魔法少女プリティ☆スター   作:リムル=嵐

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さっさとクライマックス入りてぇなぁ。
筆がのって展開を邪魔しやがるですよ。


魔女の島アイアイエー島

病院で黄昏てから一月、もう日本では海水浴の季節になるのだろうか、俺は海なんてここ数年行ってないから分からないが、昔の記憶を頼りにするなら、潮風はこの島でも同じ匂いがする。

 

「ソラー、そろそろ着替えないと間に合わないわよ!!」

 

「はーい」

 

下宿先寮母さんの声に答えて、身支度をしながら考える。

 

ここは蒼月荘。

主に日本からの魔法少女になった人を対象とした学生寮であり、今は俺と寮母さんの二人暮らしだ。

 

アイアイエーに来てから四日、色々な事が有り過ぎた。

あの後経過診断が終わって直ぐに国のお役人が来て、分厚いもうこれ殺人出きるよって位の厚さの本を持ってきて、長々と説明をしてくれやがったのである。

 

魔力は傷から体内に侵入したあの出来損ないのウルトラマンことインベーダーの因子が消えてなくなるまでの間のみ使えること、男には戻れないこと、そして因子が消えるまではアイアイエー島に住んでもらうことになることも、勿論法令として通ってしまっているので、これを受けなければ法律違反で罰則、俺の歳なら施設行きなのだ。

 

傷が治り次第直ぐに移動すると言われて、ちょっと過酷過ぎやしないかと思わず愚痴ったが、そこで役人さんに言われた驚きの真実が。

 

あの出来損ないのウルトラマン、大人は問答無用の即死攻撃だったらしい。

傷が治るのは何故か子供のみで、大人は傷が塞がらず血が固まらず細胞が分裂しなくなる。つまりは患部組織から壊死が始まり死に至ると。

これを聞いて思わずゾッとしたね、後数年襲われるのが遅れてたら俺もそうなってたかもしれないのだ、だいたい境界は人によるらしいが18~20程から傷が治らなくなるらしい。

大人が助かるには患部の切除をしなければならず、切除が出来ない所に傷を負った時点で積み。胴体や頭に少しかするだけでアウト、クソゲーここに極まれりって感じである。

 

俺は今年17なので、本当にタッチの差で助かった訳だ。

 

セーラー服みたいな制服に着替えて、ベレー帽みたいな潰れた形の帽子を手に持ってリビングに行くと、寮母さんがご飯を並べてくれていた。

 

淡い水色の髪を料理の邪魔にならないようにポニーテールにして、胸にイルカのプリントがされたエプロンを、制服の上からしてる彼女はサラ、俺と同じ日本人で、何十年も前からアイアイエー島に住んでる魔法少女だ。

見た目は高校生だったので、最初Wiiどころかゲームボーイすら知らないと分かって驚いたが、魔法少女はある一定のレベルまで魔力を操れるようになると、肉体の成長が止まるらしい。因みに、当たり前だがこの人の制服は私服である。学校はとっくの昔に卒業済みだ。

 

「おはようソラ、今日は魔力運用の授業があるから、ちゃんと()を持っていくのよ」

 

「おはようサラ、やっと魔法を学べるんだな!」

 

「もう、女の子何だから口調直さなきゃ!」

 

そうやってプリプリと怒ってエプロンを外してるこの人が、ガキの頃は丸刈りで野山を走り回る男の子だったとは、ちょっと考えられねぇなぁ、時の流れってスゴい。

 

「はいはい、今日の朝は鮭か、美味しそうだ」

 

和食が朝に多いのは、何とも"らしい"が、ご飯派としては大歓迎だ。

 

「はい、お弁当はこれね」

 

「ありがと、サラ」

 

この人は年上扱いされるのが嫌らしく、タメ口じゃないと拗ねるので、この口調に落ち着いたんだが、今更ながら違和感がある。

 

鮭と麦味噌の大根とニンジンの味噌汁に白米、これが朝の基本だ。日によって魚が変わるくらいだがここ三日はずっと朝はこれだった。初日は来たのが昼過ぎだったからな。

 

「今日の弁当は何?」

 

「鮭のレタスのチャーハンと、牛乳とミカンの寒天」

 

おお、スゲェ旨そう。これはお昼が楽しみだ。

 

「スゲェ旨そう、今日もお昼が楽しみだ」

 

「そう言ってくれるのは嬉しいけど、口調は直しなさい」

 

「直ぐには無理」

 

普通に考えて、ちょっと前まで男だったんだから、女口調とか身体が女でも何かオカマみたいじゃないか、嫌だよ。

 

「トランスレディ現象が起これば、自意識も女性寄りになる筈なんだけど、あなたって不思議ねぇ」

 

「そんな珍種を見るような目で見ないで」

 

トランスレディ現象とは、インベーダーによって傷を受けた男子が女子になる現象の事だ。

 

「実際珍種よ、あなた以外だとそれこそレア様位じゃない?男口調が中々治らないのって」

 

始まりの魔法少女を引き合いに出されてもなぁ。

 

あ、味噌汁に油揚げ入ってる、ラッキー。

 

「なら俺って、実は魔法の才能あるのかな?」

 

「全く魔力を感じなくて困ってる位よ」

 

え、そうなの?

 

「あなた魔力少な過ぎて、もはや一般人と変わらないわよ……魔力操作の授業は、この島の子供は必須だからあなたも混ぜてるだけだもの」

 

「そこまでボロクソに言わなくてもよ~」

 

「あなたは後魔力をもって後半年だから、どっちかと言うと女としての自覚を持つのが重要よね」

 

それが出来りゃ苦労はしてないっつうの!

随分と残念な事を言われた俺は、ご飯を二回お代わりした後に学校に向かった。

 

いや、女にしては体格が良いらしいから、小柄なサラと同じ茶碗じゃ足りないんだよ、これが適正適正。




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