ワールドトリガー 〜鬼殺の剣士〜   作:シナプス・フィン

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最新話となります。


今回の話を合わせて後、1、2話で大規模侵攻編が終了となります。
では、どうぞ。


第19話 運命を覆せ

紘太が新型と遭遇する少し前に遡る。

空閑と嵐山は、本部南西エリアの警戒区域を移動しながらトリオン兵を駆除していた。

迅が、羅刹を那須隊に託した後、空閑と合流し、三雲達の援護に向かう事を伝えた。

最悪の未来を防ぐためにと伝えるとその内容は・・・。

 

「最悪の未来は・・・紘太が自害する事だ」

 

「「「!?」」」

 

迅が話した紘太の自害、それは敵に捕まりそのまま兵士として使われるのを防ぐために自ら命を断つという事だ。

嵐山は、その内容を聞き、思わず絶句した。

だが、まだ間に合うと言われた空閑は、迅と共に三雲達と戦闘を行なっているエリアに向かう。

そして、紘太が、3人の人型を倒した事もあり未来が変わり始めている。

 

 

 

 

 

「!!」

「迅さん?」

「未来が変わった・・・。紘太が、人型を倒してくれたおかげで大分楽になった。

(だが、紘太が自害する未来は、ぼんやりだが見えている。)急ぐぞ」

 

一方の紘太も、三雲のいる南西の警戒区域に向かいながらトリオン兵を排除していた。

ヴィザ達と戦闘していた際、何処かで入れ違いになってしまったのだ。

合流する為、移動しながらトリオン兵を排除している途中だった。

 

「綾瀬?」

「風間さん?」

 

戦闘中、風間隊と合流していた。

 

「確か君は、アンノウン」

「何してるの?しかも、一丁前に羽織なんて着て」

「本部長にスカウトされた時、入る条件として普段使っている刀を使えるようにして欲しいって頼んだらこうなりました」

 

紘太の話を聞いた、菊池原と歌川は、「コイツ何を言ってるんだ?」という表情をしていたが・・・。

すると風間は、紘太の持っている武器を見てなるほどと納得した。

 

「・・・もう実戦投入したのか?」

「出し惜しみしている場合じゃないですからね。この状況は」

「確かにな・・・」

 

風間は、何の躊躇いもなく話を続けた。

実の所、A級隊員にデータ収集にヘルプを呼ばれて何度か紘太と手合わせをしている。

最初は、太刀川に頼もうとしたが紘太に客観的に話せるか?という疑問を風間に話していた。

どう考えても無理だと考えていた風間は、紘太の剣術に興味があるということもあり、データ取りの相手を自ら志願してきたのだ。

そんな話をしていると、新たにトリオン兵が現れた。

 

「ここは、俺たちが受け持つ。お前は、C級隊員の援護に行け」

「分かりました。後は頼みます!」

 

紘太は、それだけ言うと霹靂一閃で一気にトリオン兵を蹴散らし三雲の元に向かう。

 

「・・・アイツ人間ですか?」

「奴は、強くなる為の鍛錬を続けた結果だと話していた。

努力が身を結んだその結果がアレだ」

「・・・人間の限界を越えた姿を見た気がしますね」

「話は、ここまでだ。俺達もコイツ等を蹴散らす。

三上、サポートを頼む」

 

「「『了解!!』」」

 

風間隊も再び戦闘を再開した。

 

 

 

 

 

視点は変わり三雲に移る。

ヒュース、ラービットの魔の手から雨取を守る為に基地に向かっている途中、新たなラービットが出現。

窮地に追い込まれた時、米屋、緑川、出水、空閑の4人が合流。

迅も戦闘に加わり、ヒュースとラービットの分断に成功。

戦闘している最中、ラービットの装甲では、突破する事は出来ない為、三雲は、雨取のトリオンを臨時接続しアステロイドでラービットを撃破。

しかし、この様子を見ていたハイレインは、自ら雨取を確保する為、戦場に現れた。

その際、雨取がハイレインのブラックトリガー卵の冠(アレクトール)により立方体(キューブ)にされてしまった。

自分のミスに呆然とする三雲だが、他の人達により鼓舞され、レプリカと共に基地に目掛けて移動する。

そしてハイレインは、三雲を捉えようとしたその時だった。

 

「エスクード!」

 

地面から盾が現れた。

ハイレインの攻撃はそれによって阻まれた。

 

「何!?」

「これって・・・まさか烏丸先輩!?(でも、新型と戦っているはずじゃあ・・・?)」

 

