仮面ライダー鎧武vsGE2 ~神を喰らう者と禁断の果実~   作:ジュンチェ

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ごめんね、本編の更新はあとちょっとだけ待って!
サーセン!

ちょっと、遅れてるけどバレンタインデー話…どうぞ!!




EP Special参・散々なバレンタインデー

バレンタインデー……

 

 

実はこの習慣、まだこんなアラガミと争う時代においても生きていたりする。

 

女性が想いの人やら友人やらにチョコを渡して、恵まれない男たちが涙を飲む日……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そんな日に、何故に私はこんな目に?」

 

ペイラーは自らの部下からの扱いに納得いかなかった。自分のラボの椅子にグルグル巻きにロープと鎖で縛られて動けない。理由は目の前で仁王立ちするコウタが告げる。

 

「博士…心当たりが無いとは言わせないぜ?ムツキ!」

 

「はい!」

 

ムツキに指示をして天井を棒でつつくとドサドサと…あれよあれよとチョコの山が落ちてくる。そして、1つを手に取りあらかじめに連れてきていたカピバラのカルビ(Msize)に近づけると…プイッとそっぽを向いた。

 

「ちゃんと調べればわかりますが、あのカルビが嫌がるってことはこれは『初恋ジュース』の成分が含まれている!それを今度のバレンタインデーイベントに紛れこませるつもりだったんでしょう!」

 

「ハハ……ナニヲコンキョニ……」

片言な博士……ハロウィン話を見た方はご存知だろうが、初恋ジュースとはこの博士が何を血迷ったのか頭脳と資材を無駄に使って造り上げた殺人汁である。彼の猛者であるリンドウやアーマードライダーたちすら卒倒する味で開発者自身も材料は知らぬがなんとやらという代物。そんな半ば毒物が入っているのはリアクションからみて間違っていないだろう。

 

まあ、根拠がどうこうと抜かすなら……

 

 

「なら、普通のチョコだというなら勿論、食べられますよね博士も?」

 

「え?ま、マサカ…ご、ゴジョウダンヲ……」

 

 

「 食 べ ら れ ま す よ ね ? 」

 

「コウタくん、落ち着くんだ!話せばわかる!話せば………」

 

「言語無用!!」

 

 

 

 

「ぎゃあああああああ!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

EP special参『散々なバレンタインデー』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……という出来事があったそうなんです。」

 

「…あらまぁ。」

 

ラウンジにて他愛ない話をするシエルとナナ。ま、いずれこうなるのではと薄々思っていた。自業自得だろう。ただ、シエルにとって本題はそこではない。

 

「ナナさん、あの…その……言いにくいのですか……」

 

「ん?なになに?」

 

「…その、もうすぐバレンタインデーです。ですから、この際…今年はチョコを作ってみようと思うのですが………私はその手の技術はサッパリなので。そこで、ナナさんなら頼りたいのですが、どうでしょう?」

 

彼女はバレンタインデーに際してチョコを自前で作りたいがお菓子作りは今までしたことがないので、普段よくおでんパンを食しているナナなら料理が得意で協力を得られると考えたのだ。だが、ナナの反応はシエルが期待していたのとは違い、微妙なものだった。

 

「う~ん、シエルちゃん…協力したいのは山々なんだけど……私も実はお菓子作りはからっきしなんだよね。」

 

「!…そうなんですか。」

 

実はナナもお菓子作りに関してはシエルと同じ。何分、食べる専門だから仕方ない。そんな時、ナナは思いついた……

 

 

 

 

「そうだ、アリサさんなら!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ギクッ)…え?」

 

「どうしました、アリサさん?」

 

反対側のカウンターで光実と共にいたアリサは硬直した。多分、向こうは自分に気がついていない…だからこそ無慈悲な言葉の刃が飛んでくる。

 

 

「アリサさんって、料理得意そうだし~…」

 

「(グサッ)うっ!?」

 

 

「おしとやかでまさに大人の女性といったかんじですよね。きっと部屋も綺麗で料理も得意というイメージを持ってます……」

 

「(グサッ)うぐっ!?」

 

