運がいい人が飛ぶと……   作:空を飛びたいチキン野郎

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第四話
歓☆迎☆会【前編】


 俺が模擬戦に負けてハヤテがミラージュ少尉に勝ったあの日から時が経ち既に一か月。ついにフレイアちゃんの正式デビューの日が決定した。

 そしてつまりその日は俺とハヤテのデビュー日と言う事もあって────まぁ、つまりは何だ。

 

「フレフレとハヤハヤ、それに電ッチのデビューをお祝いして〜」

 

『『乾杯!!』』

 

『『『ようこそケイオスへ〜!!!』』』

 

 俺達の祝いの席って事だ。

 

 現在地はチャックの運営する飲食店裸喰娘娘。現在、俺達を祝う為にケイオス中のワルキューレに関わり合いがある人達が広いとはお世辞でしか言えない広さの店内でひしめき合っていた。

 

「いえぇーい! フレイアちゃんイエェーイ!」

 

「いぇーい!」

 

 もちろん俺はアプジュー片手にいつも以上にハッちゃけてたぜ。キランッ☆

 

「わざわざ付き合う事無いんだぞフレイア。ヒビキは調子に乗ると何時も以上に頭がオカシイ言動を取るんだから付き合うだけ無駄だぞ」

 

「ハァ!? なにをいうんかねハヤテ! 俺の何処が頭おかしいいんけッ!」

 

「ほら、こういうとこ」

 

「あぁ! 私の真似、いい加減に止めんかねぇ!」

 

 失礼な。俺だってこんな祝いの席ぐらい頭をシャキッとしてるわ! そしてフレイアちゃん、俺にそのぽかぽか攻撃はむしろご褒美だから効果ないゾ。フハハハハと内心魔王城へやって来た勇者を出迎える魔王ばりに笑いまくってご褒美を楽しんでいると後ろから引っ張られるような感覚が……‥ちょっと、誰よ、俺の服引っ張ってるの? 

 

「──ヒビキ中尉?」

 

「は、ハヒッ!」

 

 振り向くとそこには美しい女性がいた。だがこちらを見つめるその瞳は──笑ってはいなかった。俺を見つめるその瞳には俺意外の何かを映しているかのように黒く、そして濁っておりこれはまるで、まるで……

 

「まるでゴミを見るかのような冷酷な瞳であった」

 

「誰が眼つきの悪い性悪女ですか!」

 

「ヘブシッ!」

 

 躊躇いも無く、割と威力があるチョップを俺へと放って床の虫へと変えた正体はミラージュ少尉。あの日から何故か俺へ遠慮が無くなり、絡みやすくなった人だ。

 

「ミラージュさん綺麗ぇ……」

 

「お、ミラージュ今日も化粧してえぇっと……そう! ヒビキが言う所別嬪って奴だな」

 

 倒れながらもミラージュ少尉の顔を覗く。うっすらと化粧が施されており、素材を生かした最低限であるが最大限の芸術がそこにはあった……まぁ俺が彼女に化粧のやり方を叩き込んだんですけどね! でもやはり素材が良いと化粧してもいいなぁ……これまでの仕事で最高と言っても過言じゃないくらいに綺麗になったよなぁ。でもツッコミにチョップはないんじゃないかな、正直痛いよ。

 

「いっててて。少尉チョップするならもう少し優しめで頼みますよ。俺ってば機体から降りると貧弱人間になるんですから」

 

「納得いかない……ISC無しでも高負荷なGに耐えれる規格外な体しているのに貧弱だなんて納得いかない!」

 

「おっと、こりゃ既に出来上がってるな? 誰だぁー! 酒癖の悪く酒に弱いミラージュ少尉に飲ませたバカ者わぁー!」

 

 歓迎会始まってまだ数分だぞ。何でこの人飲まされてんだ…… 

 そんな事を頭で考えながらも呼びかけ、会場を見ると1人手を上げている人物が……ってチャックかよ。それになんだよ、その【俺はいい仕事した、後の事は任せた】と言わんばかりのサムズアップと完璧なウィンクわ。そんな要らない気遣いするから女の子にモテないんだよ全く……あ、ハヤテその鈍器貸して、奴に投げつけるから。

 

「え、犯罪の片棒を俺に担げと?」

 

「大丈夫、峰打ちだから」

 

「鈍器に峰も刃も無いと思うんだがなぁ…………」

 

 そんな事言いながら投げやす形で程よい硬……を持った鈍器を渡してくれるハヤテは好きだぜ。

 

