では、どうぞ。
遂に始まるB級ランク戦Round2。
紘太は、解説付きで見てみたいと言う事で観戦ブースにいた。
そんな時だった。
「紘太先輩」
振り返ると双葉が制服姿できていた。
「おぉ、双葉」
「隣いいですか?」
「いいぞ。今、学校帰りか?」
「はい。先輩の同級生が出ると聞いたので気になって見に来ました」
「なるほどね。なら、見ておいた方がいい。
戦いは、力だけじゃなく頭も必要になるからな」
そして、遂に時間となった。
〔B級ランク戦新シーズン!2日目・夜の部がまもなく始まります!
実況は本日もスケジュールがうまいこと空いた、わたくし武富桜子!
解説席には先日の大規模侵攻で二級戦功をあげられた東隊の東隊長と・・・〕
〔どうぞよろしく〕
〔草壁隊・緑川くんにお越しいただいています!〕
〔どうもっす〕
〔今回の注目は、何と言っても前回完全試合で8点をあげた玉狛第二!
注目度の高さからか会場にもちらほらと非番のA級の姿が見られます〕
紘太は、それに気づいてなかったのか周囲を見回すと米屋、古寺、嵐山、時枝、木虎と言ったA級隊員を見かけた。
「嵐山さんも見に来ていたのか・・・」
「意外ですか?」
「見るとは、思っていたけどログとかで見てると思った。正直、忙しいイメージしかないからな・・・」
「確かに、広報部隊となると忙しそうですもんね・・・」
そんな話をしていると武富が話を進めた。
〔さて東さん。一試合で8点というのはあまりお目にかかれませんが・・・〕
〔いやすごいですね。それだけ玉狛第二が新人離れしてるってことでしょう〕
〔遊真先輩は強いよ。あっという間にB級に上がってったし〕
〔緑川君は、玉狛の空閑隊員と個人で戦ったという噂が・・・〕
〔うわ、その話ここでする?〕
本人は、少し苦笑いらしき声を上げた。
〔8-2で負けました。ボッコボコでした!でも今度また10本勝負する約束したから。次は勝つよ!〕
本人の口から負けたと言われ、観戦ブースがどよめいた。
「駿が負けたんですか?8-2で」
「ああ。最初の2本だけ取られたな。つか、緑川と知り合いなのか?」
「はい、幼馴染です」
「なるほど。そうだったのか・・・」
そして、改めて武富が進行をする。
〔さて!玉狛第二の今日の相手は、接近戦の諏訪隊に長距離戦の荒船隊。戦法が明確な部隊です!〕
〔順位が低い玉狛第二はステージ選択権があるので、まずは地形で有利を取りたいところですね〕
紘太は、そのことが気になり黒江に問いかける。
「知ってた?」
「はい。そう言えば先輩は、部隊は作らないんですか?」
「まあ、今期は、見送りを考えてる」
「・・・そうですか。ランク戦で戦ってみたかったです」
「またの機会にな」
〔玉狛第二が選んだステージは、
ランク戦観戦者達は、驚きの表情を浮かべた。
〔しかし、これは・・・。
〔
逆に下からは建物が邪魔で身を隠しながら相手を狙うのが難しい。射程がなければなおさらです〕
紘太は、そのことを聞いた時、なるほどと思った。
「修の奴。あえてその地形を選んだみたいだな」
「どう言うことですか?」
「ああ、この段階じゃあまだ推測の域だから試合を見てからにしようか。
ただ、少なからず、いい勉強にはなると思うよ」
「そうですか・・・」
そして、遂に・・・。
ーーーB級ランク戦・転送開始
電子アナウンスが鳴り響き隊員達は、転送された。
〔さあ転送完了!各隊員は一定以上の距離を置いて、ランダムな地点からのスタートになります!〕
そして、直ぐに
荒船隊は、すぐさま高台に向かった。
諏訪隊・笹森も高台に向かっているが荒船隊・穂苅の牽制で諏訪隊は、進みにくくなった。
その隙に、荒船隊隊長・荒船は、高台に登っていった。
その直後、荒船が攻撃を仕掛けようとした時、したから光弾が飛んで来た。
そしてその近くのビルに直撃した。
『素人が。位置がバレバレだ』
荒船は、もう一度狙撃をした。
千佳は、再び荒船に向けて攻撃を仕掛けた。
〔この威力!もはや砲撃!玉狛第二意外にも撃ち合いを挑んだ!〕
そして、東は、この戦況を冷静に分析していた。
「(なるほど)」
〔東隊長。この展開はどう思われますか?〕
〔玉狛第二の分が悪いですね。下からでは荒船隊の動きが見えにくい。