「わかるわかる!目指すべき目標っていうかなんていうか…そんな!」

 

「(ズブッ)ぐはっ!?」

 

 

「きっと、あの方の旦那さんになった方は幸せでしょうね。」

 

「(チュドーン!!)あぐぅぅ!!!?」

 

「あ、アリサさん!?どうしたんですか!?」

 

無数の見えない刃に貫かれ、突っ伏すアリサ。光実も全くわけがわからず、心配するが…そのためシエルとナナはアリサに気がついてしまう。

 

「あ、アリサさん!噂をすれば!!」

 

「丁度いいタイミングです。早速……」

 

「!」

 

ああ、駄目だ……羨望の眼差しが痛い。

 

 

「ごめんなさいぃぃ!!!!」

 

 

アリサは一目散に涙を流しながら逃げ出した…。

 

 

(私、そんな皆が憧れるような女じゃないの!部屋は散らかってるし、料理も駄目駄目だし…!嫁にはいけない女なのよぉ!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ…!!)

 

 

こうして、ラウンジからアリサはログアウトしました。残された光実は困っています……

 

「行って……しまいましたね。」

 

「そうだね……どうしたんだろ?」

 

戸惑う女子2人…

そこへ……

 

 

「シエル、ナナ!」

 

「副隊長!」

 

ふらりと現れたミコノ。そうだ、彼女もれっきとした女子だ。ならば……

 

「あの副隊長はかくかくしかじか……」

 

「んん、成る程。だいたい、わかった。」

 

「今のでわかったの?」

 

「感応現象☆」

 

「…便利だね、ソレ。」

 

作者の手抜きとか都合のいい設定とか言わないでください。うん……まあ、実際そうなんだけど……

で、コホンと咳払いしてミコノはまず一言……

 

「はい、まずは貴女たちは……バレンタインというものをはき違えています。」

 

「「え?」」

 

はき違えているとはどういうわけか?いや、多少は世俗に疎い節があるシエルたちですから、バレンタインデーの理解は一般的なものと同じと自負していたが……

 

「そりゃあ、リア充やリア充希望者には年に一度の素晴らしいイベントでしょうが………しかし!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バレンタインデーの真の意味は……確実に義理チョコでホワイトデーに元をとれるようにしなければ意味はないのよ!」

 

 

 

 

「「…」」

 

 

クワッと言い放たれた女子とあるまじき言葉に正直、退いてしまったナナにシエル。はき違えているのは彼女の方でした…。

 

「副隊長たら、そんなグレム局長みたいなことを……」

 

「ナナ、アナタの気持ちはよくわかる……でも、考えてみなさい。例えばエミールにそこらの自販機で安く買い叩いたチョコでもあげてみなさい?『友よ!これはまさに、友情の証…!食べるのも惜しいが、ありがたく頂こう!そして、誓おう……ホワイトデーには我が騎士道に恥じぬ、最高のお返しを!!』というノリで安物チョコが高級チョコの山にいずれ化けるとしたら…!」

 

「おお…☆それ、すごい!」

 

(!…ナナさんが思考を毒された!?君という人は……)

 

ついには腹黒い考えでお花畑なナナの思考回路を汚染した副隊長。もうこの人、グレム局長より色々と駄目かもしれない。まあ、あのMr.騎士道ならありそうで怖い。

 

「それに、ブラッドの男ども…ジュリウスなんてこの手のイベントだと暴走するし、給料だって私たちより上なはずだから狙い目!」

 

「そう考えればギルも優しいから、お返しも……!」

 

「よっしゃあ、早速…安物チョコを買い出しに……!」

 

なんだ、このバレンタインデー…嫌だ。相談する人たちを間違えたと判断したが離れるに離れられないタイミング。自分は清く正しいバレンタインデーを迎えたいのだ…。

その時……

 

 

 

 

 

 

「ギュイィィィィン!!!!)待てゴラァァ!!!!!!」

 

ドギャァーーン!!!!