すると屋根の上から人が降りてきた。

その降りてきた人物に皆が驚きの表情を浮かべた。

 

「お前は・・・!?」

『いつも、彼には驚かされてばかりだな』

 

 

 

 

 

「綾瀬!!」

「お前、ついさっき人型倒したって聞いたのにもう追い付いたのかよ!!」

「ていうか、そんな服着てたっけ?」

「アヤセ、ナイスタイミング」

「間に合った・・・。三雲、ここは任せろ」

「ああ!頼んだ!!」

 

三雲は、立方体(キューブ)を手に取り本部基地に向かい紘太は、ハイレインに視線を向けた。

 

「さあ、お前の首を貰うぞ・・・」

 

ハイレインは、すぐ様に生物を生成し紘太に向けて放った。

紘太は、日輪刀を握り直し刀身を赫くする。

 

「うお!?真っ赤になった!」

 

驚く出水を他所に、思いっきり踏み込み横振りに刀を振った。

振った刀の風圧と小さな石や瓦礫がハイレインに向けて放たれそのまま風圧で吹き飛ばされた。

 

「うわ〜・・・」

「こりゃ酷ぇ・・・」

「綾瀬先輩ヤバ・・・」

 

出水、米屋、緑川の順番に引き気味に話す。

空閑は、紘太と訓練している際、よく見ているから特に驚かない。

 

「4人とも、聞いて下さい。あの生物達は、トリオン体にしか効かないみたいです。

ボーダーのトリガーでいう鉛弾(レッドバレット)に近いですね」

「お前、さっきの一振りでそんなのも分かったのか!?」

 

紘太の恐ろしい観察眼に驚く出水。

すると、ガサリと何かを踏みつける音が聞こえた。

その視線の先には、ハイレインがこちらを睨みつけていた。

 

「ミラ、ラービットをこちらに回せ。敵を分散させる」

『了解しました』

 

すると、周囲にいたラービットが紘太達の近くに現れた。

すると、空閑、緑川、米屋の3人が前に出た。

 

「ここは、俺達が引き受ける」

「綾瀬先輩、今度、模擬戦してよね」

「・・・いいだろう」

「アヤセ」

 

空閑は、ただ一言。

 

「負けるなよ」

「お前もな・・・。

 

 

 

 

 

遊真」

 

その言葉を聞いた空閑は、笑みを浮かべラービットに向かった。

そして、再び対峙した紘太と出水。

紘太は、秘匿通信で出水に話をする。

 

『出水さん。さっき話しましたけど敵は、鉛弾(レッドバレット)に似ています。

それに、この位置だとやり辛い』

『なるほどね・・・。だったら考えがあるな』

 

出水は、2つのトリオンキューブを生成。

 

炸裂弾(メテオラ)変化弾(バイパー)

 

そして、そのまま合成。

 

変化炸裂弾(トマホーク)

 

出水が放たれた光弾は、周囲の建物を破壊し尽くした。

そして、そのまま生き埋めを狙ったが・・・。

 

「惜しかったな。玄界(ミデン)の射手よ。生き埋めにするには足りないぞ」

「ああ、確かに建物がもっとあれば生き埋めに出来たのにな」

「(けど・・・)」

 

すると、腹部に何かが貫いた。

 

「・・・何だと!?」

「(狙撃するには、いいポジションだ)」

 

ボーダー基地の所には、狙撃手の古寺、奈良坂、当真がイーグレッドで攻撃していた。

 

「・・・狙撃だと!?」

「あの隙間で当てるのかよ!!やっぱ内の狙撃手(スナイパー)は、変態だわ!」

 

などと出水が、褒めているのか貶しているのか分からないが紘太は、無視して話を進めた。

 

「残念だけど、これ以上の戦闘は、無意味だ」

「・・・どういう事だ?」

「周辺を見てみな」

「・・・!!」

 

そう、紘太に言われた通り、周辺を見てみると狙撃手(スナイパー)では、東、荒船、別役、日浦。

銃手(ガンナー)射手(シューター)は、茶野隊、諏訪、堤、木崎、烏丸、来馬、那須達が勢揃いしていた。

攻撃手(アタッカー)は、熊谷、米屋、笹森、緑川。

正面には、出水と紘太。まさに形勢逆転だ。

 

「そうか。確かに雛鳥が基地に入ってしまった以上これ以上の戦闘は無意味の様だ・・・。

だがな、玄界(ミデン)の戦士よ。一枚、私の方が上手だな」

 

すると、紘太の足が変形した。

 

