ワールドトリガー 〜鬼殺の剣士〜   作:シナプス・フィン

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最新話となります。
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ご了承下さい。


では、どうぞ。


第22話 呼吸VS呼吸

黒江を弟子にして早数日。

無事に再開した学校が終了し、紘太は、一足先に玉狛支部に来ていた。

 

「色々とありがとうな、紘太。お前のボーナスptを千佳ちゃんに献上させてもらってな」

「いや、寧ろいい機会ですよ。千佳ちゃんの身の安全確保もできますから」

 

林藤と玉狛の支部長室で話しているとドアノックが鳴った。

ドアが開くと修達が来ていた。

 

「紘太?」

「ヤッホ。勢揃いだな」

「どうしてここに?」

「今回は、千佳ちゃんについてだ」

 

紘太と林藤は、説明を開始する。

 

「まず、今回呼んだ理由なんだが、千佳ちゃんをB級に上げようと思う」

「え?千佳を?」

「どうして?」

「紘太が城戸司令に打診したんだ。紘太のボーナス3000ptを千佳ちゃんに譲渡してくれって」

「え!?」

「そんな事が可能なんですか?」

「普通は、無理だな。それで今回の大規模侵攻で千佳が異様に狙われた事を危惧した事の処置だな」

『確かにチカのトリオン量は、どこの国でも欲しがる位だ。緊急脱出(ベイルアウト)機能を持たせた方が安全性も増す』

「レプリカ先生の言う通りだ。しかも鬼怒田さんが紘太の意見に賛同してくれてな」

「本部長も同じような話をしていてね、今回来たのはその話をする事だ。

流石に学校で話すのもどうかと思った改めて玉狛で話そうと思ったんだ」

「ありがとうございます。紘太さん」

 

一先ず、雨取のB級昇格の目処はたった。残るは・・・。

 

「さて。話は変わるが、近々B級ランク戦が始まるんだが・・・。お前達、オペレーターはどうするんだ?」

「あ、そう言えばそうだった・・・」

「実は、凄腕のオペレーターに宛があるんだが、会ってみるか?」

「是非お願いします!」

 

そんな話をしている中だった。

急にドアがバタンと開いた。

 

「凄腕オペレーターです!!」

「宇佐美先輩!?」

「栞さん!」

「ほぉ〜」

「何何〜?私じゃ不満?」

「いや、そんな事ありません!!」

「宇佐美さん、玉狛第一のオペレーターのはずでは?」

「大丈夫!小南たちには、了承してあるから!」

 

眼鏡をキラリと光らせてサムズアップをする。

こうして、玉狛第二・三雲隊が無事に結成された。

 

「あ、そういや紘太は、ランク戦出ないのか?

お前一人とオペレーターだけって言う選択肢もあるが?」

「まだ少し時間があるのでギリギリまで考えます。

それで、林藤さん。例の話ですが・・・」

「安心しろ。問題なく使えるぞ」

「そうですか。はあ・・・」

「コウタ。どうかしたのか?」

「・・・大規模侵攻の時に人型3人相手にしたからちょっとしたお仕置きだとさ」

「お仕置き?」

「ってそうだ、紘太!何無茶しているんだよ!!」

「今更すぎだろ、修!?」

 

遊真曰く、修の面倒見の鬼が露わになり紘太もびっくりするしか無かった。

 

「でも、この後に何かあるんだろ?」

「まあ、お前達も見ていけ。かなりレアな物が見れるぞ」

 

「「「???」」」

 

修、遊真、千佳、そして宇佐美の4人は、頭を?にしていた。

すると、ドタドタしながら誰かがこちらに来た。

バタン!と勢いよく入って来たのは小南だった。

 

「ちちちち、ちょっとどういうことよ!?」

「小南?どうかしたの?」

「どうしたもこうしたもないわよ!!何で・・・」

 

すると、小南の後ろに誰かが歩いてきた。

その姿を確認した修と宇佐美は、驚愕の表情を浮かべていた。

遊真も意外という表情をしていた。

千佳も?を浮かべていた。そして、その相手とは・・・。

 