 

 

「「「お、凰蓮さん!?」」」

 

いつものギター音をだして女子トークに割り込んできたのは乙女…ではなく、O☆KA☆MAのドリアンこと凰蓮。いつにもまして、カンカンな彼…いや彼女…?ドリノコを両手に少し怖い。

 

「はっ、あんたたちのような奴らがいるから世の男どもも救われないのよ!良い?バレンタインデーってのは好きな人に想いを伝える大事なイベントなの!!それをまあ、よくも下心丸出しで……人として恥ずかしくないの!?」

 

「いや、あの…その………」

 

「もぉぉう、これだから女子力があんたたちの隊長より負けるのよ!アンタたちには腐りきったその心を一人前のレディにまで立ち直らせてあげるわ!!さあ、今からバレンタインデーチョコ作りの特訓よ!!!!」

 

「「えぇ!?」」

 

「!(…これは……)」

もしかして、良い流れなのでは?成り行きだが、至って自分が目指す方向に添いつつあると感じたシエル。無論、ミコノとナナは文句たらたらだが…ここは1つ……

 

「凰蓮さん、是非とも御指導を…よろしくお願いします!」

 

「し、シエルッ!?」

 

「良いわ、私の指導は甘くはないわ!ビシバシいくわよ!!」

 

ミコノとナナを巻き込んでシエルのチョコ作りが幕をあける!

 

 

 

 

 

 

 

 

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「はあぁぁ……」

 

時を同じく極東支部・1Fフロアのソファーで体育座りしているアリサ。身体中から負のオーラを全開にしている様はいつもは彼女を慕っている人物ですら近づくのは敬遠する。

 

「…アミエーラ、何をしている?」

 

「あ、バナナさん。」

 

「バロンだ!」

 

そこに現れたのは戒斗。この程度で怯んでいたは強者ではないとのことで、通常運行のバナナ。正直、あまり今は絡みたくない相手のアリサだが……

 

「いや別に……ただ、私にはお料理とかそういう才能は無いんだなぁ…て……」

 

「ほう?」

 

「本命チョコを作っても一昨年は倒れられたし、去年は逃げられたし………どうせ、私なんか…武器を振り回すくらしいか能が無い女だって…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうやって、貴様は逃げるのか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?」

 

 

その瞬間、戒斗にスイッチが入った!

腕を組み、不遜な体勢をとりながら弱音にウジウジとするアリサに告げる!!

 

「今のでだいたい、わかった。どうせ、バレンタインのチョコということだろう?料理が下手だというのなら、何故努力をしない?ただ、こんなところでいじけているだけなら、それはただ現実と向きあわない弱者に過ぎん!」

 

 

でました、戒斗の強者論。ぶっちゃけ、鬱陶しいこの上ない…もう、放っておいてほしいのだが……

 

「今更、そんなこと言われても……もう、今から練習してからじゃ間に合わない……」

 

「なら、やれるなら…やるというのだな?」

 

「…?」

 

「その意志があるなら、貴様を食えるチョコが作れるようになるまでミッチリしごいてやる!!いいな!?」

 

「…はぃ!?」

 

 

 

いやいや、なんでそうなる?ツッコミたいアリサだが、何処からともなく泡立て器やら包丁を完備した戒斗を止められない。

 

こうして、乙女たちのバレンタインデーが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ、この汚部屋は!?かたつけろ!」

 

 

「はいぃぃ!」

 

 

いや、アリサだけ少し遅かったような……

 

 

 

 

 

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その頃、フライアでは…

 

 

「グレム局長…これを……」

 

「お?レアくん、これは?」

 

「明日はバレンタインデーですから。」

 

どうみても、不倫関係にしかみえないグレム局長とレア博士。ソッと彼女が机に出したのは赤い小包の箱。そうか、明日はバレンタインデーかとグレム局長は納得した。

 

「少し早いですが……私も明日は非番です故。」

 

「ありがとう、レアくん。大事に食べさせてもらうよ。」

 

「あ、私は今日はこれで……」

 

「ふむ。ご苦労…」

 

そして、レア博士が立ち去っていくとクルリと背を向け、ムフフ…と変な息遣いを始める。

 

(フォ、フォ、フォ……いくら、義理とわかっておってもレア博士ほどの美人とならればテンションが上がるのぅ…。フフッ…娘と妻には内緒だな!)

