仮面ライダー鎧武vsGE2 ~神を喰らう者と禁断の果実~ 作:ジュンチェ
例の夏映画、見に行ったのですが中々おもしろかったですよ。あと、新しくはじめたIS GAROもよろしく!
闇照のアグリと鎧武の凌馬の中の人がおなじとは未だに信じられん…
【ピーチエナジー・チャージ!!】
ズビュ!!
『グオォォォ!?!?』
貫いた桃色の矢……これを放ったのは仮面ライダー鎧武・ジンバーピーチアームズであった。矢はドラグレッダーの右目を貫き、無双龍に苦悶の声をあげさせる。ここからはさらにバロンが追撃に入る…!
【バナナ・スパーキング!!】
「休ませる間など与えん!」
ズドドッ!!
直後、バナナを模したエネルギーがバナスピアーから放たれ、教会の壁へ貼り付けにする。この隙にとミコノが救出に入り、シエルと共に戦場を離脱しこれを確認した鎧武はロックシードを切り替える…!
【カチドキ!!オォー!】
「コイツで決めるぜ!」
【ソイヤッ!カチドキ・アームズ!!いざ、出陣!!エイ、エイ、オォー!!!!】
纏ったのはオレンジ色であれど果実とは一見、思えないような重厚な鎧……背中からは双剣となる旗がなびき、角も4本角…顔にはヒゲのような追加パーツを施された雄々しき武人の姿……
…『仮面ライダー鎧武 カチドキアームズ』……
胸に鎧武のマークを輝かせ、火縄銃にCDのような盤がついたような武器・火縄大橙DJ銃を構えてクロガネオレンジロックシードを装填し、荒ぶる龍へとトドメに入る…!
【一…十…百…千…万……億……兆……無量大数!!クロガネオレンジ・チャージ!!】
「セイハァァ!」
バシュウウ!!!!
瞬間、放たれる紅い砲撃…。あっという間にドラグレッダーを呑みこみ、巨体を地に伏せさせた。そこからはゴッドイーターたちからの攻撃……
「…やあっ!」
ードズン!!
ナナのブーストハンマーによるスタンプ……
「はあっ!」
ーズビュ!!
ギルの素早い槍の突き……
「はああ……せやっ!」
ーザシュ!!
ロミオのバスターブレードから放たれたチャージクラッシュ…
「さあ、終わりですよ!」
ーーーダダダダダダダダ!!!!
最後にはアカギの全弾撃ち尽くし……
『オォォ…』
…これには流石の無双龍も耐えきれるわけがなく、息絶えたのであった。
【討伐対象の沈黙を確認……ミッションはこれにて終了です。皆さん、無事ですか?】
「よっしゃああぁぁ!!!!任務成功だぜ!」
「すっごい、ドキドキした…!」
「ま、こんなもんか……やれやれ…」
「ま、このロミオ様々でしょ?」
「ふぅ……疲れましたね。」
オペレーターのフランの声が任務終了の合図。皆が喜びの声をあげる中、変身を解除した戒斗がドラグレッダーの亡骸に歩み寄る。
「お前の強さは確かだった……。強き者には礼儀を払う。良い戦いだった……」
どんなに苦しめられた相手だろうと、正々堂々とした強さがあれば獣であろうと認める…これが戒斗。その時、彼はドラグレッダーの口あたりから何か黒いモヤモヤとしたものが出ているのを見つける。
「…?これは……」
「あ、お待ちください!危険ですから!」
戒斗はそれに触ろうとしたが、割って入ってきたアカギが神機の補食形態で補食してしまった。すると、ドラグレッダーの身体は黒い塵となり風に消えてしまった。
「!?」
「大丈夫、彼が消えたわけじゃありません…ほら…!」
驚いていた戒斗だったが、アカギが笑みを向けながらいつの間にか持っていたロックシードを渡す。刻印されていたのは竜の鉄仮面の戦士…『龍騎』。これを握った途端、戒斗には気高き、龍の咆哮が聴こえたような気がした…。
一方……
「シエル、大丈夫だった?」
「はい……」
少し離れた場所ではミコノがシエルの安否を確認していた。目立った外傷は無いようなのでミコノはホッとしたが……シエルの雰囲気は暗い。
「あ……神機が………」