 

 

 

 

「すまないな、林藤さん。時間と場所を用意して貰って」

「いやいや。今回の紘太は、流石に俺も思う事はあったからな。

思う存分しごいてやって下さいな。

 

 

 

 

 

忍田本部長」

 

そう、中に入って来たのは忍田本部長だった。

 

「ほ、本部長がどうしてここに?」

「何、弟弟子が無茶をしたから、そのお仕置きに来たんだ」

 

本部長の威圧の先にいたのは紘太だった。

その肝心の紘太は、冷や汗をダラダラ掻いていた。

 

「人型3人を1人で相手していたからな・・・。全く、とんでもない無茶をしてくれた物だ。

同じ門下生として、少しお仕置きしなければと思ってな・・・」

 

忍田の思いがけない提案に皆がついて行けてない。

そんな中、修は、オドオドと手を上げた。

 

「あの、紘太と本部長のご関係は・・・?弟弟子と仰っていましたが・・・」

「そうか、君たちは知らなかったのか。なら、話しておこう。

まだ、ボーダーが設立されていなかった時代、私は、剣の腕を磨く為にある人物の元で修行をしていた」

「その人が俺のお爺ちゃん。鱗滝幸之助」

「綾瀬のお爺ちゃんが忍田さんの師匠・・・!?」

「うわ〜・・・思いがけない情報が出てきて混乱する・・・」

「だから爺ちゃんの元で剣を学んでいた時は、俺からしてみれば兄弟子って言えばいいのかな」

 

などと頬を掻く紘太。

 

「通りで強い訳だわ・・・。アンタ・・・」

 

紘太の強さの秘密が全集中の呼吸だけでなく本部長と共に剣を学んだという事を考えるとその強さは、納得する物がある。

 

「さて、時間が惜しい。林藤さん、訓練室を借りるぞ」

「了解した。宇佐美、訓練室の準備をしてやってくれ」

「は、はい!」

 

宇佐美は、慌てて訓練室に向かい準備をする。

本部長と紘太も模擬戦の準備をする。

そして、この場に残った遊真、修、千佳、小南の4人はというと・・・。

 

「・・・なんかどっと疲れたわね」

「・・・ですね」

「模擬戦をするのか。本部長がどんな戦いをするのか楽しみだな」

「アハハ・・・」

 

ウキウキの遊真を横目に千佳は、状況がうまく飲み込めず苦笑いを浮かべるしか無かった。

 

 

 

 

 

紘太と本部長は、玉狛の訓練室でトリガーを展開し対面していた。

後から来た烏丸、木崎、迅の3人もこの対戦カードは、驚かざるを得なかった。

 

「お前の予知でも見えなかったのか?」

「うっすらだけど見えてたけど、正直、意外だったな〜・・・。

城戸さんも紘太の扱いには、少し頭を抱える未来がちょこちょこ見えてたし」

 

迅の苦笑いを他所に紘太と本部長は、お互いに弧月を抜刀し戦闘を開始した。

その戦いは、最早常人では、捉える事が出来ない程早く、鋭い物だった。

 

「・・・凄い」

「本部長は、ノーマルトリガー最強の男だ。

紘太以外なら、まず絶対に勝てないだろう」

「流石、本部長と言ったところね・・・」

 

小南達は、この戦闘を見ながら息を呑んでいた。

 

 

 

 

 

場面は、紘太と本部長に移り変わる。

お互いの弧月で斬り下ろすが、お互いの手の内を知っている者同士な為か攻め手に欠ける。

 

「・・・腕を上げたな!紘太君」

「真史さんこそ、鍛練は、欠かさずやってたみたいだね!」

 

鍔迫り合いに持ち込んだがそれでも互いに攻めきれないでいた。

本部長は、そのまま紘太の剣を切り払い、一度距離を取った。

 

「私も、少々本気で行こう!」

 

すると今度は、本部長が()()()()()()()()()()()をする。

 

