ワールドトリガー 〜鬼殺の剣士〜   作:シナプス・フィン

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今回から紘太がボーダーに所属し、正隊員も徐々に出していきます。


では、どうぞ。


第10話 ボーダー正式入隊

遂に、ボーダー正式入隊の日がやって来た。

 

「ふぅ〜・・・。緊張してきた」

「何でオサムがするんだよ」

「お前は、もう少し肩の力を抜いた方がいいぞ?」

 

紘太は、苦笑いを浮かべながら話した。

 

「よし、確認するぞ。C級隊員の空閑と千佳はB級を目指す」

「オレ達がB級に上がったら、3人で隊を組んでA級を目指す」

「A級になったら遠征部隊の選抜試験を受けて・・・」

「近界民の世界に、さらわれた兄さんと友達を捜しに行く!」

「今日がその第一歩。だろ?」

「ああ!」

 

紘太の問いに強く答える三雲。

紘太は、三雲達が上位を目指す理由を知っている。

その為、紘太が出来る事や教えれること、戦う相手になったりしている。*1

そして、ステージに忍田本部長が登壇してきた。

 

『ボーダー本部長・忍田真史だ。君たちの入隊を歓迎する。

君たちは本日、C級隊員・・・つまり、訓練生として入隊するが、三門市の、そして人類の未来は君たちの双肩に掛かっている。

日々研鑽し、正隊員を目指して欲しい』

 

そして、最後に敬礼をして言った。

 

『君たちとともに戦える日を待っている。私からは以上だ。この先の説明は嵐山隊に一任する』

 

そう言い、ステージの端っこに嵐山隊の人達がいた。

 

「嵐山隊・・・!本物だ!」

「嵐山さん!」

 

嵐山隊に変わると黄色い声が所狭しと聞こえてきた。

 

「凄い人気・・・」

 

紘太の言葉にうんうんと頷く空閑だった。

 

「あーあー。喜んじゃって・・・」

 

紘太は、隣の話し声が聞こえその方に振り返った。

 

「素人は簡単でいいねぇ」

「なぁ、それどういう意味?」

 

その話に遊真が食いついた。

 

「なんだこいつ」

「頭白っ」

「無知な人間は踊らされやすいって意味さ。

嵐山隊は宣伝用に顔で選ばれた奴らだから、実際の実力はたいしたことないマスコット隊なんだよ」

 

紘太は、何言ってるんだ?と言う表情をしていた。

紘太は、ブラックトリガー争奪戦の時、遠目ではあるが嵐山隊の戦闘を見ている。

A級と言うことなだけあって連携は見事な物だと感心していた。

 

「ボーダーの裏事情を知ってる人間にとってはこんなの常識」

「知らなくても、ちゃんと見てれば見抜けるしな」

「本気かこいつら?」

「どうせ、ガセ情報で踊らされてるんだろ。ほっとけ」

 

紘太の言い分にとりあえず賛同した空閑だった。

そして、オリエンテーションが始まるのだが、まず、ポジションごとに別れる事になった。

狙撃手は、佐鳥さんについて行くので雨取とは、別行動する事になった。

今、この場に残っているのは、攻撃手(アタッカー)銃撃手(ガンナー)だけとなった。

 

「改めて、攻撃手(アタッカー)組と銃撃手(ガンナー)組を担当する、嵐山だ。まずは、入隊おめでとう!」

 

視線を少し下にずらすと紘太、空閑、三雲の3人に気づいた。

空閑は、小さく手を振り、紘太と三雲は小さくお辞儀をした。

 

「忍田本部長もさっき言っていたが、君たちは訓練生だ。

B級に昇格して正隊員にならなければ、防衛任務には就けない。

じゃあどうすれば正隊員になれるのか、それを説明する。自分の左手の甲を見てくれ」

 

そう言い、皆が手の甲を見ると、1000と数字が出てきた。

話を要約すると訓練用トリガーには各自選んだ戦闘用トリガーが一つだけ入っている。

これは、現状その武器を使いこなせている目安とのことだそうだ。

その数字を4000まで上げることが出来ればB級に昇格できる。

しかし、例外は存在する。

仮入隊の際、余程いい成績を残した人は、ポイントを上乗せされている。

中には、2000以上だったり3000だった人もいる。

そして、紘太の場合・・・。

 

「(3850って・・・。真史さんェ・・・。やり過ぎだよぉ・・・)」

 

と嘆いているが仮入隊の時に10秒以内でモールモッドを20体以上余裕で殲滅できる人が何を言っているんだと言う話である。

そして、肝心のポイントの上げ方だが週2回ある訓練とランク戦でポイントを奪い合う事だそうだ。

一通りの説明が終了すると嵐山先導の元、訓練室に移動する。

 

