美遊兄のカルデア生活   作:taiyaok

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村正実装おめでとう御座います!!
とは全然関係有りません。
主の美遊兄のカルデアでの生活の妄想が爆発しただけのただの駄文です。
主の文才能力は爪の垢を煎じて飲んだ程度のものなので、期待せず見ていただけると楽だと思われます。


プロローグ

衛宮士郎は聖杯に願った。

 

「美遊がもう苦しまなくていい世界になりますように」

 

「優しい人達に出会って

 笑いあえる友達を作って

 あたたかでささやかな

 幸せをつかめますように」

 

そして時間を稼ぐためにアンジェリカと対峙するが最強のクラスカードの能力は強力でこのままでは折角の願いも無駄になってしまう。

 

       体は剣で出来ている。

 

       血潮は鉄で、心は硝子。

 

      幾度の戦場を超えて不敗。

 

      たった一度の敗走もなく、

 

      たった一度の勝利もなし。

 

        遺子はまた独り

 

       剣の丘で細氷を砕く

 

          けれど、

 

       この生涯はいまだ果てず

 

         偽りの体は、

 

         それでも 

 

        剣で出来ていた

 

 

 

士郎は無限の剣製で応戦するもアンジェリカの「天地乖離する開闢の星」に無限の剣で対抗するも跡形も無く剣は散り、敗北する。士郎は正義の味方には成れなかったが、それでも 

 

「勝ったよ……切嗣。」

 

目的は成した。そして眠るように意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間経つにつれ、途切れた士郎の意識は段々覚醒し始めた。

 

「…………ぅ…ぁ……」

 

重い瞼を何とか開き、朦朧とする意識の中で声を絞りだしたがアンジェリカとの戦闘により疲労が溜まり呻き声しか出ない。身体の至るところに切り傷や血が付着しており、自身の左腕は英霊エミヤに置き換えた影響で肌が褐色している。

周囲を確認したいが、疲労、全身からくる痛みにより満足に身体を動かせない。取り敢えず立ち上がろうとするも腕と足が痙攣したかの様に震え、上手く自身を支えれない。壁の方まで這いずり壁を支えにして何とか立ち上がる。

意識が覚醒してどれくらい時間が経ったのか、分からないが目もだいぶハッキリ見えるぐらいには回復してきたようだ。

 

「ハァハァ……っ此処は?」

 

周囲を見渡すが、人は確認出来ず、特に目立った物が有るわけでも無く部屋には士郎唯一人立っているだけだった。

士郎の頭に浮かんだのは、エインズワースの砦だったが直ぐに否定した。もしそうなら士郎を一人にしないだろう。一人にしたとしても身体に何らかの魔術が施されたり、拘束器具等が付いている筈だ。まだ目はハッキリしてないが、見たところ拘束器具等は付いてない。前者の方は士郎自身あまり詳しくないので明確なことは分からないが、身体の動きを封じる魔術等は掛かってないことはポンコツの士郎とて分かることだ。

 

「(兎に角……動かないことには分からないか…)」

 

壁を支えに重い身体を引きづりながら、部屋の扉であろう物に近づき、扉を開ける。開けて目に映った景色は白く長い廊下のようなものが続いており、廊下の所々に扉が付いていた。

廊下の先を見通すと一つだけ大きな扉がある。そこに行けば、此処が何処なのか分かるだろう。安易な考えで危険だが、このまま動かないわけには行かず、足を進める士郎。

 

「(見知らぬ所をこんな身体で歩いてたら、どうぞ殺して下さいって言ってるともんだよな…)」

 

そんな事を考えているうちに扉の前についた。不思議と誰とも出会わなかったが恐らくこの中に人がいるだろう。此処がエインズワースだったら開けた途端に殺されドールズにされるだろう。

 

「開けるしかないのか…」

 

腕に力を入れ扉を開ける士郎。

 

「っクソ…開けるのにもここまで体力使うかよ…」

 

扉を開けた士郎がまず目に入ったのは、家で散々使った台所らしきものと至るところに置いてあるテーブルや椅子だった。

そして次に目に入ったものに驚きを隠せなかった。

椅子に座って料理を食している人物いやあれは人でなく、

 

「英霊なのか……?」

 

