仮面ライダー鎧武vsGE2 ~神を喰らう者と禁断の果実~   作:ジュンチェ

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ここから以降のEPエクストラは、企画短編小説『無銘~Another number~』シリーズと同じです。本編とは関係ありませんし、嫌な方はブラウザバックを!




EP.EXTRA 無銘~Another number~Ⅰ

……鎧武GE2、その物語が刻まれている時…決して、沢芽市は時が止まっているわけではない。

 

 

 

仮面ライダーナックル……ザックがただひとりの残った街を守るアーマードライダーとして戦い続けていた。

 

 

【ギュイィィン!!クルミ・スカッシュ!】

 

「おぉらァ!!」

 

今日も、クラックを抜けて現れたインベスたちを撃退・撃破し、街の平和を守る。治安は悪くなり、それらは自分たちビートライダーズが招いたと濡れ衣を着せられても…守った人々から後ろ指を刺されようと尚も戦い抜く…

 

……何故なら

 

 

(戒斗、紘汰……お前たちが何時、帰ってきても良いように俺がここで戦う!俺は信じてるからな。)

 

ここは……この街は……いずれ、皆が帰ってくる場所。ヘルヘイムがなんだ?レッテルがなんだ?まだここには守るべき仲間もいるのだ。どのような悪意にも引き渡す気は毛頭に無い。

 

「ザック、今日はこれくらいにしておこう。お疲れ。」

 

「そうだな、ペコ。最近はだいぶ落ち着いてきたからな。」

 

相棒のペコが駆け寄ってきて、傷だらけの戦士を労う。ナックルはその好意を受け取りながら、戦極ドライバーからロックシードを外そうと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……その時、彼の前に黒いナニカがヒラリと舞い降りた。

 

 

 

 

 

 

「?……羽?」

 

ナックルは自分のボディについたソレを見て思った。確かに羽…カラスか何かのようだが、それにしては微妙な細工物のようにも見える……

まあ、別に気にするほどでもなさそうだったのでサッとはらってしまう。

 

 

【お前が……鎧武か?】

 

 

「「!」」

 

不意に、後ろからかけられた女の声。振り向くと見慣れない漆黒の車に寄りかかる長い黒髪の女性がひとり……肌は白く透き通りまるで、モデルのように美しくてナックルは暫し見とれてしまったがすぐに我にかえる。少なくとも、車体から突き出る2門のガトリングガンと彼女の纏う真っ黒かつ機械的な模様が入ったバイクスーツにさっきから放つ鋭い殺気がただ者ではない。

 

「何者だ?残念だが、俺は違うぞ。」

 

ペコをさがらせながら、ナックルは拳を構えて身構える。音もなく、彼女は何処から現れたのか…?気になるところは山積みだが、事情はどうあれど向けられる明確な敵意に備え無しでは愚かである。

すると、女性は車体から起き上がるとグローブをギュッと握って構えをとる……同時に腹に無機質かつ近未来的な漆黒のベルトが出現。でも、バックル部分にシャッターがあるデザインが古風さを感じさせ…そこには八つ裂きにされた鷲の紋章。

 

「ライダー……」

 

口から静かだが…唸る吹雪のような猛る冷たい声。そして、合図の咆哮はナックル…いや、全ての仮面ライダーと同じ……

 

「…変身。」

 

それは連なる系譜という証なのか……シャッターが開くと中の青白い風車が回転して彼女の身体をメタリックな装甲と機械的な紋様を描く蒼いエネルギーラインで包んでいく…。あっという間に、女性の姿は『バッタの怪人』を想わせる姿になっていた。されど、真っ黒かつシャープなボディに身体中の機械的な紋様が生物らしさを殺す。

全てが黒……風になびくスカーフまで……

「ゆくぞ。」

青白い丸い複眼が一瞬だけ認知できたナックル。次の瞬間には、顔面に拳を撃ち込まれて視界に火花を散らしていた…。

「ぐあっ!?」

 

「ザック!?」

 

次にきた膝蹴りは最も自身の特徴である拳で受けた。とりあえずのガードだが、ダメージは大きい…ペコの思わずあげた悲鳴が耳をつんざくがそれより目の前。次は回転をかけた側面を狙った回し蹴り。これはナックルの肩に直撃して、バランスを奪い去った。

「…立て。」

 

例え、相手が地面に転がっても彼女は容赦をしない。首根っこを掴むとナックルを空中に吊し上げ、無慈悲に無機質な複眼で睨む。苦し紛れの右ストレートも左手で簡単に受け止めてしまう。

 

(くっ!?なんだコイツ!?)

 

【カモォォン!クルミ・スカッシュ!!】

 

「!」

 

とにかく、ナックルもこのまま窒息してなるものかと拳をミサイルに見立て…所為、ロケットパンチであるがこれを至近距離で放つ。彼女はこれも受け止めてみせるが、引き剥がすことには成功して解放されたことから息を荒くして膝をつくナックル。

 

「何者だ、あんた!?アーマードライダーか!?」

 

「答える義理は無い。」

 

 

問は意味を持たない。すぐに、拳の嵐に襲われクルミのボディはビルの壁に叩きつけられて限界を迎える。強制変身解除され、ザックはコンクリートの地面に倒れ伏す……口の中が切れたのか鉄臭い味が舌の上で充満して赤い液体が滴り落ちる…。

 

「…くそ!」

 

「そうか……この時代は改造人間はもういないというわけか。」

 

「何?」

 

彼女はそれを見て、哀しげな声を出した…。そのまま、落ちている戦極ドライバーに足をかけて力をかけていく……

 