「外道はぁ────そぉっと!」

 

 ピッチャー俺、溢れんばかりのリンゴパワーにて鈍器を投げました! 途中艦長の薄くなった頭の毛を掠って少々削りながらも目標へと真っすぐ飛んで────ストライク! 外道は滅んだ。

 

「ナムサン、チャック=サン、また来世でグッバイ」

 

「いや、死んでないんだから来世もグッパイも無いだろ」

 

 それもそっか。

 とりあえず艦長の抜けた髪の毛に黙祷を捧げつつ、酔ったミラージュ少尉に肩を占領されながら俺は元の席へと座り直す。さぁーって歓迎会はこれから、何を食おう──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よいしょ」

 

 

 

 レイナIN! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 く、食おう────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私も!」

 

 

 

 マキナIN! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 食いたかったなぁ……

 

 

 

 俺の膝を突如占領した二人は手慣れた手つきで素早く身動きできないように拘束してくる。その動きは洗練されたものでありあっけにとられていたら二人して箸を取った。コレはアレだ? 満腹になっても食わされ続けるって言う食い倒れ系の拷問する気だな? 

 あとフレイアちゃんにハヤテやい、危機感知が発達した事は俺も嬉しいがその反応は酷いんじゃないかな? 二人の姿が見えた途端、すぐさま巻き込まれないように他の席へ移るのは酷いと思うよ。さっさとこっちに戻って来て生贄に──

 

「さて、電ッチ問題です私達は今すっごく怒ってます。何で怒っているでしょうか?」

 

「激怒、プンプン、オコッタ」

 

 っとふざけている暇ないな。コレはピンチだ。それにしても怒ってる……か。うん~、心当たりがあり過ぎて分からないけどとりあえずアレかな? シャロンアップルベースとか言う厄物であるりんごちゃんをコンピューターウィルス扱いして消したことか? でもあれは許してくれただろ。リンゴちゃん事態がしぶとく消去されず、むしろ再インストール用のプログラムを勝手に組んでて消したくても消せないお荷物に──

 

「ぶっぶぅー」

「バツゲーム、お兄さんの嫌いな生クラゲあーん」

「っぐぼぉ!」

 

 突如として口の中を占領するのは生クラゲ特有の魚臭さと滑っとした分泌液の感触。かなり柔らかいゴムの塊を食っているような感覚に襲われ思わず吐き気が────ぅゑ。

 

「の、飲み込んでやったぞ……」

 

 きちぃ。メッサーと模擬戦するよりきちぃ。

 

「正解は私達にあまり構ってくれない。でした!」

 

「寂しい、悲しい、しょぼん」

 

 ……君達は毎日5時間以上も一緒にいるのにまだ構えと物申すか。 この一か月ハヤテやフレイアちゃん、そして何故かミラージュ少尉と一緒に過ごす時間が増えたがそれよりも多く一緒にいただろうが。具体的に言えばおはようからおやすみまで、勝手に俺の部屋に潜り込んで来てなッ! 

 

「そうは言うが俺はちゃんと毎日構ってるだろ?」

 

 そう答えると二人は頬を膨らませてご立腹のご様子……ナニコレ可愛EE。

 

「だって一緒にお風呂──」

「入りません、歳を考えなさい年を」

 

 君貞操概念ってしってるぅ? 男はいつでも狼みたいなものだからそんな簡単にお風呂を一緒にしたいとか言わないの! まぁ俺はこの子達に関してはどっちかというとチワワだから関係ないけど。

 

「一緒に添い寝──」

「できません。君達世間体を考えなさい、嫁入り前の乙女でありワルキューレメンバーなんですよ? そんなスキャンダル誰が許すか──」

 

 ですよね艦長。そんなことをしたらヴァール化抑制の為に開くワクチンライブに支障が……って艦長、髪を散らした事は謝るんでスキャンダルが起こってもマクロスエルシオンの総力を挙げて情報をもみ消してやるってモールス信号で送って来ないでください。あと卑猥な言葉も一緒に送られても反応に困るんですが。

 

「艦長は許してくれたよ?」

「レイナ……マキナばっかり喋ってて変に思ってたけど君は艦長と信号でやり取りしてたからなのね……」

 

 さぁーって厄介な事になったゾ。周りは敵だらけの四面楚歌。艦長まで敵になった今、頼れるのは俺の上司兼借金取りであるカナメさんだけで──

 