圧倒的な存在感、魔力、身体つきどこをどう見ても士郎を遥かに凌駕する能力を持った英霊達だった。

士郎が知っているのは英霊のクラスカードを夢幻召喚することで一時的であるが英霊の力を借り受けることが出来るが、その力は真の英霊には遠く及ばずあくまでも借りるだけということ。

そして士郎が聖杯戦争で戦ったのはエインズワース家の兵隊である。 

しかし、たった一人だけ知っている英霊がいた。それは台所の方で作業をしている。見間違いかと思ったが、あれは間違いなく

 

「英霊エミヤ……」 

 

美遊を失って、聖杯戦争で桜までも失い残ってしまったのは士郎という身体だけだった。

 

『何だって良い。誰だって良い。力を貸せ』

 

『その代わりに俺の全部を差し出す。』

 

そんな士郎の戯言に応じてくれる英霊なんて一人だけだった。

英霊エミヤー遠い未来、ここではない何処かの世界

俺ではない俺が至った未来の英霊。世界と契約した人類のために振るわれるべき力を俺はたった一人のために使うと誓った。

しかしそんな誓いは、九を救うために生きようとした士郎にとっては何とも悲痛かつ救いようの無い決意だった。

 

「…言わなければ…」

 

こんなガキに力を貸してくれた英霊エミヤに言いたいことがあった。士郎はそれを成すために重い身体を引きづりながら歩くが、壁という支えを無くした士郎には歩くことすら儘らなない。今の足では満身創痍の身体を支えることが出来ず、派手に転んでしまう。転んだ音が周りに響き渡り、周囲の視線を集めてしまう。

しかし、士郎にとってはそんな事気にする余裕もなく彼がいるだろう場所に行くために身体を起こし立ち上がる事を試みるが上手く立ち上がれず何度も膝を付いてしまう。

そんな士郎に気付いたのか、彼が此方に歩いて来た。

 

「大丈夫か?」

 

「なん……とか…」

 

もっと酷い言葉を掛けられると思っていた。こんなガキにはかける言葉は無いと罵倒されると思っていた。予想に反して返ってきたのは心配の声、いやこれは心配というよりこんな小汚い姿でいる俺を流石に無視することは出来ず仕方なくという方が的を得ているかもしれない。

ただ、士郎にはそんな答えも出ない事を考えるのを止め彼が此方に来てくれたのは好都合と思い、彼に言いたかった事を口に出す。

 

「ありが…とう…アンタのおかげで妹を美遊を助けることが出来た。」

 

ただその一言を士郎は言いたかった。

 

「そうか…どうやら君は私の知る衛宮士郎とは異なるようだ。

 成程一を救うために九を切り捨てる…私とは反対の決意だな」

 

「何も言わないのか…人類のために振るう力を一人のために使った俺に…」

 

「だが後悔は無いのだろう?

 それに私からは君に何かを言うことも出来んよ」

 

確かに後悔は無い。もしあるのだとしたら美遊を海に連れて行くとこが出来なかったことぐらいだ。

 

「さて私にも仕事があるのでね。何か困ったことがあれば聞くと良い。私が知る範囲のことなら教えることが出来る。」

 

「あぁ…助かる。」

 

それを言い残し、台所に戻っていくエミヤだが何か言い忘れたのか此方に向き直った。

 

「先程君が言っていた美遊という少女だが君の記憶の中の少女は彼女で合っているのかな?」

 

「…ぇ……?」

 

彼が指した方向を見るとそこに立っていたのは三人の少女。三人のうち二人は見覚えないが一人はよく知っている少女だった。五年も一緒に住んでいたんだ見間違える筈が無い。格好はかなり特徴的だがその少女というのはかわりない。

 

「美……遊……?」

 

士郎は彼女の名前を口にした。もしこれで顔はそっくりの別人何て言われたら後に恥ずかしさでどうにかなりそうだが、呼ばれた少女は確信を得たのか此方に走って来た。

 

「お兄ちゃん!!」

 

少女は美遊は自分に抱きついて来た。あぁ自分を兄と呼ぶ少女は士郎の知る限り一人にしかいない。倒れそうな身体を何とか支え、彼女を抱きしめる。

 

「美遊…無事で良かった…」

 

「うん!お兄ちゃんのお蔭だよ」

 

「えぇ⁉お兄ちゃんは美遊のお兄ちゃんで、ちょっと待てどういうこと⁉」

 