その上、撃つたびに自分の居場所がばれる。逆に、上にいる荒船隊からは的がよく見える。
と、冷静に解説する東。
「けど、修の目的は、撃ち合いに勝つ事じゃない」
「・・・どう言う事ですか?」
「荒船隊の位置を諏訪隊に
黒江は、その言葉を聞いて頭に?を浮かべていた。
〔東隊長の解説通り、玉狛第二が一方的にダメージを受けていく!本職相手に狙撃勝負は無謀だったか!?〕
〔いや、端から勝つ気はないようです〕
〔え?〕
すると、モニターの外れている所から無数の光弾が荒船に向けて飛んで来た。
その発生源は、諏訪隊・諏訪がショットガンでの攻撃だった。
〔あーっと!砲撃の陰で諏訪隊が登ってきていた!〕
〔さっきの砲撃は、諏訪隊の援護ですね。長距離戦で荒船隊に勝てないのは織り込み済み。
ステージの選択から敢えて状況を荒船隊有利に偏らせることで、諏訪隊と玉狛第二の利害を一致させた。
玉狛第二は、地形戦をよく練ってますね〕
黒江は、そのことを聞いてハッ!となった。
「気づいた?」
「荒船隊を落とす為に、わざと
「そう。これも全て、修の考えた事だ。
(修は、戦闘経験は、殆どないし最弱と言って良い。
でも、それを誰よりも自覚しているからこそ、できることを模索する。
アイツ自身の戦い方だろう)」
紘太は、それをしみじみに思いながら見ていた。
そしてモニターでは、遊真が、諏訪隊・堤を落としている映像が映った。
〔おお!今のは、グラスホッパー。加速・移動特化の機動戦用トリガー。
前回は使用していませんでしたが・・・〕
〔俺が教えました!昨日〕
〔昨日?何と、普通に覚えたてだったとは〕
すると黒江は、緑川に対して毒づく。
「駿のバカ・・・。敵を強くしてどうするのよ」
「まあそう言うなって。あくまで敵は、街や人を襲う
そこは、多めに見てやりなよ」
紘太は、苦笑いを浮かべながら黒江を宥めるのだった。
遊真は、新たな標的を荒船に定めた。
すると、荒船は、弧月を抜刀し近接戦闘に切り替えた。
「遊真の奴、やりにくそうだな・・・」
「それって、穂苅先輩の狙撃が効いているからですか?」
「あぁ。荒船さんは、本職の
あの動きからして、今でも弧月を使っているな。けど、向こうは向こうで思う様に動けないだろう」
「どう言う事ですか?」
「三雲の位置を見てみな」
すると、東が修の位置を解説した。
〔いや〜。三雲隊員が地味に良い仕事してますね〕
〔え?どう言う事ですか?〕
〔今、彼がいる位置は、荒船隊の2人を攻撃できる範囲にいます。
ただそこにいるだけで空閑隊員の意識を割かないといけない〕
「いつの間に・・・」
「修のいる位置は、2人を同時に撃ち落とせる位置にいる。
だから、実質2対2になる訳だ。更に、諏訪隊の人も加わるとなると・・・」
穂苅を笹森がマーク。
そして、穂苅が遊真を崩す為に攻撃したが崩しきれず穂苅は、笹森によって倒された。
穂苅の援護射撃がなくなり、一騎討ちになった荒船と遊真。
遊真は、グラスホッパーを囮にし、荒船の両足を切断した。
〔〔うまい!!〕〕
東と緑川は、思わず声を上げる。
そしてモニターでは、屋根の上から諏訪がショットガンで攻撃をしてきた。
そして、笹森がカメレオンを起動し、遊真に近づく。
動きを止めて遊真を倒そうとした時、千佳のアイビスが飛んで来た。
周囲の物お構いなしに全て吹き飛ばした。
しかし、移動中に荒船に狙撃され
遂に一騎討ちになった諏訪と遊真。遊真の動きを推測し読み切った後、ショットガンを遊真に向けた。
〔勝負アリですね〕
「玉狛の勝ちで」
だが、屋根の上で待機していた修の
最後の最後で遊真を囮にして玉狛の勝利をもぎ取った。
〔ここで決着!スコア、6-2-1。
この結果により玉狛第二が、8位にジャンプアップ!〕
この時、嵐山と時枝は、驚きの表情をしていたが木虎は、何やら面白くない様な表情をしていた。
こうして、ランク戦Round2は、終了したのだった。
今回は、ここまでとなります。
誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。
月の呼吸は、出しますか? 4/9 0:00まで
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