仮面ライダー鎧武vsGE2 ~神を喰らう者と禁断の果実~ 作:ジュンチェ
今回の展開は
紘汰爆発しろ→爆発→ギルさんマジおかん→タイトル通り
でお送りします。
極東支部までいったらNovel大戦やりたいですね。
「う……いけねぇ、寝ちまったか…」
紘汰は自分がうつらうつらしているうちに眠ってしまったことに気がついた。ベッドを起き上がると……
モゾ…
「も……モゾ…?」
モゾモゾ……
「ん?なんだ……」
あれ?なんか、掛け布団が変に盛り上がっているぞ……てか、モゾモゾ動いてる。何だろうとゆっくりと布団を剥がしてしみると……
「うぅ~ん……」
「……し、シエル!?」
なんと、現れたのはシエルだった…!そうか、彼女も昨日、話している最中に寝てしまったのか……いや、それは良い。この立ち位置は間違いなくあらぬ誤解を招きかねない。早くどうにかしなk…
「…葛葉、集合時間はとうに過ぎて……!?…」
「……戒ぃ…!?」
…はい、手遅れでした。
「葛葉…貴様……」
「ち、違うんだ戒斗!これは別に……!」
「そこまで、根性がひん曲がっていたとはなぁ…!」
「だから、誤解だって戒斗!」
「最後に言い残すことはそれだけか?……変身。」
【カモォーン!!バナナ・アームズ!Night of spear!】
我等がバナナはどうやら正しい状況を理解してくれず、死亡フラグがしっかり立つ紘汰。
「さて、覚悟は良いな…?」
ーポキポキッ…ポキ…
「うおおわァァァァァァァ!?!?」
本日、早朝……紘汰の悲鳴がフライア内に響き渡った……。
EP15『罠 前編』
フライア・ロビー…
「紘汰さん、どうしたのその顔?」
「……訊かないでくれ、ナナ…」
「ふん、当然の報いだ!」
紘汰は戒斗にボコボコにされ、ナナに心配されていた。多分、戒斗はしばらくはまともに口を訊いてくれないだろう………orz。
一方で……
「シエル?大丈夫、顔赤いよ?」
「へぇっ!?いえ、も、ももも問題ありません!」
「ふぅ~ん……?」
シエルも今朝の出来事が影響して挙動不審だった。平気と答える彼女であったが、ニヤリと笑うミコノにすでに勘づかれていることをまだ知らない。
「なんだ、今朝から騒がしいな………何があったんだ?」
「さぁ?」
…因みに、ギルとロミオは全くこの場を理解出来ていなかった。まあ、仕方ないだろう。この2人は………
そこへ、資料を持ったジュリウスとアカギが歩いてきた。
「さぁ、…気を引き締めろ。これからブリーフィングをはじめる。」
「楽しい楽しい任務(ピクニック)のお話です…!」
ピクニックとは、よくいったものである。というより、副隊長はミコノなのにジュリウスの横にいるにいるのだ…?
そんなことはどうでも良いとして、ジュリウスはミッション内容を話す。
「今回の任務は神機兵の護衛任務だ。実践データを比較的に安全にとるために、グレム局長と開発責任者であるクジョウ博士からのオーダーだ。俺達は比較的に安全な1対1の状況をするために、露払いを務めることになる。」
「…つまり、機械のお守りか……?」
「そう言うな、ギル。」
「「…?」」
神機兵…?ギルが文句を言う隣で紘汰と戒斗は首を傾げた。無理もない……いくらか日にちが経ったとはいえ、まだまだこの世界については知らないことばかりなのだから。ここで口を開いたのはシエルであった……
「神機兵というのは神機の技術を応用したいわば……」
……ここから先、紘汰たちはおろか他のメンバーすら理解できない説明がしばらく続いた。
ジュリウスですら戸惑うほどに……
「…ですから、神機としての機能を人型のボディすることにすることで高い汎用性を……」
「あー、シエル。結局、纏めるとどうなるんだ?」
「あ……はい。簡単に言うと人の形をした巨大な神機ということですね。」
なら、最初からそう言えよ!