「……やめろ…」

 

「だが、これでこの時代の仮面ライダーは消える。」

 

「やめろぉぉぉ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【カイガン!オレ!!レッツゴー・覚悟!!ゴゴゴゴ・ゴースト!!】

 

 

 

「させるかぁぁぁぁ!」

 

 

このまま砕かれるかと思われた時、割って入った乱入者。彼女が距離をとると、その姿は同じく黒だがトレーナーを纏ったような外見にオレンジの模様に一本角の不気味なライダーだった。そう、まだこの時代には産まれていないはずの仮面ライダー……

 

仮面ライダーゴーストである。

 

「…ッ」

 

【シグナルバイク!カクサン!!】

 

「!」

 

咄嗟に受け身をとった彼女に続けざまに弾幕が襲う!着地攻めでこればかりはと防御の姿勢をした彼女を硝煙が包み…その先から真っ白なバイクレーサーのようなライダーが得意げなポーズをとった。

 

「追跡ッ…撲滅ッ……いずれも、マッハ!仮面ライダーマッハ!!」

 

仮面ライダーマッハ……こちらも今の時間からは本来ならいないライダー。クルリと前輪のようなパーツがついた銃『ゼンリンシューター』の銃口を向けて告げる。

 

「よう、無銘〈ノーナンバー〉。オイタはここでオシマイだ。帰るんだ、お前のいた時間に!」

 

「…」

 

彼は彼女を無銘と呼んだ。無銘…即ち名が無い者。数が無いということからナンバリングされないという意味合いなるが、これを名とするなら非常にいびつなものである。名無しと呼ぶより彼女は目の前に存在するのに、それを存在しないと言うように聞こえた…

 

「頼む……これ以上、犠牲を増やしたくはないんだ。同じ仮面ライダーなら、こんなこと…!」

 

「黙れ。」

 

彼女…無銘はその程度のことどうでもよかった。ゴーストの説得を無視すると、地を蹴り砕き一気に間合いを詰めにかかる。ゴーストはすかさず、浮遊して回避したがそこを無銘は脚を掴み勢い任せに地面へと叩きつけた。

 

「…かっ!?」

 

走る激痛と衝撃……

悶える間など与えられず今度は投げ捨てられ、戦場はさらに加速していく!

 

「後輩!!くそったれ!」

 

まずいと判断したため銃撃を激しく放つマッハ。これを無銘は姿勢を低くして被弾率を下げると蛇がはうようにしなやかかつ俊敏に弾幕を掻い潜りながら……

 

 

「ライダーパンチ。」

 

 

ゼロ距離寸前で真っ白な装甲の先にある心臓にめがけて一撃。

 

「ちぃっ!?」

 

【ゼンリン!!】

 

咄嗟にマッハはゼンリンシューターでガード。僅か0コンマ何秒……それは拮抗した。だが……

 

「ぐわあぁぁぁぁぁあああ!?!?」

 

捌ききれず、宙を舞うマッハ。ゼンリンシューターはあまりの威力に火花を散らして粉砕し、無銘に踏みつけられる。彼女の猛攻は2人のライダーを前にしても止まることはない……

 

 

 

 

 

 

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ヘルヘイムの森……

 

 

 

「なんだ…?何が起こっている?」

 

その頃、いやな騒ぎ方をする異形の森にサガラは首を捻る。予感はある…だが、何を意味するかは解らない。

 

「……アイツらに影響が無ければ良いが。どれ、少し調べてみるか。」

 

 

 

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「……お前たちが忘れても、私は忘れない。」

 

炎があがる沢芽市……

敗れ去り、地に伏す仮面ライダーたち。ゴーストはうめき声をあげ…マッハは仮面がひび割れピクリとも動かない。道行った後には黒影トルーパーたちの亡骸の山……

彼女はそれらを踏み越えて、愛車『ネクストトライサイクロン』に手をかける。

 

「……ま…て…無銘!!」

 

「…」

 

すると、ゴーストの言葉に手を止めた。そして、振り向くと彼女は告げる。

 

「名が無い……というのなら、名乗ろう。『仮面ライダーツヴァイズ』…それが私だ。お前たちが忘れ去った者だ。」

 

ツヴァイズ…数にすれば2.5。どんな意味を有するかはゴーストには考えることもできなかった。まあ、考えてもらう必要など無いと彼女は愛車に乗り込むと助手席には屈託ない笑みで迎える少年がいた。

 

「ししょー!どうっすか?」

 

「…ここに目的の奴等はいない。タイムジャンプはまだ無理だが…次にいくぞ。」

 

今回は彼女の目的は果たせなかった。お目当ては恐らく別の場所……検討はついている。

漆黒を鈍く輝かせ、ネクストトライサイクロンは主にアクセルを全開にされ景気よくその場を後にする。

 

 

 

 

 

……その様子を遠くから見守る影。

 

 

「…麗夜。」

 

ツヴァイズに似つつも、古風でまだ生物らしさを残している。黄色いスカーフをなびかせ、彼は白い愛車『トライサイクロン』に乗るとネクストトライサイクロンの後を追う…!

 

 

……そう、彼こそは『仮面ライダー3号』。

 

 

 

時の歪みによって産まれ、消え去ったはずの仮面ライダー………彼が何故、再び現代に現れたのか?

 

 

 

更に、影ではそれらをほくそ笑む者のシルエット……

 

「これで、『本郷猛計画』は前倒しにできる!……クククッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【新・オールライダーコラボ企画作品構想】

 

~3号を受け継ぐ者~

 

 

 

 

To be continued……??

 

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