 

哀しきかな…男のサガである。義理だろうと、妻子がいようとやはり、レア博士クラスの艶やかな美人となればぐっと拳を握りしめたくなる。グレム局長は今、うちなる幸福感を噛みしめていた…。

 

 

 

その頃……

 

 

 

「あ~♪今日はなんて最高の日なんだ!」

 

(…キモい。)

 

妙に浮かれ機嫌のクジョウ博士とすれ違ったレア博士。気がつけば、ラケル博士の姿があった……

 

「ラケル、クジョウ博士…やたら、上機嫌だったけど何かあったの?」

 

「ああ、お姉さま。彼にチョコで懐柔していたところです。本当、安物チョコを融かして固めておいただけなのに……男って本当にバカですよねぇ?フッフフッフフッフフッフフッフフッフフッフフッ…」

 

( お 前 の 仕 業 か )

 

 

 

我が妹ながらなんて奴だと思うレア博士。クジョウ博士が可哀想だが、虚ろな甘い夢にひたっていて貰おう。自分は先を急がなくては……

 

「さて、お姉さまはこれから本命のチョコ作り…頑張って下さいね。」

 

「ギクッ!?)」

 

 

 

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ラウンジ……

 

 

 

 

「HEY、もっとテキパキ動きなさい!猫耳ちゃん、つまみ食い禁止!!」

 

「はい!?」

 

「(なんで私がこんなことを……)」

 

「副隊長さん、あんたもシャキっとしないと何時までたってもただのメスゴリラよ!」

 

「誰が、ゴリラかァ!?」

 

だいぶ遅くなっても、賑やかなラウンジ。凰蓮を中心に少女たちの特訓。男子禁制の間にて……

 

「…」

 

カチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャ……!!

 

 

シエルは無表情でボウルの中身を泡立て器で掻き混ぜていた。まるで、心の無い機械が如く無慈悲な動きで……

 

(コツは掴めてきました…。これなら!)

 

「駄目よ、駄目!スナイパーのお嬢ちゃん。動きがまるでただのマシンよ。お菓子作りはハートも大事。そう、恋人に美味しいって言われるように……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……そう、あの『 麗 し の メ ロ ン の 君 』に!

 

 

 

 

 

 

「ゾクッ)…今、寒気が……」

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、本能で危機を察した貴虎。身震いしながら、彼は書類仕事に打ち込む。

 

 

 

「あら、やだいけない…私としたことが…。お嬢ちゃん、落ち着いて…気持ちを込めるのよ。」

 

「気持ちを…?」

 

はっ…と我にかえるシエル。今まで自分は勢いで突っ走って繊細さが欠けていた。

(待っていてください。きっと、君と最高のバレンタインデーに……)

 

 

 

 

 

 

一方で……

 

 

 

「何故、そこで火を一気に強める!?弱火と言ったろうが!」

 

「一度に出来もせん、作業をするんじゃない!」

 

「力任せに泡立て器を使うな!道具はもっと大切にしろ!!」

 

 

「はいぃぃぃ!!!!!!」

 

アリサの綺麗になった自室で続く戒斗のスパルタお菓子作り教室。半泣きになりながら、アリサは頑張っているが…戒斗の眉間にはシワが寄って消えることはない。

 

「…弱音を吐いている暇はないぞ!」

 

(うわぁぁぁぁん!!!!助けてリーダー!!!!!!!!)

 

 

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ついに……!

