仮面ライダー鎧武vsGE2 ~神を喰らう者と禁断の果実~ 作:ジュンチェ
もうこっちのミッチとあっち(原作)のミッチ…かけ離れすぎワロタww
てか、安定のグリドンにブラーボ…このコンビ好きですよ?はやく、こちらも出したいですね。
では、本編とは違いバナナ無双の鎧武GE2…どうぞ!
「…」
あれから、うちひしがれたミコノは自室にこもっていた。ナナに励まされながらもベッドの上に体育座りをして動かなかった。
「ミコノちゃん……」
「…大丈夫、ナナ……まだ、気持ちの整理がつかないだけ。それだけだから……」
固めた決意を根っこから崩されてしまった。その空虚と動揺はかなり大きい。ただ、ナナが気になるのはアカギと呼ばれるあのグレム局長が連れてきたゴッドイーター……何やらただならぬ関係だったようだが…
「ねえ……あのアカギさんとは……」
「ゴメン……今はそれは………」
どうやら、彼女も話してくれそうも無い。しばらくは落ち着くまで様子をみたほうがよさそうだ。
「じゃあ……先に皆のところにいってるね。あんまり、長く籠ってちゃ駄目だよ?ごはんもちゃ~んと食べてね。」
「うん……ありがと。」
気がかりなのは事実だが、ここは自分がいてもどうにもならないだろう。心配さが浮かぶ笑顔をしながらその場を後にするナナ。
取り残されたミコノは再び顔を俯かせる。
「どうして……どうして、今になって私の前に現れたの…?アカギ…」
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一方、そのアカギは……
「嬉しいよ、僕と同じ紅茶をたしなむ人に出逢えるなんてね…」
「おぉぉっととと……はい、この業界だとお金持ちの方ぐらいですからね。」
フライアのロビー…カウンター前でエミールと共に片手で急須を持ち、異様な高さからグラスに紅茶を注いでいる…。というより、まだいたのかエミール……
「なあ、あれに何してるんだ?」
「俺に訊くなよ。」
そんな様子を眺める一行……。ギルはこの奇妙な行動についてロミオに問うが専門分野外の彼にわかるはずもない。ここで、以外にも口を開いたのは紘汰だった。
「あー……あれな。多分、どれだけ高い位置から溢さず入れられるか競っているんじゃねぇかな?昔、ドラマで見たことあるし……」
「何が面白くてそんなこと……」
「さぁ?」
「ふん……下らん。」
ただ、別に紘汰もこの奇行の何処が面白いかはわからない。戒斗も鼻を鳴らし、カウンターに腰かけて呆れた表情をするが……
「まあ、まあ……そう言わず……!おひとつどうぞ!!」
アカギはめげるどころかニコニコとしながら自分の淹れた紅茶を差し出した。すると、戒斗はそれを受け取り静かにすすって一言……
「……悪くは無いな。」
「でしょう?さ、さ、皆さんも遠慮せず……どうぞどうぞ!」
素直でこそないが好評価。続いて、次々と紅茶のカップを一行に渡していくアカギ。押しつけられた方はまず嫌な顔は出来ないので、とにかく飲むことにした。
「…おお、確かにエミールと張り合うだけはあるな。」
「……戒斗の言う通り。中々だ。」
「………でも、俺はマテ茶のほうが良いかなぁ~」
やめろ、ロミオ!死亡フラグを増やすんじゃない!!後ろで半透明の金髪オールバックグラサンが見え隠れしてるぞ!
