヤツに乗ってたよ。あぁわかるなあ。いいよね、S13とか運転しやすいし。俺も乗り換えてもS15なんだし。へぇ~』
池谷「あ、そうなんですか?やっぱりすっごくお客さんと話が合うなぁ。」
さつき『あっ、ちょうど入ってきたあれと同じ色で同じ型の180SXですよ。(あぁ…健二君かそういえば彼の180SXも中期型の白だったねぇ)』
そんなやり取りをしていたら180SXの彼が入ってきた。
客「ちわ~っす。おぉ!池谷!…居た居た。ハイオク満タンで」
池谷「あ、健二かぁ。表に樹と拓海が居るだろ?あいつらに言ってくれよ。俺は今、お客さんに道を説明してるんだから。」
さつき『あ、俺、ちょっと地図見せてもらってますから…池谷さんは常連さんの事してあげてくださいよ。俺も前、スタンドで働いてたからわかるんですよ。常連さんで尚且つ仲の良い友達なら余計に大事にしなくちゃね。^^』
池谷「そう…ですか?じゃあ…すみません、ちょっと行ってきます。」
そう言うと健二君のところにダッシュで向かう池谷君を見送り…自販機で買ったコーラを飲みながら貸してもらった地図に目を落とした。
しばらく地図とにらめっこしてた俺は…秋名山までのルートをメモし…
ふと顔を上げると、笑顔で談笑しながら事務所に戻ってきた池谷君と健二君ににっこりとほほ笑んで池谷君に話しかける。
さつき『あ、すみません!地図…ありがとうございました。何とかこれでたどり着けそうです。』
池谷「あっ、大丈夫でした?すみませんお客さん放っておいちゃって…こいつが話しかけてくるもんで…」
健二君を思いっきり指さして申し訳なさそうに俺に謝ってる。
(”いやいや、俺の方こそ助かったし、チラチラ見て観察できてるんだから…”)
と思いつつも、そんなことはおくびにも出さずに
さつき『あ、良かったらみんなでお茶でも飲んで^^180SXの彼…お名前わかんないけど(とっさに濁した←やべぇ~口に出す前に気が付いて良かったぁ。)の分もきっとあるはずだからさ。』
池谷「いやいやいや…そんなにお客さんに気を使ってもらっちゃったら申し訳ないですよぉ。」
健二「へ?あ、お、俺の分まで?すみません、何か…(恐縮してペコペコしてる…面白いから吹き出しそうになる)」
さつき『い~じゃん、い~じゃん。俺も前に白の180SXの中期に乗ってたから嬉しくなっちゃってさ^^ここで会ったのもなんかの縁でしょ?あ、自己紹介してなかったね。俺はさつき、神奈川から群馬はレベル高いって聞いてて…伊香保温泉にも来てみたかったんで、仕事の夜勤明けに有給組み合わせて来てます。一応こんなですけど、SILVER-MOONっていうチームのリーダーしてます。よろしくね。
(22の頃だと現役で走ってたし、”銀色の悪魔”なんて変なあだ名付けられてたっけ…(;^ω^))』
池谷君と健二君に握手しながら言うとフレンドリーに話し始める彼ら。(←ヲイヲイ、池谷君や…盛り上がってるのは良いけど、仕事良いのか?)
健二「あ、俺、こいつと幼馴染で一緒に秋名スピードスターズっていうチーム組んでるんですけどね…今、外で誘導やってる2人も入れて秋名最速…って事になってます。」
さつき『お、じゃあもの凄く良い出会いできてるじゃん俺。(まあ…知ってるけどさ)
ちなみに…いじり方はどんな感じ?ホイールのインチアップとタイヤに足廻りとマフラーはお約束だとして…ブレーキパッドとコンピューターとか?』
池谷「やっぱわかります?走り屋の人だとこういう車の話ができるから楽しいですよ、ホント。」
健二「俺のもそんな感じで…あとはFスポ取り付けたくらいかなあ。」
さつき『うんうん、定番だけど手軽に速さが実感できるよね。』
池谷「ちなみにさつきさんのS15ってどんな感じなんですか?すげぇ興味あるんですけど。」
健二「あ、俺もそれすっごい興味ある。見るからに派手な感じじゃなくて玄人っぽいっていうか…派手なD1仕様とは一線を画すっていうか…」
さつき『要するに純正みたいだけどどっかが違うし普通の峠仕様にも当てはまらない感じがする?昔のAE86とかKP61とかみたいな…ボーイズレーサーっぽい感じがするんでしょ?』
池谷「って事は…エアロとかって…」
さつき『Rスポだけ純正品でサイドステップとRアンダースポイラーは純正チックな無印品で派手になり過ぎない程度にして…、FスポイラーはTRUSTだよ。あといじってるのは足廻りとマフラーがNISMO。エンジンはSRのエンジンって流用できるじゃん?
P10プリメーラのオーテックversion用のハイカムとN14パルサーGTI-R用の鍛造ピストン入れて…それにポン付けのタービン組んで、CPUはTRUSTでインタークーラーがARCに変えてるかな。これでブースト1.1Kg/cm2で320PSくらいだよ。もうちょっとブースト圧かけて1.3Kg/cm2まで上げればMAXで350PS位まで上げられるけど、自分のウデと安全マージンを計算に入れてちょっと下げてる。』
池谷、健二「「うわお…マジっすか…すっげえ乗ってみてぇ~!」」
さつき『ものの見事に綺麗にハモったな^^;;;じゃあ…今日って池谷君何時に上がる?
それに合わせて健二君も、あの子たちも誘えるなら誘ってここに集合する?秋名までドライブしようよ^^』
…っと言ったら速攻で健二君が表にいた樹と拓海に話を持ってってるわ。フットワークめっちゃ軽いなぁ~^^;;;あ、戻ってきた。
健二「あいつらも行きたいっていうんで、今夜9時にここに集合って事でお願いします!!」
さつき『あはは。OKですよ。じゃあそれまで…健二君時間ある?コースの下見とかしてみたいんで付き合ってくれると嬉しいんだけど…』
健二「え?全然暇です暇です!じゃあ…俺、先導しますからついてきてくださいよ。」
さつき『よっしゃ。じゃあ行ってきますんでまた後でね』
そう言い残して健二君の180SXに続いてスタンドを出て行った。
意気揚々と健二君、教える気満々ですけど…次回は健二君の受難の回になる予定…(ヲイヲイ)