そう思ったロミオ……ただ、新たな背後霊としてデェムシュらしき霊が憑依しているのをナナは確認した。
『なーな!なーな!なーな!なーな!なーな!…』
あと…この霊がしきりに叫んでいるのは多分、自分のことじゃないだろう。名字違いだし……
そう思いながらナナは眠い目をこする。
それを見て危惧したアカギはにこやかに笑いながら、シエルから説明の主導権を奪う。
「…グレム局長はその神機兵に出資に並び、このフライアではレア博士とラケル博士…あと、クジョウ博士が研究・開発を担当しているのです。」
「へぇ~……あれ?クジョウ博士って誰だっけ?」
ふと、ここで思った紘汰。クジョウ博士とは誰だろう?レア博士とラケル博士なら知り合いだが、このフライアにまだ研究員のような人間がいたのか…
「グレム局長の隣によくいる白衣を着て早死しそうな眼鏡の方です。」
あー……思い返せばそんな人がいたような気がする。納得してはいけないのだろうけど、理解してしまう自分がいることに気がつく面々…。上司があのグレム局長なのだ、見るからに幸が薄そう…
「因みにクジョウ博士は無人制御技術を推進しており、有人制御技術派であるレア博士たちとは対立する立場にあります。こういうことは知っておくと後々、気をつけられますよね?」
ううむ…やはり、中々このフライアも複雑な事情なのかとやるせない気分になる紘汰。その神機兵を開発する両者の博士も人の未来のために尽力しているはずなのに……
「まあ、無人なら犠牲は少なくすみますが現状のところその無人制御が上手くいってないのが事実……かといって、有人制御ではゴッドイーターが危険を犯して戦うのと差異は無い。どちらの言い分も理解できるのですが……」
アカギもまた紘汰と似たような顔をしていた。だが、事情を知るだけに虚しさが胸に溜まっていく…。続いてブラッドのメンバーにも伝染していってしまう重い空気……
これは良くないと声をあげたのはロミオだった。
「ま、要はさ、今回の任務は神機兵を守りながら戦えってことでしょ?露払いくらいだったら、ラクショーだろ、ラクショー!」
「ふん……突き詰めればほぼ、いつもの任務と変わりはないか。」
そうだ……結局はアラガミを倒せばいい。何を自分たちが気負うことがある?戒斗もやれやれ…と立ち上がり、皆を鼓舞する。
「何時まで腑抜けたツラをしている…?戦うのが俺達の仕事だ……他の事など気にする必要は無い!」
その通りだ……何を悩む?
彼に続く形で次々と立ち上がるブラッドの面々……
「行こうぜ、皆!俺達は俺達で、やれることをやろう!」
やがて、紘汰が立ち上がり皆が続く……
その様子を2階の手すりから不快そうに見ていたのはラケル博士だ…。
「サガラも、余計なことを………確実に私の可愛い子供たちと新たなる神話は毒されていっている…。」
このままでは、神話の脚本は大きく加筆しなくてはならないかもしれない。それは、こちら側が望むことでもあまり無い。
「創世の果実が熟し……実が落ち、弾けるまで誰にも渡しません。そろそろ、部外者にはステージから降りてもらいましょう。」
ならば、いい加減に異界の者たちに消えてもらうに越したことはない。すでに、そのシナリオは出来ている……
彼女の車椅子のディスプレイには『赤い雨の予報』と記されたデータが映しだされていた。
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蒼氷の峡谷……
そこは、年中氷に覆われた山脈の壊れかけたダムという特殊なエリアだ……
そして……
「「「寒いィィィィィィ~~!!!!」」」
滅茶苦茶、寒い。
紘汰とミコノ…ロミオは凍えてガチガチと震えていた。なんせ、外は寒いのフライアにいた時と同じ服装なのだ。寒いのは当たり前である…
というより、神機兵のテストをするにしても他の場所があったのではないだろうか?
「もー、どうしたの?そんなに寒がって……」
「ナナ、アンタ寒くないの?」
「…ううん、全然平気!」
「「「…」」」
しかも、解せないのがメンバーの中で一番コスチュームの面積が少ないであろうナナは寒さなど屁でもなく、元気いっぱいということだ…。子供は風の子とはこの事か?
寒がり3人が呆然としていたが、そんな彼等にぶっきらぼうに横からグイッと伸びる腕……
「たく、仕方ねぇな………ほら、これ飲め。」
ホカホカと湯気が立ち上る水筒が目の前に……
差し出したのはギルだった…。
「あ、ありがと……」
「ありがと、ギルちゃん!いっただきぃ!!ぐびっ……ぐびっ……」
「ちょ、ロミオ!?飲み過ぎ…!」
ありがたく、頂こうとしたミコノだったがロミオが横から水筒をかっさらい、がぶ飲みし始めて慌てて取り返そうとしたが……これが悲劇を呼ぶ。
バチャ…!!
「「あ…」」
やっちまった……。ロミオの手から水筒が滑り落ちて温かいお茶が凍てつく地面にぶちまけられてしまった。これでは、もう飲めたものではない。
「ぁ……私のお茶………」
「……はぁ…まあ、良いさ。ほら、副隊長…俺の手袋かしてやる。」
残念そうに声をだすミコノだったが、見かねてギルは自分の手袋を外して彼女に渡した。
「寒さなんざ、身体を動かしてりゃすぐに身体が暖まるから問題ない。しっかり、準備運動しておけよ…!」
(((…おかん………)))
この一連の面倒見の良さ。紘汰たちはそう思わずにはいられなかった…。副隊長がこれは如何に…と思っても、実践経験は彼が長いので仕方ないだろう。
さて、こんなやり取りのあと待っていましたとミッション内容を読み上げるのはシエル…
「本日のミッション内容を確認します。討伐対象は『シユウ』…飛行型のアラガミです。翼の腕による長いリーチや俊敏な動き…遠距離に対する火炎弾に注意してください。なお、有効な属性は火属性…翼は切断攻撃に脆弱です。」
シユウ……これは紘汰やブラッドの面々も戦ったことが無いアラガミである。よくわからないが、話によれば火属性が有効らしいが生憎、火に相当する能力はアーマードライダーたちには無い。ならば、無双セイバーなどで翼を攻撃したほうが良いだろうか…?