「おやおや、1つにこだわるのは悪いとは言いませんがお茶は様々な種類がありますから冒険してみるのも中々、楽しいですよ?そして、ここで豆知識なんですが…ほぼ全てのお茶は同じ木の葉が使われているんです。」
「え?マジで!?」
「ええ。焙煎や発酵など様々な加工の違いによって色々な種類となります。」
そんなロミオにアカギはお茶関連の豆知識を披露し、全員を頷かせる。
さらに……
「また、皆さんブラッドも同じ。それぞれが違う経験や長所があって独自の個性を出している……それがきっとブラッドの味になり、強さとなるはずですから………」
「「「…」」」
自分の考えをさらっと述べてみせ、ギルたちを驚嘆させた。不思議な人間だとは思っていたがやはり、根はしっかりとしたものがある人物のようだ。
「ああ、すみません!格好つける気は無かったのですが……!」
「いいや、友よ……素晴らしい言葉だった。君の騎士道、垣間見させてもらったよ。恥ずかしがることはない。」
何故か、最後でエミールが台無しにしかけてしまったような気がするがギルとロミオには心境の変化が生まれつつあった。
「(なあなあ……ミコノの事を否定するつもりは無いけどさ、アイツが副隊長でも悪くないんじゃね?局長が連れてきたからといって邪険にすることはないし……)」
「(ああ……多少、不思議な奴だが…コイツにも確かなものを感じる。)」
若干、エミールと同族な感覚は歪めないがアカギという男は人格の奥に落ち着きがある。多分、経験の中で培われてきたものだろう…。グレム局長のお陰でタイミングこそは悪かったが彼自身は悪い人間ではないかもしれない。ミコノには悪いが彼が副隊長でも良いかもしれないという思いが2人には形になりつつあった……。
が……
「…とはいえど……一方的に彼女…ミコノさんからチャンスを奪ってしまうのは随分と酷いというものですよね?」
「「?」」
このまま、自分を副隊長に押してくれというかと思ったら突然にミコノの副隊長の資格について話をはじめたアカギ。皆は疑問に思った……彼はグレム局長にブラッドの副隊長に就任させるために連れてこられたのだ。なのに、わざわざ自らの恐らくは色々な点について対立している彼女を何故わざわざ……
「……あ、いや申し訳ありません。話が突飛すぎましたね……要はこのまま私が副隊長になったらフェアじゃないということですよ。なるにしても、確実に心から彼女に認めさせる必要がある。」
「…何が言いたい貴様?」
戒斗が回りくどい彼の言い方にとうとう焦れ、率直に問う。すると、アカギはニコリと笑って何処からともなく書類を挟んだバインダーを取り出した。
「これは私がグレム局長へオーダーして出してもらった任務の内容です。ミッション『獅子の子育て』……討伐対象は未知の大型種。αとβチームに別れて行動……もうこれでお分かりですよね?」
「いや、わからねえよ。」
「……成る程な。」
「え…?わかるの戒斗?」
紘汰はアカギの真意が理解不能であったが戒斗は察したようだ。まあ、理屈は簡単…なので彼に説明してもらおう。
「……昔からの言い伝えで獅子…つまり、ライオンは崖から子供を落として這い上がってきた子供だけを可愛がって育てる。要はこのミッション…貴様とあのゴリラ女とでそれぞれチームを率いさせて副隊長の座を取り合わせる気だな?」
「はい、流石ですね戒斗さん!」
「「…なっ!?」」
簡単にいえば、現場でのアカギとミコノの実力勝負。かなり、異例だろうが一番自らの力を示して優劣を隊員たちに判断してもらいやすい。さながら、グレム局長を獅子と例えてその子をアカギとミコノに例えたのだろう。
「…ね?中々、面白い企画でしょ?」
ここで、紘汰にロミオとギルは彼の認識をまたも改めた。建前こそはあるものの、彼の狙いは穏便かつ円滑に部隊を纏めるのではない…ミコノを彼らの目の前で『叩き潰す』ことでブラッドを統率する架け橋にしようと目論んでいるのだ…。
「部隊編成はすでに済んでます♪後は出撃時に合流しましょう♪」
軽い笑みを見送りながら、紘汰たちはアカギという存在に戦慄を覚えた…。またそれも、アカギの計算の内だが……
(さて……もう少し、楽しい展開を期待しましょうか…。最初からポッキリ折れたらつまらないですよ、ミコノさん………)
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「…中々、由々しき事態になったな。」
エレベーターに向かう廊下の道中…ジュリウスはミッション『獅子の子育て』についての書類に目を通していた。隣にはシエルも共にあり、一緒にミコノのいる庭園に向かう所であった。
「…お言葉ですが、隊長。何故、剣立アカギに副隊長を任命しないのですか?彼なら、すでに経験も実力も申し分ないゴッドイーターです。こんな回りくどいことをしなくても、相川ミコノに比べれば明らかに……」
「まあ、そう言うなシエル……。そうだ、お前には話していなかったな。」
「?」
エレベーターに乗り込みながらこのミッションの有意義さについて進言するシエル。仕方ない…すでに、彼がミコノより実績があるのは証明されているためだがジュリウスは違う。彼はミコノのある点に賭けていた……
「…人の最大の武器は『意志』の力。それを纏めて最大限に引き出すには何が必要だと思う?」
「……しっかりとした組織力でしょうか?」
「まあ、それも否定しない。俺が言いたいのはミコノにはブラッド内ではアカギには無い強力な武器『信頼』を持っているということだ。」