「……ップイ」

 

 あ、あの人俺からの視線を感じて自分は関係ないですよぉーッとでも言いたげに顔ごと他所へ逸らしやがった! ほら見て見ろ、さっきまでニコニコと話してたアラドさんのお目目が点になって驚いてるじゃないか、いきなり顔を逸らすなんて非常識極まりないぞ! あとアラドさんはいい加減隣で酔いつぶれてるメッサーの介抱してあげて──

 

「っは! 私は一体何を──」

 

 っておっと、やべぇ。酔っ払いまで再起動しやがった、コレは本格的にピンチだな。俺は命の危険を察知しつつ、膝の上で屯う歌姫を置いて目覚めた酔っ払いの怒りを鎮める為に必死になるのであった。何でミラージュ少尉って酔うと俺にばっかり構うんだろう? ホント不思議だ────ヘブシッ! 

 

 




ヒビキから見て仲間の印象。

ハヤテ:弟的存在。
フレイア:甘やかしたくなる妹分。
ミラージュ:プライド高そうな同僚→new 酔っぱらうと手の付けられないやべぇ人。
アラド:頼れるけど頼れない上司。
艦長:……近くのクリニックで増毛フェアーやってましたよ?
メッサ―:空戦のライバル。
チャック:余計な気遣いにより女子ウケが悪すぎる肉食獣。
カナメ:逆らえない上司。
マキナ:手がかかり過ぎる妹分。
レイナ:手がかかり過ぎる娘的存在。
美雲:何か、繋がりを感じる不思議な女性。

ガッツシ紹介。

VFー31VV ブリュンヒルド

開発:スーリヤ・エアロスペース→ケイオス・ワルキューレ・ワークス
全高:4.04m(ファイター)15.98m(バトロイド、頭部レーザー機銃含まず)
全長:21.12m(ファイター)
全幅:14.13m(ファイター)
・エンジン
(主機)新星/P&W/RRステージIIC熱核タービンエンジン FF3001A×2
    新星/P&W/RRステージII熱核反応タービン FF-3001/FC1×2

(副機)P&W高機動バーニアスラスター HMM-10A スラスト・リバーサー、3D機動ノズル

・攻撃兵装
マウラーROV-127E 12.7mm対空ビーム機銃×3
ラミントンLM-27s 27mmレールマシンガン(ミニガンポッド)×4
ガーバー・オーテックAK/VF-M11 アサルトナイフ×2
ハワードLU-18A ビームガンポッド×1
ハワードGU-17VV 58mmガンポッド×2
エンジン上面ランチャー×2
ビフォーズCIMM-3B マイクロミサイル×15
ガーバー・オーティックAK/YFーM081 マスターキー→ハート・ブレイカー

・防御兵装
防弾シールド×2
センチネルSWGA-F20B エネルギー転換装甲システム
オーテックVPB-S24 ピンポイントバリアシステム
ビフォーズECS-09A アクティブステルスシステム
LAI CCFD-11 対光学兵器用チャフ・フレアー・スモークディスチャージャー

・特殊兵器
フォールドウェーブシステム
MDP-001W シグナス×16
YMDP-099V ビーナス×8

乗員人数:1人+2人(座席展開時)


 響鬼専用にカスタマイズされた結果別機体へと判別されるほどカスタムが加えられた為に名前までも変更された機体。
VFー31カイロスの予備機をベースに大規模な改装と共に各部パーツをオーバーホールして調整、ヒビキの異質過ぎる操縦特性やYF29Sから得られた過去のデータなどを参考にレイナが過去にもらったプログラムをベースとして特殊過ぎる制御プログラムを製作し機体は改装の際にYFー29に搭載されていたフォールドクウォーツ関係の部品や追加する為のエンジンを移植、アルビオン艦内の整備クルー総出で実用性無視のロマンを追い求めた調整と改造が加えられた。
しかし無茶なプログラムと無理矢理な改装が祟ってか制御用のプログラムにはバグが多く、機体自体も整備性が最悪なものとなっている為結果、ヒビキ専用の彼しか使えないほど癖の極まった機体となりYF29よりもじゃじゃ馬な性能となってる。
一応は他デルタ小隊との連携を前提に改造は施されているがどちらかと言うと試験用武装の実地実験機的な要素が強く、アルファ、ガンマ小隊との連携を重きとしている。

機体名の二つのVはワルキューレのWであるが読み方はブイツーである。



パイロット:ヒビキ・シデン
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