「あ、あと……アーマードライダー組は我々とは別行動をして下さいとのことです。」
「え?なんで…?」
「…上からの判断でアーマードライダーは現状のブラッドの戦力において大きな役割を担っているため、別個体の足留めを行ってほしいとのことです。」
しかも、今回の任務は紘汰らは別行動。確かに、この中の面々より多様性はある力だとは思うが今まではそれぞれの分隊につくのが普通であった。なのに、突然にブラッドから2人とも切り離されて運用されるとは……
あと、最後にとアカギが付け加える。
「あと、皆さん…『赤乱雲』が近づきつつあります。出来るだけ、速やかに任務を遂行しましょう。」
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それから数分後……
ロックビークルを走らせる鎧武にバロン……。自分たちが作戦を展開するまでには時間と距離があるので他愛ない話をし始めていた…。
「なあ、戒斗…『積乱雲』だってよ?嵐が来るのか…?」
「…」
字が違うが…この意味を彼等が知るのはもう少し後だ。そうしているうちにダムの一角へとたどりついた鎧武とバロン。ロックビークルを氷にスリップさせられないように気をつけながら停車すると、ロックシード形態に戻して収納。辺りを見渡す……
「にしても、随分と遠くに離されたな…。ブラッドの皆も神機兵とかも全然見えないぜ…」
「…」
「……戒斗?」
何かと騒がしい鎧武だったが、対象的に黙っていたのはバロン。無線を取り出して何やら弄って直後、鎧武に叫んだ。
「葛葉!お前の無線、使えるか!?」
「え?……そりゃ、勿論……」
……
「…?」
あれ?
……
「……?…?」
あれ?
「成る程、お互いの無線が揃って故障とは…とんだ偶然があったものだな。」
「ま……マジ?」
なんと、唯一の連絡手段である無線がどちらも使えなくなっているのだという。これでは、作戦の進行に支障が出る。
「やべえ、戻らねぇと…!」
「…待て、葛葉。今回の作戦……おかしいと思わないか?」
すぐに、引き返そうとする鎧武だったがバロンが止める。彼はすでに、最初から薄々勘づいていたのだ……
「何故、俺たちだけ部隊から切り離されたかわからないか?そして、無線が通じなければ連絡手段は無い……つまり、この氷点下の環境の中で孤立する…………」
「……戒斗?」
「………これは『罠』だ…。」
「!」
『『『グオオォォォォ!!!!!!』』』
まさか…と言おうとした瞬間に、頭上を過る不吉な影……
ドガッという音がしたかと思えばすでに囲まれていた…。
「こ、コイツがシユウ…!」
翼と一体になった腕に人形のボディをした異形。よく見れば胸部は人間が腕を組んだような意匠があり、顔には狂暴さを秘めた面らしきパーツ……
「成る程、鳥か……」
そう……コイツこそが鳥神の名を冠するアラガミ『シユウ』である…
ただ…
「…戒斗、確かシエルの話ならコイツは火を……」
バチチッ!!!!
「「!?」」
普通のシユウではない……。
いきなり、かすめた爪がプラズマを纏っていることに驚いた鎧武。シエルは火を使うといっていたが、『雷』を使うとは一言も言っていない…。しかし、外見的な特徴はほぼ一致している。
彼等はまだ知らないがアラガミの中にも進化の過程で似通った別の属性を持つ亜種がいるのだ。発生の原因は多々あれど、アーマードライダーたちの前に現れた3体のシユウは白い翼を持ち、火ではなく『雷』を操る『シユウ堕天種』だったのだ…。
「話がちがっ……ぐああっ!?」
「葛葉!」
完全に不意をつかれた鎧武は雷を纏ったシユウ堕天からの滑空体当りを喰らい、氷の壁に叩きつけられてしまう。残るシユウ堕天もバロンを囲み、ジリジリと迫る…
「…くっ、やるしかないか!」
どうやら、逃げ場は無い。バナスピアーをかまえて、迎え撃つバロン。さあ、彼らに抗う術はあるのか…?
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ラケル博士の研究室……
部屋の主は聖書を片手に静かに…何かに語る……
「荒ぶる神々の神話………汚された1ページは……」
……雨と共に消えるでしょう…。
「異界からの不協和音は……」
……神々の怒りに無に還る…
「忌まわしき森の力は…この世界から消え失せる…。」
………そして、雨は降りだす…。
To be continued……
如何でしたでしょうか?
感想お待ちしてます。いやあ、最近はかなり少なくなったのでわりと切実に……
では!次回もお楽しみに!