「信頼……ですか…?」
「ああ、そうだ…。」
シエルはきょとん…とした。確かに信頼なるものは部隊の運用…チームにおいて大事なると言われているのは知っている。しかし、数値で具体的に表せるようなものではない不確かなつながりを宛てにするのはいささか楽観すぎる気がしてならなかった。
「…私も信頼を否定はしません。しかし……」
「着いたぞ。俺が話をしてくる……ついて来てくれ。」
そうこうしている内に、エレベーターは庭園の階へ……
ジュリウスが歩を進めていくとその先の大樹に腰かけて俯くミコノがいた。
「あ……隊長……」
ジュリウスの存在に気がついて顔をあげた彼女の目はまさに死んだ魚だった。まるで、水を抜かれた水槽で干からびたソレ……
正直、ジュリウスにもここまでダメージを受けていることは予想外だったがとにかく、ミッションについて話を……
「……ミッションの話でしょ?ロミオから聞きました……」
「そうか。なら話は早い………」
「…いいんじゃないですか?アカギが副隊長で…?」
「…何?」
今、なんといった?ジュリウスを耳を疑った…。自分が現段階で一番、期待しない声が彼の鼓膜を震わせた。
「いや、別にー……副隊長に元々なりたかったわけじゃないしー……人をそもそも纏めるとか柄じゃないしー……大体、責任とか負わされたらたまったもんじゃないのよ。だって、別にゴッドイーターにだってなりたくてなったわけじゃないし………」
「…」
「それにさ、それにさ、アイツは私はより先にゴッドイーターやってたし……私より強いし……」
ジュリウスもシエルも半ば呆然としていた。次々と連なる彼女の負の言葉の連鎖。威勢のいい男勝りさは何処へやら……これでは廃人である。
「ああ、何かすみませんね……隊長や皆に評価をしてもらえのは嬉しいです。これからも、ブラッドの隊員として頑張っていく所存ですので……」
「ミコノ、それは自分を過小評価しすぎている。お前は……」
「…隊長が私を過大評価しすぎているんです。所詮、私なんてこんなちっぽけな人間なんですよ。ふふふ……」
駄目だ…何を言っても届かない。危うさを通り越して、そう簡単に済まされないレベルまで来てる…。このままいけば間違いなく彼女は壊れてしまう。
そんな脆い物は……
「全く、さっきから聞いてられん……」
容赦なく、弱者と破壊するのがこの男……戒斗である。
ミコノが来る以前より木の上で昼寝をしていたのだろう…今までのやり取りを黙って聴きながしていたのだろうがとうとう我慢の限界が来たのだろう。木の上から飛び降りてきた。
「さて……ゴリラ女。お前にあの時の借りを返す時が来たようだ。」
「…え?」
ーーーーバキッ
「「!」」
次の瞬間、戒斗が握りしめた拳が吸い込まれるようにミコノに当たった。ミコノはゴッドイーターといえど元は少女…大の男に殴られれば簡単に倒されてしまうのは必然。
この光景にはジュリウスとシエルもフリーズせざら得なかった…。
「な、何すんのよ!?」
どうやら、唇が切れたらしく血を流しながら怒りを露にするミコノ。だが、それ以上に怒りの形相であったのは他でもない戒斗だ。
「貴様は所詮、弱者だ…!しかも、ただの弱者よりも質が悪い!!相手の挑発に尻尾を巻いて逃げ…自分を信じる者たちの想いを踏みにじった。違うか?」
「そ、そんなこと……」
「無いと言えるか?」
「…」
反論できない……彼の言う状態そのものではないか。明らかにミッション『獅子の子育て』は黙っていても副隊長になれるアカギの挑発の意味合いがあるのは感じられるし、ギルやナナといった他のブラッド隊員が信じてくれたも関わらず自分は逃げだした。これは踏みにじったとしか言いようがない。
「……まってください!これは彼女が彼女なりに考えて…!」
「外野は黙っていろ。最後に決めるのは奴自身だ…!」
なんとかシエルが事の収拾をはかるがこの男にそんな安いものは通じない。軽く一蹴され、シエルは黙り戒斗は尚も続ける。
「チャンスはあるぞ。これが唯一のアイツの足元をすくって喉笛に食らいつく機会になるだろう。やるかどうかはお前次第だ。」
「…で、でも!」
「でも!じゃない!!悔しくないのか!?」
「悔しいにきまってるじゃない!!!!!!」
その時、ミコノは本音を全力でさらけ出した。負の感情と抗うにあまりに辛い現実で押し込んで揉み消そうとしたものを一気に吐き出したのだ。
「皆から期待されて、こんな私でも何か出来るかもと思って……それをいきなり横からアイツにかっさらわれて悔しく無いわけないでしょ!」
「……やっと出したな本音を……」
「え?」
「俺がするのはここまでだ。後はお前自身だ……ゴリラ。」
同時に戒斗は笑みを浮かべるとその場を後にした。後は本音の彼女自身が決めること……自分は役割を果たしたとエレベーターでロビーに戻っていく。
「……彼は…何をしたかったのでしょう?」
それは言ってはいけないよシエル。殆ど彼の行動原理は付き合いが長い紘汰ですら予想不能なのだから。
でも……
「隊長……」
彼の言葉は……
人の心に火をつける……。
「……ミッション『獅子の子育て』…受けさせて下さい!やっぱり…ここで終わりたくないんです!お願いします!!」
「やれやれ、その言葉…待っていたぞ。」
再び、乙女の瞳に意志の光が宿る……
To be continued……
☆今回のまとめ
紘汰「もう、さ…戒斗が副隊長でいいんじゃね?」←
それを言ったらオシマイww
では、感想まってます。