「ああ……」
そう……彼女の神機はドラグレッダーの攻撃にバラバラとまでとはいかなくても、大きなダメージを被ったことにはかわりはない。もし、使えなくなってしまえばブラッドを去ることになるかもしれない……
「フライアに帰ったら、整備の人に見てもらおう。まだ、壊れたって決まったわけじゃないからさ。」
「……そうですね。」
「おおーい!大丈夫かそっち!」
続いて、変身を解除した紘汰がシエルの安否を確認しに駆け寄ってきた。一応、無事そうな姿を見て『よかったぁ……』と胸を撫で下ろすとゼェ…ゼェ…と息をきらす。
「目立ったケガも無いみたいだな……。」
「はい…葛葉さんが助けてくれたおかげです。」
「いや、俺より皆だよ。俺なんか大したことなんかしてないさ。………さ、帰ろうぜ!疲れた、疲れた!」
「はい…!」
こうして、ミッション『獅子の子育て』は幕を閉じる……
だが、ほぼ全員があることを忘れていた…。
これが『副隊長争奪戦』であることを……
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フライア・ラケル博士の研究室にて……
「では、これより……ラケル博士と俺との審議の結果を通告する。」
「「…」」
バインダーを持つジュリウスの前に緊張の面持ちで立つミコノにニコニコしたアカギの姿……加えて息を飲むブラッドの面々に見守る紘汰に戒斗…ラケル博士……
……何故かいる戦極凌馬…
お前は部外者だろ。
「副隊長は……」
そして、運命の時……
「剣立アカギ……」
「!」
ああ、やっぱりそうか……
初戦、経験者に勝てる道理なんてそう無いのだ。優れていることなどミコノ自身よくわかって……
「……を推薦したが…」
「…え?」
「本人が辞退したため、相川ミコノを任命する。やってくれるな?」
…What?
……アカギ以外、全員が耳を疑った。いや、ジュリウスの言い方もそうだがもう、ショックの2連発に頭がショートしかけていた。
「ジュリウス隊長の言っていることは本当ですよ。局長も良いように丸めこんだので問題ありません…。副隊長就任、おめでとうございます。」
「あ、アカギ……」
確かに本人も、これは認めているようなので戸惑いながらもミコノは……
「何か裏があるんじゃないの?」
「いいえ、メッソウもナイ……」
疑るのも忘れない…。何かわざとらしい片言なのが怪しいが、副隊長になったということは素直に嬉しい。
「おめでとう!」
「おめでとうございます…」
「やったな!」
「おめでとうさん!」
「皆……」
ブラッド全員から祝福を受け、晴れて彼女はブラッドの副隊長としての任についた。響き渡る賛美の声の中、アカギはそっとシエルに耳に囁いて部屋を後にする……
「(シエルさん……局長がお呼びです。気をつけて…)」
「…?」
なんだろう?局長がわざわざ呼びつけるとは……
疑問を覚えつつも上司の命令には逆らえない。このあと、シエルは局長室に向かうことにした…。
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局長室…
「ふん、新たな人材育成のためか…よく言ったものだ。」
椅子に座るグレム局長は葉巻を吸ってプハァー…と煙を吐くとズリズリと成金趣味全開の灰皿に押しつけた。副隊長にと目をつけたアカギは土壇場で命令違反…とまでいかないことをするわ、『私の人材育成能力、舐めてもらっちゃ困りますよ?』とか『新たな可能性の芽を潰すつもりですかぁ?』とかで言いくるめられるはで今日は散々だ。全く、部下によく舐められたものだ本当に……
ただ、これで終わるグレム局長ではない。
「失礼します。シエル・アランソン…入ります。」
「うむ。」
やっと来た、内心戸惑い気味のシエルに視線を向けると葉巻を置いて腕を組む。さて、何を話すつもりなのか…?