 

 

 

 

「バレンタインッ絶対、許せねぇ!!!!倒すしかねぇ!!!!!!」

 

「…か、葛葉?どうした?」

「とにかく、落ち着いてください♪」

 

バレンタインデー当日。なんか、鎧武が発狂しているが…というかバレンタインをどうやって倒すつもりなのだろう。同伴していたジュリウスとアカギが距離をとるなか、ある男がフゥ……と息をもらす。

 

「皆、ありがとう。わざわざ俺達、クレイドルの仕事を手伝ってもらって。」

 

銀を帯びた黒髪に蒼い瞳……纏う制服はアリサと同じクレイドルの白い服。赤い腕輪の彼は…

 

「流石、極東最強といわれた第1部隊元隊長だな。」

 

「いやいや、この『剱崎イッシン』…まだまだ未熟者です。」

 

ジュリウスに誉められて謙遜する彼こそ、コウタの先代である第1部隊の隊長である。普段はあまりにも忙しくて本筋のシナリオには全く顔を出せないのだが、今日はなんとか仕事が早く片付いて極東支部・ラウンジに顔を出したのである。

 

「イッシンさん、やっぱりバレンタインデー倒すしかねぇ!!!!」

 

「あはは……葛葉さん、落ち着いて……」

 

紘汰のリアクションに苦笑いしながら、イッシンはふと思う。確かに今日はバレンタインデー……出来ることなら、今日はアリサとは遭遇したくはないが……

 

「あ、あの……紘汰さん…」

 

「ん?」

 

そんな時、ふらりと顔を赤らめてやってきたのはシエル。その手に小袋を持ち、鎧武に渡す。

 

「あ、あの……ハッピーバレンタインです……。」

 

「し、シエル!?お、俺に!?マジでか、絶対に許せn……お返しするぜ!」

 

(((今、絶対に許せねぇ…って言おうとしたな。)))

 

ちょっと、口に変な癖がついてしまったようだが……ここは変身解除して彼女のチョコを味わう紘汰。評価は……

 

「うぅぅんめェェェ!!!!!!」

 

「!良かった……生まれてはじめてのお菓子作りだったので不安だったのですが……」

 

ホッと一安心したシエル。どうやら、成功で幕を下ろし……

 

「これで、チョコパーティーが出来るぜ!!」

 

…え?

 

「シエルも来いよ!ミッチとか皆でチョコわけあって俺の部屋でパーティーするんだ!」

 

…え?

 

「いやあ、流石に主催の俺がチョコ0だともうバレンタインを倒すしか……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……この時、シエルの中で決定的な何かがキレた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【クロス!ジンバーメロンアームズ!!ハハーッ!】

 

【ジンバーメロン・オーレ!!】

 

 

このあと、紘汰の悲鳴が極東支部中に響き渡ったという。

 

 

 

 

その傍らの…カウンターの影では……

 

(どうしよう!?まだ、心の準備が…!まさか、こんなに早く帰ってくるなんて!?)

 

イッシンの予想より早い帰還に戸惑うアリサ。怪しい暗示を唱えだしそうな挙動不審さだが、こんな時も彼の出番。

 

「何をしている?とっとと行ってこい!」

 

「か、戒斗s……きゃああ!?」

 

我等がバナナが尻を叩いてアリサをイッシンの前に出した。すると、イッシンも彼女に気がついた。

 

「あ、アリサ……」

 

「リーダー…(ど、どうしよう…もし、口にあわなかったら……) 」

 

アリサはそれでも尻込みする。自分の料理下手は自覚しているし、現にイッシンを毒殺しそうになったことも何度か…。もし、今回も駄目ならとあげるのが怖い……

 

 

 

 

 

 

《逆に考えるんだ……アリサ。あげちゃっても良いさ。と…》

 

 

 

 

(!…お父さん!!)

 

 

瞬間、脳裏をよぎる紳士な父の面影と言葉ッ!!出てきた理由はわからないが、それはアリサをふっきらせるには充分だった!

 

「リーダー!今年は頑張って作った自信作です!!受け取ってください!」

 

「お、おう……じゃあ、早速…」

 

もうなるようになれと、ハート型の手作りチョコを渡すアリサ。勢いに負けたイッシンは恐る恐るソレをほうばると……

 

 

「ん?上手い!上手いぞ、コレ!!」

 

「…ほ、本当ですか!!」

 

「ああ、もうコイツはお嫁に出しても問題ないレベルだ!」

 

おい、最後…なんだそれ。お前は親か何かか?そうツッコミたくなるがアリサの嬉しそうなリアクションに免じてツッコまないでおこう。

 