 

 

 

 

「三雲君」

「木虎」

「何でここにいるの?B級になったでしょ」

「転属の手続きと空閑と綾瀬の付き添いだよ」

 

と、2人で話していた時だった。

 

「お、キトラ久しぶり!」

 

空閑が気づき声を掛けてきた。

 

「オレ、ボーダーに入ったからよろしくな」

「(・・・まさか、こいつが迅さんの言う近界民(ネイバー)だったなんて)」

「仮入隊の時以来だな。木虎」

「・・・綾瀬君」

「おう、よろしくな」

「・・・正直、貴方が一番驚いたわ。アンノウンだったなんてね」

「久々に戻ってきたら変な奴らいたし、とりあえず倒すかってノリでやったら倒せた」

「・・・そんな軽いノリでトリオン兵倒さないでよ」

「まあ、単純に街を破壊するトリオン兵がウザかっただけだから」

「・・・近界民(ネイバー)に恨みでもあるの?」

「ないよ。友好的に接してくるのならそうするし街を破壊してくるなら撃退するし。

思想は、忍田本部長に近いかな。街を守りたいって言うのもあったし」

「・・・そう」

 

木虎は、それだけ言って訓練室に移動した。

すると空閑が、木虎にある事を聞いてきた。

 

「オレ、なるべく早くB級に上がりたいんだけどいい方法ない?」

「簡単よ。訓練で満点を取ってランク戦で勝ち続ければいいのよ」

「なるほど、分かりやすくていいな」

 

そして、訓練室に到着した。

 

「へぇ〜・・・。結構広いな」

 

今回やるのは戦闘訓練。

早速、トリオン兵を倒す事だそうだ。

 

「あのトリオン兵は、バムスターか。2人もやったの?」

「えぇ、やったわ」

「僕の時もそうだったよ」

 

そう話している間に、早速訓練が始まった。

 

「この訓練は、早く仕留められるかか・・・。

どれ位のスピードで倒せばいいの?」

「1分切ればいい方ね」

「木虎は、どれ位だったの?」

「私は、9秒だったわ。それより、並んでおいた方が良いわよ」

「おっといけね。空閑、行こうぜ」

「ああ」

 

そう言われつつ、紘太について行く空閑だった。

訓練が進んでいく中、58秒で倒した人が出てきた中、いよいよ空閑の出番だった。

 

『5号室。訓練開始』

 

開始と同時に空閑が、一瞬で反対側に着地した。

同時に、バムスターがぱっかり割れた。

 

『記録。0.6秒』

 

その記録が出たと同時に三雲と紘太以外は、驚きの表情を浮かべた。

 

「流石」

「まあね」

 

そう言いながらハイタッチをする紘太と空閑。

 

「ま、まぐれだ!計測器の故障だ!もう一回やり直せ!」

 

と、58秒叩き出した奴がイチャモンを付けてきた。

 

「うわ〜・・・。負け犬の遠吠えかよ」

 

などと聞こえない程度で声を発する紘太。

 

「ふむ、もう一回?いいよ」

 

と言うことで空閑は、もう一度タイムを測った。

その結果、今度は0.4秒を叩き出した。

 

「「「縮んでる・・・!?」」」

 

「(さて、この結果を見て、貴方はどう思います?

 

 

 

 

 

  風間さん?)」

 

そう言い、紘太に気づいたのか視線を向けた。

アイコンタクトをしたが特に何もなくそのまま視線を逸らした。

 

「アヤセ。お前の番だ」

「はいは〜い」

 

軽いノリで入っていく紘太。

 

『5号室。訓練開始!』

 

開始のアナウンスが入るとそのまま踏み込んで行き・・・。

 

 

 

 

 

「あ、ミスった」

 

 

 

 

 

 

ドゴオォォォォーーーーーーーン!!!!!!!

 

 

紘太は、力み過ぎてそのままバムスターに体当たりをしてしまい・・・。

 

 

 

 

 

バムスターの頭を吹っ飛ばした。

そのまま宙返りで綺麗に着地した。

それを見ていたギャラリーはというと・・・。

 

 

( ゚o゚)ハッ?

 

 

言葉が出なかった・・・。

 

「嵐山さーん!やり直して良いですかー!?」

「あ、ああ!勿論だとも!!」

 

今若干引き攣った声だったが気にしない事にした。

改めて、紘太は、タイムアタックをやり直す。

そして今度は、力み過ぎず力を込めて・・・!

 

 

 

 

 

ザシュ!!