「あの……何か御用でしょうか?副隊長就任の件でしたら、後程、ブラッドの全員で……」
「いや、良いんだそれは……適当においてくれ。それよりも、君に大事な話がある。」
「大事な話…ですか?」
「そう……これは極秘ミッション、私個人が君だけにお願いするものだ。これは後程のフライアの治安において大きな意味合いを持つ。無論、ブラッドの仲間やラケル博士にも他言無用だ。」
「…」
それはまた、随分な話だ。フライアに来たばかりの自分に何を命ずるつもりなのかと疑問に思うシエル。するとグレム局長はある資料を取り出して彼女に見せた…。
「このアイテムの回収を君に命令する。手段は問わん。」
「!」
こ、これは……!?表情が出ないようにしながらも心の中で驚くシエル。それは無理もないことであった……。
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「さーて、今日は疲れたし……寝よ寝よ…」
用意されたフライア内の自室に戻った紘汰。時間もそれなりに経ったことだし、ぐっとくる疲れに充実感を感じながらベッドに身を投げ出して横になった。
(今日はマジで色々あったけど……まあ、良いか。)
すると、あっという間に紘汰の意識は眠りの中へ落ちていき……数秒後には呑気にイビキをかいて夢の世界へ旅立ったのである。
それと、ほぼ僅かな差で彼の部屋に入る人物がいた……。
(葛葉さん……)
悩むような顔をしたシエル……。彼女もまた、戦いを終えたばかりだが嫌な上官からの命令が頭の中でぐるぐると廻る。
【良いか、奴らの武器として使っているセンゴクなんたらとその付属パーツの現物サンプルを奪取しろ。一応、ユグドラシル側とは停戦協定は結んでいるがあんなものはうわべだけに過ぎん…。すでに、あちらの裏切りの兆しは見えている。ならば、こちらから早くしかけるに越したことはない。】
【し、しかし……】
【……そういえば、初の任務早々に君は神機を大破寸前にさせてらしいな?】
【!】
【あれの修理にも、中々金がかかる…。ラケル博士の期待…と言う割には随分ではないかね?】
【……了解しました。任務…遂行します。】
…確かに気は進まない命令だ。しかし、神機を破損した損害もまた、中々のものであるのも理解している。故に断れない…
(任務において、私情は捨てる。何事においても冷静であるべき……)
「これより、作戦を遂行します。」
彼女は枕元に置いてある戦極ドライバーに手を伸ばす……彼を裏切る行為になるとは重々承知の上。力を取り上げられてしまった今後もまた心配だが、自分は1人の兵士で紘汰はイレギュラーに過ぎない……例え、自分を助けてくれた恩人であろうとシエルは無理矢理、頭の中で割りきって…
「ううん……」
「!」
その時、紘汰が寝返りをうってなんとシエルの腕をガシッと掴んでしまう。起きてしまったかと思ったがどうやらただの寝相のようだ。
(び、びっくりしました…。)
慌てない、慌てない……
ここで彼を起こしてしまっては面倒この上ない。
だが……
『グルルル…』
彼女を後ろから狙う影……
ロープのように身体をしならせるとシエルに向かって一気に体当りをしかけ…
『ガァウ!!』
ドン!!
「きゃ!?」
「げふぅっ!?」
紘汰の上に盛大にダイブさせてしまった。流石に鈍い彼もこれには目を覚まし、痛みと衝撃による動揺と自分の上に転がるシエルに困惑する。
「し、シエル!?どうしてここに……」
「あ、いや……その…」
まずい、なんとか誤魔化さなくては……焦るシエルだが、その前に自分を押した存在に目がいった。
『ギャウ!!』
「こ、これは!?」
「ドラグレッダー!お前か!?」
そう…体長はぬいぐるみのように小さくなっているが姿は間違いなく、先ほど激闘を繰り広げた無双龍・ドラグレッダーだ。捕食するような動きは無く、部屋の中をうろうろと飛び回る姿は何処か可愛らしい。
「あ、もうコイツは害は無いと思う。なんか、さっき倒したほうのコアがロックシードになって…ソイツをちゃんと管理してれば基本的に大人しいから平気だぜ。」
「は、はあ……」
「まあ、あと躾もしっかりしなきゃ駄目だな!」
全く、驚かせてくれたものだ。おかけでこっそり戦極ドライバーを持ち出す作戦が失敗だ。よっこらせと起き上がったシエルは心の中でドラグレッダーを睨みつけていたが、当の本人は気にすること無く台所を遊び場にしはじめた。