「あの構えは!?」

「本部長、まさか!」

 

修と烏丸は、思わず声を出した。そして・・・。

 

 

全集中 炎の呼吸

 

壱ノ型 不知火

 

 

振り下ろした剣は、紘太に目掛けて振り下ろされたが紘太は、ギリギリの所で回避し頬を僅かに切り裂かれた程度だった。

 

「今のは!?」

「紘太が使っていた呼吸剣術!!」

「おかしな事ではないだろう。

同じ道場で学んでいたのなら使えてもおかしくない」

 

小南と修が驚く中、木崎の冷静な分析で皆が落ち着いた。

一方の紘太は、バックステップで一度距離を取り、紘太も反撃をする。

 

 

全集中 水の呼吸

 

漆ノ型 雫波紋突き

 

 

高速の突き技で反撃をするが本部長は、それを流れるかのように攻撃を躱す。

 

 

全集中 炎の呼吸

 

伍ノ型 炎虎

 

 

本部長の攻撃が迫る中、紘太は、ジャンプし回避をすると・・・。

 

 

全集中 日の呼吸

 

漆ノ型 斜陽転進

 

 

そのまま攻撃を仕掛けて本部長の右肩に切り傷を入れた。

 

「・・・本部長が攻撃を受けた!」

「かなりトリオンを流出させたな。恐らく、次の一撃で決まるな・・・」

 

木崎の推測通り、お互いに構え大技を繰り出そうとしていた。

 

「この一撃で」

「決着をつけましょう」

 

2人は、お互いに構えた。

 

 

全集中 炎の呼吸 奥義

 

 

全集中 日の呼吸 陸ノ型

 

 

お互い、同時に駆け出した。

 

 

煉獄!!

日雲の龍・頭舞い!!

 

ザシュッ!!と切り裂かれた音が聞こえた。

数秒お互いに動かず、沈黙が続いた。そして、先に体が崩壊したのは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・見事」

 

『トリオン漏出過多、本部長ダウン!』

 

勝負は、紘太の勝ちとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、仕事があるのでそのまま身支度を整えた後、そのまま本部へと戻って行ったのだが・・・。

何故か、お通夜状態だった。*1

 

「えっと・・・。これは・・・?」

「アハハ、みんな目の前の現実を受け入れるのに時間が掛かってるんだろう」

 

そう笑いながら林藤は、笑いながら解釈する。

 

「いや、ボスも見たでしょ。こちらにも伝わってくる緊張感」

「まあな。久々に見たよ。本部長が全力で闘う所をな」

「俺としては、日常茶飯事でしたよ?」

 

すると、修は、意を決したように感じた。

 

「紘太」

「修?」

「僕達のチームに入ってくれないか?」

 

「「「!?」」」

 

思いがけない提案に皆が驚いた。

 

「修、残念だがそれは無理なんだ」

「林藤支部長?」

「どういう事なの?本部から移転しちゃダメなの?」

「紘太がアンノウンとして活動している時に迅が風刃を手放す際に紘太も本部所属を条件と出されてしまってな・・・」

「つまり、お偉いさん達が何も言わない限りコウタは、異動出来ないの?」

「そうだな。これに関しては、俺でも何も出来ないな・・・」

「そう、ですか・・・」

「心配するな、修」

 

紘太は、励ますように声を掛ける。

 

「紘太・・・」

「異動はダメだが、遊びに来るなとは言われていない。

普段通りに接してくれれば助かる。勿論、お前達も扱いてやる」

「ほ、程々に・・・」

 

紘太の勧誘は、失敗したがそれでも普段通りに接する事にある種の安心を覚える修達だった。

 

 

 

*1
特に玉狛第一のメンバーが




忍田さんを出した理由としては、元々原作やアニメ本編では、エネドラと交戦していましたが紘太一人で全て相手をしてしまったので出番がなくなってしまいました。
どうせなら出番を出そうと言う事で今回の話を作りました。


誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。

月の呼吸は、出しますか? 4/9 0:00まで

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