デート・ア・ディケイド   作:黒崎士道

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ついにディケイドの戦闘です!

ここからオリジナルライダーが入ってきます。


世界の破壊者

「何だ…その姿は……」

 

男はフードの中で驚愕の表情を浮かべていた。

 

いや、男だけではない。士道と武装をした女性たちも、男に精霊と呼ばれた少女も、皆が士の姿に驚きを隠せなかった。

 

白、黒、マゼンタ色の身体にXの意匠があり、頭部にはエメラルドグリーンの複眼にバーコードをモチーフとしたプレートのようなパーツが装着され、その姿はマゼンタの色に輝きを放ち、圧倒的な力を感じさせた。

 

この姿こそが、かつて『世界の破壊者』と呼ばれた次元戦士、その名は……

 

ーーー仮面ライダーディケイド

 

 

 

 

SIDE ???

 

 

 

現場から離れた崩壊したビルの屋上で、一人の漆黒の仮面ライダーが士が変身した仮面ライダーディケイドを見つめていた。その片手に黒い小さな錠前を握りしめて。

 

「やっと現れたか……ディケイド」

 

漆黒のライダーは憎悪を込めた声でそう言うと、そのままディケイドの戦闘を見ている。

 

 

 

SIDE OUT ???

 

 

 

 

「…何だか知らんが、機関の障害は排除するだけだ」

 

男は指を鳴らすと先程のようにファントムを呼び出し、ファントムたちは一斉にディケイドに襲いかかる。

 

だが、ライドブッカーを本型のブックモードから剣型のソードモードに変形させたディケイドは襲いかかるファントムどもを切り倒しながら男に近づこうとするが、ファントムはそれをさせないと壁になろうとする。

そこでディケイドはライドブッカーから一枚のカードを取り出し、バックルに挿入する。

 

「邪魔だ!」

 

《KAMEN RIDE・KABUTO》

 

ドライバーの音声と共にディケイドの姿が変わる。

メタルチックな赤い金属アーマーにカブトムシのような角が特徴的な仮面ライダー。

威風堂々と立つその姿こそ光を支配せし太陽の神と呼ばれた、天の道を往き、総てを司る戦士、仮面ライダーカブトだ。

 

「姿が変わった⁉︎」

 

男はディケイドの姿の変化に驚きの声を上げる。それに対してディケイド…否、ディケイド・カブトはさらにもう一枚のカードをバックルに挿入する。

 

《ATTACK RIDE・CLOCKUP》

 

その瞬間、ディケイド・カブト以外の周りの時間の流れがほぼ止まり、ディケイド・カブトは超高速の世界の中、加速しながらライドブッカーでファントムたちを切り払っていく。

 

『CLOCK OVER』

 

その音声と共にクロックアップの効力が切れて、時間の流れが元に戻った。それと同時に切り裂かれていたファントムたちが爆発して消滅する。

突然の出来事に男は驚かずにはいられなかった、たった一瞬でファントムたちが倒されたのだから。

ディケイド・カブトは剣を撫でるように払う仕草をすると元のディケイドの姿に戻る。

 

「っ⁉︎貴様、何をした!」

 

ディケイドはもう一枚のライダーカードを取り出す。

 

「さあな、次はこいつだ!」

 

《KAMEN RIDE・WIZAED》

 

『ヒー♪ヒー♪ヒーヒーヒー♪』

 

ディケイドはカードをバックルに挿入すると、ディケイドの横に炎を纏った赤い魔法陣が出現し、それはゆっくりとディケイドに近づく。ディケイドは赤い魔法陣を通過すると、ディケイドの姿がまた変化した。

特徴的な赤い宝石を模した円型の仮面が太陽の光を反射し、全身に纏う黒いロングコートがはためく。

絶望を希望に変える魔法使い、ウィザードの姿になる。そしてディケイド・ウィザードはライドブッカーからカードを取り出す。

 

《ATTACK RIDE・CONNECT》

 

『コネクト・プリーズ!』

 

ディケイド・ウィザードの隣に赤い魔法陣が現れ、そこに腕を突っ込むとその中からウィザードの専用武器、ウィザーソードガンを引っ張り出す。ウィザーソードガンを手にディケイド・ウィザードは男に向かって行く。

 

「はあっ!」

 

「舐めるな!」

 

男は片手に大剣を呼び出し、ディケイド・ウィザードのウィザーソードガンを弾き飛ばす。

そして男は自身の身体を異形な姿に変身する。刺々しく獣を思わせる青い身体、その身に纏うオーラはまさに怪人と言えるものだった。ディケイド・ウィザードはその姿に驚愕の感情を見せる。

 

「なんだと…⁉︎」

 

「人間ごときが!俺に勝てると思うな‼︎」

 