「そういうことね…あの時の美遊の行動も納得ね。」

 

美遊の後ろで何やら驚いている少女、英霊エミヤと似たような格好している少女が何かに納得様子でいる。二人と美遊の関係性は分からないが良い関係なのは予想出来た。

 

「(あぁ…美遊優しい人達に出会えたんだな…)」

 

良かったと心の底から安堵した。いくら聖杯の力で美遊を転送したとはいえ、その後ちゃんと生活出来ているか心配だったが、そんな心配は不要だったようだ。安心からなのか糸が切れた人形の様に士郎は動かなくなった。

 

「お兄ちゃん?…お兄ちゃん⁉」

 

唐突に動かず返事もない兄に何度も呼びかけるが、士郎はぴくりとも動かず死んだ様に倒れている。段々と募る不安とともに最悪の考えが浮かんでしまうが

 

「大丈夫だ。気を失っているだけだろう。マスター彼に部屋を与えてやってくれ。そこで休ませようと思うのだがどうかね?」

 

「わ、分かったけど…エミヤ、彼はその…」

 

「その事に関しては本人に直接聞いたほうが良いだろう。今は彼を休ませることの方が優先だろう。彼は私が運ぶことにするが部屋の案内を頼んでも良いだろうか?」

 

「そうだね。確か空き部屋が幾つか有ったからそこまで案内するからエミヤ頼むよ。」

 

「了解した。」

 

エミヤは士郎を担ぐつとマスターと呼んだ少年の後を追う。

追う際に美遊の方を向き

 

「どうする、君も着いてくるかね?」

 

「っはい!!」

 

「では急ぐとしよう。見たところ彼はかなり危険な状態だからな。」

 

エミヤは彼の左腕と髪を見ると、その左腕は褐色しており、髪は一部分だけだが自分と同じように白くなっている。

 

「(これは英霊エミヤに置き換え…いや侵食されているといったほうが正しいか…)」

 

この予想は外れてほしいものだが彼の様子を見るからにして、恐らくこの考えは合っているのだろう。

ただその考えは彼が目覚めれば全て分かることだろう。今は彼を休めるために部屋にいち早く連れてくことが最優先とし、美遊を連れて食堂をあとにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし。此処が空いているから使っても大丈夫だと思うよ。」

 

案内された部屋に入り、士郎をベッドに寝かせると

 

「私がするのはここまでだ。すまないがあとは君に任せても良いだろうか?」

 

「はい。すみません運んで貰って…」

 

「構わんよ。彼に力を貸すと言ったのは私なのでね。何かあれば遠慮なく言うと良い。それと戻って彼の食事を用意するんだが、彼が目覚めたら私かマスターに知らるといい。」

 

「分かりました。」

 

「では私は戻るとするよ。」

 

エミヤは士郎を美遊に任せると部屋をあとにした。

エミヤが去った後、美遊は士郎が眠っているベッドに身体を向け彼の左手を両手で優しく包み込むように握る。 

 

「お兄ちゃん。私、あれから友達が出来たんだよ。それでその友達と海に行ったり、お祭りに行ったりしたよ。皆とても優しくて暖かくて時に凄い大騒ぎしたりしたけど、凄く楽しかったの。」

 

美遊は眠る士郎に自分が体験した出来事を話し続けた。話の途中で願わくは士郎が目覚めてくれるかなと思いながら話しを続けたが起きる気配は全く無い。それでも兄に会えたことが嬉しかった。どういった経緯で此処に呼ばれたのか分からないけど、もう自分の知る兄とは会うことも無いのだと思っていた。

だから、これが偶然だとしても目の前にいるのは自分の知る衛宮士郎である。

兄が起きたら、また一緒にご飯作ったり以前のような生活が出来るかもしれないと士郎と共に過ごした光景を浮かべながら、美遊も少しの間眠ろうと思いゆっくりと目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




書き終わった〜。プロローグにしては長いと思いでしょうが書き切りたい所まで書いていたら4000文字超えてたという事実。

タグにもありますが独自展開、ご都合主義で書かせて頂いてますので思ってたのと違う、こんなの嫌だと思われた方はブラウザバックを推奨します。

ゆっくりと更新していきますので早く観たいという方々には大変申し訳有りませんが暖かい目で見ていただけると幸いです。
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