 

一度抜刀した弧月を納刀するとバムスターが真っ二つに切られた。

 

『記録、0.2秒』

 

これもこれで驚愕のタイムだった。

しかし、先程の頭の破壊の所為で最後の記録は、頭に入って来なかった。

 

「アヤセ大丈夫か?見てて結構痛そうだったぞ?」

「見た目はだろ?痛みはないから問題ないよ」

 

空閑は、何の躊躇いも無く紘太に話しかけていた。

因みに、最初のタイムは、1秒だった。

 

 

 

 

 

その様子を遠目で見ていた三雲と木虎はというと・・・。

 

「・・・綾瀬。またやっちゃったのか」

「また?またってどう言うこと?」

「迅さんの計らいで玉狛支部で綾瀬も混ざって訓練をしてたんだ。

その時、今見たように破壊したんだ・・・。頭突きで」

 

木虎は、引き攣った顔で紘太を見ていた。

 

「・・・貴方の友人。人間よね?」

「・・・本人は、人間だって言っているけど先輩達は、疑ってる」

 

不憫なのか、最初からそうしているのか紘太の評判は、何とも言い難いリアクションをしていた。

 

「修」

 

すると突如、三雲に声を掛けてきた。

 

「あ」

「か・・・かかか、烏丸先輩!」

「おう木虎、久しぶりだな」

 

そう、彼に声を掛けたのは烏丸だった。

 

「バイトで遅くなった。どんな感じだ?」

「問題ないです。空閑が目立っているのと綾瀬がやらかしました・・・」

「やらかした?頭突きか?」

「はい・・・」

「全くアイツは・・・」

 

烏丸もやれやれと言う表情をしていた。

 

「か、烏丸先輩・・・。最近、ランク戦に顔出されてないですね。お時間があったらまた稽古つけてください!」

「いや、お前十分強いだろ。もう俺が教えることなんてないよ」

「そ、そんな。私なんてまだまだです」

「ん?そういやお前、修と同い年か」

「? はい、そうですね」

「じゃあちょうどよかった。こいつ、俺の弟子なんだ。木虎もいろいろ教えてやってくれ」

「?弟子・・・!?」

 

烏丸の言葉に目をパチクリさせる木虎。

 

「で、弟子というと、その、マンツーマンで指導する、的な・・・?」

「そうそう、そんな感じ。だいぶ先は長そうだけどな」

「すみません・・・」

「さて、嵐山さんにも挨拶しとくか」

「あ、嵐山さんは向こうです」

「(烏丸先輩の・・・弟子!なんて羨ましいぃ・・・!!!)」

 

などととてつもない嫉妬のオーラが見えた。

因みに、紘太はそれを見ると見なかった事にした。

 

「なるほど。迅が言っていた後輩は、お前だったのか」

 

空閑と嵐山さんと話しているのを見た時、紘太は声が聞こえた方を見た。

 

「風間さん!」

 

そこにいたのは、総合ランク3位の風間さんだった。

 

「綾瀬、随分調子がいいな」

「まあ、お陰様で」

「嵐山、訓練室を一つ貸せ」

 

すると風間は、トリガーを取り出し戦闘体に換装する。

 

「迅の後輩とやらの実力を確かめたい」

「な!?正気か、風間さん!彼は訓練生だ!!」

「いいよ、オレと戦っても」

 

紘太は、この場合誰と戦うのか分かっていた。

 

「違う。オレが戦うのは・・・。

 

 

 

 

 

お前だ。三雲」

 

「「「!?」」」

 

紘太は、なるほどと納得した。

そして三雲は、風間と模擬戦をする事になった。

紘太と空閑は、その様子を見ていく事にした。

 

 

 

 

 

三雲と風間の模擬戦結果は、0勝24敗1引き分け。最後は、相打ちという形で勝負を終えた。

三雲の惨敗だが最後の最後で意地を見せて引き分けに持ち込んだのだ。

そして、風間が去り際に・・・。

 

「綾瀬、こんな所で油を売ってないでさっさと正隊員になれ」

 

とだけ話して、そのまま去っていった。

どうやら異常なポイントの上乗せは、風間さんも一枚噛んでるな・・・?と紘太は、推測した。

その後、嵐山が慌てて三雲達を呼びに来た。

何でも、雨取がトラブルを起こしたみたいだが基地の壁をアイビスで貫通したと言う事だった。

紘太は、千佳ちゃんを怒らせたら基地の壁のようになるかもと察し「絶対に怒らせないようにしよう・・・」と心に誓った。

 

 

 

*1
手加減はしている




今回は、ここまでとなります。
最後の所は、特に変える必要は無かったのでショートカットさせてもらいます。
ご了承下さい。


誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。

月の呼吸は、出しますか? 4/9 0:00まで

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