長さが1m以上で刀身が幅広い特殊な形状の大剣を怪人となった男は逆手かつ片腕で持っていた。ディケイド・ウィザードは体勢を立て直し、間髪入れず怪人に2撃目、3撃目と剣を振るうが、ことごとく剣閃が弾かれていく。

 

「おおおお‼︎」

 

「ちぃっ!」

 

そして怪人の上段からの斬撃をディケイド・ウィザードはウィザーソードガンの刀身で太刀の一撃を防ごうとするが、それに対して怪人の強すぎるその威力に力負けし、ディケイド・ウィザードは咄嗟に後ろに飛んで距離を取った。

 

『キャモナスラッシュ!シェイクハンズ!…キャモナスラッシュ!シェイクハンズ!…』

 

ディケイド・ウィザードはウィザーソードガンのハンドオーサーを展開させ、左手にある赤色の指輪、フレイムウィザードリング翳す。

 

『フレイム!スラッシュストライク!ヒーヒーヒー!ヒーヒーヒー!』

 

ウィザーソードガンの刀身に炎で形成された赤い魔法陣が揺らめく。

 

「はああ!」

 

ディケイド・ウィザードは炎を纏ったウィザーソードガンを振り抜き、炎の斬撃を怪人に飛ばす。

 

「ちっ!」

 

怪人は舌打ちを鳴らすと、大剣の刀身でディケイド・ウィザードの炎の斬撃を受け止める。

だがその隙をディケイド・ウィザードは見逃さなかった。ディケイド・ウィザードは先程とは違う金色のカードをバックルに挿入する。

 

「決める!」

 

《FAINAL ATTACK RIDE・wi、wi、wi、WIZAED》

 

『チョーイイネ!キックストライク!サイコー!』

 

その音声と共にディケイド・ウィザードの足元に炎の魔法陣が現れ右脚を炎が纏い、ディケイド・ウィザードは怪人の懐に入る。

怪人の方もディケイド・ウィザードに気づくが遅かった。

 

「くっ⁉︎貴様!」

 

「フィナーレだ!」

 

ディケイド・ウィザードは怪人に飛び蹴りを放ち、

『ストライクウィザード』を叩き込む。怪人はギリギリのタイミング、大剣でそれを防ぐがディケイド・ウィザードの蹴りの威力に耐えきれず、大剣にヒビが走りそのまま後方へと吹き飛ばされた。

 

「ぐぅっ!」

 

蹴りの衝撃で崩れた瓦礫から怪人から変身が解けた男が出てきた。男は立ち上がる際に顔を隠していたフードが取れ、その顔が露わになった。

長い青色の髪に鈍く光る金色の双眼、そして何より顔に刻まれたX字の傷跡が特徴的な顔の男は、ウィザードから元の姿に戻ったディケイドを睨んだ。

 

「貴様…一体何なんだ…?」

 

「さっきも言っただろ。仮面ライダーディケイドだ。覚えておけ」

 

ディケイドの名を聞いた男は目を見開き、ディケイドを見つめた。

 

「ディケイド…?……そうか…お前が……」

 

男は背後に手を翳すと、何もない空間から灰色のオーロラのような壁が現れた。

 

「今日のところは撤退しよう。すぐにまた会うことになるがな」

 

男はオーロラの中に溶け込むように入るとそのままオーロラと共に姿を消した。

 

「ふぅ」

 

男が去ったのを確認するとディケイドは大きく息を吐いて両手を弾くように叩く。

そして周りを見ると先程の少女がいつの間にかいなくなっていたので、何かを忘れているような気がしながらマシンディケイダーに乗りその場を去ろうとした。

 

「待ちなさい!」

 

声のした方を見るとそこにはこちらに向かって武器を構えている鳶一折紙を含めた武装をした女性たちがいた。その中から隊長らしき女性が前に出た。

 

「私は陸上自衛隊のAST部隊をしている日下部燎子よ。早速質問だけど、あなたは何者なの?」

 

燎子と名乗った女性は警戒するような目でこちらを見つめてきた。

 

「さっきも言ったけど、通りすがりの仮面ライダーだよ」

 

ディケイドの答えに燎子は目を鋭くした。まともに答える気はないと分かったらしい。

 

「そう。ならあなたを拘束してじっくりと話を聞かせてもらうわ。総員、戦闘準備!」

 

彼女の指示で他の隊員たちは戦闘態勢に入る。それを見たディケイドは仮面の内側で深いため息をついていた。

そしてライドブッカーからカードを取り出す。

 

「悪いけど、捕まる訳にはいかないんだよ」

 

《ATTACK RIDE・INVISIBLE》

 

ディケイドはマシンディケイダーと共に晴れた霧のようにその場から姿を消した。

 

 

 

 

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