「そういや、シエル…お前さなんで俺の部屋に?」
「え!?あ、あの……それは………」
しまった。今はそれどころじゃなかったと我にかえったシエル。そう、自分は彼の部屋に無断で侵入しているのだ。本来なら、彼を起こしてしまう予定などしていなかったのに……
そして、苦し紛れについた嘘が………
「お、お腹が空きました……」
これ。
いや、流石に無理があるのではないかと思うのだが……
「なーんだ、そういうことなら早く言えよ!今、なんかつくるから!!」
紘汰は簡単に信じて台所に行ってしまい、あわててシエルは止める。夕食はすでに食べたし、これ以上は腹に詰められない。
「ち、違うんです!ほ、本当は戦極ドライバーについてお話を…」
「あ、やっぱり、そっちか…。気になるのか…これ……」
戦極ドライバーへと話を変えたのまでは良かったが同時に心なしか彼の声のトーンが小さくなった気がする。ふぅ…と溜め息をつきながらシエルをベッドに座らせ、自身も隣に座ると少し哀しげに彼女に問う。
「俺も詳しいことはわからないけど……何が訊きたい?」
「そ、そうですね………では、アナタがこのアイテムをどのように手に入れたのですか?」
シエルが気になっていたこと。それは彼がどのようにして戦極ドライバーを手に入れたか…?彼は強いが訓練された動きではない。そんな彼がこの武器を持っていた理由が疑問であった。
だが、彼女は戦極ドライバー関連で一番、彼に訊いてはいけない質問だとは知る由は無い。
「そうか……それを訊くか………」
……話すべきか悩んだ。自分がこの力を手に入れた経緯を話すかどうか……
本来は自分に託された力ではない。友を殺し、自分が助かるために無我夢中で手にしたモノ。そんな話、まだ出逢ったばかりの彼女に話せるようなものじゃない。
「悪い……その話はまた今度な…。ごめん。」
「…あ、いえ………何か言いづらいことでしたら申し訳ありません。」
彼は苦々しげな表情をしながら断ると冷蔵庫から缶ジュースを取り出してシエルに渡すとその隣に座る。すると、彼女は続けて紘汰に質問をした。
「あの……これを少しだけ、お預かりしてもよろしいでしょうか………?」
思いきって、戦極ドライバーを借りるという名目をぶつけてみるシエル。紘汰もこれには目を丸くした。
「え?」
「こ、これを研究すればもっとこの世界を技術的に革新をのぞめるかもしれません。そうすれば長い目でみれば多くの人を………」
「お、落ち着けよシエル。どうしたんだ急に……?」
「お願いします!どうか………」
世界のため、皆のため………なかば、殺し文句に近い。これを突きつければ大抵の良心がある人間は首を縦に振る。シエルは紘汰を良心が存在する人間だと思っていた……
しかし……
「悪い、それは出来ない。」
「な、何故ですか!?」
以外………アンサーは『No』。
完全に予想を反していた。面食らってしまったシエルだが、その戦極ドライバーを握る彼女の手を紘汰は握ってしゃべりだした。
「シエル……俺の世界も、危機が迫っててそれを救うのにはこの力が必要なんだ。確かにこの世界も平和とは言い切れない………だが、俺達の世界は放っておいたら近いうちに滅んじまうし、今この力を取り上げられたら俺は何も出来なくなる。誰かを護ることも戦うことも出来なきゃ、ここにいる意味は無い……だから、渡せないんだ。」
「…」
彼の瞳は………まっすぐにシエルを見ていた。その瞳にはしっかりと意志が宿った光がある………
そして………
(あたたかい………これが他人(ひと)のぬくもり…………)
彼女は……紘汰の暖かさを感じていた…。
はじめての……ひとの暖かさを………
「わかりました…。今の話は忘れてください。あの………」
「……どうした?」
「もう少しだけ…この部屋に居ても、良いですか?」
このあと、紘汰とシエル…2人だけの夜は続く……
To be continued…
次回からは神機兵篇ですかね?
いやあ、だいぶ極東支部まで近くなってきた………
さあ、コウタと紘汰の呼びわけをどうするか………
話は関係ないですが、作者はやっている別の『紅蓮の破壊者』というものがありますが想定外に人気がでないので書き直そうと思います。
知ったことじゃない?ああ、そう………
というわけで感想お待ちしてます。