「(さっき仕込んだ奴か・・・)」

「お前を捕らえさせてもらう!」

 

ハイレインは、紘太の正面に突っ込んでいく。

出水が対応するがミラの攻撃で妨害されてしまった。

他の皆もミラのワープや針で他の場所に飛ばされたり攻撃を躱す他、各隊員がバラバラにされてしまった。

そして、そのまま紘太に動物が迫ってきた。

 

「綾瀬!!」

 

皆が、逃げろといった事を叫んでいるが、紘太は・・・。

 

 

 

 

 

「・・・それを待っていた!」

「・・・何!?」

「トリガー・解除(オフ)!!」

 

紘太がそう叫ぶと換装体が解かれると同時に煙幕が現れた。

 

「目眩し・・・!」

 

ハイレインは、慌てて距離を取った。

しかし、既に紘太は、ハイレインの背後を取っていた。

 

 

全集中 日の呼吸

 

 

拾弐ノ型 炎舞

 

 

紘太が振り下ろした刀は、一度防いだと思われた攻撃を更に追い討ちをかけた為ハイレインの身体は、切り裂かれ、崩壊しトリオン体は、解除された。

ハイレインは、今現在何が起きているか分かっていなかった。

ミラは、ワープでハイレインの元に到着し側による。

 

「・・・一体、何をした。換装体を解いたはずなのに、何故、剣を持っている?」

「簡単な話だ。この刀は、トリオンで出来ていない。

()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「「!?」」

 

ミラは、驚き、ハイレインは、しまったという表情をしていた。

 

「(奴が生身でありながらトリオン体を斬れるという事を見落としていた・・・!

  奴の策に乗せられたか、戦場で換装を解かないと思い込んでしまったか・・・!)ミラ!引き上げるぞ!!」

「了解です!」

 

そう言い(ゲート)を発生させ、逃走を図ろうとした。

 

「逃すか!!」

「やめろ!綾瀬!!」

 

深追いしようとした時、紘太の足元が突如、爆発した。

視線を向けると那須がトリオンキューブを展開していた。

肝心のハイレインは、既に逃げられていた。

 

「・・・玲さん」

 

那須は、何も言わず降りてきた。

 

「・・・これ以上の深追いはダメよ。紘太君」

「・・・分かりました」

 

紘太は、不満の表情ではあるが渋々、刀を納刀した。

すると那須は、紘太を抱きしめた。

 

「れ、玲さん・・・?///」

「・・・無事で、良かった」

 

数秒である筈なのに数時間近く抱きしめられていた感覚に陥ったが問題はそこじゃない。

なんせここには・・・。

 

 

 

 

 

「よぉ〜、お二人さ〜ん。戦闘中なのにお熱いねぇ〜」

 

「「!!?///」」

 

紘太と那須は、諏訪に揶揄われると顔を真っ赤にした。

他の隊員達もニヤニヤしながら見ていた。

一部数名は、何やら嫉妬の目で見ているが・・・。

 

『いや〜まさか玲ちゃん年下好きとは〜』

『あら、お似合いだと思うわよ?』

 

仕舞いには、オペレーターの小佐野と月見に言われる始末。

 

「・・・穴があったら入りたい」

「・・・自業自得です」

 

などとツッコミを入れる紘太だった。

突如、日の光を感じた。

視線を空に向けると黒い雲で覆っていた暗雲が消え、空が見えた。

 

「・・・ようやく晴れたか」

 

 

 




今回は、ここまでとなります。
それでアンケートの内容ですが、なぜ、あの5つなのか説明させて頂きます。

1.那須隊
ヒロインがいると言うことで選びました。

2.太刀川隊
物語を進めていくうちに唯我が遠征に加わる事のない数合わせの意味合いも兼ねています。
※太刀川のストッパーもやるかも・・・

3.冬島隊
狙撃手と特殊工作員とオペレーターだけの構成で攻撃手を放り込めばいいんじゃないのかと考え選びました。

4.迅さんポジ
強さ的に言えばそうですが、紘太は、玉狛に遊びに行ってると言うこともあるので一友人としての付き合いも兼ねています。色々な人に戦い相手してもらうと言うことで色々と引っ張り出されます。

5.オペレーターと紘太だけ
これは、以前感想のコメントに書かれていましてなるほどと納得したと言う事になります。


大まかな選定候補の理由は、こちらになります。
選ぶのに悩んだら適当にポチりとして下さい。



誤字脱字ありましたら連絡下さい。
では、次回。

月の呼吸は、出しますか? 4/9 0:00まで

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