「どうしたんだよ、シエル!危ないから神機振り回すな!!あぶっ!?」

 

「…君という人は……絶対に許しません。」

 

こっちのほうが大分、問題だしな。

 

 

そこから、離れたソファーでは……

 

「ありがとな、アリサを手伝ってもらって。」

 

「礼には及ばん。実際、ここには世話になっている身だしな。」

 

戒斗とコウタがこっそり、会話をしていた。実は戒斗がわざわざアリサに世話を焼いたのは彼が予め、依頼していたからである。

 

「本来だったら、止めるところだったんだけど…アンタがお菓子作りができるって聞いたから、助かったよ。いっつも、この手のイベントで頭ごなしにやめろってのも可哀想だったし、良い機会になったな。」

 

「…随分と仲間想いだな。」

 

「ま、アリサもイッシンも長い付き合いだし……」

 

何にせよ、今回は平和で…紘汰とシエルは抜いて、終わりそうだ。良かった、良かった。

 

「よくねぇぇ!?」

 

「…DAN★KUu☆KEN!!!!」

 

 

バキッ

 

「げふぅ!?ハロウィンに引き続きぃ!?」

 

 

 

(葛葉、本命と義理の違いもわからんとは……愚かな奴め。)

 

さて、シエルに締められる紘汰とを傍らに物語を締めくくろうとする戒斗。そこへ、アリサがやってきた…。

 

「戒斗さん、今回はありがとうございました。貴方がいなかったら今年も……」

 

「ふん、1つ貸しにしておく。今はせいぜい楽しめ。」

 

「はい!あ、そうだ。これ、残りものですが……戒斗さんの分です。感謝の気持ちです。」

 

紙袋で渡されたのは不恰好ながらもチョコ。余りの材料を継ぎはぎしたのか見栄えはよくないが、味ならもうイッシンが普通に食べているので保証済み。警戒することもない……

 

「…良いだろう、もらってやる。」

 

 

パクっ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……… ナ ン ダ コ レ ハ …!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(意識が……遠退く………)

 

「「!?」」

 

直後、チョコを口に含んだ戒斗が白眼で卒倒した。馬鹿な、いったい何が…!?

 

「おい、アリサそれ!?」

 

「え、え……あ( ̄▽ ̄;)!コレ、失敗作のチョコの方だった…。」

 

「き……さま…!?」

 

絶対に許せねぇ…紘汰より戒斗に相応しい台詞だろう。意識を手放す寸前まで彼はアリサを誰よりも呪い……やがて、医務室に運ばれていったのである。

 

 

そんな様子を見ていたのは凰蓮と城乃内……

 

「凰蓮さん、どうしてこんなオチになってしまうんですかね?」

 

「はぁーあ……皆、まだまだ子供ということよ坊や。はい、バレンタイン。」

 

「あざーす。」

 

結局、博士のたちがいなくてもカオスになる極東支部のイベント。呆れるドリアンとドングリと共にこのバレンタインデーの物語は幕は閉じられる……。

 

 

 

 

 

 

 

 

THE END

 

 

 

 




☆メロンニーサンのバレンタインデー

レア博士「あ、あの貴虎さん……良ければ、受け取ってください。」

貴虎「そうか、今日はバレンタインデーだったな。!…これはもしや手作り?」

レア博士「は、はい……慣れない作業だったので、口にあうかわかりませんし……ご迷惑かもしれませんが…」

貴虎「そんなことはない。大切に頂くよ、レア博士。」

レア博士「貴虎さん……///」





物陰から……

グレム局長(ナニコレ!?ナニコレ!?なーんですか、コレ!?え?ワシもチョコ貰ったのに、ナニこの敗北感!?)

ラケル博士「グレム局長、キャラ壊れすぎです。」


……グレム局長、あんた妻子持ちだろ。僻むなよ?


クジョウ博士「…て、言えたら少しはスカッとするんだろうなぁ~。」

凌馬「イヤだねぇ~、上司に縛られる研究者ってのは。」





…では、感想待ってます!
本編もちゃんと書いてますよ!

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